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第二章

022:猫

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「あの時に弓削さんが、俺たちと一緒に戦いたいって言った理由とかを教えて欲しいんだけど聞かせてくれるか?」


 自分でもこの聞き方は卑怯だと思った。
 だって、弓削さんの説明が気に入らなかったら、また記憶を阻害して思い出させないようにするって言ってから説明を促すんだから。

 だけど、俺たちと関わるってことは、それだけ危険が及ぶ可能性が高いということ。
 正直俺たちと関わるのは、避けた方が良いと思ってる。
 だけど、あの地獄を見ても尚、弓削さんは戦いたいと言ったのだ。
 俺はその意志を無下にはできない。


「私たちみたいに、化け物に攫われて奴隷にさせられるような人を、一人でも多く救いたいって思ったからだよ。――そして、そのお手伝いを私なら出来ると思ったから、一緒に戦いたいって言ったんだ」


 弓削さんって、見た目よりも勇気がある人なのかも知れない。
 だけど、一緒に戦うって言ってるけど、どう考えても怪はもちろんのこと、魔獣とだって戦える感じがしない。


「気持ちは良く分かるんだけど、怪――化け物は特殊な条件がないと、日国内では姿を見ることすら出来ないんだ。だから、弓削さんが実際に戦うことは出来ないんだわ」

「あっ、ごめんなさい。戦うと言っても、私が直接化け物と戦うっていう意味じゃないの」

「ん? どういうこと?」


 一瞬間が空いたと思ったら、弓削さんは不安そうな表情を浮かべたまま、「今から話すことは誰にも話さないで欲しいんです」とお願いをしてきた。
 俺は秘密を誰かに漏らす趣味は全然ないし、そもそも話す人がいないのでその辺は問題ないと自認している。
 そのことを弓削さんに伝えると、悲しそうな顔で見られてしまった。
 ブラックジョークのつもりだったんだけど、余計なことを言わなければ良かった……。


「助けてもらったときに、観察と分析が得意って言ったと思うんだけど、実は他にも誰にも教えていない特技があるの」

「誰にも?」

「うん。クラスメイトはもちろん、幼馴染や家族にも教えていないこと」


 そんな重大な秘密を、なぜ俺なんかに伝えようとしているのだろうか。
 いや、分かるよ。
 自分の秘密を打ち明けるから、ちゃんと信頼してもらいたいって思っている気持ちくらいは。

 だけど、この秘密の特技が役に立たなそうだったら、弓削さんの記憶をまた阻害しちゃうんだよ。
 俺だけ秘密を抱えた状態で。

 弓削さんはそのことももちろん理解していて、「私の記憶がまた失われても、神楽くんのことを信用してるから」と言われてしまった。
 ここまで言われたら、俺も覚悟を決めて聞くしかなくなってしまう。


「実は高校に通いながら、ハッカーとして活動してるんだ」

「え? 弓削さんが?」


 俺のリアクションが面白かったのか、弓削さんは手を口元に持っていき「ふふっ」と微笑していた。


「意外だったかな?」

「あぁ、意外どころじゃないよ。今でも信じられないくらいだ……」

「そうだよね。じゃあ、今から私の部屋に来ないかな? 実際に見てもらった方が信じられると思うんだ」

「ゆ、弓削さんの部屋に!? い、いや、それは不味くないか? だって急に行くのも失礼だろうし……」

「大丈夫だよ。お母さんはいるけど、別に何も言わないと思うし。それに黒衣ちゃんも一緒だから変なこともしないでしょ?」


 弓削さんはクスクスと笑っている。
 正直学校ではほとんど接点がなかったし、プライベートの話をすることもなかったから気付かなかったんだけど、こんなにも良く笑う子だったんだな。


「変なことなんてもちろんしないよ。じゃあ、お言葉に甘えてお邪魔させてもらってもいいかな?」

「はい。もちろんです。あっ、そういえば、私の部屋に入る男性は神楽くんが初めて、だよ?」

「なっ……!?」


 頬を染めながら爆弾発言をする弓削さんに、俺は目に見えて動揺をしてしまう。
 すると静かに話を聞いていた黒衣が、俺の制服の裾を掴みながらムゥ~と頬を膨らませて、俺のことを上目遣いで睨んできた。

 いやいや、黒衣さん。これは仕方ないですよ……。
 俺は子供をあやすような感じで、黒衣の頭をよしよしと撫でると、目を細めて気持ち良さそうにしている。
 ふぅ、これで黒衣の機嫌も治ったかな?
 それにしても、こんな感じになる黒衣は初めてだな。

 その光景を見た弓削さんは、「神楽くんと黒衣ちゃんは仲良しなんだね」ととても楽しそうな表情を浮かべていた。



 ―



 俺たちの前を先導するように、弓削さんが歩いている背中を見ながら、俺は実はめちゃくちゃドキドキしていた。

 さっき弓削さんは、自分の部屋に男を入れるのは初めてって言ってたけど、実は俺も女の子の部屋に入るのは初めての経験なのだ。
 小学生の頃から、美湖の家の前には何度も行ったことはあるんだけど、どうしても中には入れてくれなかったんだよな。

 ということで、俺は今から人生で初めての女子部屋に突入するのだよ。
 まぁ、黒衣も一緒なので、女の子の部屋で2人きりという夢のシチュエーションとは別なのだが。
 それでも、まさか俺のような人間の人生で、女の子の部屋に入るなんてイベントが発生するなんて夢にも思っていなかったから、はっきり言って嬉しいものは嬉しいのだ。

 だから俺のテンションは今地味に上がりまくっている。
 ちなみに黒衣はというと、そんな俺の内面を知っているのかは分からないが、ずっとむすくれ顔をしながら制服の裾を掴んで離そうとしなかった。
 本当にどうしちゃったのだろうか、この子は。
 黒衣の変化にちょっとだけ戸惑いつつも、俺はこんな風に感情を出してくれるのがちょっと嬉しかったりする。

 そんなことを考えながら歩いていたら、弓削さんが「ここが私のお家です」と一軒の住宅の前に立った。
 ちょっと待って、この家デカすぎない?
 そう。弓削さんの家は、控えめに言っても大豪邸だったのだ。
 チラリと隣の黒衣を見ると、俺と同じように口をポカーンと開けているので、目の前の豪邸に驚いてしまったのだろう。


「何をボーッとしてるの? 早く入っておいでよ」


 俺が玄関前でポカンとしていると、すでにドアの前に着いていた弓削さんから早く来いと催促されてしまった。
 俺は黒衣と共に、慌てて玄関まで小走りで向かう。


「お帰りなさい」


 家の中に入ると、弓削さんのように背が小さいんだけど、とても綺麗な顔立ちの女性が奥の部屋からやってきた。


「ただいま、お母さん。今日はお友達の神楽くんと黒衣ちゃんが遊びに来てくれたよ」

「もう。久しぶりの学校だったのに、急に遊ぶなんて身体は大丈夫なの? だけど、神楽くんと黒衣ちゃん遊びに来てくれてありがとうね」

「初めまして、神楽です。お邪魔させて頂きます」

「黒衣です。初めまして」


 久しぶりに登校した当日に家まで来るなんて、あまりにも非常識だったかも知れないな……。
 俺は弓削さんのお母さんに心の中でごめんなさいと謝罪をした。


「ここが私の部屋。散らかってるけど、適当なところに座って寛いでね」


 弓削さんの部屋に入ると、まさにお嬢様の部屋という感じだった。
 天蓋付きのダブルくらいの大きさがあるベッドや、テーブルと椅子などが置かれている。

 この部屋を見た俺は、弓削さんがハッカーだとはどうしても思えなかった。
 だけど嘘だったとしたら、部屋まで呼ぶ必要ないんだよな。
 俺は弓削さんが引いてくれた椅子に座って、部屋の中をキョロキョロと見回してしまう。


「そ、そんなに見渡さないで。――さ、流石に恥ずかしいよ……」

「あっ、ごめん。だけど、この部屋を見たら、弓削さんがハッカーってさらに信じられなくなったんだよ……」

「普通はハッカーって聞くと、暗い部屋の中でディスプレイの明かりが照らされているのを想像しちゃうもんね」

「あぁ、俺の乏しい想像力だとそれが限界だわ」

「この部屋を見たらそう思っちゃうのも仕方ないよ。じゃあ、早速2人に見てもらおうかな」


 徐に立ち上がった弓削さんは、クローゼットの中にあった半球体を取り出して、部屋の照明を少し落とした。
 ベッドに腰を下ろした弓削さんが、半球体の電源を入れると、何もない空中に青い映像が何画面も浮かんだ。
 そして、弓削さんの手元には2つのキーボードが浮かんでいる。

 そう。
 これはいわゆるパソコンというものだ。
 脳に埋め込まれたチップが主流になっているが、一部のマニアやプログラミングをしている方々は、パソコンをガッツリと使っている。
 とはいえ、一昔前のパソコンとは違って、このディスプレイやキーボードは、高度なAR技術で作られている。
 薄暗いお嬢様の部屋と、空中に浮かぶ大量のディスプレイがあまりにもミスマッチだったけど、俺はその不思議な光景に目を奪われてしまった。

 弓削さんがキーボードを目にも止まらぬ速さで叩き始めたと思ったら、画面の中によく分からない文字列が並び始めた。
 そして、10分もしないくらいすると、顔をこちらに向けてちょいちょいと手招きをしてくる。
 俺と黒衣が近づくと、「ディスプレイを見てもらえるかな」と言うので、俺は素直に言うことを聞いてディスプレイを眺める。


「こ、これって、英明学園か?」


 謎の文字列が並んでいるディスプレイを除いた、全てに英明学園だと思われる映像が流れていたのだ。


「その通りだよ。私は今英明学園の監視カメラに侵入して、リアルタイムの映像を流しているんだ」

「こ、こんなことをあの短時間でやってしまったのか? だけど、侵入したのってバレたりしないの?」

「そんな初歩的なミスは犯さないよ。ちゃんと足跡が残らないように侵入しているのでご安心あれだよ」


 薄らと微笑む弓削さんの表情が、青いディスプレイの明かりに照らされて、何故だかとても妖艶に見えてしまう。
 俺は一瞬その姿に見惚れてしまったが、弓削さんに悟られないように慌ててディスプレイに目を戻した。


「た、確かに弓削さんは凄腕のハッカーってことなんだな。けど、なんでハッカーなんてやってるんだ?」

「うーん。最初は趣味だったんだ。――あっ、別にハッキングを悪用したりはしてないよ? それで色々なサーバーにアクセスして遊んでたときに、当時私よりも凄腕だったハッカーに捕まっちゃったんだ。そこでハッカーとして働かないかってスカウトされたっていう感じなの」

「スカウト?」

「うん。私は今国から依頼されて、クラッカーを撃退したり、ネット犯罪を未然に封じたりしているんだ」


 うぉぉ、国から依頼されるくらいの凄腕なのかよ。
 弓削さんってひょっとしたら、グルやウィザードって呼ばれるくらいのレベルなんじゃ……。


「国からの依頼って、リアルで会ったり個人情報を知られてたりするの?」

「ううん。私の素性は誰にも知られてないよ。本名も使えないから、普段は『猫』というコードネームを使って活動をしてるんだ」


 そこまで言うと、弓削さんはニッコリと笑ってから「にゃお」と猫の鳴き真似をしてきた。

 だから、ディスプレイの色味が相まって、凄くエロく見えちゃうんだって!
 しかも弓削さんって、小柄なのに大人ボディしてるからそのギャップもヤバイんだよ……。
 正直ドキドキしちゃうからそんな顔で俺のことを見ないでくれぇ!


「だから、私が『猫』だと知っているのは、この世で私と神楽くん、そして黒衣ちゃんの三人だけなんだよ」


 こ、これは本格的にヤバイ情報だった。
 ここまでの秘密を明かされたら、弓削さんの本気度を疑うわけにはいかなかった。
 それに、戦う力は確かにないのかも知れないけど、弓削さんなら日国内の情報を全て網羅することができるのではないだろうか。
 それこそ、滅怪に関する情報とか……。

 俺は弓削さんの凄さを目の当たりにして、放心状態になっている黒衣の肩を叩いくと、正気に戻ったのか俺に向かってコクリと頷いた。
 弓削さんはここまでの覚悟を示してくれたんだ。
 俺も本当のことを全て話そう。


「弓削さん、重大な秘密を教えてくれてありがとう。そして、弓削さんの力を見せつけられて、もう俺には否定することは出来ないよ」

「じゃあ、一緒に戦わせてくれるの?」

「あぁ、こちらからお願いしたいよ。今日から俺の仲間になってくれると嬉しいな」


 すると、弓削さんは両目から涙を零して、「ありがとう!」と言いながら抱き着いて来た。
 あまりにも急な展開についていけず、俺がアワアワとしていると、黒衣が「仲間は良いですけど、そんなに詩庵様とくっ付かないでください!」と言いながら、必死に俺たちの間に体を捻じ込んでいる。

 何このカオスな状況は?

 取り敢えず落ち着いた弓削さんに、俺も全てのことを説明をした。

 怪に一度殺されたこと。
 神魂が発動して、怪と戦う力を手に入れたこと。
 黒衣は元は人間だったけど、今は黒天という神器であるということ。
 日国には滅怪という組織があって、怪と昔から戦っていること。
 怪の国では厳戒態勢を引かれているので、当分は日国内に出現する怪と戦うこと。

 その全てを聞いた弓削さんは、あまりの衝撃に口を抑えて絶句している。
 特に、怪に一度殺されたって言ったときは、あまりの衝撃に目を見開いて驚いていた。


「たくさん話してくれてありがとう。私も不思議だったんだ。神楽くんはレベルが1から上がらないと聞いていたのに、何故怪の国で戦うほどの力を持っているのかなって」

「そうだよな。だけど、あの時の俺は本当にレベル1で無力だったんだ。弓削さんも覚えてないかな? 2学期の最後の方で俺が無能って呼ばれてたときあったじゃん。あの日の帰りだったんだよ、俺が怪に殺されたのは」

「そうだったんだね」


 すると弓削さんは、辛そうな顔をして、俯いてしまった。


「どうした?」

「いえ、神楽くんに謝らないとって……」


 何を謝るのか全然想像が付かなくて、俺はポカンとしてしまった。
 今の俺は多分とても間抜けな顔をしていることだろう。


「神楽くんが、みんなから酷いことを言われていることには気付いてたんだ。確か坂本くんや花咲さんとのパーティから脱退したくらいから、かな。その時から、『神楽くんとは話さない方がいい』とか『昔相当の不良だったから近付くな』って学校の掲示板で話題になったらしくて、そのリンクがNINEのクラスグループに共有されたんだよ」

「マ、マジで……? つか、俺、そのグループに招待されてないんだけど……」


 弓削さんは「やっちまった!」という顔を一瞬したが、「た、多分誰も神楽くんのNINEアカウント知らなかったから招待ができなかったんですよ」と全力でフォローをしてくれた。
 う、うん。大丈夫だよ、弓削さん。
 だけど、まさかここでボッチの傷を抉られるとは思わなかった……。


「だ、だけど、弓削さんは俺に対して批判的な目をしなかったと思うんだけど?」

「私は人の噂よりも、自分の目で見たことを信じるから」

「ん? どういうこと?」

「つ、つまり、当時から神楽くんはみんなが言うような悪い人とは思えなかったんだよ」


 弓削さんは顔を真っ赤にさせて、「うわー」と勢いのまま嬉しいことを伝えてくれた。
 恥ずかしさのあまり、顔をクッションで埋めてるんだけど、弓削さんめちゃくちゃ可愛くないですか?


「そ、それでですね。私は偉そうに自分の目でなんて言ったけど、神楽くんが悪口を言われてたり、一人でいても手を差し伸べるようなことはしなかったんだ。だから、悪口を言わなかっただけど、私は他のクラスメイトと大して差がないんだよ」

「いや、弓削さんが気にすることなんて――」

「私は卑怯だったんだよ。普段は一人でも大丈夫なくせに、周りから嫌われるのが怖かった。だから声を掛けることが出来なかったの。だけど、そんな私を神楽くんは救ってくれた。そして、全てを打ち明けてくれて、仲間にもしてくれた。だから、私は神楽くんにちゃんと謝罪をしたかったの」


 俺の言葉を遮って感情的に語る弓削さんは、普段の大人しい雰囲気からは想像も付かなかった。
 だからこそ、俺はそんな弓削さんを見ることができて、とても嬉しい気持ちになったのだ。


「神楽くん。――今まで本当にごめんなさい。明日から学校でもお話したり、お昼を一緒に食べてもらえないかな?」

「――あぁ、こちらこそ頼むよ。弓削さんのような友達ができて本当に嬉しいって思ってる」


 ホッとしたのか、弓削さんは目に涙を溜めながら、それでも笑顔を作って俺のことを見つめてくる。


「――凛音」

「ん?」

「今から私のことを、凛音って呼んでくれないかな?」

「えぇ? なんで急にそんなことを……」

「だって、黒衣ちゃんばかりズルイよ。私も仲間になったんだから、下の名前で呼んで欲しいんだもん。――あと、私も神楽くんのことをしぃくんって呼びたいなって。……ダメかな、しぃくん?」


 くっ……、上目遣いヤバすぎるだろ。
 こんなの断れる男はこの世の中に何人いるんだよ!
 って、黒衣さん。
 俺の胴に腕を回して急にどうしたんだい?
 まぁ、多分嫉妬してくれてると思うんだけど、これから一緒に戦う仲間なんだからね。


「あ、あぁ。分かった。じゃあ、これからは凛音さん、って呼ばせてもらうな」

「ダメだよ。呼び捨てにしないと。私たちは仲間なんだから」

「ッ………! じゃ、じゃあ、凛音。これからよろしく頼むな」

「はい! こちらこそよろしくです、しぃくん。あと、黒衣ちゃんも仲良くしてね」

「こちらこそです。ですが、詩庵様とあまりイチャイチャするのは禁止ですからね」


 意外と嫉妬深い黒衣が微笑ましく、俺は「あははは」と笑いながら頭を撫でてやる。
 凛音に顔を向けると羨ましそうな顔をしていたけど、おそらく気のせいだろう。
 うん、気のせいってことにしておこう。

 だけど、黒衣に引き続き弓削さんという、凄い能力を秘めた仲間が出来たのは本当に嬉しいことだった。
 よし、明日からまた頑張らないとな。

 そして、俺たちは明日からの活動について色々と語り合ったのであった。



☆★☆★☆★

誰にも言えない、自分たちだけの秘密を共有できた仲間兼友人がお互いに初めてできました!
おめでとう、詩庵くんと凛音ちゃん!
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