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裏設定・シナリオ集
【君の声編】漫画シナリオ版〜別れ〜
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ある日の仕事終わり……
携帯が鳴り、メールを見た後に困ったような表情で「一緒にご飯食べ行かない?」と悠希を誘う春香。
実は最近になって明美と明美の彼の浩介と孝次で一緒に飲み会を何度かするようになったが、浩介から個人的にメールが来るようになり……
今日は「事務所の近くにいるから二人でごはんに行こう」とのメールで二人だと気まずいから一緒に来て欲しいとのことだった。
断るようアドバイスした悠希は、それから1ヶ月位経ったある日、朝から春香の様子がおかしい事に気付く。
区役所まで車で送る途中「っ急にごめっ」と涙声になる春香。
面倒臭そうに理由を尋ねると、例の四人で明美の家で飲み会があった昨日……
旦那が酔いつぶれて寝てしまって明美がいない間、見たかった映画に「日曜に行こう」と彼から誘われ、断ると「今旦那が寝ている間に」と言うので三人ならと思いOKしたが、明美は予定があって出かけてしまい二人で車で見に行く事になったと話す春香。
映画中も口説かれ、やっと帰れると思ったら車が彼の家に着き「シャワーを浴びるから家に上がれ」と言われて大泣きして騒ぎ、明美の家に戻ってもらい旦那を起こして帰った事を打ち明けた。
その次の日、春香は月のものによる激しい腹痛と貧血でフラフラなため早退する事にした。
その帰り際、すれ違った際たまたま軽く咳き込んだ春香に「うつすなよ」としかめっ面をする悠希……
次の日の夜、残業で二人とも残っていたので(昨日言いたかったことを言ってやる~)と息巻いて春香は言った。
「私のこと嫌いなのは分かってるけど、具合が悪い時にまで意地悪言わないでよ!」
(どうせまたもっと冷たい言葉で言い返してくるんだろう)と思っていた春香は予想もしない事を言われる。
「……あのなぁ……っ心配してないわけないだろ!! 具合が悪いんだったら俺に言え! 薬持ってたんだから……」
赤面しながらそう叫ぶ悠希に拍子抜けし、思わずあまり出したことのない声でお礼を言った。
「心配してくれてありがと……」
帰り道、意外な優しさと今までの言動が正反対過ぎて……ツンデレ具合に思い出し笑いが止まらない春香。
最近、仕事が終わっても携帯ゲームをして残っている日が多く「帰らないの?」と聞いても無視されていた事を思い出し、(彼なりに心配してくれていたのかも……)と思うと心の中がポカポカした。
この時はまだ、沢山の叶わない約束をする事になるなんて思っていなかった……
ある日、悠希は仕事の伝達で春香に電話したが涙声なのに気付く。
旦那とケンカしてドアに穴が開いたと答える春香は電話の後ろで聞こえる悠希の近所の花火大会の音に気付き、今度は事前に教えてと約束をする。
悠希はある日、春香にネット小説を見せる。
お互いに好きだと言わないまま生き別れ、死別する男女の切ない恋愛小説。
その中で好きだという言葉の代わりに言ったであろう最後の言葉が、春香は妙に心に残った。
年明け、春香は新年会がてら明美と悠希と行ったカラオケで、悠希と一緒に見た『手紙』の主題歌『BIRTHDAY』を歌う。
それを聞き、春香が好きなデュエット曲『雨音~あまおと~』を予約した悠希……
春香は歌の秘密を胸に、これが最後になるという予感と、なぜか溢れようとする涙を堪えながら歌った。
春になり、デイサービスの前の公園での合同お花見で、空を見上げてまた一緒に見ようと約束する春香……
なぜかこれが最後のお花見になると分かっていた。
ある日、所長から小学生の頃の悠希の写真を見せられ、こんな弟欲しかったとはしゃぐ春香は悠希に矢継ぎ早に質問したが……あだ名が同じハルちゃんな事に喜ぶも住んでいた場所や過去の話を聞いて固まる。
実は悠希が高校生の時にバイトをしていたのは、大学時代に春香と孝次がよく行っていたファミレスだった。
そしてもう一つの奇跡が……(番外編①で明かされる)
春香は「そんな頃からすれ違ってたんだね~」と明るくごまかした。
ケアマネになって2年目、担当していた複数の利用者から、あるベテランヘルパーが定刻より早く帰るなど態度がひどいので交代して欲しいというクレームが次々に上がった。
注意できない所長の代わりに春香が注意しても改善せず……やむなく交代の手配をしたが仕事が一気に減った逆恨みによる事件が起きた。
春香が病状確認のため受診同行しデイ持参用に準備した糖尿病の利用者の食前薬と食後薬の袋の中身が丸ごと入れ替わるという体調に関わるあってはいけないミス……
何度も確認し、合っている場面が目に焼き付いていた春香は、所長から「謝らないなら辞めろ」と言われるも「やってないのに謝る事はできないし辞めません!」と啖呵を切る。
同時に真相に気付いた同僚から事件前日の担当は例のヘルパーで様子が変だった話や「恨み買ってるもんね~」という言葉を聞いた春香は、逆恨みされた過去のトラウマが再燃して震えが止まらなくなる。
大規模デイの頃に恋愛がらみで施設長の先輩に恨まれ激務の末に色々あって身体を壊し退職するはめになった過去……
春香の心は完全に折れていた。
次の日、残業で二人きりの雨の夜……異変に気付いた悠希に理由を聞かれて薬入れ替え事件の真相、前の職場でのトラウマを打ち明ける春香。
実は退職後に他の職員も辞めて合同の送別会に呼ばれたが、自分だけ色紙と花束がなかった事を作り笑顔で話し「そんなに嫌いなら最初から呼ばないでよ!」と泣き叫んだ。
そして、送別会の最後に「今までありがとうございました」と大きな声で言ってくれた弟のように思っていた後輩と悠希が似ていると呟く。
初めて見る泣き顔に何とも言えない気持ちになった悠希は……
「抱きたい……」と自分でも信じられない言葉を口にする。
恥ずかしさに苛まれ赤面している悠希に春香は言った。
「いつか……ね」
次の日から二人は気まずくなり、結局薬入れ替え事件は春香のせいだと所長は益々意地悪になっていった。
そして悠希の机の隅にカギにつけていたクマが置かれるようになり、無視された春香はそれを決別のサインのように感じていた。
ある日、春香に孝次との子どもができる。
所長に退職の意向を伝えて益々会わなくなる二人。
ある日の休憩中、寝ている悠希の携帯画面が何気なく見えてしまう。
そこに写っていたのは昔撮った春香の寝顔写真だった。
辞める日の朝も所長から散々「お前に子育ては無理だ」と嫌みを言われる春香。
どうせ悠希にも最後まで無視され続けるだろうと思っていたその時……
「春香は大丈夫だよ。親父にあんだけ怒鳴られても辞めなかったんだから」
春香はびっくりしたのと嬉しいので泣いていた。
昼休憩中、二人きりになり(庇ってくれてありがとう)と言いたかったが言葉が出ず、唯一できたのは恥ずかしがり屋の彼のために机の上のクマを回収する事だった。
そして「今度はちゃんと捨てたって言うんだよ?」と言った。
なぜかクマを握り締めた時、彼女の瑠美に「外して捨てて」と言われて職場に置く事にした悠希の姿が見えた気がしたから……
春香は悠希が訪問の仕事から戻る前に帰る時間になり、挨拶して出ようとすると所長から悠希が昨日のうちに準備したという花束を渡される。
会うことなく終わる寂しさを感じながら駅へと向かう春香。
別れ道を曲がろうとした時、自転車に乗った悠希とすれ違う。
「バイバイっ」
笑顔で手を振るのが精一杯だった。
春香を見て一瞬ハッとした悠希は、呟くように「バイバイ」と言った。
それが二人が交わした最後の言葉だった。
本当はありがとうと言いたかった……
もっといっぱい話したかった……
もっとそばに……いたかった……
携帯が鳴り、メールを見た後に困ったような表情で「一緒にご飯食べ行かない?」と悠希を誘う春香。
実は最近になって明美と明美の彼の浩介と孝次で一緒に飲み会を何度かするようになったが、浩介から個人的にメールが来るようになり……
今日は「事務所の近くにいるから二人でごはんに行こう」とのメールで二人だと気まずいから一緒に来て欲しいとのことだった。
断るようアドバイスした悠希は、それから1ヶ月位経ったある日、朝から春香の様子がおかしい事に気付く。
区役所まで車で送る途中「っ急にごめっ」と涙声になる春香。
面倒臭そうに理由を尋ねると、例の四人で明美の家で飲み会があった昨日……
旦那が酔いつぶれて寝てしまって明美がいない間、見たかった映画に「日曜に行こう」と彼から誘われ、断ると「今旦那が寝ている間に」と言うので三人ならと思いOKしたが、明美は予定があって出かけてしまい二人で車で見に行く事になったと話す春香。
映画中も口説かれ、やっと帰れると思ったら車が彼の家に着き「シャワーを浴びるから家に上がれ」と言われて大泣きして騒ぎ、明美の家に戻ってもらい旦那を起こして帰った事を打ち明けた。
その次の日、春香は月のものによる激しい腹痛と貧血でフラフラなため早退する事にした。
その帰り際、すれ違った際たまたま軽く咳き込んだ春香に「うつすなよ」としかめっ面をする悠希……
次の日の夜、残業で二人とも残っていたので(昨日言いたかったことを言ってやる~)と息巻いて春香は言った。
「私のこと嫌いなのは分かってるけど、具合が悪い時にまで意地悪言わないでよ!」
(どうせまたもっと冷たい言葉で言い返してくるんだろう)と思っていた春香は予想もしない事を言われる。
「……あのなぁ……っ心配してないわけないだろ!! 具合が悪いんだったら俺に言え! 薬持ってたんだから……」
赤面しながらそう叫ぶ悠希に拍子抜けし、思わずあまり出したことのない声でお礼を言った。
「心配してくれてありがと……」
帰り道、意外な優しさと今までの言動が正反対過ぎて……ツンデレ具合に思い出し笑いが止まらない春香。
最近、仕事が終わっても携帯ゲームをして残っている日が多く「帰らないの?」と聞いても無視されていた事を思い出し、(彼なりに心配してくれていたのかも……)と思うと心の中がポカポカした。
この時はまだ、沢山の叶わない約束をする事になるなんて思っていなかった……
ある日、悠希は仕事の伝達で春香に電話したが涙声なのに気付く。
旦那とケンカしてドアに穴が開いたと答える春香は電話の後ろで聞こえる悠希の近所の花火大会の音に気付き、今度は事前に教えてと約束をする。
悠希はある日、春香にネット小説を見せる。
お互いに好きだと言わないまま生き別れ、死別する男女の切ない恋愛小説。
その中で好きだという言葉の代わりに言ったであろう最後の言葉が、春香は妙に心に残った。
年明け、春香は新年会がてら明美と悠希と行ったカラオケで、悠希と一緒に見た『手紙』の主題歌『BIRTHDAY』を歌う。
それを聞き、春香が好きなデュエット曲『雨音~あまおと~』を予約した悠希……
春香は歌の秘密を胸に、これが最後になるという予感と、なぜか溢れようとする涙を堪えながら歌った。
春になり、デイサービスの前の公園での合同お花見で、空を見上げてまた一緒に見ようと約束する春香……
なぜかこれが最後のお花見になると分かっていた。
ある日、所長から小学生の頃の悠希の写真を見せられ、こんな弟欲しかったとはしゃぐ春香は悠希に矢継ぎ早に質問したが……あだ名が同じハルちゃんな事に喜ぶも住んでいた場所や過去の話を聞いて固まる。
実は悠希が高校生の時にバイトをしていたのは、大学時代に春香と孝次がよく行っていたファミレスだった。
そしてもう一つの奇跡が……(番外編①で明かされる)
春香は「そんな頃からすれ違ってたんだね~」と明るくごまかした。
ケアマネになって2年目、担当していた複数の利用者から、あるベテランヘルパーが定刻より早く帰るなど態度がひどいので交代して欲しいというクレームが次々に上がった。
注意できない所長の代わりに春香が注意しても改善せず……やむなく交代の手配をしたが仕事が一気に減った逆恨みによる事件が起きた。
春香が病状確認のため受診同行しデイ持参用に準備した糖尿病の利用者の食前薬と食後薬の袋の中身が丸ごと入れ替わるという体調に関わるあってはいけないミス……
何度も確認し、合っている場面が目に焼き付いていた春香は、所長から「謝らないなら辞めろ」と言われるも「やってないのに謝る事はできないし辞めません!」と啖呵を切る。
同時に真相に気付いた同僚から事件前日の担当は例のヘルパーで様子が変だった話や「恨み買ってるもんね~」という言葉を聞いた春香は、逆恨みされた過去のトラウマが再燃して震えが止まらなくなる。
大規模デイの頃に恋愛がらみで施設長の先輩に恨まれ激務の末に色々あって身体を壊し退職するはめになった過去……
春香の心は完全に折れていた。
次の日、残業で二人きりの雨の夜……異変に気付いた悠希に理由を聞かれて薬入れ替え事件の真相、前の職場でのトラウマを打ち明ける春香。
実は退職後に他の職員も辞めて合同の送別会に呼ばれたが、自分だけ色紙と花束がなかった事を作り笑顔で話し「そんなに嫌いなら最初から呼ばないでよ!」と泣き叫んだ。
そして、送別会の最後に「今までありがとうございました」と大きな声で言ってくれた弟のように思っていた後輩と悠希が似ていると呟く。
初めて見る泣き顔に何とも言えない気持ちになった悠希は……
「抱きたい……」と自分でも信じられない言葉を口にする。
恥ずかしさに苛まれ赤面している悠希に春香は言った。
「いつか……ね」
次の日から二人は気まずくなり、結局薬入れ替え事件は春香のせいだと所長は益々意地悪になっていった。
そして悠希の机の隅にカギにつけていたクマが置かれるようになり、無視された春香はそれを決別のサインのように感じていた。
ある日、春香に孝次との子どもができる。
所長に退職の意向を伝えて益々会わなくなる二人。
ある日の休憩中、寝ている悠希の携帯画面が何気なく見えてしまう。
そこに写っていたのは昔撮った春香の寝顔写真だった。
辞める日の朝も所長から散々「お前に子育ては無理だ」と嫌みを言われる春香。
どうせ悠希にも最後まで無視され続けるだろうと思っていたその時……
「春香は大丈夫だよ。親父にあんだけ怒鳴られても辞めなかったんだから」
春香はびっくりしたのと嬉しいので泣いていた。
昼休憩中、二人きりになり(庇ってくれてありがとう)と言いたかったが言葉が出ず、唯一できたのは恥ずかしがり屋の彼のために机の上のクマを回収する事だった。
そして「今度はちゃんと捨てたって言うんだよ?」と言った。
なぜかクマを握り締めた時、彼女の瑠美に「外して捨てて」と言われて職場に置く事にした悠希の姿が見えた気がしたから……
春香は悠希が訪問の仕事から戻る前に帰る時間になり、挨拶して出ようとすると所長から悠希が昨日のうちに準備したという花束を渡される。
会うことなく終わる寂しさを感じながら駅へと向かう春香。
別れ道を曲がろうとした時、自転車に乗った悠希とすれ違う。
「バイバイっ」
笑顔で手を振るのが精一杯だった。
春香を見て一瞬ハッとした悠希は、呟くように「バイバイ」と言った。
それが二人が交わした最後の言葉だった。
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