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水恋
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隣国に嫁ぐ私に
おまえの伴侶は
未来の王になる男だと
父王は言った
政治的な取引ならば
心など想いなど
手のひらからこぼれ落ちる
清水と同じ
何も求めはしないと
澄みきった想いは
ひやりと冷たく
ともすれば
先走るばかりの
鼓動を鎮める
これは取引
これは政治
そんな繰り言を壊すように
夜と共に訪れ
私の名を呼ぶ人
頬に触れる指先
からまる視線
近づく吐息
清水よりも冷たい奴だと
思われたいのに
好きだよなんて
甘い言葉が投げ込まれ
心に波紋が広がる
触れあう唇に
命の水のようだと
感じるのが口惜しい
私はもう
あなたなしでは
生きられない
おまえの伴侶は
未来の王になる男だと
父王は言った
政治的な取引ならば
心など想いなど
手のひらからこぼれ落ちる
清水と同じ
何も求めはしないと
澄みきった想いは
ひやりと冷たく
ともすれば
先走るばかりの
鼓動を鎮める
これは取引
これは政治
そんな繰り言を壊すように
夜と共に訪れ
私の名を呼ぶ人
頬に触れる指先
からまる視線
近づく吐息
清水よりも冷たい奴だと
思われたいのに
好きだよなんて
甘い言葉が投げ込まれ
心に波紋が広がる
触れあう唇に
命の水のようだと
感じるのが口惜しい
私はもう
あなたなしでは
生きられない
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