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少年の覚悟が決まる日に
お風呂でこっそり甘イキを……?
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それから数分ほど、ボクはマサトによって丹念に洗われ続けた。艶めかしいような、そうでないようなもどかしい手付きの中で。ボクはただジッと、ボクの全身を包み込む柔らかな手のひらに身を委ねる。
とはいえ流石に、胸とか腰回りを触られていると……どうしても変な気分になってしまうわけで。特に最近は、体が妙に敏感になってたりするから。ボクは声をあげないよう入念に注意を払っていた。
「ひぁっ……!」
そんなボクの奮闘も虚しく。マサトの指先が肩に触れた瞬間、ぴくんっ……と肩が浮いてしまうような快感が走り。たまらず喉奥から嬌声を漏らしてしまう。
やっぱり上半身の辺りは、どうしても弱いんだ。ましてや石鹸の泡で滑りが良くなっている分、マサトの指先の動きがハッキリと伝わってきて。どんどんボクの体が敏感にさせられていく……。
「ま、マサトっ……。これ、洗ってくれてるんだよねっ……?」
「ん? そうだけど? いやあ、昔は兄ちゃんの背中とか流してあげててさあ。なんかこうしてると、昔のこととか思い出しちゃうんだよね」
「……そ、そうっ……。そんなことも、あったんだねっ……」
どうやらマサトは無意識らしい。マサト的にはそういう意図は全くなく、本当にただ優しさからボクを洗ってくれているだけのようだ。
――だから、なのかもしれない。マサトの指使いから、優しさが伝わってくるのは。柔い力でボクを撫で、ゆっくりと丁寧に洗うだけの動きが、こんなにも愛おしい。
これが俗に言う背徳感というものだろうか。そんなマサトの優しさに甘えるように、ボクはマサトの指使いで……感じている。
ひっそりと、静かに湧き上がる情欲を前に、ボクはただ成すすべもなく。口を両手で抑えて耐えることしか出来なかった。
「にしても、なんかこうしてると……色々感慨深いなぁ。最初の頃はさ、お互い触れ合うだけで精一杯だったのに。今はこうして一緒にお風呂まで入れるんだよ?」
「……そ、そうっ……だねっ……」
「あの頃のおれだったら、きっと耐えられなかっただろうなぁ。こんなお風呂で二人っきりなんて、絶対興奮して襲いかかっちゃってたもの。にしし、そう考えたらおれも結構大人になったってことなのかな?」
大人になったというか。指使いが上手くなったというか。
……このマサトに体を洗われてる感覚、や、やばい。セックスとは違うっていうか。セックスじゃないからこそ、な、なんか興奮しちゃうっていうか。全身を犯されているみたいで……。――たまらない。
マサトの指が、首筋から……背中に。背骨を伝うように、つぅ……と撫で下ろされ、やがてそれは腰へと辿り着き。腰を淡く撫でていたかと思うと……、突然お尻を丹念に洗われてしまう。
まるで、調教されてるみたいな感覚……。こうしている間にもボクの体は、どんどん敏感になっていって。気が付けばボクの乳首とかも、もうぴんぴんに張った状態で……感度が増しましに……。
「ほらお姉ちゃん、腕上げて! じゃないと前が洗えないからさっ」
「え……! い、いやっ……ちょっと、まっ……!」
「いいからいいから。さあ、よっと!」
「あっ……!」
そして、腕を閉じることで守っていたボクの胸は。無自覚なマサトに持ち上げてしまったことで、あっさりと開かれてしまう。
直後マサトの手のひらが……ボクの胸に触れ。男の子の手のひらの、こつこつとしたちょっと骨ばった部分が……乳首に当たり。ぷるんと乳首が跳ねられた瞬間、もはやボクは耐えることが出来ず。結局、ボクは……。
「ふっ……♡ ふぁっ……ぁっ……♡ ぅあっ……ぁっ……♡ ふっ……ふぁっ……ぁ……♡」
足をピンと張り、襲いくる静かな絶頂に悶える。
その絶頂を知らず、マサトは無邪気に胸を洗い続ける。
バレちゃいけない。そう思えば思うほど、ボクの体の隅々にまで……快感が伝わっていき。びくん、びくっ……と、静かに、小刻みに、ボクの体は震えていく……。
「よしっ! これで全部洗えたかなぁ。どうお姉ちゃん、すっきりしたっ?」
「ふっ……♡ っつ……♡ ……う、ん……♡ し、した……したっ……からっ……。洗うのっ……やめっ……♡」
とろける余韻が抜けぬうちに、マサトの声が響いてくる。その声は低周波の振動となって、ボクの肌に伝わり……。もはやマサトの声だけでまたイってしまいそうな……。
「じゃあ先にお風呂入って待ってて! すぐおれも追いつくからさっ。お姉ちゃんがのぼせないうちに……!」
「……う、うんっ……。……はぁっ……♡」
やがて緩やかに余韻が溶けていき、なんとか気持ちが落ち着こうとする頃。ボクはマサトの目を盗み、イって汚れてしまった部分を綺麗に洗い直した。
そしてそれが終わったのち、ようやくボクは湯船に浸かる。半ば放心状態のような状態で、ボーっと天井を見つめ。マサトが入ってくるのを待つ……。
「(なんかいよいよ、ボクの全部を知られちゃってるなぁ……。弱い所とか、無自覚に攻められちゃってるし……)」
「ふうっ。おまたせお姉ちゃん! 隣入るねっ」
「あ、うん……。い、いらっしゃい」
そうして二人一緒に湯船に浸かったボクらは、大きく「はぁ~……」と息を吐いた。
「やっぱりお風呂っていいなぁ。落ち着くんだよね、お風呂に入ってる時って。お姉ちゃんはどう?」
「そうだね……。い、色々あるけど。結構ボクも好きだよ、リラックス出来るし……」
「ね~。こうしてお湯に浸かってると、悩みとか全部抜けてくような気がするんだ。ましてやお姉ちゃんと一緒にお風呂なんて、リラックス効果マシマシだよっ」
「だね……(い、言えない。マサトの手で甘イキしてたなんて……)」
ボクの体は、まだ敏感なまま。お湯の小刻みな動きでさえ、心地良くなってしまうくらいに……。
とはいえ流石にこれ以上は雰囲気を壊してしまうので、止めておこう。ていうかさっき自分から「そういうことは夜に」って言ったばかりなんだし。
今はただ、二人で一緒に……のんびりお湯につかっていたい。その気持ちを汲むように、ボクらは暫しの間他愛もない会話を交わしていた。
「ね、ねえ。そういえばおれ、考えてみたんだけどさっ」
「ん……? なにを?」
「なんていうか、ほら。おれって一応王様を目指してるじゃない? でも思うんだよ。ずっとここに居たままで、本当にいい王様になれるのかなって」
「ああ……。えっと、社会に疎くなるかもってこと?」
「そうそう。ずっとここに居てばかりじゃ、学べることも少ないと思うんだ。――だからいつか、いつかはここを出て……社会を学ぶ時間を作ろうと思ってる。兄ちゃんじゃないけど、自分の力で生きて、ちゃんと世界を知ってこようと思うんだ」
その時ふと、窓から差し込む光が強くなった。光の眩しさに、思わずボクは一瞬目を閉じてしまう……けれど。次に目を開けた瞬間、そこにはマサトの……いつもより大人びた横顔があった。
「……だ、だからさっ。よかったらその時には、お姉ちゃんも……一緒にどうかなって。……同棲生活、してみるっていうのも……」
「ッ……!」
「あっ、いやっ……! も、もちろん兄ちゃんが一緒でもいいからさっ……! 無理に二人を引き離すつもりはないからっ……。それに、その。まだ考えてる途中だし、何も早く返事を出して欲しいアレでもないから……!」
「……ま、マサト……」
慌てて言葉を訂正しようとするマサトを他所に、どこかボクは……その言葉が妙にしっくり来ていることに気がついた。
意識しているつもりはなかった。だけどもしかしたら、心のどこかでそれを考えていたのかもしれない。――本当の意味での、マサトとラフィールとの……同棲生活のことを。
自分たちの力で、自分たちが稼いだお金だけで。自分たちの生活を送る……。とどのつまりは、そういうこと……。
今のボクらは、たまたま偶然一緒の場所に住んでいるだけだ。だけどここを出て、ひとたび何処かに一緒に住めば、それはもう偶然ではなくなる。――つまり、つまりそれって。それって……。
「……だから、そのっ。よ、よかったら考えておいてくれないかなっ……。……一緒に住む、ってこと……。……今じゃなくてもいいから。でもいつか、いつかっ……。……返事を聞かせて、ほしい……」
とはいえ流石に、胸とか腰回りを触られていると……どうしても変な気分になってしまうわけで。特に最近は、体が妙に敏感になってたりするから。ボクは声をあげないよう入念に注意を払っていた。
「ひぁっ……!」
そんなボクの奮闘も虚しく。マサトの指先が肩に触れた瞬間、ぴくんっ……と肩が浮いてしまうような快感が走り。たまらず喉奥から嬌声を漏らしてしまう。
やっぱり上半身の辺りは、どうしても弱いんだ。ましてや石鹸の泡で滑りが良くなっている分、マサトの指先の動きがハッキリと伝わってきて。どんどんボクの体が敏感にさせられていく……。
「ま、マサトっ……。これ、洗ってくれてるんだよねっ……?」
「ん? そうだけど? いやあ、昔は兄ちゃんの背中とか流してあげててさあ。なんかこうしてると、昔のこととか思い出しちゃうんだよね」
「……そ、そうっ……。そんなことも、あったんだねっ……」
どうやらマサトは無意識らしい。マサト的にはそういう意図は全くなく、本当にただ優しさからボクを洗ってくれているだけのようだ。
――だから、なのかもしれない。マサトの指使いから、優しさが伝わってくるのは。柔い力でボクを撫で、ゆっくりと丁寧に洗うだけの動きが、こんなにも愛おしい。
これが俗に言う背徳感というものだろうか。そんなマサトの優しさに甘えるように、ボクはマサトの指使いで……感じている。
ひっそりと、静かに湧き上がる情欲を前に、ボクはただ成すすべもなく。口を両手で抑えて耐えることしか出来なかった。
「にしても、なんかこうしてると……色々感慨深いなぁ。最初の頃はさ、お互い触れ合うだけで精一杯だったのに。今はこうして一緒にお風呂まで入れるんだよ?」
「……そ、そうっ……だねっ……」
「あの頃のおれだったら、きっと耐えられなかっただろうなぁ。こんなお風呂で二人っきりなんて、絶対興奮して襲いかかっちゃってたもの。にしし、そう考えたらおれも結構大人になったってことなのかな?」
大人になったというか。指使いが上手くなったというか。
……このマサトに体を洗われてる感覚、や、やばい。セックスとは違うっていうか。セックスじゃないからこそ、な、なんか興奮しちゃうっていうか。全身を犯されているみたいで……。――たまらない。
マサトの指が、首筋から……背中に。背骨を伝うように、つぅ……と撫で下ろされ、やがてそれは腰へと辿り着き。腰を淡く撫でていたかと思うと……、突然お尻を丹念に洗われてしまう。
まるで、調教されてるみたいな感覚……。こうしている間にもボクの体は、どんどん敏感になっていって。気が付けばボクの乳首とかも、もうぴんぴんに張った状態で……感度が増しましに……。
「ほらお姉ちゃん、腕上げて! じゃないと前が洗えないからさっ」
「え……! い、いやっ……ちょっと、まっ……!」
「いいからいいから。さあ、よっと!」
「あっ……!」
そして、腕を閉じることで守っていたボクの胸は。無自覚なマサトに持ち上げてしまったことで、あっさりと開かれてしまう。
直後マサトの手のひらが……ボクの胸に触れ。男の子の手のひらの、こつこつとしたちょっと骨ばった部分が……乳首に当たり。ぷるんと乳首が跳ねられた瞬間、もはやボクは耐えることが出来ず。結局、ボクは……。
「ふっ……♡ ふぁっ……ぁっ……♡ ぅあっ……ぁっ……♡ ふっ……ふぁっ……ぁ……♡」
足をピンと張り、襲いくる静かな絶頂に悶える。
その絶頂を知らず、マサトは無邪気に胸を洗い続ける。
バレちゃいけない。そう思えば思うほど、ボクの体の隅々にまで……快感が伝わっていき。びくん、びくっ……と、静かに、小刻みに、ボクの体は震えていく……。
「よしっ! これで全部洗えたかなぁ。どうお姉ちゃん、すっきりしたっ?」
「ふっ……♡ っつ……♡ ……う、ん……♡ し、した……したっ……からっ……。洗うのっ……やめっ……♡」
とろける余韻が抜けぬうちに、マサトの声が響いてくる。その声は低周波の振動となって、ボクの肌に伝わり……。もはやマサトの声だけでまたイってしまいそうな……。
「じゃあ先にお風呂入って待ってて! すぐおれも追いつくからさっ。お姉ちゃんがのぼせないうちに……!」
「……う、うんっ……。……はぁっ……♡」
やがて緩やかに余韻が溶けていき、なんとか気持ちが落ち着こうとする頃。ボクはマサトの目を盗み、イって汚れてしまった部分を綺麗に洗い直した。
そしてそれが終わったのち、ようやくボクは湯船に浸かる。半ば放心状態のような状態で、ボーっと天井を見つめ。マサトが入ってくるのを待つ……。
「(なんかいよいよ、ボクの全部を知られちゃってるなぁ……。弱い所とか、無自覚に攻められちゃってるし……)」
「ふうっ。おまたせお姉ちゃん! 隣入るねっ」
「あ、うん……。い、いらっしゃい」
そうして二人一緒に湯船に浸かったボクらは、大きく「はぁ~……」と息を吐いた。
「やっぱりお風呂っていいなぁ。落ち着くんだよね、お風呂に入ってる時って。お姉ちゃんはどう?」
「そうだね……。い、色々あるけど。結構ボクも好きだよ、リラックス出来るし……」
「ね~。こうしてお湯に浸かってると、悩みとか全部抜けてくような気がするんだ。ましてやお姉ちゃんと一緒にお風呂なんて、リラックス効果マシマシだよっ」
「だね……(い、言えない。マサトの手で甘イキしてたなんて……)」
ボクの体は、まだ敏感なまま。お湯の小刻みな動きでさえ、心地良くなってしまうくらいに……。
とはいえ流石にこれ以上は雰囲気を壊してしまうので、止めておこう。ていうかさっき自分から「そういうことは夜に」って言ったばかりなんだし。
今はただ、二人で一緒に……のんびりお湯につかっていたい。その気持ちを汲むように、ボクらは暫しの間他愛もない会話を交わしていた。
「ね、ねえ。そういえばおれ、考えてみたんだけどさっ」
「ん……? なにを?」
「なんていうか、ほら。おれって一応王様を目指してるじゃない? でも思うんだよ。ずっとここに居たままで、本当にいい王様になれるのかなって」
「ああ……。えっと、社会に疎くなるかもってこと?」
「そうそう。ずっとここに居てばかりじゃ、学べることも少ないと思うんだ。――だからいつか、いつかはここを出て……社会を学ぶ時間を作ろうと思ってる。兄ちゃんじゃないけど、自分の力で生きて、ちゃんと世界を知ってこようと思うんだ」
その時ふと、窓から差し込む光が強くなった。光の眩しさに、思わずボクは一瞬目を閉じてしまう……けれど。次に目を開けた瞬間、そこにはマサトの……いつもより大人びた横顔があった。
「……だ、だからさっ。よかったらその時には、お姉ちゃんも……一緒にどうかなって。……同棲生活、してみるっていうのも……」
「ッ……!」
「あっ、いやっ……! も、もちろん兄ちゃんが一緒でもいいからさっ……! 無理に二人を引き離すつもりはないからっ……。それに、その。まだ考えてる途中だし、何も早く返事を出して欲しいアレでもないから……!」
「……ま、マサト……」
慌てて言葉を訂正しようとするマサトを他所に、どこかボクは……その言葉が妙にしっくり来ていることに気がついた。
意識しているつもりはなかった。だけどもしかしたら、心のどこかでそれを考えていたのかもしれない。――本当の意味での、マサトとラフィールとの……同棲生活のことを。
自分たちの力で、自分たちが稼いだお金だけで。自分たちの生活を送る……。とどのつまりは、そういうこと……。
今のボクらは、たまたま偶然一緒の場所に住んでいるだけだ。だけどここを出て、ひとたび何処かに一緒に住めば、それはもう偶然ではなくなる。――つまり、つまりそれって。それって……。
「……だから、そのっ。よ、よかったら考えておいてくれないかなっ……。……一緒に住む、ってこと……。……今じゃなくてもいいから。でもいつか、いつかっ……。……返事を聞かせて、ほしい……」
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