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リアーヌは満足そうに庭を眺めているが、ヴァルムたちが禁止令を出した理由は“暗い場所が危険だから”という理由だけでは無い。
どのようなパーティにおいても、庭というものは、恋人たちーーこのような場所で火遊びを楽しむのは、未婚の若者たちではなく大人同士……既婚者たちや未亡人とその恋人……という場合がほとんどであったのだがーーその者たちの語らいの場所であったのだ。
ーー今回は学園主催ということで、平民階級の生徒たちが、ロマンチックな庭散策を楽しんでいるようだった。
そんな生徒たちを眺めながら、ゼクスがいたずらっぽくリアーヌにたずねる。
「本当はもっと近くで見たかったけど……ーーそれはまた今度かな?」
パーティで庭を散策して問題が起こらないのは、婚姻関係にある者たちーーつまりこの発言は、貴族的言い回しで考えるのであれば「早く結婚したいですね」と、捉えることができるのだが……ーー当然リアーヌにそんな知識は備わっていなかった。
「えっ今度は連れてってくれるんですか⁉︎」
「ぇ、ぁ……ぅん?」
「楽しみです!」
ニッコリと笑いかけるリアーヌにゼクスは「おう……」と珍しく口籠もりながら返事を返した。
「あー……ーーそうだ、セハの港で『イルミネーション』のギフト持ちを探してみようか?」
軽く息をつき、気を取り直したようにリアーヌに笑顔で提案するゼクス。
「わぁ! 庭じゃなくて海でも絶対綺麗ですよね⁉︎」
「うん……でもそうだな、こういうのじゃなくて、もっと小さくてたくさん浮かべてもらおう」
「……星みたいな?」
「ふふ星も綺麗だけど、蛍みたいにふよふよ浮かんでる中を散歩しちゃうってのは?」
「ーー素敵⁉︎」
「ーーだろ?」
そう言って意味ありげに微笑んだゼクスは、そっとリアーヌの手に自分の手を重ねながら、さらに語りかける。
「他に誰もいない海岸に蛍がたくさん飛んでる光景って、この庭より幻想的でロマンチックだと思わない?」
「ひぁ……」
手を握り締められ、蠱惑的な眼差しに見つめられたリアーヌは、身体を硬くして奇妙な声を漏らすことしか出来なかった。
(あれ……? これはもしかして……そういう恋愛系のイベント的なお話をしている感じで……⁇)
凍りつき、混乱するリアーヌの頬に、ゼクスの細くーーしかし男性特有のゴツゴツとした指が添えられるーー
その感覚に、リアーヌはかつて無いほどの大混乱におちいっていた。
(おおお落ち着けリアーヌ! ええと……こういう時はーーそう! 大きな声をあげて周囲の注意を……え、注意を? あ、違う⁉︎ これは不審者に絡まれた時の対処法‼︎)
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ーー今回は学園主催ということで、平民階級の生徒たちが、ロマンチックな庭散策を楽しんでいるようだった。
そんな生徒たちを眺めながら、ゼクスがいたずらっぽくリアーヌにたずねる。
「本当はもっと近くで見たかったけど……ーーそれはまた今度かな?」
パーティで庭を散策して問題が起こらないのは、婚姻関係にある者たちーーつまりこの発言は、貴族的言い回しで考えるのであれば「早く結婚したいですね」と、捉えることができるのだが……ーー当然リアーヌにそんな知識は備わっていなかった。
「えっ今度は連れてってくれるんですか⁉︎」
「ぇ、ぁ……ぅん?」
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ニッコリと笑いかけるリアーヌにゼクスは「おう……」と珍しく口籠もりながら返事を返した。
「あー……ーーそうだ、セハの港で『イルミネーション』のギフト持ちを探してみようか?」
軽く息をつき、気を取り直したようにリアーヌに笑顔で提案するゼクス。
「わぁ! 庭じゃなくて海でも絶対綺麗ですよね⁉︎」
「うん……でもそうだな、こういうのじゃなくて、もっと小さくてたくさん浮かべてもらおう」
「……星みたいな?」
「ふふ星も綺麗だけど、蛍みたいにふよふよ浮かんでる中を散歩しちゃうってのは?」
「ーー素敵⁉︎」
「ーーだろ?」
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「他に誰もいない海岸に蛍がたくさん飛んでる光景って、この庭より幻想的でロマンチックだと思わない?」
「ひぁ……」
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(あれ……? これはもしかして……そういう恋愛系のイベント的なお話をしている感じで……⁇)
凍りつき、混乱するリアーヌの頬に、ゼクスの細くーーしかし男性特有のゴツゴツとした指が添えられるーー
その感覚に、リアーヌはかつて無いほどの大混乱におちいっていた。
(おおお落ち着けリアーヌ! ええと……こういう時はーーそう! 大きな声をあげて周囲の注意を……え、注意を? あ、違う⁉︎ これは不審者に絡まれた時の対処法‼︎)
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