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【終章・to the shining future】
㊦
しおりを挟むコアラーランドの入り口に到着です。何故か今から、腹ごなしのダンジョンとなりました。明日でも良いじゃない。何て思いつつ、どうせ却下されるので黙ってます。
流石に既に閉園してます。しかし既に王太子様から連絡がいってるとの事。鍵を預かるルイスが、脇の入り口を開けてくれました。
おおー!いきなり発見!あれが噂のコアラーさんでは?はて?中々見られない幸福のコアラーさんでは無いの?何だか木々に沢山抱きついておりますよ?とても可愛らしいお顔にお姿をしております。
しかし…。
あの爪が凄い。細い枝なんてぐるりと回ってるし…。良く折れないなぁ。掌開いて振り払われでもしたら、お顔にザクリと傷が出来そう。ってか、首切られたら死んじゃうよ!絶対に魔物じゃない!でも何でこんなに沢山?閉館して人気が無くなり出てきたのかしら?
「アリー正解。それも有るよ。だっこさせてと騒がれるのが嫌みたい。餌付けされ大人しかったのは、死んで代替わりしたみたいだよ。」
魔物に餌付けって…。
「帝国領の人々は、魔物の脅威に晒されてませんからね。コアラーは元来大人しいらしいです。しかしあの爪をみたら、私には無理ですね。餌付けした勇気の有る人々を尊敬しますよ。」
何て話をしながら、ルイスが見付けたと言う入り口の祠を目指す。餌付けされてたコアラー達は、爪を切らせてくれたそうだ。余程餌が魅力的だったのかしら?しかしあちこちの木にコアラーがくっついてる。いったい何匹居るんだろう?
「アリーここです。解りますか?中から温かい空気が流れて来ます。この下が熱帯フロア。その下が寒帯フロア。最下層が巨大迷路だそうです。魔物は弱い様なので、ドロップ品を拾いながら行きましょう。魔物消失タイプです。」
右肩にグレイがちょこんととまる。グレイが偵察してきてくれたと聞き、ナデナデモフモフしてしまう。コアラーは確かに可愛らしい!しかしグレイはもっと可愛い!ウチの子が1番よ!
ルイスはローブと杖を装備。私も同じくローブを纏い小刀を足にセット。手には殺ってお仕舞い棒・改を握り締める。実はすっかり忘れてたんだけど、海竜のドロップ品がコレ。
1つめ。
※海竜の怒りのローブ。
※海竜の涙のローブ。
※海竜の杖。
※海竜の小刀。
海竜の怒りのローブには、雷属性が付与されていた。雷属性の攻撃を吸収し跳ね返す。上手く使えば攻撃にも使用出来そう。勿論通常の防御力もかなりのもの。色も男性向きなのでルイスへ。海竜の杖も、杖を使用するルイスへ。此方は通常の魔法威力を増強する他、水属性の攻撃を吸収し攻撃を返す。また吸収したものは貯めておける。水属性の攻撃は余り強くは無い。しかし攻撃魔法が無いルイスには、いざという時に役に立つだろう。
後の2つはアリーへ。海竜の涙のローブは、怒りのローブと同様。属性が水属性になる。色が女性向きだった。海竜の小刀は同じく水属性が付加されている。普通の小刀としても高性能。
「この小刀ねー。水が出るのよ。採取する時に凄く便利なの。ほら!こんな風にちょちょいとね!」
根が必要な薬草を切ったりくやせぬ様に、そばに小刀を刺す。テコの原理で土ごと引っこ抜く。土が固い場合は小刀から水を出す。土も柔らそれも有りかくなるし、根の土も洗い流せる。引っくり返せば刃まで洗えちゃう。ほら便利でしょ?
「アリー。その使い方は…。」
何故?良いじゃない?
「確かにでしょうが、土属性の魔物に水を纏わせトドメを刺す。または水はミスト状にもなります。噴射させながら敵に投げるとか…。普通は攻撃に使用する品です。」
「そうね。ミストを噴射させながら、風で回転させたら広範囲に利きそう。刺さった魔物には、風の回転で傷を深部まで抉る。体内に水を噴射し電撃を与えたら、大型でも内部から木っ端微塵になるかも。ん?それより解体に便利じゃない!水を出しながら解体出来るのよ!やはりこの小刀は便利だわ!」
・・・・・。
「ルイス。夫婦喧嘩には気を付けて。犬も食わない方なら構わないけど、ルイスがミンチになったら大変だ。アリー、その考えはちょっとエグいよ。」
・・・・・。
「何よ。グレイのバカ!人に向ける訳無いじゃない。ルイスも私を信用してないの?何で後ろに下がるのよ…。」
「何時もと反応が違いませんか?」
「乙女心を傷付けたんじゃ無いの?」
「アリーの乙女心ですか?」
「もう余計な事は言わないの。岬のラブラブが効いたんじゃない?少しは僕に感謝してよ。」
何やら2人でコソコソ話してる。
いきなり人型になりこのお言葉。グレイ酷い。私がそんな事する訳無いじゃない。ルイスもスイスよ!然り気無く後退してるし。それにまだ夫婦じゃ有りません!食わなきゃ無理やり食わせろ!グレイは冗談だったんだよね?でもルイスは後退した!冗談じゃ済まないんだから!ルイスのバカ!
ムカつくから2人を無視してズンズン進む。出てくる魔物は小型ばかりだ。しかし熱いな。冷気を目指して進んでるから、徐々に涼しくなってはくる。でも熱帯エリアで涼しくなるのも変だ。何故涼しくなるの?
冷気に近付いてくると、中型の魔物も現れ始めた。殺ってお仕舞い棒・改でビシバシと殺る。ルイスのアホ!絶対に許さん!
鑑定して見ると、小型から中型まで8種類に遭遇。森林部には小鳥も居たので、他にも居たかも。最後の2匹の鳥は飛べないタイプ。
※コアラー。
※ウォーバット。
※マニマニデビル。
※ワラビン。
※カンガ。
※ディンゴロー。
※ヒクイバード
※エミュニア。
全体的にずんぐりむっくり系が多く、見た目はモフモフ系。可愛らしさについ騙されて、鋭い爪や牙で襲われる感じ。これは皆可愛くて躊躇するわね。やはり攻撃的な魔物は少ない。マニマニデビル何て、悪魔何て名前が付いてる。でも本当にモフモフのコロコロ。可愛すぎる!コロコロ転がり威嚇する。しかしこれに油断は禁物だ。
機嫌を損ねると、モフモフに隠された鋭い歯並びでガブガブがぶり。下手したら一噛みで足が千切れちゃう。では何故大人しいのか?
それはダンジョンに冒険者が入らないから。人間にあわなきゃ襲う必要は無い。現に最初は私達を遠目に見ていたモフモフ達。進み始めたら襲って来ました。モフモフがかっ飛びます!ずんぐりむっくりが、いきなり突進して来ます!やはり可愛らしさに騙されては駄目です。駄目なの…です…。
「アリー!足元に居ますよ!足首を噛みきられたいのですか!」
ルイスが結界魔法を私に向け放つ。足元のモフモフが吹っ飛んだ!
「モフモフがお好きなら、バンバン倒してレアな毛皮をゲットしなさい。ディンゴローの毛皮は最高級品。3匹分も有れば、アリーが全身モフモフになれます!」
自分がモフモフになってもねぇ。
「何なら私がモフッて差し上げます!兎に角この群れを片付けねば、先に進めませんよ。」
・・・・・。
余計にイヤ。ルイスってば真面目な顔して冗談言わないで欲しい…。おわっとまた毛玉が来た!これはウォーバットね。白いのとグレーの毛玉がコロコロ…。しかし数が多いな。良し!
「アリー行きます!殺ってお仕舞い棒・改!ビリビリ行けー!!」
ルイスの先方へ、高出力で電撃を流す。雑魚はビリビリ感電だ!しぶとい残ったウォーバットを、個別に叩く。兎に角叩く。ルイスは?へー。もしかしなくても、ルイスが棒術で戦ってるのを初めて見たよ。棒は海竜の杖を魔力で伸ばし、硬化させてるんだね。
次々に魔物を薙ぎ倒すルイス。結構格好良いじゃない。相手がモフモフだけど。
「アリーもしかして見蕩れてます?嬉しいですけど、さっさとボス部屋に入りますよ。またコイツらが沸きだしたら大変です。」
「冷気はこの下からみたいだけど良いの?」
「先にボス退治です。その後に処置しましょう。どちらにしろ私達は、ボス部屋からしか下へ行けません。」
はーい。了解です!
霊気の噴出してる場所から離れ、少し奥に有るボス部屋に入る。途端にボスの登場だ。
!?!?!?
「これはまた…。魔物ですよ?」
流石に態度でバレバレね。目前には巨大な白黒熊のモフモフが!その両腕には、通常よりデカいコアラーが!
魔物です!しかもボスです!理解してますから!そんな目で見ないでー。
先ずは鑑定!
【白黒・すぱんだー・ベア】
Cランク。
ブラック・キル・ベアーの変異種。本来は黒1色のみ。変異種として、白と黒のぶち模様になってしまった。性格はブラックベアーそのもの。スパン!スパン!と、まるで張り手の様に音を出し立ち向かってくる。凶暴で短気。見た目に騙されると酷い目にあう。
【だっコアラー】
Dランク。
コアラーの亜種。大きさが違うだけで、他のコアラーと生態は変わらない。ダンジョンの階層主の側にのみ出現し、抱きついている。しかしやはり見た目に騙されると…。
CランクにDランク。
ボスでこのランクは低いよね。でも魔物だからね。しかし可愛い。ダメ!
あれは魔物…。魔物…。ま…。
「アリー来ましたよ!張り手を受けたら吹き飛びますし、ベアに抱きつかれたら捻り潰されます。コイツらは物理で行けますから!後ろに下がって下さい!」
ぽかーん。
どなり付けられてる間に、ルイスが棒を構えて倒してくれちゃいました。そこでグレイが人化した。ボス部屋に入る前に気付いた冷気の穴は、ボス部屋まで繋がっていた。その穴をグレイが塞ぐ。
「はい。これで大丈夫。この穴から下の冷気が上がってきてたの。」
何故穴があいたのかは解らない。でも階層が逆で無くて助かった。もし冷気が上の階層だったら、下の暖かい空気に負けて居たかもしれない。温風は冷気より軽いので、今以上に上階層を侵食しただろう。
「コアラーは特に寒いのが苦手みたいですからね。冷気を感じて逃げてたのでしょう。しかし外に出ると人間が居る。もしコアラー達に意識が有れば、魔物なのに可愛いと言われ複雑でしょうね。」
ルイスー!それは嫌みですか?
「アリー。テイムだって、1度こてんぱんにやっつけるの。ペットだってしつけするでしょ?ましてやボス部屋の魔物は殺る!の意識しか無いんだよ。ルイスにちゃんと言う事が有るんじゃ無いの?」
・・・・・。
「ご免なさい。」
「ルイスは戦闘職じゃ無いんだ。今回は弱かったけど、強者ならアリーを庇いながら逃げるんだからね?でもルイス凄いねー。補助魔法と棒術で、コイツら1人で倒せちゃう。弱くてもボスだよ。流石の師匠なの?ヘロヘロじゃ無くなったよね。」
ルイスとグレイが仲良く喋ってる。
ショボーン…。
「アリー行きますよ。お次も楽勝らしいです。さっさと倒して巨大迷路も攻略しちゃいましょう。落ち込むのは無しです。」
「でも…。」
「ならば明日の海水浴で1つお願いを聞いて下さい。勿論グレイ公認ですから安心ですよ。どうですか?」
グレイ公認なら無茶ぶりは無いだろう。私は承知した。
寒帯は氷の世界でした。大神殿裏のダンジョンと同じ感じです。勿論楽々クリア。最下層の巨大迷路も何とかクリア出来ました。至る所に設置されていた、いきなりの転移陣には参りました。しかし迷路は壁に手を付けて歩く。これで行けちゃいました。
*****
てな訳で、私は只今更衣室で唸っています。何なんですかねコレ?
本日は朝から崖下のプライベートビーチで海水浴です。海辺にはビーチパラソルにリクライニングするイスが設置されてます。ツアー参加者にはばしょが割り当てられており、海水浴しながら日光浴。日焼けしながら健康に。
砂浜からはそのまま海底温泉へ。用意された水着のままでお部屋まで戻れます。つまりお部屋から水着を着てくる事も出来たんです。でも本当に皆がコレ着てるの?信じられなくてビーチの更衣室にまできたのです…。
「私はウソはつきませんよ?」
ついて無い。確かに皆着てるよ。でも私にその勇気は無い!
「アリー。ならば昨晩のお願いを聞いて貰っても?私はアリーと海水浴も温泉へもいきたいのですが…。」
・・・・・。
でも流石にこれは…。
「なら此方ならどうですか?売店で購入して来ました。2種有ります。どちらかで妥協して下さい。」
約束したし仕方ないよね。ルイスから袋を受け取る。
・・・・・。
布の表面積は確かに広がりました。しかしどちらもやはりヘソだしなの?温泉へ入る際も着たままなので、表面積が少ない?はあ。郷に入れば郷に従えなんですね。解りましたよ!しかしルイスの水着も目のやり場に困るな。他の人達は…。
お邪魔しました。すみません。私は覗きでは有りません。
旅の恥は書き捨てよ!バンバン泳いでたのしもう!
取り敢えずバスタオルを…。
「ほらー!グレイ逃げるな!ちゃんとボールを取ってよ!」
「嫌だよ。取って欲しいなら加減して。絶対に狙ってるよね。」
只今グレイとビーチバレー中。ルイスはグレイにダメ出しされ、不機嫌顔でこんがり中。オイルを塗るとしつこいからよ。全く…。
でも魔物を気にせずに海水浴。のんびりとして良いね。
お昼を食べ温泉へ。うわー。洞窟の中にはお風呂がいっぱい。男女混浴なんだね。岩風呂に檜風呂。樽に壷まで有る!大理石風呂は石の上に寝る。砂風呂は砂浜で埋まるんだね。温泉が海の下を通過してるから砂浜が温かい。
ぐるり一回りして、入り口奥の
海底温泉に行く。ここだけは水着の着用なしで男女別。入り口でルイスと別れ、脱衣所で水着を脱ぐ。ハンドタオルだけを持ちお風呂に入る。
凄い圧巻だ。巨大な円柱型の透明な壁の中に、お魚が沢山泳いでいる。上部が海と繋がってるそうで、太陽光がまるでカーテンの様に降り注ぐ。円柱型ドーム回りが流れる温泉の様になっている。私は温泉に暫し浸かりながら、お魚を見ていた。
確か奥は海岸の方に繋がっていて、海を望む露天風呂も有ると聞いている。そっちに向かって、温泉の中を歩きだす。あ!露天風呂発見。確かに竹垣の向こうに砂浜が見え隠れする。
潮の満ち引きで、この温泉には入れない時が有る。
*
遥か昔。まだこの施設が無かった頃にもこの温泉は有った。ある日海を泳いでいたイルカの夫婦が、この温泉を見付け休んでいた。しかし気付かぬ間に潮が引き、海に帰れなくなってしまった。
イルカの夫婦は温泉で約1日を過ごす。漸く潮が満ち、温泉が冷たい海水で薄められた。2匹はもう少しだけと、温泉で仲良くし海へ帰った。
その後その、イルカの夫婦は子宝に恵まれた。中々子に恵まれず、ならばと2匹で旅をしていたのだ。
それ以降、この温泉は子宝の湯と呼ばれている。
*
誰がよんだのよ。イルカの夫婦は喋れないじゃ無い。しかもこの温泉でイチャイチャして恵まれたって事よね。
・・・・・。
イルカだから良いのかしら?まあ私には関係ないから、ささっと浸かって戻ろう。あれ?誰か先客が居る。
えー。何でルイスが居るの?男女別の筈じゃない!
「は?何故アリーが?ああ!円柱型ドームの先で繋がってるんですね。子宝の湯だから混浴なんですよ。夫婦に気を使ってるのですね。折角ですから、アリーも是非お隣に。お嫌ですか?」
隣に行くより他は無いんだよ。後ろ向いたらお尻まる見えだし…。タオルで前を隠したまま温泉に入る。勿論首までしっかりつかる。濁り湯で良かった。
「アリー。熱くは無いですか?」
「大丈夫!」
ルイス早く上がれ!はよ!
「もう少し堪能したい所ですが、アリーが逆上せても困ります。入り口で待ってますね。ではお先に。」
チュッ。チュッ。
・・・・・。
すっかり遠慮が無くなったよ…。
何とか逆上せず生還しました!
因みに皆が着ていた水着は、所謂シェル水着。帆立貝の貝を紐で繋いだ様なヤツ。絶対に無理!ルイスが買って来たのは、紐では有りませんでした。
でも2度と着ません。フォードのドレスと一緒に封印しよう。
*****
最終日は電タクには乗らず、魚市場と城下町を案内して貰いました。案の定、私達は目立ちまくり。それでも構わない。私達は親善大使だからね!
その後帝国領内のダンジョンは、資源として開発されてゆく。特に水場にダンジョンが多いと解り、ダンジョンリゾートしても開発されていった。
*****
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