【完】専属料理人なのに、料理しかしないと追い出されました。

桜 鴬

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【終章・to the shining future】

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湖をグルリと回り程好く汗をかいた頃、木々の間から潮騒の音が聞こえてきた。恋人達の岬ならぬ、夫婦達の岬はコチラと書かれた看板を発見。脇にスタンプが有ったのでペタン。これって自然に作られたんだよね?木々が重なりあい織り成す緑のアーチを抜け、私達は岬へと向かう。

木々のアーチを抜け振り返ると圧巻だ。湖が全く見えない。まるでトンネルの様な、折り重なる緑のアートに感激する。自然の力は凄いね。しかしこれが我国ならば、気軽に入る事は出来ないだろう。これ程に深い緑ならば、必ず大型の動物がいる。例え魔物が居なくても、肉食の大型動物は驚異だ。

開けた岬の先には、グルリと柵が巡らされてした。下を覗くと断崖絶壁だ。これは正直怖い。柵が無くては危険だろう。その柵に沿い、グルリとベンチが並ぶ。人の影も並ぶ。成る程。ベンチに腰掛け夫婦で愛を語れと…。

皆さま既にラブラブですね。夕日にはまだまだ時間が有りますよ?なのにもうベンチで待つのですか?海風が寒くは有りませんか?ほうほう。2人の世界に寒さは無いと…。

まあ私達はまだ夫婦では無い。夫婦どころか恋人未満だ。さあ!だから次に行こう!次よ!買い物よ!グングン進む背中からルイスの声が!

「海は見なくて良いのですか?」

「だって明日下の砂浜で泳げるんでしょ?上から眺めるのは良いよ。」

「では先にスタンプを完成させて、売店を回りましょう。裏から階段で下りられるそうです。」

やった!売店だ!ルイスもあっさり引いてくれた。実はルイスも、売店が密かに楽しみなんじゃ無いの?最後のスタンプは売店入り口に有る。ではレッツゴー!

ラストスタンプゲッツ。その場で景品を手渡された。

新婚さんペアクッションとペア枕…。どちらもホテルの部屋に届けてくれると言う。クッションはピンクの下地に、真っ赤はハート柄。枕は白地にパステルピンクとブルーのハート。

新婚さんになれば、この良さが解るのかしら?周囲の皆さんは喜んで抱き締めてます。その横で、一緒に貰った割り引き券をチェックする私。ルイスは?やはり何かチラシを見てますね。

やはり私達には、このノリは早かったのです。ビバお買いものよ。

「さあ買い物へ行くわよ。」

「最初は2手に別れましょう。30分位で良いですか?」

・・・・・。

「では1時間で。これ以上はダメです。待ち合わせはここで。」

「はい!了解でーす。」

わーい。売店楽しー。

・・・・・。

「おじさん!これも買うから負けてよ!」

「美人さんに言われちゃ断れないな。良し。ならこれオマケに付けちゃう!」

「えー。オマケより値引きしてよー。」

「うーん。値引きは端数で勘弁して?もう1つ何か買ってくれたら、この中から更に好きなの1つ付けちゃう!」

「おじさん有難う!」

「いやいや。美人さんなのに良い奥さんだね。新婚旅行で値切るお客様は居ないから、中々新鮮だったよ。色男の旦那さんもタジタジだな!」

ルイスが居ない…。然り気無く逃げたな。さっきまで金魚のふんの様に付いて来てたのに…。まあ良いや。鬼の居ぬ間に買い物だ!珊瑚のブローチや真珠のアクセサリーもお手頃なのがいっぱい有る。ダンジョンで出るのは、魔法付加の物でデザイン性は無いからね。ミリーちゃんやギルドのお姉さん達のお土産にしよう。でもこの扇子ってのも素敵。日常使いのお手軽な品から、パーティーに使える高価な品まである。良し買っちゃえ!インベントリにしまっちゃえば解らないしね。

「アリー。そろそろ行きますよ。」

うぎゃぁ。ルイス出たー!

「何故そんなに驚くのですか?買い物は程々に。欲しければまた買いに来なさい。喜んで私もお供します。さあ時間です。急ぎますよ!」

えー。何なのよー。ほいほい後ろから追い立てられ、気付けばまた夫婦の岬に逆戻り。あ…。

夕日を見に来たんですね。此方をふりゆの呆れ顔のルイス。

すみません。夕陽は綺麗です。だが!私には多分、恋人と愛でる情緒はまだ無い!買い物の方が楽しい。絶対よ。

周囲を見渡す。

グルリと見渡せと、どのベンチにも先客が居ます。これは座れませんね!

「早くしないと見れなくなります。」

ルイスが私の手をグングンと引っ張り歩いて行きます。何処かベンチが空いてるのでしょうか?しかしやはりベンチは満員御礼です。溢れた方々は、建物に寄りかかり眺めています。

しかしそこもスルーし歩く。すると建物脇にベンチが1つ。子供用の遊具等が有り、小さな公園の様です。

「ここは少し高台になります。なので岬の奥ですが、夕日が綺麗に見えるそうです。王太子様おすすめ穴場スポットの事。夕陽は彼方の海岸線に沈みます。」

ルイスが説明しながら、ベンチにハンカチを敷いてくれる。これでベンチを拭くの?え?お尻に敷くの?恐々座ると、膝の上にショールがひらり。

隣にルイスも腰を下ろす。

「ありがとう…。」

至れり尽くせりですね。私、只今動揺しまくりです。多分耳まで真っ赤だよ。だってこんなの免疫無いんだもの!ルイスが紳士過ぎてイタい。私はどんな反応をするのが正解なのでしょうか?恥ずかし過ぎてルイスの方を見れません。

グレイー!ヘルプー!

しかし返事は無い。グレイってばこの旅行に出てから、全く姿を見せないの。

「僕はお邪魔はしないよ。ルイスにダメだしはするから心配しないで。アリーは乙女心を刺激されて来て。」

だそう。なら今がその、乙女心が刺激されてる時?ドキドキが止まりません。お願いルイス!何か喋って!

・・・・・。

・・・・・。

静かだ。自分の心臓の音だけが煩い。

「始まりましたよ。」

オレンジ色に染まる景色。弧をかく海岸線に、大きな真ん丸な夕日が沈んで行く。まるで炎の塊が、海にのまれて行く様だ。オレンジ色の太陽が徐々に見えなくなる。同時に周囲は暗くなり、やがて静寂が訪れた。

どうやら感動して、暫し物思いに耽って居た様だ。ふと我に返り空を見上げる。満天な星空。あ!流れ星!

「ルイス!流れ星だよ。見た?」

「アリー…。」

振り向いた私はそのまま抱き締められた。頭がポスンとルイスの胸板にはまる。意外に固い。ルイスって戦闘職じゃ無いのに、かなり鍛えてるよね。まああのお師匠様に鍛えられたら、だれでもムキムキになるかな?

でもやはり、ルイスのムキムキは何だか嫌だわ。

あ…。感じる鼓動。

ルイスのドキドキも煩い。

何だ。私だけじゃ無いんだ。安心したよ。でもルイスは私が好き。だからドキドキするの?なら私もルイスが好きなの?だってドキドキしてるもの。

でもそろそろ離して欲しい。正直苦しい。そろそろと顔を上げ立ち上がろうとする。ルイスと目が合う。

・・・・・。

・・・・・。

「キスしても?」

うわーん。いきなり聞かないで!これって正解は何?誰か助けて!

教えてグレイー!!

「耳まで真っ赤ですね。お返事有難うございます。」

まだ返事して無いよ?引き寄せられ、軽く触れる唇に自然に閉じた目…。

「アリーと初めて向かい合いキスが出来ました。有難うございます。これがキチンとしたファーストキスですね。お嫌でしたか?」

ルイス…。電タクでもしたじゃ無い。確かに向かいあっては居なかったけど…。後お願い!そのキラキラ笑顔を止めてー。

「ルイスー!嫌じゃ無い。嫌じゃ無かったけど!私返事して無いよ。ならわざわざ聞くなー!」

グイとルイスを押し退け、真っ暗な中を建物の灯りを目掛けて走る。壁を発見し、白い壁に沿い目印に走る。しかし背後から捕まった。

「本気で逃げるなら、スキルで逃げないと…。可愛すぎて更に愛でたくなりますね。」

んなっ。なっ何て事するのー!

ひっくり返され追い詰められて更にチュー。左右に両腕、背中には壁。これは所謂壁ドンでは?

「んっ。んぅ…。」

駄目だ…。緊張からか足がガクガクしてきた。座り込みそうになる私のお尻に、何故かストンと椅子が?しかし足を閉じようとしたが閉じれない。

そうよ!目を開けば良いじゃない。駄目だ。今開いたら目前には…。

「アリー。何故ボートに乗らなかったのですか?」

ルイスってば!余裕綽々なのが腹が立つわね!しかも何で今ここで聞くの?また口塞ぐし!返事何てムリよ…。

「んっ。んぅ…。」

また唇ハムハムしてるー。でも温かくて気持ち良いから良いや…。口の中がくすぐったい。肌に感じるルイスの掌が温かい。もうダメ…。

急に掌の温もりが無くなる。思わず温もりを追いかけ、自分から腕を回し抱きついてしまった。人肌が気持ち良くて眠くな…る…。

「もう仕方無いなー。そのままベンチに転移させてあげるよ。でも寒いから、膝抱っこで起きるまでね。もみもみはもうダメ!夜同じベッドに寝たら、絶対に収まりつかないよね?どう?」

・・・・・。

グレイ…。ベンチに腰かけると更に密着度が…。これは生殺しです…。

「僕が見てるの気付いてたよね?なのに揉んじゃう?そこまでする?しかもチューもランクアップさせたでしょ?いきなり進みすぎ!このエロエロルイス!!」

ぐぅ…。

否定は出来ない…。目前にはたわわな…。たわわ…。マズい。これ以上は本当にマズい。

「男は惚れた女にはエロくもなります。勿論、アリー限定です。起きるまでここで待つのは寒そうです。夕食まで寝かせますので、私ごと部屋まで転移させて下さいませんか?」

「はいはい。寝かしたらどうするの?」

「夕食まで頭冷やして来ます…。」

「そうして。」

お邪魔虫、否、お邪魔鳥め…。

「僕の言葉は皆の総意だからね。」

・・・・・。

*****

ここが幸せのコアラーランドですね。コアラーは?どうやら居ない様です。カップルが入場を止めて戻って来ますね。しかし夜行性と言っても、この辺りなら年中薄暗い筈。隠れずとも良い感じもします。やはり奥に何かが有りますね。現に日中も出現している様ですし。

受け付けにダンジョン有無の調べに来たと話を伝える。既に話は通されてる為、首にかけるプレートを貰い入場する。記念品を販売するブースを抜け、良く出現すると言う木々の場所を調べる。まだ新しいフンが有ります。少し遅かった様ですね。木を良く見ると引っ掻き傷が有り、完全に削られてる部分も有ります。これはかなり鋭い爪の様ですが、どの様に抱っこしてるのでしょう?渡されたパンフを捲ると、説明が有りました。腕に厚いカバーをし抱きつかせ、お尻を支えるそうです。

カバーをしないと腕を貫通する恐れ有りですか?これはもうどう考えても魔物でしょう。この国の方々は魔物を知りません。今回の旅行で、しみじみとその感覚の違いに気付かされました。

幾ら可愛らしく大人しいとは言え、魔物を飼い慣らし抱っこさせるとは…。

湖畔の周囲を、身を守る術もない一般人が散策する。沈む夕陽を、真っ暗な岬の先端のベンチで眺める。どれも我が国では叶わぬ事。確かに魔物の住まぬ森も有ります。しかし絶対では無いのです。ですから我々は武装無しでは森には入らない。ましてや森を背に、岬の先端で寛いだりはしません。

先程の様な事は、絶対に出来ませんね。王太子様有難うございます!

何故なら森から魔物が襲って来たら、
逃げ場が無いからなのです。崖下は絶壁の海なのですから。しかも明日は海での海水浴。我が国でも、ダンジョン内でなら、潜れる海も有ります。弱い魔物のみでしたので、あの時は我々も潜りました。しかしアリーでさえ、海水浴としての遊びはしていません。罠を取り付ける際に潜水はした様ですが…。

このノンビリ感は慣れすぎに注意ですね。我が国の一般庶民は、海水浴は勿論、旅などもせずに一生を終えます。何せ町を一歩出れば、魔物と出会う恐れがあるのですから。

これは王子に伝えましょう。王公貴族には魔物の脅威が無いと、別荘地としての需要は高そうです。しかし渡航ルートが完備され、旅行として一般庶民が訪れる場合は…。

移住は構わないでしょうが、旅行から戻ってからも帝国領気分が抜けなければ最悪ですからね。

まあ我が国からの渡航は、はまだまだ先になるでしょう。海の魔物問題が解決せぬ限りは、観光としての渡航には至りません。

色々と考えながら遊歩道を歩く。王子に遊びに行くならと色々と言い付けられたのです。遊びにって…。最初に王子に任せデートうんねんと話した事を、まだ根に持ってるのでしょうか?

さて。

そう言えば受付でカゴを渡されましたね。フルーツをもいで来いとか。オレンジにキュウイにパイナップル。季節も関係なくたわわに実る果実達。普通のパイナップルやキュウイは、木に実りませんが…。

やはりここはどう考えてもダンジョンですね。確かコアラーは低階層に生息する筈。ここで1階層。この下の海底温泉でもう1階層。多分海底が隆起し、地下に有ったダンジョンが地表に晒された。つまり残る階層は下に続く訳です。見た感じでは、大神殿裏のダンジョン形式の様です。帝国の後宮地下と同じタイプでしょう。まあ兎も角地下への入り口を見付けねばなりません。コアラーは何処から出入りしてるのでしょう。

遊歩道にはそれらしき場所は見付かりません。では少し奥に…。おや?

何処からか暖かい空気が流れて来ますね。この空気の発生元は…。

有りました!これですね。では!

「ちょっと待って。ルイスもアリーに似てきたよね。何で1人で入ろうとするの?危険が有ったらどうする訳?」

グレイ…。

何処からわいたのでしょうか?

「人を害虫みたいに考えないでよ。思考だけでもイヤだ。僕はルイスが遊歩道をニヤニヤしながら歩いてる頃に来たんだ。アリーが起きたからね。」

そこからですか?私の考えてる事も解るのに、嫌みな鳥ですね。

・・・・・。

「ふーん。さっきといい僕を鳥扱い?確かに今は鳥だけどさ。まあ良いや。兎に角ここは僕が覗いて来る。これだけの温かい空気が押し出されてるのは変だからね。」

グレイが木々の影の祠に飛び込んで行く。数分もせずに戻って来た。

「この下には3階層有るよ。元は5階層の洞窟型。魔物消失ドロップ品タイプ。この下が熱帯。その下が寒帯だよ。最下層は巨大迷路だね。最下層は楽しそうだ。隠し部屋とか多いね。魔物は弱いよ。Cランクまでの小型と中型ばかり。ボスは解らないけど。」

「ボスを倒さなくても最下層まで行けたのですか?」

「それは無理。僕はちっちゃいから行けたの。それがこの熱風の原因だよ。下手したらコアラー全滅かも。明日の海水浴は我慢して、ダンジョン潜った方が良いかもよ。」

・・・・・。

「どうしたの?」

「・・・。それは却下です。」

「どうして?」

「水着も浮き輪も日焼け止めまで!全て用意されてるんですよ?バスに乗る際に貰った小袋は封印します!ですがこれ位は!」

・・・・・。

「何だか却って清々しいよ。確かにルイスもお年頃は過ぎてるしね。解ったよ。でもあれアリーが着ると思う?」

「勿論無理でしょう。ですから予備を購入しました。下げて上げる。これならマシと着てくれると思います!」

ルイスってある意味最強だね。アリーの性格を熟知してるよ。しかし帝国領の女性は、あれ着るんだから凄いね。新婚さんのだからなの?

*****

夕食は海鮮を使用したフルコース。やはり鮮度の良いお魚は、ムニエルなどにしても美味しい。カルパッチョにサラダにまでマリネが!海老のトマトスープも絶品でした。

デザートにはフルーツミニ大福の盛り合せ。中でも餡にイチゴとパインが最高です。生クリームと餡の大福や、抹茶味にチョコ大福。沢山有りすぎて迷ってしまう。でも全てがプチサイズ。ゆっくり全て完食しました!

ルイスが取ってきてくれた果物でもデザートを色々作り、後程お部屋へ届けてくれるそうです。

そして何故か、食後のダンジョンとなりました。明日ではダメなの? 

*****
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