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第9章 戦いの中で真実を?
9-9 ある食材の魔力にて?
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それで、今はおそらくマリエル様に緊急事態と言われ、シルク様はこっちに向かっているはずだ。
はっきり言ってこの後のことは、俺達は関与したくない状況だ・・・。
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それでフィーナ様が誰に言うでもなく溜息を吐き言葉を漏らした。
「はあぁ、あの娘きっとマリエルには怒るかもしれないけど・・・たぶんここには喜んで現れるわよ。絶対に」
ん?怒るのは解るが・・・まさか流石に喜ばないでしょう。
その様にユウマが思いながら、ミアちゃんがいつの間にか用意してくれたお茶を飲んでいると、突然フィーナ様の部屋の入口の扉が開け放たれた。
そこには怒りをあらわにしたシルク様が仁王立ちして、マリエル様に視線向け言葉を掛けて来た。
「マリエル!来てやったわよ。どういうことなのよ。・・・・あっ、とっ、その前に」
シルク様が開口一番、マリエル様に怒りの表情を見せ怒鳴り散らすかと思うと、俺がいる事に気が付きこちらに視線を向け表情を一変させ近付いて来て満面の笑みで話し掛けてきた。
「ユ・ウ・マ・さん!また、お願いがあるの。いいかな♪」
「ふぇ?なんですかいったい」
目の前で可愛らしくお願いのポーズをされた。
「また、あれが欲しいのよ、あれが・・・」
なるほど、シルク様は、また以前渡したものがご所望みたいで、それをお願いしてきた。
あれ?でも、確か前回渡してから、1週間と経って無いがどういう事だ?
そうこのときシルク様のお願いしてきた物は、以前カレーパーティーで出して、その場で凄く気に入り後日、俺のところに来て製作を依頼してきて手渡したアイスクリームだったのだ。
それはちょうどカレーパーティーの前に、フィーナ様にもっと変わった美味しいデザートを色々と要求されて作った。その時に出した物の一つがアイスクリームだった。
これに関して、一番気に入っていたのがシルク様で、神界に帰る時に御土産として約一週間分くらいの量を渡していた筈なのだが?2日後にシルク様がやって来てそれをもう一度要求してきたのだった。
ただ、その時製作した量は確か・・・相当な量を作って渡したはず?えっ、でも確か1ヶ月分以上あったような気がするが・・・!?
「えっと、それはいいのですけど、緊急事態なのでは?」・・・まあ、自業自得の様な気がするが・・・。
「えっ、あんなの私に取っては緊急事態のうちに入らないわよ。だってマリエルのとこの事だし、それよりもユウマさんの作るアイスを貰って帰るのが、私に取っての優先第一事項なの。あの娘の緊急事態なんてどうでもいいのよ。どうせ勘違いで自分の失敗を気が付かず、いかにもなんかあったような感じで言ってんでしょう」
ありゃりゃ、全部お解りと言うよりお見通しみたいじゃないですか?・・・まあ、アイスの件は別に渡さない訳じゃないから、出来る事ならちゃんとマリエル様の要求を聞いてやって欲しいなぁと、心の中で思っていると俺の心を読んだのか、シルク様がマリエル様に話しかけた。
「しょうが無いわね。マリエル、ユウマさんに免じて今回までは助言を出してあげるわよ。あと、それと今回はウチのとこの子を数名応援に出してあげるわ。特別よ」
満面の笑みを俺に見せシルク様は、その様な言葉をマリエル様に掛け、そして何故か俺に向けてウインクしてきた。
「シルク・・・あんた、どうせユウマさんの作った物が目当てなんでしょう。そして今回協力者を出すのはどういうことよ?」
「そんなの決まってるじゃない。ユウマさんには例の物を作って貰うためじゃない。こんな些細な事に別にユウマさんに行かせる訳にはいか無いじゃない。それよりも、もっと美味しい物を作って貰った方がいいもの」
早い話俺にアイスを大量に作らす為だけじゃなく新作も作れと言う事みたいだ。それでシルク様のところの使徒を今回は応援に出すという事らしい。
恐ろしいや、甘味の魔力、しかも材料は支給してくれるそうであるが、ただ問題はとてつもない量であった。シルク様曰く、前回作って渡した分の品物は3日程度で無くなったそうだ。
確か前回渡した量だけでも1ヵ月以上は、あると思っていたが何故なんだろう、気になったので聞いてみた。
「ちなみにシルク様、前回渡したのそんなに少なくなかったはずですけど・・・」
「えっ、うん、そうなんだけどみんなに分けてあげたら、止まらなくなっちゃって・・・てへっ、それで似たような物を私のところの子に作らせたけど駄目だったのよ。それで、今回は研究をかねて大量にと自分用によ・・・」
ハイ、良く解りました。なるほど、みんなに食べさせたのね、それで自分ところでも作ろうとしてみたところ上手くいかなかったと言う事らしい。
まあ、おそらく原因は解っているが、そこはがんばって貰おう。
しかしまあ、その事はおいといて良いとして、今回のマリエル様のところの件は冗談抜きで考えた方が良い様な気がして、シルク様にも聞いてみる事にした。
「シルク様、そのアイスを作るのは問題ないのですが、一部の材料はマリエル様の管理している大陸にしかないので、ちょっと考えて貰っていいですか?」
そう実を言うと、前回作って渡したアイスクリームの材料であるバニラの素に似た物が、あの雪山に存在していたのだ。あの時色々と調査している時に、例のバニラの香りがしたので調べてみると似たような物を発見した。
それを持ち帰りアイスクリームを作ってみると、見事にバニラアイスになり、しかもあの雪山の寒さの中で作ると絶妙な舌触りの品物が出来たのである。
ただここに戻って来て色々と試したが、あの舌触りに近づけるためには、色々と条件がいるようでその部分も再現したがあの寒さがやはり一番よかった。
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まあそれはさておき、そんな事を抜きとしても貴重な材料がなくなれば、それどころではないのでここは全女神様の勢力で、マリエル様の管理する大陸を救う事を進言してみたのだった。
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それで、今はおそらくマリエル様に緊急事態と言われ、シルク様はこっちに向かっているはずだ。
はっきり言ってこの後のことは、俺達は関与したくない状況だ・・・。
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それでフィーナ様が誰に言うでもなく溜息を吐き言葉を漏らした。
「はあぁ、あの娘きっとマリエルには怒るかもしれないけど・・・たぶんここには喜んで現れるわよ。絶対に」
ん?怒るのは解るが・・・まさか流石に喜ばないでしょう。
その様にユウマが思いながら、ミアちゃんがいつの間にか用意してくれたお茶を飲んでいると、突然フィーナ様の部屋の入口の扉が開け放たれた。
そこには怒りをあらわにしたシルク様が仁王立ちして、マリエル様に視線向け言葉を掛けて来た。
「マリエル!来てやったわよ。どういうことなのよ。・・・・あっ、とっ、その前に」
シルク様が開口一番、マリエル様に怒りの表情を見せ怒鳴り散らすかと思うと、俺がいる事に気が付きこちらに視線を向け表情を一変させ近付いて来て満面の笑みで話し掛けてきた。
「ユ・ウ・マ・さん!また、お願いがあるの。いいかな♪」
「ふぇ?なんですかいったい」
目の前で可愛らしくお願いのポーズをされた。
「また、あれが欲しいのよ、あれが・・・」
なるほど、シルク様は、また以前渡したものがご所望みたいで、それをお願いしてきた。
あれ?でも、確か前回渡してから、1週間と経って無いがどういう事だ?
そうこのときシルク様のお願いしてきた物は、以前カレーパーティーで出して、その場で凄く気に入り後日、俺のところに来て製作を依頼してきて手渡したアイスクリームだったのだ。
それはちょうどカレーパーティーの前に、フィーナ様にもっと変わった美味しいデザートを色々と要求されて作った。その時に出した物の一つがアイスクリームだった。
これに関して、一番気に入っていたのがシルク様で、神界に帰る時に御土産として約一週間分くらいの量を渡していた筈なのだが?2日後にシルク様がやって来てそれをもう一度要求してきたのだった。
ただ、その時製作した量は確か・・・相当な量を作って渡したはず?えっ、でも確か1ヶ月分以上あったような気がするが・・・!?
「えっと、それはいいのですけど、緊急事態なのでは?」・・・まあ、自業自得の様な気がするが・・・。
「えっ、あんなの私に取っては緊急事態のうちに入らないわよ。だってマリエルのとこの事だし、それよりもユウマさんの作るアイスを貰って帰るのが、私に取っての優先第一事項なの。あの娘の緊急事態なんてどうでもいいのよ。どうせ勘違いで自分の失敗を気が付かず、いかにもなんかあったような感じで言ってんでしょう」
ありゃりゃ、全部お解りと言うよりお見通しみたいじゃないですか?・・・まあ、アイスの件は別に渡さない訳じゃないから、出来る事ならちゃんとマリエル様の要求を聞いてやって欲しいなぁと、心の中で思っていると俺の心を読んだのか、シルク様がマリエル様に話しかけた。
「しょうが無いわね。マリエル、ユウマさんに免じて今回までは助言を出してあげるわよ。あと、それと今回はウチのとこの子を数名応援に出してあげるわ。特別よ」
満面の笑みを俺に見せシルク様は、その様な言葉をマリエル様に掛け、そして何故か俺に向けてウインクしてきた。
「シルク・・・あんた、どうせユウマさんの作った物が目当てなんでしょう。そして今回協力者を出すのはどういうことよ?」
「そんなの決まってるじゃない。ユウマさんには例の物を作って貰うためじゃない。こんな些細な事に別にユウマさんに行かせる訳にはいか無いじゃない。それよりも、もっと美味しい物を作って貰った方がいいもの」
早い話俺にアイスを大量に作らす為だけじゃなく新作も作れと言う事みたいだ。それでシルク様のところの使徒を今回は応援に出すという事らしい。
恐ろしいや、甘味の魔力、しかも材料は支給してくれるそうであるが、ただ問題はとてつもない量であった。シルク様曰く、前回作って渡した分の品物は3日程度で無くなったそうだ。
確か前回渡した量だけでも1ヵ月以上は、あると思っていたが何故なんだろう、気になったので聞いてみた。
「ちなみにシルク様、前回渡したのそんなに少なくなかったはずですけど・・・」
「えっ、うん、そうなんだけどみんなに分けてあげたら、止まらなくなっちゃって・・・てへっ、それで似たような物を私のところの子に作らせたけど駄目だったのよ。それで、今回は研究をかねて大量にと自分用によ・・・」
ハイ、良く解りました。なるほど、みんなに食べさせたのね、それで自分ところでも作ろうとしてみたところ上手くいかなかったと言う事らしい。
まあ、おそらく原因は解っているが、そこはがんばって貰おう。
しかしまあ、その事はおいといて良いとして、今回のマリエル様のところの件は冗談抜きで考えた方が良い様な気がして、シルク様にも聞いてみる事にした。
「シルク様、そのアイスを作るのは問題ないのですが、一部の材料はマリエル様の管理している大陸にしかないので、ちょっと考えて貰っていいですか?」
そう実を言うと、前回作って渡したアイスクリームの材料であるバニラの素に似た物が、あの雪山に存在していたのだ。あの時色々と調査している時に、例のバニラの香りがしたので調べてみると似たような物を発見した。
それを持ち帰りアイスクリームを作ってみると、見事にバニラアイスになり、しかもあの雪山の寒さの中で作ると絶妙な舌触りの品物が出来たのである。
ただここに戻って来て色々と試したが、あの舌触りに近づけるためには、色々と条件がいるようでその部分も再現したがあの寒さがやはり一番よかった。
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