257 / 557
第9章 戦いの中で真実を?
9-17 時の迷宮へ・・?
しおりを挟む
・
・
・
そして、2日後それぞれの目的の場所に向う為、神殿内の転移門を利用して転移したのであった。
・
・
・
このときはあくまで屋敷にいる身内だけで転移門を使用して、一旦神界の転移魔法陣のある部屋に集合していた。
それと俺達とは別で、フィリアさんを筆頭にシルフォードの冒険者ギルドで集められた精鋭は、シルフォードの転移門広場にある転移門を使用して直接、リベルの街に向う予定だそうだ。
現在フィリアさんがシルフォード内で集めた精鋭は、今のところ10人でそのうち直ぐに出発できるのが5人であり、次の日に残りの5人が移動できるそうだ。
それにフィリアさんの手配で2、3日中にシルフォードで残り5人と、他の街に申請した10人の総勢25人がエリファの街に10日以内に集まる予定だ。
それでフィリアさんとヨーコさんの2人は、直ぐに出発できる冒険者の5人と一緒にリベルに来て、メグミさん達と合流してエリファへ向う事になっているそうだ。
今回は屋敷に俺達も居なくなるのでフィーナ様も、状況を詳しく知るため俺達と共に神界へ戻って来ていた。
しかし、どうもまだマリエル様を許せないのか、メグミさん達をリベルへと送る為の転移魔法陣のゲートを開放して送り出したあと、エミちゃんだけには声を掛け、自分の部屋にあとで来るように誘っていた。
「よし、っとこれで私の仕事は一旦終わり。・・・あっ、エミちゃん、今回の事でちょっと話しておかないといけない事があるから、私の部屋にあとで来て。あっ、あと良いもの持ってきてるから他の子も連れてきて良いわよ」
エミちゃんにだけ声をかけ、マリエル様に一旦視線を向けたが《キッ》と睨んだあと、プイッと首を振りマリエル様のことは無視して部屋の中に入っていった。
「そっ、そんなぁぁ、フィーナちゃぁぁん。グスッ・・・もう、いいよっ、うち・・・グスッ、うううっ・・・」《シュン》
あらら、マリエル様・・・物凄く落ち込んで俺の存在にも気付かず、力無く自分の部屋に戻って行っちゃったよ。
流石にこれは可哀想に思えて、部屋の中に入って行ったフィーナ様に声を掛けようとしたが見当たらず、結構前からフィーナ様の部屋で待っていたアリア達に確認すると、部屋の隅で丸くなってるフィーナ様に視線を向けた。
クッションを抱き丸くなっているフィーナ様を見つけ俺は声を掛けた。
「フィーナ様、流石にあれはあからさま過ぎて、マリエル様が可哀想ですよ。無視は流石に・・・それにマリエル様、本気泣きで力無く自分の部屋に戻りましたよ」
すると目を潤ませながら、俺に視線を向けて答えてくれた。
「そんなの・・・私だって解ってるもん。あの娘が別に悪いって訳じゃないけど・・・でも、流石にあの行為は許せなかったんだもん。それに・・・あれだけの事をしたから素直に話せたりできないよ」
ホントは2人とも泣いて後悔するくらいなら、早く仲直りをしたらいいの、お互い素直になれないようである。
はいはい、めんどくさい女神様達だ、とりあえずここで団子虫みたくなってるフィーナ様を強引にマリエル様の部屋に連れて行って仲直りをさせないと、安心して俺達も出発できない。
「フィーナ様、すいません。ちょっと強引にいきますんで・・・返事は聞きませんし、抵抗しても強引にいきます」
そう声を掛け強引にお姫様抱っこをして、マリエル様の部屋に向かった。
「えっ、えっえっ、なに、なになに?ユウマさん!なに?」
マリエル様の部屋まで来て扉を蹴破り、ベッドで大泣きしていたマリエル様の前にフィーナ様を下ろし2人の前で仁王立ちして少し威圧気味に笑顔を向け語り掛けた。
「それじゃぁ、2人とも俺が笑ってる間に、仲直りしようね」
マリエルは部屋の中でベッドの上でクッションに顔を埋めて、かつて無いほど大泣きしていた。すると突然部屋の扉をぶち破られ、それに驚き涙を流した状態で固まっていると目の前に、フィーナと何故か笑顔で凄い威圧感を出しているユウマがいたのだった。
「ふぇ?グスッ、なんなん?・・・どうして、フィーナちゃんが?」
「うっ!・・・・あの、その、えっと・・・」
「フィーナ様!」
フィーナ様が言い出し難そうにして視線を逸らしたので、俺がフィーナ様を睨みつけ名前を読んだ。
するとフィーナ様がばつが悪そうにしていると、先にマリエル様の方がフィーナ様に抱きついて許しを請うてきた。
「フィーナちゃん。ゆるしてーなっ、ウチがわるかったさかい。もう悪ふざけせーへんからゆるしてーなぁ」
ありゃりゃ、マリエル様の方が既に限界だったようで、フィーナ様の胸に顔を埋めて謝りながら泣き出してしまっていた。
まっ、ここまでお節介を焼けば、あとは直ぐに仲直りできるだろう。
そう思い2人が泣きながら、お互い謝って仲直りしている姿を確認して部屋を出て行った。
もちろん蹴破った扉は【錬金術】で綺麗さっぱり補修して、部屋の前で驚いていたエミちゃんとミヤちゃんに事情を説明して2人が、いつもみたいな仲に戻ったら食べさせて貰えるようにお菓子とケーキの山を渡しておいた。
あと、シルク様に頼まれていた物も、フィーナ様の部屋にある保管庫に直している事も伝え一旦フィーナ様の部屋へ戻った。
それでそのあと俺とアリア達は、時の女神であるティナの準備が出来たらしいので、転移魔法陣のある部屋に行きそれを使用して、時の迷宮までやって来たのである。
「それじゃ、お兄ちゃん達。とりあえず一週間後くらいに連絡するね。それで出てくるかどうかは、その時決めてね。恐らく簡単には出てこられないと思うから」
「はぁ?どういう事だティナ?簡単に出て来れないってどういう事だ?」
「あっ、うん、この時の迷宮は、入ったら最後時の力が無いと出てこられないの。まあ、お兄ちゃんだったら自力で出てくると思うけどね」
ここに来てティナがとんでも無い事を言ってきたが、まあ、どの道一週間は出てくる気はない。まあ、いざとなったら連絡方法もあるのでそこまで心配する事もないのである。
それに俺でも如何にかしたら自力で出てこれるらしいから・・・まっいいか。
それから色々と説明して貰い、この場所の迷宮の入口でティナとは別れた。どうも他の用事があるらしいので、俺達を入口付近まで案内してくれたあとに、そのまま空間に次元の扉を開けどこかへ消えて行った。
それでティナがいなくなったのを確認して俺達は、この迷宮の入口から中に入って行った。
まずこの迷宮の入口は、今までに入ったような普通の迷宮と違いいきなり入口に入ったと同時に扉が出現した。
「なに、ここ?いきなり扉が現れたよ?」
『ほへぇ?不思議だね?』
アリアが不思議がっていると、アリアの頭の上にいたファルも不思議がっていた。
「ホントですね。こんなの初めてですよね。兄貴」
ロンの方も、この現象については初めてみたいで不思議に思い、ユウマに確認する為に視線を向けた。
「・・・・・?」
「お兄ちゃん?どうしたの」
『クゥ?・・・』
ロンが尋ねてきたで言葉に、反応しない俺を不思議に思いミーアが心配して声を掛けてきて、白王狼のランも、いつもは殆ど声を出さないのに首を傾げて不思議がっていた。
「ん?ああ、たぶん気のせいだ。しかし、ホントなんで扉なんだろうな。まっいいじゃん。とりあえず入ろう」
何故か入口に入った途端、少し力が抜けるような不思議な感覚があったが、恐らく気のせいだろうと思い考え込むのをやめた
とりあえずその扉を開け、俺、アリア、ロン、ミーア、それとランの4人と1匹、それとファルと雪姫と月姫の聖霊の3人で中に入っていった。
ちなみにファルはいつもみたいに小さい妖精の姿でアリアの頭に、雪姫と月姫は武器の姿で俺の腰に装備されている状態である。しかし寝ているのか、先程から大人しく何故か一向に話し掛けてこないのであった。
それで、今から時の迷宮に入って、どんどんと洞窟の中を地下に潜って行くと思い気合を入れて入ると・・・何故か扉の先は、いきなり森の中だったのである。
しかもみんな森の中に入ったと同時に、先程あった扉の入口が消えたのである。
「ゆっ、ユウ兄!扉がなくなっちゃったよ。・・・どういうこと?」
「兄貴ここってどう見ても迷宮って言うより森の中では・・・」
アリアとロンの言うとおり、たしかに俺達のいる周囲は森、というよりジャングルだ。
俺達が呆けて唖然としていると、白王狼のランが、何かに気付き警戒しうなり声を出したのである。
『ぐるううっ・・・』
「ん?・・・どうした?ラン、何かいるのか?」
「お兄ちゃん、この森おかしいよ。普通の森じゃないよ」
ランとミーアの様子がおかしかったので、【気配察知】と【エリア探索】のスキルを使用してみたが、まったく機能しない状態になっていた。
「どういう事だ?俺の持ってるスキルが、殆ど機能しない?どうなってんの、これ・・・」
ユウマは、不思議に思い自分のステータスを念の為、確認しようとしたら、一切確認出来ない状態になっていた。
「ユウ兄!どうしよう。スキルが全然使えないよ?ここの空間おかしいよ」
「あっ、兄貴!魔力はあるんですけど、魔法が殆ど発動しないですよ?」
アリアとロンも様子がおかしい事に気が付き、自分達のスキルと魔法を使用したが、俺とまったく同じ様な状態になっているみたいだ。ただ、ロンは攻撃魔法の殆どが使えない状態になっているみたいだ。
ちなみに俺は、強力な魔法が使えないが、低位魔法なら使用が可能だが・・・魔力がごっそり持ってかれる。
ただ不思議なのが、ミーアとラン、それに聖霊であるファルには影響が無いみたいだ。でも、今だ雪姫と月姫だけは返事が無い。
あとでファルに確認してみようと思い、今はこのおかしな状況を把握しとこうと思ったのである。
「ちょっと待てよ。もしかして、ここってスキルどころか何も使えない。なんてことは無いよな。まあ、低位魔法は使えるから、そんな事はないけど・・・・。あっ、スキルが使えないって事は、まさか、アイテムボックスも・・・・」
スキルや魔法の一部が使えない事を理解して、まさかアイテムボックスまでと思ったが、一応アイテムボックスは通常どおり使えたので安心した。
・
・
・
しかし、その他の能力が殆ど使えないという事は、かなりキツイかも知れないのである。
・
・
・
・
・
そして、2日後それぞれの目的の場所に向う為、神殿内の転移門を利用して転移したのであった。
・
・
・
このときはあくまで屋敷にいる身内だけで転移門を使用して、一旦神界の転移魔法陣のある部屋に集合していた。
それと俺達とは別で、フィリアさんを筆頭にシルフォードの冒険者ギルドで集められた精鋭は、シルフォードの転移門広場にある転移門を使用して直接、リベルの街に向う予定だそうだ。
現在フィリアさんがシルフォード内で集めた精鋭は、今のところ10人でそのうち直ぐに出発できるのが5人であり、次の日に残りの5人が移動できるそうだ。
それにフィリアさんの手配で2、3日中にシルフォードで残り5人と、他の街に申請した10人の総勢25人がエリファの街に10日以内に集まる予定だ。
それでフィリアさんとヨーコさんの2人は、直ぐに出発できる冒険者の5人と一緒にリベルに来て、メグミさん達と合流してエリファへ向う事になっているそうだ。
今回は屋敷に俺達も居なくなるのでフィーナ様も、状況を詳しく知るため俺達と共に神界へ戻って来ていた。
しかし、どうもまだマリエル様を許せないのか、メグミさん達をリベルへと送る為の転移魔法陣のゲートを開放して送り出したあと、エミちゃんだけには声を掛け、自分の部屋にあとで来るように誘っていた。
「よし、っとこれで私の仕事は一旦終わり。・・・あっ、エミちゃん、今回の事でちょっと話しておかないといけない事があるから、私の部屋にあとで来て。あっ、あと良いもの持ってきてるから他の子も連れてきて良いわよ」
エミちゃんにだけ声をかけ、マリエル様に一旦視線を向けたが《キッ》と睨んだあと、プイッと首を振りマリエル様のことは無視して部屋の中に入っていった。
「そっ、そんなぁぁ、フィーナちゃぁぁん。グスッ・・・もう、いいよっ、うち・・・グスッ、うううっ・・・」《シュン》
あらら、マリエル様・・・物凄く落ち込んで俺の存在にも気付かず、力無く自分の部屋に戻って行っちゃったよ。
流石にこれは可哀想に思えて、部屋の中に入って行ったフィーナ様に声を掛けようとしたが見当たらず、結構前からフィーナ様の部屋で待っていたアリア達に確認すると、部屋の隅で丸くなってるフィーナ様に視線を向けた。
クッションを抱き丸くなっているフィーナ様を見つけ俺は声を掛けた。
「フィーナ様、流石にあれはあからさま過ぎて、マリエル様が可哀想ですよ。無視は流石に・・・それにマリエル様、本気泣きで力無く自分の部屋に戻りましたよ」
すると目を潤ませながら、俺に視線を向けて答えてくれた。
「そんなの・・・私だって解ってるもん。あの娘が別に悪いって訳じゃないけど・・・でも、流石にあの行為は許せなかったんだもん。それに・・・あれだけの事をしたから素直に話せたりできないよ」
ホントは2人とも泣いて後悔するくらいなら、早く仲直りをしたらいいの、お互い素直になれないようである。
はいはい、めんどくさい女神様達だ、とりあえずここで団子虫みたくなってるフィーナ様を強引にマリエル様の部屋に連れて行って仲直りをさせないと、安心して俺達も出発できない。
「フィーナ様、すいません。ちょっと強引にいきますんで・・・返事は聞きませんし、抵抗しても強引にいきます」
そう声を掛け強引にお姫様抱っこをして、マリエル様の部屋に向かった。
「えっ、えっえっ、なに、なになに?ユウマさん!なに?」
マリエル様の部屋まで来て扉を蹴破り、ベッドで大泣きしていたマリエル様の前にフィーナ様を下ろし2人の前で仁王立ちして少し威圧気味に笑顔を向け語り掛けた。
「それじゃぁ、2人とも俺が笑ってる間に、仲直りしようね」
マリエルは部屋の中でベッドの上でクッションに顔を埋めて、かつて無いほど大泣きしていた。すると突然部屋の扉をぶち破られ、それに驚き涙を流した状態で固まっていると目の前に、フィーナと何故か笑顔で凄い威圧感を出しているユウマがいたのだった。
「ふぇ?グスッ、なんなん?・・・どうして、フィーナちゃんが?」
「うっ!・・・・あの、その、えっと・・・」
「フィーナ様!」
フィーナ様が言い出し難そうにして視線を逸らしたので、俺がフィーナ様を睨みつけ名前を読んだ。
するとフィーナ様がばつが悪そうにしていると、先にマリエル様の方がフィーナ様に抱きついて許しを請うてきた。
「フィーナちゃん。ゆるしてーなっ、ウチがわるかったさかい。もう悪ふざけせーへんからゆるしてーなぁ」
ありゃりゃ、マリエル様の方が既に限界だったようで、フィーナ様の胸に顔を埋めて謝りながら泣き出してしまっていた。
まっ、ここまでお節介を焼けば、あとは直ぐに仲直りできるだろう。
そう思い2人が泣きながら、お互い謝って仲直りしている姿を確認して部屋を出て行った。
もちろん蹴破った扉は【錬金術】で綺麗さっぱり補修して、部屋の前で驚いていたエミちゃんとミヤちゃんに事情を説明して2人が、いつもみたいな仲に戻ったら食べさせて貰えるようにお菓子とケーキの山を渡しておいた。
あと、シルク様に頼まれていた物も、フィーナ様の部屋にある保管庫に直している事も伝え一旦フィーナ様の部屋へ戻った。
それでそのあと俺とアリア達は、時の女神であるティナの準備が出来たらしいので、転移魔法陣のある部屋に行きそれを使用して、時の迷宮までやって来たのである。
「それじゃ、お兄ちゃん達。とりあえず一週間後くらいに連絡するね。それで出てくるかどうかは、その時決めてね。恐らく簡単には出てこられないと思うから」
「はぁ?どういう事だティナ?簡単に出て来れないってどういう事だ?」
「あっ、うん、この時の迷宮は、入ったら最後時の力が無いと出てこられないの。まあ、お兄ちゃんだったら自力で出てくると思うけどね」
ここに来てティナがとんでも無い事を言ってきたが、まあ、どの道一週間は出てくる気はない。まあ、いざとなったら連絡方法もあるのでそこまで心配する事もないのである。
それに俺でも如何にかしたら自力で出てこれるらしいから・・・まっいいか。
それから色々と説明して貰い、この場所の迷宮の入口でティナとは別れた。どうも他の用事があるらしいので、俺達を入口付近まで案内してくれたあとに、そのまま空間に次元の扉を開けどこかへ消えて行った。
それでティナがいなくなったのを確認して俺達は、この迷宮の入口から中に入って行った。
まずこの迷宮の入口は、今までに入ったような普通の迷宮と違いいきなり入口に入ったと同時に扉が出現した。
「なに、ここ?いきなり扉が現れたよ?」
『ほへぇ?不思議だね?』
アリアが不思議がっていると、アリアの頭の上にいたファルも不思議がっていた。
「ホントですね。こんなの初めてですよね。兄貴」
ロンの方も、この現象については初めてみたいで不思議に思い、ユウマに確認する為に視線を向けた。
「・・・・・?」
「お兄ちゃん?どうしたの」
『クゥ?・・・』
ロンが尋ねてきたで言葉に、反応しない俺を不思議に思いミーアが心配して声を掛けてきて、白王狼のランも、いつもは殆ど声を出さないのに首を傾げて不思議がっていた。
「ん?ああ、たぶん気のせいだ。しかし、ホントなんで扉なんだろうな。まっいいじゃん。とりあえず入ろう」
何故か入口に入った途端、少し力が抜けるような不思議な感覚があったが、恐らく気のせいだろうと思い考え込むのをやめた
とりあえずその扉を開け、俺、アリア、ロン、ミーア、それとランの4人と1匹、それとファルと雪姫と月姫の聖霊の3人で中に入っていった。
ちなみにファルはいつもみたいに小さい妖精の姿でアリアの頭に、雪姫と月姫は武器の姿で俺の腰に装備されている状態である。しかし寝ているのか、先程から大人しく何故か一向に話し掛けてこないのであった。
それで、今から時の迷宮に入って、どんどんと洞窟の中を地下に潜って行くと思い気合を入れて入ると・・・何故か扉の先は、いきなり森の中だったのである。
しかもみんな森の中に入ったと同時に、先程あった扉の入口が消えたのである。
「ゆっ、ユウ兄!扉がなくなっちゃったよ。・・・どういうこと?」
「兄貴ここってどう見ても迷宮って言うより森の中では・・・」
アリアとロンの言うとおり、たしかに俺達のいる周囲は森、というよりジャングルだ。
俺達が呆けて唖然としていると、白王狼のランが、何かに気付き警戒しうなり声を出したのである。
『ぐるううっ・・・』
「ん?・・・どうした?ラン、何かいるのか?」
「お兄ちゃん、この森おかしいよ。普通の森じゃないよ」
ランとミーアの様子がおかしかったので、【気配察知】と【エリア探索】のスキルを使用してみたが、まったく機能しない状態になっていた。
「どういう事だ?俺の持ってるスキルが、殆ど機能しない?どうなってんの、これ・・・」
ユウマは、不思議に思い自分のステータスを念の為、確認しようとしたら、一切確認出来ない状態になっていた。
「ユウ兄!どうしよう。スキルが全然使えないよ?ここの空間おかしいよ」
「あっ、兄貴!魔力はあるんですけど、魔法が殆ど発動しないですよ?」
アリアとロンも様子がおかしい事に気が付き、自分達のスキルと魔法を使用したが、俺とまったく同じ様な状態になっているみたいだ。ただ、ロンは攻撃魔法の殆どが使えない状態になっているみたいだ。
ちなみに俺は、強力な魔法が使えないが、低位魔法なら使用が可能だが・・・魔力がごっそり持ってかれる。
ただ不思議なのが、ミーアとラン、それに聖霊であるファルには影響が無いみたいだ。でも、今だ雪姫と月姫だけは返事が無い。
あとでファルに確認してみようと思い、今はこのおかしな状況を把握しとこうと思ったのである。
「ちょっと待てよ。もしかして、ここってスキルどころか何も使えない。なんてことは無いよな。まあ、低位魔法は使えるから、そんな事はないけど・・・・。あっ、スキルが使えないって事は、まさか、アイテムボックスも・・・・」
スキルや魔法の一部が使えない事を理解して、まさかアイテムボックスまでと思ったが、一応アイテムボックスは通常どおり使えたので安心した。
・
・
・
しかし、その他の能力が殆ど使えないという事は、かなりキツイかも知れないのである。
・
・
・
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ありふれた聖女のざまぁ
雨野千潤
ファンタジー
突然勇者パーティを追い出された聖女アイリス。
異世界から送られた特別な愛し子聖女の方がふさわしいとのことですが…
「…あの、もう魔王は討伐し終わったんですが」
「何を言う。王都に帰還して陛下に報告するまでが魔王討伐だ」
※設定はゆるめです。細かいことは気にしないでください。
魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
心が折れた日に神の声を聞く
木嶋うめ香
ファンタジー
ある日目を覚ましたアンカーは、自分が何度も何度も自分に生まれ変わり、父と義母と義妹に虐げられ冤罪で処刑された人生を送っていたと気が付く。
どうして何度も生まれ変わっているの、もう繰り返したくない、生まれ変わりたくなんてない。
何度生まれ変わりを繰り返しても、苦しい人生を送った末に処刑される。
絶望のあまり、アンカーは自ら命を断とうとした瞬間、神の声を聞く。
没ネタ供養、第二弾の短編です。
「俺が勇者一行に?嫌です」
東稔 雨紗霧
ファンタジー
異世界に転生したけれども特にチートも無く前世の知識を生かせる訳でも無く凡庸な人間として過ごしていたある日、魔王が現れたらしい。
物見遊山がてら勇者のお披露目式に行ってみると勇者と目が合った。
は?無理
姉妹差別の末路
京佳
ファンタジー
粗末に扱われる姉と蝶よ花よと大切に愛される妹。同じ親から産まれたのにまるで真逆の姉妹。見捨てられた姉はひとり静かに家を出た。妹が不治の病?私がドナーに適応?喜んでお断り致します!
妹嫌悪。ゆるゆる設定
※初期に書いた物を手直し再投稿&その後も追記済
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる