巻き込まれて異世界へ ~なぜだか関わった人の運命変えてます~

桜華 剛爛

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第9章 戦いの中で真実を?

9-52 連絡は突然に?

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 そうこうして食事を済ませて各々で一息ついていると・・・突然、慌てた感じでティナから連絡があったのである。というより連絡が来て出たら物凄く慌てていたのであった。



 そうそれに気が着いたのは、ログハウス内にある広い部屋に移動してから、今回このボス部屋で得た物を確認しようとしていた時だった。

 いつもの様にアイテムボックスから物を取り出して、品物の仕分けと今迄手に入れてなかった物などの確認をする準備をした。まずは、先程戦闘でファルと雪姫が攻撃を繰り返し手に入れた大量のアイテムを、取り出そうしていると、腕輪の水晶部分が点滅して光っているのに気が付きいた。
 今迄は基本的に、頭の中で音声が鳴って知らせてくれる筈なのだが、どうやら音声がなる前に気が付いたようだった。その点滅を確認して何だろうと考え込んでいると《ピロピロリン、ピロピロリン・・・・》と鳴り出した。

 それでこれって確かと思い、ステータス表示のスキルを確認すると・・・女神メルティナであるティナから【通話テレホン】改め【魔導次元通話マジックテレホン】の表示が点滅している事が解り、ティナから連絡がかってきている事に気が付きそれに出る事にした。

『ホイホーイ!もしもし、ティナか?ずいぶん遅い連絡だったな』

『なにが、ホイホーイで、遅い連絡だったなよ。お兄ちゃん!もう心配したじゃない。1週間経って連絡しようとしたら、時のダンジョン内にいないし、どこに居るか解んなかったし。それに連絡しようとしても全て拒否してたから心配したじゃない。そりゃさ私もそのダンジョンの中での1週間が、まさか2年も経過する事をすっかり忘れてたから悪いけどさぁ、それでもそこから出るなら出るで早く連絡してよね。ホントに・・・それにまさか3週間もみんなに連絡せず戻ってないなんてさっ・・・てっ、あれ?おかしくない。何で今はまた時のダンジョン内にいるの?』

 ん?なんかおかしな事を言ってるぞ・・・。俺達はずっと時のダンジョン内にいるが・・・どう言うことだ?さっぱり訳が解らんが・・・。

『はっ、何を言ってんのティナさん?俺達、お前に連れて来て貰った場所でゲートに入ってから、まだ、計算上3週間も経ってないぞ・・・!?・・・てっ、今なんて言った!1週間で2年経過するだって?おかしいぞ、それ、だって実際に20日たってないんだぞ!それに最初は変な森の中だったし、スキルとかも使えなかったからな』
 俺は今迄に起こっていた事を、簡単にティナへ説明したら一旦考え込んで、何故か不思議な事をティナが言い出した。

『・・・えっ、何を言ってるの?お兄ちゃん。時のダンジョンの中に森なんてないよ。それにスキルが使えないなんて・・・無理にも程があるじゃん、どうやって戻ってくるのさ。連絡もつかなくなっちゃうよ?あれ・・・まさかそれで連絡取れなかったの?でも、そんなトラップとか聞いた事無いし・・・どういうこと?』
 はっ、はい?なんか話しが見えないのだが、どう言うことだ?

 どうも話しが噛み合わないのである。まず、確かにあの時に俺達は、時の女神であるメルティナことティナと共に、神界から転移の魔法陣を使い、時の迷宮ダンジョンの入口までやって来た。その後そこの入口にあったゲートを通って中に入った。

 それは間違いないのである。・・・ただ、そのユウマ達の出た先は、間違いなく森・・・というよりジャングルであり、それに太陽も月も交互に出てちゃんと日付を確認する事が出来た。まあ時間的には正確に確認はしていないが、それでも感覚的には1日であったと思う。それで約12日間そのジャングルの中で過ごしていた。
『いや、お前に時のダンジョンの入口に連れて来て貰ってから、その後にゲートを通って森にでたから間違いないって、それに凄く身体が重くなったから・・・』

 まあ、ただその森であった魔人族が、なにやら変な事を言っていたが、それでも12日間だった筈だ。・・・あれ、そういえばあの森、ジャングルは、そこであった魔人族の話しを信じるなら、辺境の魔界にある森だとか言ってたが、それがなんか関係あるって事になるのかな?

『えっ、でも、お兄ちゃん!時のダンジョンの入口にゲートなんて無かった筈だよ。それに入ったら身体が少し軽くなるくらいの変化しかない筈だけどなぁ?重くなるって事無いはずだよ?』
 そう聞かされて考えてみたら、あそこの森の場所では魔素が少なくて、身体もかなり重く感じた様な気がした。それに実際この迷宮ダンジョン入ってからは、魔素はかなり豊富にあり、妙に身体が軽いような感じがするのである。

 うん、やはりなんかおかしい、それに21日間実際に経ってるなんてな・・・・?てっ、そんな事はどうでも良いが流石に3週間だと、アーストリアの状況が変わってるだろう、とりあえず話しの続きをしよう。

『まあ、それは良いとして、ホントは良くないけど・・・どうした?なんか、慌ててるようだけど?』
『ああっ!そうだよ、そうなんだよ。お兄ちゃん!とりあえずそこから早くこっちに帰って来てよ。大変な事にたってるんだよ。一大事なんだよ。だから、早くお願い・・・』

 どうやらこの状態では、説明し辛いようなのでとりあえず【魔導次元通話マジックテレホン】を一旦切って、アリア達に話をして急きょ神界に戻るようにした。まあ先程の話しからすると、実際の時間的には向こうと殆ど変わってないようなので、俺達にはなんの問題も無いようなのだか?

 ホントだったら6年間この中に居たと考えるとぞっとしないし、最悪でも2年なんて・・・。なんでそんな重要な事忘れてるかな。我が妹でありながらなんてポンコツな女神様だ・・・まあ、その事はあとでゆっくりと、とっちめてくれよう。



 それでアリア達を集めて簡単に説明して、時の迷宮ダンジョンからの脱出を試みる事にしたのであった。


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