巻き込まれて異世界へ ~なぜだか関わった人の運命変えてます~

桜華 剛爛

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第10章 女神の修行・・・。

10-45 ギルドでの話しのその後・・・?

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 ならここギルドでの話しはとりあえず終ったので、一旦引き上げる事にしたのである。



 とっ、その前にもう少し新店舗となる予定の土地を見て帰る事にした。実は既に土地の購入も終らせている。

 最初の予定どおり解体に約1ヵ月かかると言われたので、俺がその仕事を請け負うと言って格安で引き受けたのである。
 まあ、その時に解体して更地にした後は、一旦監査が行なわれちゃんと予定どおり確実的に更地かを確認すると言われていたので、とりあえずすぐに終らす事は可能だったが、のんびり1週間掛けて更地にしたのである・・・。
 しかし、解体とっ言っても・・・建物1つを普通に解体しても3~5日かかり、全部で10店舗分あるので最低でも30日は掛かる予定であるが、幸い6店舗分が一区画であり、残りの4店舗分も一区画で仕切られているので周りにも迷惑をかけないで済む、しかもいっきに解体出来るので時間の短縮も出来る。
 まあ、実際は各店舗である貧弱な建物は俺の手にかかればモノの数時間で解体撤去は出来る。だが、そんな短時間で行なえば色々問題が出てきそうなのでのんびりと解体を行なった。
 実際人数をかければ時間短縮も出来るがそんな事はしないで約一週間で両方の区画を更地に変えたのであった。

 今更ながら良くこれだけの店舗がと思うところである。
「しかし、よくこれだけの店舗がウチと同じ物を販売してた割には、どこも生き残れずつぶれるとはな、何でだろう?1、2軒残っていても良い様に思えるけどな?」

 実は後で知ったのであるが、このつぶれた店舗のオーナ達は全てが同じ商会の人間だったらしく、色々な商会の商品の偽物を販売しては、それで利益をあげていた様である。それで今回も同じ様に、ウチの娘達が作ったモノの偽者を作り、いかにも自分のところで作ったみたいな事を宣伝していたらしいのである。

 ついでに言うとこの世界でも商標登録みたいなモノが存在する。実はこれに関しては俺も知らなかったが、リリアとカノ、それに何故かギルドでちゃんとその登録をこの公国の役所みたいなところで行なっており、ついでに神殿に提出して神に奉げてる事まで全ての行事を行なっていたようであった。まあ、実際そんな事しなくても身近に女神様がいたけどね。

 ただこれにも抜け道があるすで、登録を行なってもそれ以上のモノなら・・・全く別のモノと判断されるらしい。それを利用していたらしく、そいつらはその登録自体も塗り換えようとしたらしいが・・・。
 世の中はそこまで上手く行かなかったらしい。まあ、品物は手に入ったとしても、料理に関してはオリジナルを食べれていなかったらしいのである。

 それに、こちらには女神であるフィーナ様がいるし、ついでにもし同じモノを作るのもそうなのだが、それ以上のモノが作れるわけなく、苦しまぎれにその事を行なった為に、その開発者であるフィーナ様より天罰が与えられたのである。
 しかも、そいつらはオリジナルのレシピをギルドから公開販売されている事を知らなかったのか、その行為をした為に、ギルド及び衛兵、さらに公国や役所、しまいには神殿からの調査を受け、今迄の全ての悪事がばれるという前代見門の出来事が起こっていたのであった。

 それで周囲の店舗が一斉にあげられると、同じ商会の人間だったとの事で、ついでに言うとその商会自体も取り壊しになっていたのであり、この周囲の店舗が全て没収されて、取り壊しという事になったのであった。ちなみにその内の店舗の3分の1を買取ったのであった。
 
 一応先日更地になった場所の監査を、役所やギルド、ついでにギルド関係の商会の人達で行ない。この後の新店舗の製作の許可を貰ったのである。ただ不思議がられたのが、解体時間が早すぎる事と廃材をどこに処分したかだが、ここでギルドの人達・・・まあ、この時はヨーコさんがフォローしてくれて、俺が行なった事なので問題ないと言う事を説明してくれた。
 その後の話もスムーズに進んだので、ここのシルフォードにあるギルド、特にサブマスであるヨーコさんとホノカさんには、今回の件に関しては色々と迷惑をかけたと思う。

 それでとりあえずギルドに行く前に行なっていた作業の続きを行ない、今回使用する資材の確認と、必要な材料の手配、それと地盤の強化と地下室の製作を簡単に行ない、その後屋敷へ帰る事にした。

 それで屋敷に付くなり、ミーアが俺が帰って来たのに気付き、俺を捕まえて応接室まで引っ張って行った。
「おおいっ?どうしたんだいったい。ミーア!そんなに慌てて・・・」

「いいから、いいから。早く来るの!お兄ちゃん!!」
 ミーアに関しては俺達が居ない間、学園の課外授業か何かで2、3日留守にしていたようであるが、昨日その授業から帰って来ていたので、今回の事をちゃんと話した。
 まあ、フィーナ様達の姿を見て、一旦は驚いていたがすぐに理解してくれた。

 それでミーアに関しては、せっかく入った学園なので、最初は寮に入ってそこから通うように進めたら、学園を辞めて俺達に付いて行くと言い出したので、学園は辞めさせる気は無かったので、第二案であるギルド会館前の店舗内に作る予定の転移門みたいな物を利用する事を話すと、それで理解してくれてその案で解決した。
 まあ、基本的に使用人の娘達もその方向で了承を貰っている。一応店舗の側にも宿泊できる場所も創る予定である。

 それでミーアに連れられて応接室に向かうと、ミナとメイリーが応接室のソファーに座っており、その対面にリンカとシルフィーが座った状態で話しをしていたのである。

 それでどうやらミナに関しては、今回のリンカとシルフィーの事に関してはどうやら予想していたらしく、それ程驚きはしなかったが・・・問題はフィーナ様の方であったらしい。
「ユウ兄!流石にリン姉とシル姉は予想していたから解るけど・・・まさか女神様であるフィーナ様まで孕ますなんて、想像もして無かったよ。我が従兄ながらそこまで節操がないとは・・・」
 部屋に入るなりいきなりミナが呆れきっている様な感じであったが、まあこの娘に関しては俺の事をよく理解していて、1番身近の居るのが長いし、殆どが一緒にいたから理解も早い。たが俺に対する評価が・・・・。

「ユウ兄様!3人のお姉様達は仕方ありません。今度は私達の番ですからね!」
 メイリーに関しては既に混乱して本人は、なにを口走っているか解っていないようであった。

 まあ実際この世界では、重婚は了承されているようなので、その点に関してはみんな理解しているようで以前のように、俺が他の娘達からの嫉妬でボコられるような事はなくなっていた。
 なのでメイリーが変な事を口走っても、冷静に受け答えをしておく、以前の俺ではそこまでの余裕は無かったが、今回の件で改めて受け入れる事にした。
「その今回の件に関しては、受け入れて欲しい。それに元々こうなる事は予想してただろう。まあ、君達もちゃんとした年齢になったら向き合うからな。それはそれとして、ロンを呼んで来てくれ。ちょっとは聞いていると思うけど重要な話があるからさ」
 それで2人の言い分を聞いた後に、戻って来てすぐに休養を取っていたロンを呼んでもらい、今回の重要な件を詳しく今日戻ってきた3人にも話した。

「はあ!なにそれひどいよ!!闇討ちでもする。いや、この際だからこの公国を乗っ取っちゃう!」
「しかし、いったい何を考えてるんでしょうか?その貴族たちは・・・呪いましょうか!滅ぼしましょうか」
「兄貴!まあ、この屋敷を売るとして、なんなら罠でも仕掛けますか?そして、・・・ふふふっ!」
 まあ、流石にこの3人も相当頭にきたらしく、フィリアさんと同じ様な考えを言いだし、暗殺をしようとか国を乗っ取るかなど、物騒な事まで言いだした。

 この公国を乗っ取るとか、一応シルフィーはその関係者だぞ・・・でも、そのシルフィーもレーネさん達も、ついでに王様達も持ち出した事ではあったのである。以前尋ねた時に王様自身も呆れて『この際だからユウマ!お主が王様をやらんか?』等と無茶ぶりをしてきた程である。
 それについては当たり前だが、爵位同様にお断りした。大体自分の息子がいるのにいきなり俺に振るかと思ったら、どうやらシルフィーの兄であるシルヴァ義兄さんも賛同してたであったのは驚きであった。
 そんな事なら王制自体を辞めたらと思うが、そうは行かないようであった。

 それはさておき、今後についてと報復は一応考えているので、余計な事をさせないように説明だけはしておく。
「まあまあ、それについてはちゃんと考えはあるし、恐らくこの屋敷どころか、周囲に建物を建てたとしても維持は出来ないと思うぞ!しかもこの辺の加護も何も無くなる予定だしな。ふふふふっ・・・」
 まあ、実際この場所は魔素事態の発生が少ないので、屋敷にある魔導具関係は自前の魔力がないと動作しない。しかも今ある屋敷に関しては、その量が尋常でない程の量が必要であるが、ここに住んでいる住人である俺達と使用人達にとっては日常茶飯事であるので、少々魔力を吸取られてもすぐに回復するので問題ない。

 ただ、一般の上級冒険者なら数十人単位が半日はぶっ続けで魔力を注がないと丸1日もたない。最初の内は使用人達も苦労していたが、次第にその要領を理解したのとフィーナ様の加護と俺の存在で魔力の回復速度が尋常でないのと、ファミリーメンバー同様に俺の影響下により、使用人でありながら、そんじょそこらに居る中級冒険者より魔力の許容量が異常な程に多くなっていたのである。

 それで屋敷を改築する前は結構苦労していたようだが、魔導具を使わず一般的な庶民の生活をするぐらいは、出来ていたらしい。それで改築後の最初の頃は魔力タンクみたいなモノを設置して、常にそのタンクをユウマが満タン状態にしていた。
 だが、ここ最近はユウマは疎か他の子達も行なっていない。その魔力タンクへの供給を今では殆どが使用人達が行なっているのだ。
 これを一般の人や他の場所の使用人が行なうと100人単位は必要である。しかも魔力を消費しても回復する見込みが無いのであった。

 そう言うこともあり、基本的に俺達が意地悪や罠を仕掛けなくても、この敷地内で今の屋敷もであるが、今後その他の屋敷を建てたとしても、維持するだけで大変な予算がかかるはずなのである。
 まあ、必要最低限の生活であれば問題ないが、事実リリアとカノの父親達も屋敷を建てたいいけど、それが原因で貴族には全く売れないで困っていたぐらいであった。



 その事については後々相手にも一応説明するとして、この時の話しに関してはこの場で終了させた。


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