巻き込まれて異世界へ ~なぜだか関わった人の運命変えてます~

桜華 剛爛

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第12章 新しい家族と新しい場所

12-6 驚きの事実・・・?

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 ただ、どうしても、ますます訳が解らなくなってきた。



 実際リンカの持つペンダントは以前聞いた事がある。まあ、内容はシルフィーと変わらないが運命の王子様がくれた物なんだと言う事を、はっきり言ってあまり面白くない。何せそいつはリンカだけでなく他にも2人の娘にも同じ物を渡し・・・ん?目の前には同じ装飾のペンダント?これは偶然なのか・・・。

「ちょっといいかな、シルフィー!そのペンダントを見せて貰っていいかな?・・・おっ、これって映像が映しだされる構造になってるのか・・・・はっ?こっ、これって・・・」
 そのペンダントを見せて貰うと、何故かこれは普通のペンダントではないと思い・・・玉の部分を触ったのだ。すると持ち主であるシルフィーも驚いていた様だが玉のような水晶の部分からホログラフが現われたのである。
 ただ俺はなんとなくではあるが、これがただのペンダントではな何か細工みたいなモノがあるのでは、と考え玉のような水晶の部分に指を触れてみたのだ。するとその水晶玉が光出してその場所に少女3人と少年の姿が映しだされたのである。
 しかもその少年の容姿は、俺の知る人であったのだ。
「・・・こっ、これって、俺か?なんでシルフィーのペンダントに?・・・ちょっ、ちょっと待て、2人のも貸してくれ!」
 その映像を見て俺は、何故自分の子供の時のホログラフがシルフィーの持つペンダントに映しだされているのかが解らなかった。それと同じ様にシルフィーだけではなく、リンカもフィーナ自身も驚いて黙ったままとなっていた。それで俺はまさかと思い、残り二人のペンダントも同じ様に確認してみた。
 すると予想通り同じようなホログラフ映しだされていたのだ。

 ・・・・・さて、どう言う事だろうか、何故3人のペンダントから同じホログラフが映しだされ、そこに映っていた少年は紛れもなく俺だった。ただどうしても解らないのは3人の少女の事なのだ。
 予測するにこの映しだされてる3人の少女は、ペンダントの持ち主であるリンカ、シルフィー、フィーナの幼い時の姿となる。なら俺はこの時すでに3人と会っている事になるのだが・・・。

 まずリンカは解る同じ地球に生まれ、同じ町内にいた可能性があるからだ。しかし、シルフィーはもちろんフィーナとは住む世界が違う筈なので、恐らく他人の空にと言いたいが映しだされている子達は、何故か全員面影があり、ついでに俺以外の3人は記憶に残っている様なのであった。

「えっ、これってフィーナちゃんなの?でも・・・あっ、そういえばこの男の子・・・確かにユウ君に似てるかも、でも、これって私が・・・」
 リンカは、昔迷子になったところを映し出された少年と2人の少女に助けて貰い、少年に家まで連れて帰ってもらったらしい。

わたくしは、魔物に襲われていた所をこの初恋の相手の方と隣の可愛らしい方に救い出して貰い。その後に泣いていたこの娘と合流して、一緒に遊んだ記憶が御座います。確かその娘と一緒にこの方は不思議な場所を通って消えて行った気が・・・」
 シルフィーは子供の頃に魔物に襲われている時に、少年ともう1人の少女に助けて貰い、一緒に行動した後にもう1人の少女と合流した後に、少年と最後に会った少女と別れたようなのであるが、今のところシルフィーとリンカの話は繋がっている様な感じだ。

 そして最後にフィーナの話を聞き驚くべき事実が発覚するのだった。それは・・・。
「えっ、二人の話って、もしかしたら・・・」
 どうやらフィーナも思い当たる節があるようだ!続きを聞いてみよう。

「どうしたんだ!フィーナ・・・もしかして何か思い当たる事でも・・・」
「うん、実は私小さい時に次元の狭間に落ちた事があるの。その時にどうやら他の世界でも同じ様にその次元の狭間に落ち込んだ子がいたらしいのよ。それで私に2人が持っているペンダントと同じ物をくれた男の子が、困っていた私を助けてくれて、他の2人も同じ様に救い出してくれたの。その後一緒に行動して、帰る場所が解り分かれる時にそのペンダントをその男の子がくれたの。確かその時・・・」
 どうもこの時点で目の前にいる3人は、同じ次元の狭間に落ちるという運命を背負っていた様なのだ。それで3人の話を聞き既に幼い頃に3人は・・・というより俺を含めたリンカ、シルフィー、フィーナは会っていた様なのだ。ただなんで俺だけがその記憶が無いのかが良く解らないが、この話をした後に俺の記憶が無い事は残念がっていたが、その自分達が初恋だと思っていた少年が俺だと解り非常に喜んでいたのだ。

 何故3人がその少年が俺だと確信出来たかと言うと、そのペンダントの水晶玉に俺以外が触れても何の効果も起きないからであった。

 するとシルフィーが再び目を潤ませて、俺の側に来て両手を掴み一旦目を閉じて語り出した。
「やはり、ユウマ様はわたくしの運命の人であり、初恋の方でしたのね。本当にありがとう御座います。ユウマ様!・・・」
 どうやら今回の事と過去の事で改めてシルフィーは、自分が今幸せな人生を遅れている事は、ユウマの存在があった事で変わった事を確信したようで、ユウマに抱き付いて感謝を述べた。

 ただこの世界に来て最初にシルフィーと会った時からの変化は、確かに起こっていたが・・・それはあくまできっかけであり、その後の展開は本に書かれている予言を悉く覆す事となり、似たような内容もどちらかと言えば正反対の事が起こっていたのだ。まあ、そんな事は既にシルフィーとっては、どうでもいい事のようだった。

 ただこの本の内容で、シルフィーの救出から先の事は既に無い事になっているので、問題ではなくその後の内容が気になるのだ。

 そう俺にはそこから先の魔人族が関わっていた事件とかは・・・なんとなく覚えがあり、その殆どは既に俺がというより俺達がことごとく解決したり、魔人族がしようとした計画を潰していった記憶があるのだ。

 それをフィーナに確認する為に、もう1度尋ねてみる事にした。俺がフィーナに声をかける前にリンカがお茶を準備していた事を思い出し、またキッチンの方に戻って行った。
 先程まで3人で大いに盛り上がっていたのに、あっさりペンダントに関する事が解決したようで、いつもどおりの調子に戻っているのだからである。

 まあ、そんな事は今更どうでもいいかな、とりあえずフィーナに確認しておこう・・・。
「それよりも、やはり、これって本来起こるはずの案件だよな。しかもすべて魔人族がらみの・・・」

 俺のこの確認に関してフィーナの答えはと言うと・・・。
「ええっ、これって間違いないわね。今迄のは全部ユウマさんというより、ユウマさんと一緒にいるみんなが変えちゃったからね。既に全然違う未来になったけど、恐らく本来シルフィーちゃんと別の男性との間?に生まれてくる筈の子供で、その子はアーくんでは無い子が背負う筈の未来の事が書いてあるね。それに多分その子は・・・元は私が転生させる筈の子の事だねきっと・・・」



 そうしてフィーナは神界の未来予見で出ていた筈の、未来の可能性である資料の内容を隠す様子もなく、本当はその様な未来が起こる筈だった事を説明しつつ、キッチンからお茶を運んできているリンカの方に視線を向けた。


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