547 / 557
第13章 新たなる冒険の始まり?・・・そして。
13-68 ピンチから一点・・・。だが?
しおりを挟む
・
・
・
実はこの崖の場所は危険だと思い避けて、出来るだけ大樹がある方向に逃げていたのだが、いつの間にか崖が丘がある場所に誘導されていたのであった。何故この場所が危険だと言うと・・・簡単な話し、逃げ場が無い上に殆ど一方通行の状態なのだ。
・
・
・
その為逃げる時に出来るだけその場を避けていた。まあ、逆に俺の魔力が大量にあれば、この場所は俺にとって有利な場所なのだが、現状はホントに逆であり双頭邪竜にとっての有利な場所になっていたのだ。
もし俺の魔力があるウチのこの場所へ双頭邪竜を誘い込めていれば、相手の逃げる方向や攻撃の仕方などがかなり簡単になってくるのだが、その事が俺自身解っているだけでも、自分がその状況に陥ると・・・そう、うかつに逃げ出す事も何も出来ない状態に陥ってしまう事があきらかだった。
『・・・しまった!なんで俺はこっち方面に来たんだ?確か出来るだけ避けてたのに・・・このままじゃホントにやばいぞ・・・』
そして、今現在この崖と丘がある場所は、俺にとっては最悪かつ逃げ場の無い場所だ。じかも自分の考えていた戦法を、相手に使われると・・・流石に凹む状況だ。
そう上空や丘の上に逃げようにも、相手には簡単に予測出来るし、対処方は直ぐに見付るのだ。しかも、相手である双頭邪竜は空を飛べるし俊敏に動けるので、ちょっとのスキも無いので下手に逃げられない。
それに、現状の俺には魔力が非常に乏しいので・・・空中移動が出来ないうえに、防御結界や身体能力の強化が出来ない状態なのだ。強いて言うなら自分自身の防御力と身体能力だけで、どうにか対処をしないといけないのだった。
それでいつの間にか、この場所に追い詰められる結果となり、どうにかこうにか今のところ必死に、自身の本来の能力だけで回避し続けていて、それに専念して逃げ回ってるのだが、やはり狙い易くなったのか・・・双頭邪竜の攻撃が時たまヒットしている。
そして、徐々にダメージを蓄積していき、体力もかなり削られていく結果となってしまったのだ。
「ぐはぁっ!?・・・うっぐぐっ!ハァ、ハァ・・・こっ、これは、今回は相当ピンチだ!・・・はぁぁっ、こりゃ駄目かもしれない。もう、避けきる気力も体力も殆ど残ってない。ハァ、ハァッ・・・こりゃ、参ったな。出来る事なら・・・」
既にこの時点でユウマは、弱気になり諦めモードになっていた。それで敵う筈のない願いを口にしようかと思ったが・・・直ぐにやめた。何せ今からこの場にそれを持ってくる手段も、取りに行く暇も無かったからだった。
まあ、唯一現状身体は異常なほど頑丈になっているので、直ぐに死に至るとは思わないが、双頭邪竜が・・・かなり前から蓄積している魔力を俺に向けて放たれたら一環の終わりだと思いつつ、色々と自分自身のやりたい事を思いながら、若干・・・今回の戦闘を後悔していたのである。
それで、恐らく次が最後の攻撃だろうと思いながら、徐々に魔力が異常に膨れ上がっている双頭邪竜の方に視線を向けたのだ。
「・・・あれっ?なんかあいつの様子がおかしく無いか?さっきまでの雰囲気が違うし、いつの間にか動かなくなってる?どう言う事だ!」
ユウマ自身はちょっと前より膨大に膨れ上がった双頭邪竜の魔力で・・・最後のとんでもに攻撃が来ると覚悟を決め、如何にかして防ぐか回避しようと、そちらに視線を向けたのだが・・・その肝心の双頭邪竜が2つの頭を空に向け口をあけたまま・・・一時停止したように動かなくなっていたのである。
しかも、よく見ると今迄身体全体を纏っていた左右の炎や氷、それに翼を形成させていたはずの闇と光の属性もいつの間にか消え失せ、そこにあった筈の翼などが無くなっていたのだ。
「はい?どうなってんだ・・・もしかして助かったのか?いや、でも魔力はまだ上昇して異常なほど膨れ上がってるよな?でも・・・・今のウチならこの場所から・・・」
今のうちなら様子のおかしい双頭邪竜の側を通り、この場所を離れる事も出来たが・・・どうにも嫌な予感がするのだ。どの様な嫌な予感かと言うと・・・何時膨れ上がっている魔力を双頭邪竜がどの様に放つかと言う事だ。
もしかしたら俺が近付いた時点で、何かを仕掛ける可能性があったからだ。それに口を開けた状態で何かを待っているのかも知れないからであった。
「でも、やばいんだよな!あの口から放たれるブレス攻撃は、瞬時に仕掛けてくるからな。今迄も何度かそれに近い攻撃があったから・・・」
実はここまでの戦闘で、何度か似たような攻撃をしていた事を思い出した。ただし、その時はここまで長い時間停止したような感じではなかったのだ。
それでそんな事を思いながら双頭邪竜の様子を伺いながら、その行動・・・ブレスでの攻撃が来るかを確認しているが・・・実はあれから一向に動こうとしない。既にその動かない状態になって・・・かなりの時間が経っているし、実は俺の魔力も・・・その間にそれなりに回復しているのだ。
それでもまだ・・・いぜん魔力は吸い続けられている状態なのだ。ただその事を差し引いても、徐々に回復しているのはあきらかであった。
その状態が続き俺は、ある事に気付き少し後悔気味になっていた。
「もしかして、最初の動かなくなった時に・・・逃げてたら、逃げられたのでは?」
今更ながらそう思ったが、既に遅かった。
・
・
・
ただ時間の経過は俺にとっては幸運だったのだが、恐らく相手にとっても好都合なのではと、疑心暗鬼になりつつも、未だ攻撃を仕掛けてこない双頭邪竜の様子を伺い続けたのであった。
・
・
・
・
・
実はこの崖の場所は危険だと思い避けて、出来るだけ大樹がある方向に逃げていたのだが、いつの間にか崖が丘がある場所に誘導されていたのであった。何故この場所が危険だと言うと・・・簡単な話し、逃げ場が無い上に殆ど一方通行の状態なのだ。
・
・
・
その為逃げる時に出来るだけその場を避けていた。まあ、逆に俺の魔力が大量にあれば、この場所は俺にとって有利な場所なのだが、現状はホントに逆であり双頭邪竜にとっての有利な場所になっていたのだ。
もし俺の魔力があるウチのこの場所へ双頭邪竜を誘い込めていれば、相手の逃げる方向や攻撃の仕方などがかなり簡単になってくるのだが、その事が俺自身解っているだけでも、自分がその状況に陥ると・・・そう、うかつに逃げ出す事も何も出来ない状態に陥ってしまう事があきらかだった。
『・・・しまった!なんで俺はこっち方面に来たんだ?確か出来るだけ避けてたのに・・・このままじゃホントにやばいぞ・・・』
そして、今現在この崖と丘がある場所は、俺にとっては最悪かつ逃げ場の無い場所だ。じかも自分の考えていた戦法を、相手に使われると・・・流石に凹む状況だ。
そう上空や丘の上に逃げようにも、相手には簡単に予測出来るし、対処方は直ぐに見付るのだ。しかも、相手である双頭邪竜は空を飛べるし俊敏に動けるので、ちょっとのスキも無いので下手に逃げられない。
それに、現状の俺には魔力が非常に乏しいので・・・空中移動が出来ないうえに、防御結界や身体能力の強化が出来ない状態なのだ。強いて言うなら自分自身の防御力と身体能力だけで、どうにか対処をしないといけないのだった。
それでいつの間にか、この場所に追い詰められる結果となり、どうにかこうにか今のところ必死に、自身の本来の能力だけで回避し続けていて、それに専念して逃げ回ってるのだが、やはり狙い易くなったのか・・・双頭邪竜の攻撃が時たまヒットしている。
そして、徐々にダメージを蓄積していき、体力もかなり削られていく結果となってしまったのだ。
「ぐはぁっ!?・・・うっぐぐっ!ハァ、ハァ・・・こっ、これは、今回は相当ピンチだ!・・・はぁぁっ、こりゃ駄目かもしれない。もう、避けきる気力も体力も殆ど残ってない。ハァ、ハァッ・・・こりゃ、参ったな。出来る事なら・・・」
既にこの時点でユウマは、弱気になり諦めモードになっていた。それで敵う筈のない願いを口にしようかと思ったが・・・直ぐにやめた。何せ今からこの場にそれを持ってくる手段も、取りに行く暇も無かったからだった。
まあ、唯一現状身体は異常なほど頑丈になっているので、直ぐに死に至るとは思わないが、双頭邪竜が・・・かなり前から蓄積している魔力を俺に向けて放たれたら一環の終わりだと思いつつ、色々と自分自身のやりたい事を思いながら、若干・・・今回の戦闘を後悔していたのである。
それで、恐らく次が最後の攻撃だろうと思いながら、徐々に魔力が異常に膨れ上がっている双頭邪竜の方に視線を向けたのだ。
「・・・あれっ?なんかあいつの様子がおかしく無いか?さっきまでの雰囲気が違うし、いつの間にか動かなくなってる?どう言う事だ!」
ユウマ自身はちょっと前より膨大に膨れ上がった双頭邪竜の魔力で・・・最後のとんでもに攻撃が来ると覚悟を決め、如何にかして防ぐか回避しようと、そちらに視線を向けたのだが・・・その肝心の双頭邪竜が2つの頭を空に向け口をあけたまま・・・一時停止したように動かなくなっていたのである。
しかも、よく見ると今迄身体全体を纏っていた左右の炎や氷、それに翼を形成させていたはずの闇と光の属性もいつの間にか消え失せ、そこにあった筈の翼などが無くなっていたのだ。
「はい?どうなってんだ・・・もしかして助かったのか?いや、でも魔力はまだ上昇して異常なほど膨れ上がってるよな?でも・・・・今のウチならこの場所から・・・」
今のうちなら様子のおかしい双頭邪竜の側を通り、この場所を離れる事も出来たが・・・どうにも嫌な予感がするのだ。どの様な嫌な予感かと言うと・・・何時膨れ上がっている魔力を双頭邪竜がどの様に放つかと言う事だ。
もしかしたら俺が近付いた時点で、何かを仕掛ける可能性があったからだ。それに口を開けた状態で何かを待っているのかも知れないからであった。
「でも、やばいんだよな!あの口から放たれるブレス攻撃は、瞬時に仕掛けてくるからな。今迄も何度かそれに近い攻撃があったから・・・」
実はここまでの戦闘で、何度か似たような攻撃をしていた事を思い出した。ただし、その時はここまで長い時間停止したような感じではなかったのだ。
それでそんな事を思いながら双頭邪竜の様子を伺いながら、その行動・・・ブレスでの攻撃が来るかを確認しているが・・・実はあれから一向に動こうとしない。既にその動かない状態になって・・・かなりの時間が経っているし、実は俺の魔力も・・・その間にそれなりに回復しているのだ。
それでもまだ・・・いぜん魔力は吸い続けられている状態なのだ。ただその事を差し引いても、徐々に回復しているのはあきらかであった。
その状態が続き俺は、ある事に気付き少し後悔気味になっていた。
「もしかして、最初の動かなくなった時に・・・逃げてたら、逃げられたのでは?」
今更ながらそう思ったが、既に遅かった。
・
・
・
ただ時間の経過は俺にとっては幸運だったのだが、恐らく相手にとっても好都合なのではと、疑心暗鬼になりつつも、未だ攻撃を仕掛けてこない双頭邪竜の様子を伺い続けたのであった。
・
・
・
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ありふれた聖女のざまぁ
雨野千潤
ファンタジー
突然勇者パーティを追い出された聖女アイリス。
異世界から送られた特別な愛し子聖女の方がふさわしいとのことですが…
「…あの、もう魔王は討伐し終わったんですが」
「何を言う。王都に帰還して陛下に報告するまでが魔王討伐だ」
※設定はゆるめです。細かいことは気にしないでください。
魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
心が折れた日に神の声を聞く
木嶋うめ香
ファンタジー
ある日目を覚ましたアンカーは、自分が何度も何度も自分に生まれ変わり、父と義母と義妹に虐げられ冤罪で処刑された人生を送っていたと気が付く。
どうして何度も生まれ変わっているの、もう繰り返したくない、生まれ変わりたくなんてない。
何度生まれ変わりを繰り返しても、苦しい人生を送った末に処刑される。
絶望のあまり、アンカーは自ら命を断とうとした瞬間、神の声を聞く。
没ネタ供養、第二弾の短編です。
「俺が勇者一行に?嫌です」
東稔 雨紗霧
ファンタジー
異世界に転生したけれども特にチートも無く前世の知識を生かせる訳でも無く凡庸な人間として過ごしていたある日、魔王が現れたらしい。
物見遊山がてら勇者のお披露目式に行ってみると勇者と目が合った。
は?無理
姉妹差別の末路
京佳
ファンタジー
粗末に扱われる姉と蝶よ花よと大切に愛される妹。同じ親から産まれたのにまるで真逆の姉妹。見捨てられた姉はひとり静かに家を出た。妹が不治の病?私がドナーに適応?喜んでお断り致します!
妹嫌悪。ゆるゆる設定
※初期に書いた物を手直し再投稿&その後も追記済
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる