巻き込まれて異世界へ ~なぜだか関わった人の運命変えてます~

桜華 剛爛

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第5章 王都シルフォードに向けて出発かもしれない。

5-32 急いで野営地にむかいます・・・?

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 一方その頃ユウマの方は、何故かあの場所でスキルを使用できていた。



 それは何故かは解らないのだが、恐らく自身の持つ何らかのスキルのせいだろう。
 ただし誰も、その事に気づく者はいなかったからだ。

 そして今なお【超加速】と【身体強化】を使用したうえに、無属性魔法の【能力向上】と【加速】を使用していた。

 すると、これらのスキルと魔法を使ったじてんで、以前あった事と同じように頭の中で音声が鳴り響き。
『ピンポン!スキル【超加速】と無属性魔法【加速】の使用により時間短縮で移動が出来るようになりました。その為、【時空間操作】スキルから【空間把握】と【時間操作】のスキルを新たに取得しました。それらを利用、統合を実施してします。統合結果として【瞬間移動】のスキルを取得。そして【短距離跳躍】の魔法を覚えました』

 何故か今使っているスキル【超加速】と無属性魔法【加速】と、それから何故か使用した事の無いはずのスキル【時空操作】から【空間把握】と【時間操作】のスキルが誕生した。その上に、それらが統合されてから【瞬間移動】のスキルと【短距離跳躍】の魔法まで取得してしまった。
 
 何故か、どんどん人外になっていくと思いながら。

 その取得したスキルと魔法を使用して、とてつもない速さで移動していた。

 現在は、来た時にかかった時間を大幅に短縮して、もう3分の2ほど移動して来ていた。


 そして時間は少しさかのぼり。
 今日の滞在している野営場所では、突然襲ってきた一団に戸惑い。

 最初は、みんな迎え撃って戦っていたが、襲ってきた集団の中に村人と思しき人がいる事に冒険者と騎士達が気が付き、攻撃をやめて守りの一転に切替ていた。

 しかしその集団の中には、盗賊と魔獣モンスターが混じっているので余計に困難をきしていた。

 それから村人相手に攻撃できないというハンデを抱えたまま、防戦一方でみんな疲弊してきていた。

 それにしても、村人もそうだけど盗賊らしい奴らも、動きがおかしく様子自体もおかい。
 非戦闘員のみんなを守りながら、冒険者と騎士たちは不思議に思っていた。

「ねえ、どう、なってんの、これ?」
「いや、解らん、こいつらゾンビって、訳じゃないのに、次から次えと湧いてくる」
「でも、中には、村人も混じってるし。それになんか、変なんだよな?」
「えっ、どう言う事?」
「えっとな、後衛には解んないと思うけど、村人は攻撃してこないんだ。しかし魔獣モンスターの盾やくになってるし、そのうしろには強そうな変な奴がいるんだ」
 そう冒険者達と、騎士達が話している。

 少年達の方は、すぐに村人達の不思議な状態に気が付き、自分達の前にいた村人達は傷つけず気絶させて、魔獣モンスターに関しては討伐しながら前へと進んでいた。

 そして、先程冒険者と騎士達が話していた、強そうな変な奴らの元へと近づいていた。
 その変な奴らとは、ユウマ達が村で捕えて、その後聖なる力を浴びて消滅した魔人族と同じ者たちであった。

 しかも、何故かユウマ達が倒したはずの、3人組みとまったく同じ姿の魔人族であった。
 しかしこのとき誰もその事を知るはずもなかった。

 ただしあの村にいたユウマ達が見たら気が付くはずであった。だがそれはユウマ達が来てからである。

 この時少年達は奮闘して、3人の魔人族達のすぐ近くまで、魔獣モンスターを倒しながら来ていた。

 そして魔人族に向けて少年達は全員で攻撃を繰り出していた。

「ほうっ、このガキ共、中々やりおるぞ」
「ええ、そうですわね。我々が全力を出して無いにしろ、ここまでやるなんてねぇ」
「それに、あのメスガキどうやらいいもん持ってやがるぜ」
「そうね。あそこの集団の中にいる娘も成熟した同じ物持ってるみたいよ。丁度いいお土産が出来そうね」
 魔人族の3人が、アリアの覚醒前の魔眼とシルフィーの持つ魔眼に気が付き、その2人を如何どうにかしてとらえようとしていた。

 少年達は奮闘して戦っているのとは別で、冒険者達の方が守り続けていた均衡がついに崩れだした。
 かろうじて非戦闘員には、被害は無いが前衛で戦闘していた者達が沢山傷を負い出し、回復が間に合わなくなりだした。

 丁度この時に、ヨーコからフィリアに緊急事態の知らせを送ったくらいだ位だった。

 ヨーコが、その連絡をする前ぐらいに、少年達と3人の魔人族での戦闘で事は起こった。

 まず、最初にユータが魔人族のガタイのいい男に突っ込んだ。
 そこまでは良かったのだが、何故か攻撃したと同時に横から現れた、もう1人のスラットした男がユータに切りかかっていた。

 それにすぐ気が付いたアリアが、ユータを庇いスラットした男の攻撃を受け止めて2人とも後方に飛ばされてしまった。

 アリアはこの時、攻撃を受け止めたまでは良かったのだが自身の持っていた鋼製の剣を折られてその斬撃で利き腕を肩から切断されてしまった。
「あっ、あああーー!うっ、ううう・・・」
 アリアは切断された腕を押さえ必死に痛みに耐えて呻き声をだしていた。
「あっ、ユータくん、アリアちゃん!大丈夫・・・!アリアちゃんうでが・・」
 アリアに近づき、腕のなくなっているのに驚き声をかけた。

「うっ、うう・・!わっ私は、いいからユータを・・」
 痛みで気絶しそうになっているのに、必死にユータの心配して声をだし。

 何故アリアは自分の腕が無くなっているのに、何故ユータの心配をしているのだろうと思い、ロンがユータの方を見てみるとユータの足が両方とも粉砕されてグシャグシャになっている。
 そして頭より血を流して気絶していた。

 その光景を見てロンは、慌てて自分の持っていた中級回復薬ポーションを気絶しているユータに、必死に飲ませた。

 アリアの方は、メイリーが腕から留めなく出る血を止めるため、布を必死に巻き。
 それから回復魔法を連続で使用して回復していたが、失った右腕はどう頑張っても治らなかった。
 それもそのはずである、回復魔法はあくまで傷を治すのが普通でなくなった部位を復活する事は出来ないのである。
 せめて欠損した部分があればまだ如何どうにかなったのだが、その部分は先程魔人族の女性が拾い上げ燃やしてしまっていた。

 そして、その状態をファルがこのままじゃ、アリア達が死んじゃうと思い。
 どうにかしてユウマに連絡を取ろうと必死に考えている。
『ああっ、このままじゃアリアが、アリアが死んじゃう。マスターに守ってくれって頼まれていたのに・・・。早くマスターに知らせないと、もっと大変な事になっちゃうよぉ』
 そう思いユウマのスキルの中に【通話テレホン】があるのに気が付き、それを使用して連絡を取ろうとしていた。

 うまく【通話テレホン】がつながりユウマと連絡が付いた。
『マスター!大変、大変。今、変な奴らが現れて戦闘になっているの。そしてみんなが苦戦してるの。たすけっ』
「ファルちゃん危ない」



 ファルが連絡を取ってユウマに助けを求めていると、突然アリアがファルに声をかけた。



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