ミッション・オブ・リターンゲーム

桜華 剛爛

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№39:隠し扉に入る・・・?

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 それで先程桜花おうかが出てきたロッカーの中を、タクが一生懸命調べていた。
「なあ、確かにこの中にドア見たいのがあるんだけど・・・このドアどうやっても動かないんだけど?どうなってんの」
 タクによれば確かにロッカー内の奥に扉らしき物はあるのだが、押しても動きそうに無いそうだ。なら何故タクより力の弱い桜花おうかがその扉を開けれたのかを俺は考えてみた。

 桜花おうかから先程の話しを聞く限り、俺がロッカーを固定したと同時くらいに俺達がいくら開け様としても開かなかった扉が勝手に開いたと言っていた。

 その時俺は何をしたかを思い出してみた。

 そうだ!

 ロッカーを固定した場所に行き、確認してさっきと同じ様に突起部分を押してみた。
「おお、開いたぞ。どうなってんだこれ?」
 どうやら固定したところを押し込む事により、中の扉のロックが外れるようだ。

 それでその扉が開き、押し開けるとこちら側ロッカーの扉が閉まる仕組みになっているようだ。
「うおーい。どうなってんだこれ。おい!開けてくれよ。どうなってんだよ。おーいみんな」
 色々考えていたらタクが、先程の桜花おうかがいなくなったような事が起こっているらしいが、桜花おうか話しをちゃんと聞かなかったようで、タクは解除の仕方が解らない様である。

 そこですかさず桜花おうかタクに説明してあげたいた。
拓哉たくや君。中の扉を閉めてください。そしたらこちらの扉が開きますから」
「えっ、そうなの?・・・あっ」
 その扉からタクが申し訳なさそうに出てきた。
 
 そして、いかのも向こう側を調べたような事を言ってきた。
「ああ、間違いなく向こう側に扉がある。そしてその向こう側に部屋があると思う」
 なんと曖昧な事を結局は、桜花おうかの話しをまともに聞いていなかったのが、原因で扉が開いたまでは良かったのだが、向こう側の扉を開けたと同時にこちら側の扉が閉まったので、慌ててこちら側に助けを求めてきたようだ。

 まあ、それはいいとして向こう側を調べたいと思うが、以前と同じ様にみんなで行く訳にも行かない。とは言っても、ここに残しておいて何かあっても困るので、ここは俺一人で中を確認してきて3人にはここで待って貰おうと思う。

 なんや、かんや言っても今はタクの事を信頼しているし、いざと言う時は頼りになるので2人を守ってもらう事にした。

「なら、今から俺一人で中を調べてくるから、3人はこちら側で調査の続きを頼む。一応この部屋の謎と誰かを助け出すのがミッションの内容らしいから。ほんじゃこの中の調査に行って繰るね」
「おう、こっちの事は任せろ。なんかあったらすぐに大声で言えよ助けに行くから」
「ああ、そん時は頼むよ。こっちの方は頼むな、多分お前が言っていたトリックアートにヒントがありそうだからな。それとあと通気口にあったケーブルの件も確認してくるよ」
連夜れんや。大丈夫なの?」
「レン君。私達もついて行こうか?」
「いや、2人ともタクの手伝いを頼むよ。それに向こう側を確認したら、すぐに戻ってくるから」
 そう3人に声をかけ、道具を入れたカバンから斧とLED照明を取り出し中に入って行った。

 なぜこの2つを選んだかと言うと、先がどのようになっているか解らないのと中が一応暗かったと、桜花おうかに聞いていたからである。

 まず、ロッカーの奥の扉を開けるため、俺が行なった作業、ロックを外すの作業をタクに頼み操作してもらった。
 すると扉は簡単に開き、そちらを開けるのと同時くらいにロッカー側の扉が閉まった。
 どういうギミックになっているかは不明だが、以前の部屋にも色々と不思議な場所があったから、よくよく考えたらそんなにも不思議では無いと思われる。

 そしてその扉をくぐり隣の部屋にすぐにいけると思ったが、そこからは横に通路がいっていた。片方は行き止まりが反対側は先に続いている。
 その先に行くと扉が1つあり、そこには鍵がかけられていた。鍵の形としては昔ながらの南京錠だった。
「およ?鍵が掛かってる。しかしこれのガギなんか持って無いもんな。この際だ壊そう」
 そう言って護身用に持ってきていた斧で、そこに付けてある南京錠を叩き壊した。

 その鍵を壊し扉を警戒しつつ、そっと開けて中を確認した。
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