インフィニット・ファンタジアライフ

桜華 剛爛

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35:そこのボスぽい奴の最後と浄化後の水晶?

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『Gisyaaaa、Daaaataaa!』
 怪獣を思わせるような叫び声と共に、自分の燃えている触手を振り回し、必死にその炎を消そうとしているが、余計に燃え広がり最後はその自分の触手を切り離したのだった。

-☆-☆-

 そこからの戦闘は先程までの苦戦が嘘のような感じで、すぐにそいつの本体である石碑の近くまで近づけた。
「えっと、こいつはどうしようか?今まで見たいに石碑に触って・・・・!?うげっ、これはちょっと触りたく無いな。まだなんかがウネウネ動いてるし、変な液体を出してる・・・」

 今現在石碑にへばりついて瘴気を吸っていた植物なのか、それともスライムみたいなモノかは解らないが、そいつの小さな触手らしいモノをウネウネさせて変な体液を出している。先程まではいくらか石碑の部分が見えていたが、今は完全にその物体の体液とスライム状に変化してしまった虫の成り果ての姿が覆っている状態である。

「えっ、さっきの溶けた虫が・・・スライムみたいになってる?いよいよ虫じゃないのか、それともスライムが虫に擬態してたとか・・・」
 ヒビキは、ここに来てますます訳が解らなかった。何せここにいた魔物は、小鬼であるゴブリンかと思えば、人の姿をした虫だったり、虫かと思ったら植物やスライムなんかにどんどん変わっているからであった。

「うーん、もう訳が解らん。どうでも良いや。それよりこいつをどうしようかな?・・・あっ、この剣の斬撃で浄化出来ないかな。最初の奴倒した時にすごい奴で!よし、試してみよう、それにこいつをこのまましてたら、また復活しても困るし、もうすぐ日も暮れそうだからな。早く終らせてアクア達と世界樹の元に戻ろう」

 ヒビキはそう考えて両手で薄い朱色の刀身の剣を構えて力を加えた。

 するとその剣が炎を纏った様に輝きだし、辺り一面に散らばっていた虫の残骸やスライム状のモノが全て浄化され消滅しだした。それで力が限界にたしたのを見極め、目の前の気持ち悪いモノを斬りつけた。

『GogyagaBagobaoooo!!!・・・・』
 すると今迄の奴と同じ様に意味不明の断末魔を上げ、その石碑と共に赤と黄色の炎を上げ燃え上がり出したのである。
 それは一時燃え続け最後には紫色のガラス球、今迄の奴が落としたのよりもかなり大きいモノを落とした。まあ、大きさにするとソフトボールぐらいはあると思う。

 それと一緒に燃えていた石碑にも変化が現れた。それは祠の水晶は青っぽい感じであったが、それとは違い俺が手に入れた剣の刀身と同じ色、朱色の水晶であったのだ。

「はい?どう言うことだこれ・・・?確か今までの水晶は青っぽいのばかりだったのに、しかも俺はまだ石碑には触ってないぞ。もしかしてこれ、この剣のせいか?うーん・・・今となってはどうしようも無いか今度考えよう、とりあえず疲れたから今日はもう帰ろう・・・うーん、この剣は・・・持って帰りたいけど危ないからここに置いていこう」

 この日は石碑を水晶に変え、手に入れた剣もその水晶の側に置いておくと危ないから、岩場に突き刺した状態で、世界樹ユグドラシルの元に戻る為に、アクア達を呼んで帰る事にしたのである。

「アクアぁぁ!終ったから今日は戻ろう、迎えに来てくれぇ」
「うんなの!待っててなのっ、ヒビキィィィ!シーちゃんお願いなの。ヒビキのところに向かってなの」
『クゥゥッ!』
 それこの日は、そのまま世界樹ユグドラシルの元に戻った。実はこのとき石碑を水晶に変えた後の状態は殆ど確認していなかったのであるが、最初に祠の水晶を変えたような変化が起こっていたのであるがその事は全く気が付くことは無くヒビキはこの場を去っていたのである。

 後日談ではあるが、結局ヒビキがゴブリンと思っていた相手はゴブリンでは無く、地球でのGと同じ虫の魔物で、人に擬態して襲って人を食べるゴクロイドであったのだった。
 ただ、こいつ等は知能が少なく一定行動しかしないので、比較的倒しやすい魔物であるが、1匹見つけると親玉を倒すまで無限増殖するらしい。しかしそのゴクロイド10体程度で、その後はGと同じ害獣の魔物がウジャウジャと湧いて来るらしい、あれは生まれてくる訳ではなかった。

 それでその親玉はスライムの様な汚物で出来た植物であり、実はアンデッドでもある生物であったのだ。それは瘴気を糧に低級の虫である害獣の魔物を沸かせて成長させるモノらしい。ただしそいつは瘴気がある場所で他に強い者が存在しない場所でしか繁殖できないそうだ。
 それに一箇所に存在したらかなりの範囲は同じモノは存在する事は、無いらしく恐らくこの森の中にはもう存在してないらしい。

 しかもそいつらは敵対するモノがいない場合は、上位種の10体の個体が成長するらしく、それ以外は共食いをしていくらしいのであったなので絶対に同じ範囲には存在しないれしいのであった。共食いするなんてまさしくGと似たような虫であったのだった。
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