インフィニット・ファンタジアライフ

桜華 剛爛

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64:機嫌の悪いアクアとなだめるマナ?

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 これでこの村での戦闘は終わった。だが肝心のヒビキは、未だに茂みの中で倒れて動かなかった。
 それを周囲から心配そうに覗き込むシーちゃんとフェルくん、それといつの間にか元の小さい亀に戻った亀吉と動物達であった。

-☆-☆-

 その頃、世界樹の精霊であるマナの元に残されていた水の聖霊である少女アクアはと言うと・・・実はかなりご立腹状態で手を付けられない状態であったのだ。

 そんなアクアの姿を見つつ溜息を吐きながら・・・マナはアクアに話し掛けた。
『はぁっ・・・もう、いい加減に機嫌を直したらアクア!別にヒビキが貴方の事を忘れてる訳では無いのだから』

 その様なマナの話を聞かずにアクアは、自分の事を忘れてフラフラしている人種であるはずのヒビキに対して腹を立てていたのである。まあホントはアクア自身がヒビキを見捨てたのが原因だとは、1ミリも考えもせずにではあるが・・・それでもアクアは気が気ではなく、ヒビキの事を心配していたのだ。
 
 そんな感じで口に頬張っていたのを、一旦飲み込みとりあえずマナの話に答える事にしたのだ。
「うぐっっ・・・ぷはっ!もういいの!知らないの。そんな事はどうでもいいの。ヒビキなんて嫌いなの!・・・ゴニョゴニョホントはそんな事無いの大好きだけど・・・だけど!」 〈・・・ガシッ!!ムシャムシャ、ガツガツ・・・ごっくん!・・・〉
 引き続きアクアは山のように積んだアプルの実を、次から次へと掴んではかぶりつく行為をまた再会したのだった。

『もう、この娘ったら・・・そんな事言うなら、私がヒビキを貰うわよ。あの子は私達の運命を変えてくれる存在なんですから、それに・・・』
 マナ自身もアクアの言葉は真実では無い事は解っていたし、最後の口篭ってしゃべっていた内容も実は聞こえていた。しかし、その言葉は聞えないフリをして、自分がヒビキに好意がある事を告げて、ある重要な事を告げようとしたが、アクアにその言葉を遮られてしまった。

「それは駄目なの!ヒビキはアクアと一緒なの!・・・でも、今は嫌いなの!」
 事実アクアが怒っているのは、最初に連絡を取った後から全く持ってヒビキからの連絡というより、詳細が全く解らないからであった。事を言うとマナが最初の1回ヒビキとの連絡後に、マナ自身がアクアに話して無いのが原因ではあったが、それはアクアの知らない事だった。

 しかし、何故マナがアクアにその話をしなかったかというと、ひとつはアクアがヒビキをの事をほったらかし、無闇に危険にさらさせたお仕置きのつもりであったのと、現状の状態を説明すると無闇やたらとその場所に向かう恐れがあったからだ。
 それで、その後のヒビキ行動と様子を詳しく話して無かったが、実はその事が原因だとは、マナ自身は全く気付く気配がなかったのだ。

 事実マナ自身は眷属といえる森の木々にお願いして、ちょくちょくアクアに内緒でヒビキの様子を見ていたので、事実ヒビキの行動と様子も殆ど知っていたのだ。ただヒビキとの連絡を取り、早く戻って来る様に伝えたかったのが、最初の連絡を最後に連絡すら取る事が出来ずいた。
 ついでに言うと、その後の様子に関しては・・・実は殆ど解らない状態であった。
 それはマナが指示した村の周囲と森に漂う瘴気が激しくて・・・時々しかヒビキの様子が解らなく、事情が解らないまま、現状にいたる状態だった。

 実の事をいうとあれから既に3日程経っていたのである。マナ自身も昨日やっとの思いにでヒビキの様子を見て驚いたのだった。
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