クイーンズ・メモリー!   ☆大魔王は勇者がお気に入り☆

桜華 剛爛

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第零章:プロローグ

第02話:プロローグ②

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 そう今現在、この世界とくに人族にとっての脅威は、西の邪心族じゃしんぞくであり、その中でも特に邪心王じゃしんおう一派による戦争で苦しめられているのであった。

 かなり昔は邪心族だけではなく、他の種族とも抗争を絶え間なくしてきていたが、それでも人族は数で勝っていたので何とか勝てていた。しかし時代が変わり人族が弱体化していった。

 このまま行けば人族の大陸は、他の種族に侵略されて滅びるしかないと思われた。たがその矢先、北と東を支配していた種族の支配者が代わり、何故か略奪や侵略などをしなくなっていた。

 特に東のルーンベル大陸には、四柱の魔王が君臨していて、人族と言うより、この世界で恐らく最強で最悪であり、その全体の種族に対して脅威であったはずなのだ。

 だが、昨今さっこんその魔王の力を凌駕りょうがする、大魔王がエルネシア領土に誕生していた。
 その時期より、不思議とその大陸と領地は平和になり快適な暮らしができるようになっていた。
 その各領土は魔族が多いが、人族、獣人族、そして神族も住んでおり、隣国などとも友好的な暮らしができる状態になっていたのだ。
 ちなみにこの大陸にも人族の神光しんこう教会が複数存在していた。

 そして北のリンドバルグ大陸に関しては、獣人王じゅうじんおうが新しく即位して、何時の間にか戦争などは我関与せずと、争いをする事は無くなり、周りの友好国との交易を中心に賑わっている。

 南の大陸に関して魔の領域となっていて、今はまだどういう大陸かは解っていない状態である。 そしてここ中央大陸ベルトハルトは人族が多く強大な力を持つ者はいないが、人数は多く、そして類稀ない知識と科学力を持っていたので、あくまで防衛に関しては邪心族より強大で、今だ進行を許さず守り続けている常態であった。

 なので人族は知識、魔族には魔力、獣人族は類稀ない身体能力、神族は神力など種族ではそれぞれに優れていた点があったので、それを力に自分達の脅威と闘ってきていたのである。

 それで先程の話に戻るのだが、稀に人族では全ての脅威に対抗できる勇者か聖女が生まれ、魔族では途方もない魔力を持つ魔王が誕生する。それに獣人族でも途方もない身体能力を持つ者が生まれてくる事がある。
 ただ神族に関しては存在自体が神に近いので能力的には皆平均的なので、その様な物は生まれてこないが、邪心族に関しては殆どが不明で、ただすべての種族にとって脅威であり、悪魔のような種族であった。

 そして、実はこの時期に勇者の力を持つ赤子が、くしくも中央大陸でなく大魔王が統治する東のルーンベル大陸の神光教会がある、とある村のとある家で生まれた。

 そう神託にあった勇者の力を持った子が神託のあったその日に生まれ落ちたのである。しかも先程説明した様に魔族で途方も無い魔力を持つ大魔王の領地に誕生していたのであった。
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