小さな怪獸

救世主

「ふざけるな！！なんであんたの言うことを俺たちも聞かないといけないんだ！！」

カチ

再び電源を入れた

「んぁあああああ！！！」
奥の部屋で静香の声が響き渡る。

良の拳は強く握られる

「沢辺グループはオマケみたいなものだったがこの際有利に立てると思ってね！4人の入学証明書を発行してあげるよ」

「ざけんな！俺は先代が通った高校に入学すると決めているんだ！」

「上級高等学校かい？あそこはやめておいたほうがいい。あの学校にはあの美しい方が所有しているからね」

「なぜ先代が通っていた学校名を知っている？」

「ふん。いろいろ知っているぞ最近の沢辺グループについては」
虎と東條が身を引き締める


「そろそろ電源止めてもらえませんか？」
ふいに良が話しの間に入ってきた

「すっかり彼のことを忘れていた彼の声がまるでBGMになっていたよ…そう怒らないでくれ」
そこに部下が入ってくる　　鮫島に近づき耳元で

「お客様が到着いたしました」
「いいタイミングだこちらに通せ」

「御意」

「忘れていた」
カチっと止めた。

コンコンと3回ノックされた
鮫島と3人はドアの方を見る


ドアが開き2人は入ってきた
「面白いことしてくれますね…」


ドアから見える廊下には部下が倒れていた。

「安心しろ死んではいない…気を休めてるだけだ」
彼の手にはスタンガン銃を持っていた

「そちらの方は？初めてお会いしますが」
鮫島の座っている斜め左に立つ


「え…孤児院の…」


「こんにちは、安心してください。もう大丈夫ですよ」
「大丈夫かどうかはこの取引によるがな」
「なんです？」


「簡単だ君との取引には応じよう、こちらがサポートするそうすれば奥にいる子は返してもらえると？」

「なるほど！油目くん君が呼んだのですか？」
「俺はなにも…あっもしかして！！あなた方は警察の方ですか？」

「警察に近いものです」

「まぁこちらも簡単に言えばあなたが私のものになっていただければこの子達は私の取引材料にはならないのですが」

「心配をかける者たちが多くってな」



「随分有名になられましたからね、花咲はなさきさん」


「有名かどうかは知らないがな」
花咲は3人を見る


「悪いがこのゲス男の言う事を聞いてはくれないか？」
「果たさねばならないことがあるのだが…」
と東條が口を挟んだ。

「ここにいる子達はあなたの学校に入りたいそうですよ花咲理事長殿」


(え！？上級高等学校の理事長がこの人？　見えない……歳なんて全然20代くらいな気がするし)
「なるほど…それは困りましたね…」


「さぁどうされますか？」

「提案があります」

二人が悩んでいるところに孤児院の先生が手をあげる
「なんだ？」


「花咲君が頑張って彼らの教育をサポートしていけばいいのではないしょうか？」
「先生はすぐにそういうことをさらっと言う…」
頭をかかえる花咲

(あ…カワイイ)
と鮫島


「あなたなら可能でしょ」

「分かった教育は任せろ！ということで羽山高校に入学してはくれないか？」


3人は顔を合わせる
「俺は静香と一緒にいられるんだったら行きます」


「2人は？」
「サポートの説明は後日ですか？」
「あぁなにかあれば願いも叶えてやる」

虎は東條と話し始め数分後
「俺たちも師匠と一緒にいられるなら構わない」
「サポートしてくださいよ！」

「鮫島殿決定した！3人はそちらの高校に入学させよう奥の子を返してもらおう」
「分かった」部下に命令する


「取引きもう一つはなに？」

「ん？あぁここで複数プレイを楽しもうと思っていたけど花咲さんが来てしまったからねできないよ…」


「そうだな、そんなことしたらすぐに牢獄にいれてやる」
「誘拐は？」

「今回そこは含まれない…悪いが…」
「それは警察でも対応は無理？」

「無理だ…」
と良の父親が姿を現した。