捨てられΩはどう生きる?

枝浬菰

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妊娠編

映画の影響力

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「だから見張りも兼ねて正樹さんのところで預かってもらってたんだけどまさかΩの子と出て行くなんて私は驚いてるよ」


「それにシノンはのんちゃんを孕ませるだろうな」
「それは元αだから?」


「そう、私たちは特別なΩだからね」


----
むくりと起き上がるとベッドが濡れていた。

僕……。そうだ、要さんにちゃんと伝えたんだ、僕はここに残ってもいいって、、、。


僕の仕事しないと、瑠那さん大丈夫だったかな?


きっと比嘉さんもいたからサポートしてくれてるよね。


えっと菓子棚ってたしか補充しないといけないから外……。
行かないと。

怖い、でも



ズクン……。
お腹の奥がまた疼いている。

僕どうなっちゃうんだろ財布を持ちカバンに入れて部屋を出た。


---
「それにあの子本当にβ?」
「な、何言ってるんだ?」

「だってあの子からΩの匂いがした感じしたけど」

「……βからΩってあまり聞かないですよね、例の映画見たいにならないかぎり」
「それ、今日私たちも見て来たんだよ、不思議な感覚だったけど、もしあれが都市伝説レベルで広がっていれば」


「その映画の影響でβがΩになってるってニュースに取り上げられてるよ」

「うっそ」

テレビをつけた。


『ここ最近増えているβがΩにという話ですがあの映画に含まれるとある言葉によってβの体の組織に子宮ができてしまう、科学的には解明されていない事件が多発しています、今週で映画は打ち切りになりますが映画スタッフによってβに入場制限が設けられているということです、注意をお願いいたします』

とニュースは出ていた。

「でも琉架はその映画見てないですよ」

「見てなくてもとある言葉を聞いたらそうなるってことだろ?」
「とある言葉ってなんですかね?」

「さぁな、そこはニュースでは伝えきれないのか」
「βを無理矢理Ωにしたいやつが出てきても大変だからな」

「でもこれ何千に1人の可能性っぽいですね」
「じゃぁ希にってことか」
「琉架くんは対象外とは言えないけど」

---
店を出て僕は歩いている、菓子屋は近くだ、だからきっと大丈夫。

「琉架?」

「り……璃亜武??」

急に呼び止められた。
目の前にはずっと会いたかった幼馴染みの璃亜武がいた。

璃亜武は僕に抱きついてきた。
ただただ呆然としていた僕は耳元で必死に僕のことを呼ぶ璃亜武がいた。

「琉架!! 琉架!!」

「り、璃亜武……変わってないね」
ぎゅっと潰れそうなほど抱きしめていたら僕は気分が悪くなってしまった。

「うぶっ……」
「って琉架」


近くの休憩室=ラブホに入った。


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