捨てられΩはどう生きる?

枝浬菰

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妊娠編

大洪水

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「へっ?」
おかしいよ、だって僕にこんな権利なんてないのに。
どうして涙が出てくるんだろう。

おかしいよ。

「ひぐっ……うっ…うっ」

その夜はずっと泣いていた。



起き上がると体がだるかった。
泣いて布団濡れてる。
乾いてるところ冷たい。


鏡を見ると
「やばい、目赤い……」
みんな優しいからきっと要さんが泣かしたことにするだろうな。

「仕事しなきゃ」
僕のやることみんなのサポート。

事務所に行くと

「え!? 洪水??」
「あー琉架、、、なにがあったか知らないけど手伝ってくれる?」
「うん」
どうしてりんちゃんは僕にそう聞くのかその理由は今一番顔を合わせにくい要さんが机に突っ伏していてそこから水は漏れていたようだ。



雑巾とモップをロッカーから用意して拭くが机から落ちてくる水により濡らされそれを繰り返す。
このままだと要さん枯れちゃうんじゃ、、、。


「要さん」
と触れるとビクリと動いた。

「る、琉架……ひぐっ……」
「あー要、しっかりしてよ、よく言ってるじゃん俺は立派な大人だからなんでも頼れって、今の要全然頼れないよ」

「うっっ……ムリ」




とそこに事務所に入ってきたΩの子達

「え!!? なにこれ」と驚いていた。


「あーごめん、比嘉さん来るまでここ使えないから」


「ロッカールームは?」
「それは使える、先に綺麗にしておいた」
「あ、りんちゃんありがとう、代わるよ」

「うん、でも俺は琉架にも怒ってるんだからね!」
「え、、、」

といいりんちゃんは作業に戻っていた。


要さんをこうしたのは僕のせい。
それは分かるけど、まさか要さんもこうなっていたなんて思いもしなかった。


昨日言われた
『俺じゃダメなのか?』あれにはどんな意味があるんだろう。
僕は要さんじゃないとダメだ。
でも要さんは僕のこと嫌だと少しでも思ってるってことなのかな。


ズキンっと頭が痛む。

とそこに電話がなった。
『はぃ……』
静かに喋っていた。


『うぅ……分かりました、すぐに行きます』
お店でトラブルでもあったのか、要さんはゆっくりと歩き出し事務所から店に移動した。


「ふぅー要いなくなったからさっさとやっちゃおう」
「うん」

モニターの監視誰かやらなくていいのかな。
紅羽さんがそーっと来て事務所の机に座った。


「おはようございます紅羽さん」
「おはようございます」

「おはよ、2人とも、要さんとうちの旦那ちょっと店空けるから代わりに私がここ受け持つね」
「はい」

要さんと比嘉さん2人でどこかに行ってしまったのか。


「琉架くん、後でお仕置きね」
「へ?」
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