捨てられΩはどう生きる?

枝浬菰文庫

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幼稚園編

どうしてこうなるっ……

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 琉架を不安にはさせたくない。から琥珀と出会ったことは秘密にしておこう。だって琥珀組のバックには大峰もいるはずだ。

「ねぇ、お母さん、お友達できたんだよ」
「すごい! 翠えらいね」

「うん!」

「お名前なんて言うの?」
「えっと、こ……こはくゆうじくん!!」

「え……」

 まじか……。俺は急ブレーキをかけそうになっていた。

 琉架がミラー越しに泣きたい表情を浮かべていた。
「そ……そのゆうじくんは……ひっ!?」

 ぶわっとフェロモンが車に充満した。

「くぁあっ」

「琉架、落ち着け、家まで後十五分だから!!」

「おかあさんっ……いい匂い」
「え……ちょっしゅいっ!」


 俺は思わずデパートの駐車場に入った。
 
 紅羽さんに緊急用回線で連絡して翠と蒼を迎えにきてもらうようにした。


「はぁ……はぁ……うっ……かなめっ」
「待ってろ、今紅羽さんに連絡したから」
 翠はベルトを外し琉架の上にいた。そして顔を舐めていた。

「おいおい、やっていいレベルじゃないぞ」

「しゅい……ダメだよ」
 蒼は琉架のことをずっと見ていた。

 あーもう!! 

「はぁ……はぁ……要っ前っ」
「え?」

 車の前には琉架のモアに反応してかゾンビのように車を開けようとガチャガチャしていた。


「くっそっ一気に情報量多くなるとか勘弁してくれ!!」


 というか琉架のフェロモン外まで出てるのかよ。


「琉架、とりあえず前の席に来れるか?」
「はぁ……はぁ……うぐっ……」


 かなり無理そうだな。

「お母さん、いい匂い……だいしゅき」

 翠が服を強く握っているからこれじゃどうにもできないな。


 十分もしないうちに周りにいたゾンビぽいのが消えた。


「日暮さん、大丈夫っすか?」
「お前、凩、Ωのフェロモン大丈夫なのか?」

「ええ、店の子たちである程度慣れました、えっとこの子たちを紅羽さんに預ければいいんですよね?」
「そう、でもわりぃっ……信用できない」

「そう言われると思いました」
 俺はありがたい救援を断った。

 でも比嘉さんが後ろから来て「琉架を連れて行く、お前は子ども達連れて帰れ」と言われてしまった。

「分かりました」

「琉架は紅羽が届けるから、安心しろ」


「はい」

 くそっこれも全部琥珀のせいだ。

 俺は急ぎ家に子ども達を連れて帰った。
 翠の様子がおかしく、興奮しているように見えた。
 蒼も少し様子がおかしい。

「二人とも大丈夫だからな、もう少ししたらお母さん、帰ってくるから」

「おかぁああさしゃん」
「ああ、もう翠、大丈夫だから、お母さん帰ってくるから」
「ひぐっ……しゅいのおかあしゃん帰ってくる?」

「うん、帰ってくるって、でも翠がそんなに大泣きしてたら帰ってこないかもしれないよ」
「ひぐっ……しゅいのおかあしゃん……」

 こりゃ俺じゃ上手く翠のご機嫌とれないなっ。


 三十分後くらいに琉架が帰ってきた。紅羽さんによるとゴンに薬を投与してもらい落ち着かせたようだ。

「紅羽さん、本当にありがとうございます」

「うん、琉架くんしばらく家にいたほうがいいかもしれないね」
「あのそのことなんですけど……」
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