38 / 53
ライゼン通りの雑貨屋さん4 ~雑貨屋の娘と探検家の青年~
プロローグ
しおりを挟む
春の訪れを祝うお祭りも終り、日常に戻ったライゼン通り。
「それじゃあ、行ってくるわね」
「あぁ、ミラちゃんによろしくね」
ベティーはパン屋のお手伝いをする為家を出る。それを見送るジュディーの言葉を背に扉を開けた。
「え? 今何て言ったの?」
パン屋のお手伝いに来た彼女ではあったが、ミラから聞かされた話しに驚き固まる。
「だから、私も一人で何でもできるようになったから、もうお手伝いに来なくていいわって言ったのよ」
「如何して、あんた一人で回せられるほど楽な仕事じゃないでしょ」
友人の言葉に少し不機嫌になりながらベティーは尋ねた。
「ベティーには雑貨屋のお仕事があるでしょ。それに私一人でやれるようにならないとパン屋を続けていく事なんてできないと思うのよ」
「……分かったわ。ミラがそこまで言うんならお手伝いに来るのを止める。後で泣き付いてきたって知らないからね」
「うん、ベティー今まで有難う」
黙って話を聞いていた彼女はミラの決意の固さを知り折れる。それに彼女がにこりと笑いお礼を述べた。
「それじゃあ、私は帰るわ。ミラ、お店頑張るのよ」
「うん」
ベティーは言うとパン屋を後にする。
「まったく、何年友人をやっていると思っているのよ。嘘を吐くならもう少しましな嘘をつきなさいってね」
雑貨屋へと戻りながら彼女は溜息を零した。
「でも、まぁ。ミラが遠慮するくらい私も彼女の事手伝いすぎちゃったのかも」
ふと足を止めると独り言を零す。
「……お手伝いは出来なくてもこれからも側で見守っていくからね。ミラ、頑張るのよ」
そう呟き雑貨屋への道のりを歩いて行った。
「それじゃあ、行ってくるわね」
「あぁ、ミラちゃんによろしくね」
ベティーはパン屋のお手伝いをする為家を出る。それを見送るジュディーの言葉を背に扉を開けた。
「え? 今何て言ったの?」
パン屋のお手伝いに来た彼女ではあったが、ミラから聞かされた話しに驚き固まる。
「だから、私も一人で何でもできるようになったから、もうお手伝いに来なくていいわって言ったのよ」
「如何して、あんた一人で回せられるほど楽な仕事じゃないでしょ」
友人の言葉に少し不機嫌になりながらベティーは尋ねた。
「ベティーには雑貨屋のお仕事があるでしょ。それに私一人でやれるようにならないとパン屋を続けていく事なんてできないと思うのよ」
「……分かったわ。ミラがそこまで言うんならお手伝いに来るのを止める。後で泣き付いてきたって知らないからね」
「うん、ベティー今まで有難う」
黙って話を聞いていた彼女はミラの決意の固さを知り折れる。それに彼女がにこりと笑いお礼を述べた。
「それじゃあ、私は帰るわ。ミラ、お店頑張るのよ」
「うん」
ベティーは言うとパン屋を後にする。
「まったく、何年友人をやっていると思っているのよ。嘘を吐くならもう少しましな嘘をつきなさいってね」
雑貨屋へと戻りながら彼女は溜息を零した。
「でも、まぁ。ミラが遠慮するくらい私も彼女の事手伝いすぎちゃったのかも」
ふと足を止めると独り言を零す。
「……お手伝いは出来なくてもこれからも側で見守っていくからね。ミラ、頑張るのよ」
そう呟き雑貨屋への道のりを歩いて行った。
0
あなたにおすすめの小説
虐げられた私、ずっと一緒にいた精霊たちの王に愛される〜私が愛し子だなんて知りませんでした〜
ボタニカルseven
恋愛
「今までお世話になりました」
あぁ、これでやっとこの人たちから解放されるんだ。
「セレス様、行きましょう」
「ありがとう、リリ」
私はセレス・バートレイ。四歳の頃に母親がなくなり父がしばらく家を留守にしたかと思えば愛人とその子供を連れてきた。私はそれから今までその愛人と子供に虐げられてきた。心が折れそうになった時だってあったが、いつも隣で見守ってきてくれた精霊たちが支えてくれた。
ある日精霊たちはいった。
「あの方が迎えに来る」
カクヨム/なろう様でも連載させていただいております
死に戻ったら、私だけ幼児化していた件について
えくれあ
恋愛
セラフィーナは6歳の時に王太子となるアルバートとの婚約が決まって以降、ずっと王家のために身を粉にして努力を続けてきたつもりだった。
しかしながら、いつしか悪女と呼ばれるようになり、18歳の時にアルバートから婚約解消を告げられてしまう。
その後、死を迎えたはずのセラフィーナは、目を覚ますと2年前に戻っていた。だが、周囲の人間はセラフィーナが死ぬ2年前の姿と相違ないのに、セラフィーナだけは同じ年齢だったはずのアルバートより10歳も幼い6歳の姿だった。
死を迎える前と同じこともあれば、年齢が異なるが故に違うこともある。
戸惑いを覚えながらも、死んでしまったためにできなかったことを今度こそ、とセラフィーナは心に誓うのだった。
ブラック企業で倒れた私を、ネトゲ仲間の社長が強制保護して溺愛しています
紅 与一
恋愛
過労で倒れた私を救ったのは、
ネトゲ仲間――そしてIT企業の若き社長。
「もう君は、僕の管理下だよ」
退院と同時に退職手続きは完了。
住む場所も、生活も、すべて彼に囲われた。
外出制限、健康管理、過保護な独占欲。
甘くて危険な“保護生活”の中で、
私は少しずつ彼に心を奪われていく――。
元社畜OL×執着気味の溺愛社長
囲い込み同棲ラブストーリー。
聖女の力は使いたくありません!
三谷朱花
恋愛
目の前に並ぶ、婚約者と、気弱そうに隣に立つ義理の姉の姿に、私はめまいを覚えた。
ここは、私がヒロインの舞台じゃなかったの?
昨日までは、これまでの人生を逆転させて、ヒロインになりあがった自分を自分で褒めていたのに!
どうしてこうなったのか、誰か教えて!
※アルファポリスのみの公開です。
異世界ママ、今日も元気に無双中!
チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。
ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!?
目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流!
「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」
おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘!
魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!
前世の記憶しかない元侯爵令嬢は、訳あり大公殿下のお気に入り。(注:期間限定)
miy
恋愛
(※長編なため、少しネタバレを含みます)
ある日目覚めたら、そこは見たことも聞いたこともない…異国でした。
ここは、どうやら転生後の人生。
私は大貴族の令嬢レティシア17歳…らしいのですが…全く記憶にございません。
有り難いことに言葉は理解できるし、読み書きも問題なし。
でも、見知らぬ世界で貴族生活?いやいや…私は平凡な日本人のようですよ?…無理です。
“前世の記憶”として目覚めた私は、現世の“レティシアの身体”で…静かな庶民生活を始める。
そんな私の前に、一人の貴族男性が現れた。
ちょっと?訳ありな彼が、私を…自分の『唯一の女性』であると誤解してしまったことから、庶民生活が一変してしまう。
高い身分の彼に関わってしまった私は、元いた国を飛び出して魔法の国で暮らすことになるのです。
大公殿下、大魔術師、聖女や神獣…等など…いろんな人との出会いを経て『レティシア』が自分らしく生きていく。
という、少々…長いお話です。
鈍感なレティシアが、大公殿下からの熱い眼差しに気付くのはいつなのでしょうか…?
※安定のご都合主義、独自の世界観です。お許し下さい。
※ストーリーの進度は遅めかと思われます。
※現在、不定期にて公開中です。よろしくお願い致します。
公開予定日を最新話に記載しておりますが、長期休載の場合はこちらでもお知らせをさせて頂きます。
※ド素人の書いた3作目です。まだまだ優しい目で見て頂けると嬉しいです。よろしくお願いします。
※初公開から2年が過ぎました。少しでも良い作品に、読みやすく…と、時間があれば順次手直し(改稿)をしていく予定でおります。(現在、146話辺りまで手直し作業中)
※章の区切りを変更致しました。(9/22更新)
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
ハズレスキル『自動販売機』を授かって婚約破棄されましたが、 実は回復薬も魔力食も出せる最強スキルでした
暖夢 由
ファンタジー
十八歳の成人儀式で授かったのは、誰も聞いたことのない《自動販売機スキル》。
役立たずと嘲られ、婚約者レオンには即座に婚約を破棄され、人生が崩れ落ちたように思えた。
だがそのスキルには、食べ物を作り、摂取すれば魔力を増やし、さらに“治癒効果”を付与できるという隠された力があった。
倒れた母を救い、王都の名門・ヴァルセイン伯爵夫人を救ったことで、カミーラは“呪詛”という闇の存在を知る。伯爵邸で出会った炎の力を持つ公爵家次男レグナスとの出会いが、彼女の運命を大きく変えていく。
やがて王都全体に“謎の病”が蔓延。カミーラは治癒スープの炊き出しを行い、人々を次々と回復へ導く。
一方、病の裏で糸を引いていたのは………。
“無価値”と嘲られたスキルが、いま世界を癒し、未来を照らす光となる――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる