4 / 16
ダンジョンの定義にモノ申したい‼
しおりを挟む
『セーラーキャプチャー』の『マネージャー』であるあたしは、今、ダンジョンに向かっていた…あたし達の拠点にしている小都市の第二王子の件は、街の偉い人達に丸投げして、調査依頼のあった件に従事する事にした。はっきり言って、現実逃避である。
同行者は『スカウト』ちゃん、『盗賊』ちゃん、『マッパー』さんの三人…今回の探索は先行調査である。
いや、いきなりダンジョンアタックなんてしませんよ?そんな危ない事する程、我々は無謀じゃありません‼ダンジョン内の状況をあらかじめ知っておくことは、基本中の基本なんですから‼いきなり飛び込んで、勢い任せに攻略したら、ボロボロになるんだから‼
「今回は廃墟ですか」
…簡素な門…その門を支えに、並べられた板壁は、右に三メートル、左に一メートル程の所で途切れていて、壁のあったであろう溝が村の周囲を巡っている…ただ、
「賑やかな廃墟だな」
人々が行き交い、露天商の売り文句と、飲食店・宿泊所の客引きと、警邏とならず者の怒号と…賑やかな喧騒が、門の内側で繰り広げられていた。
「え?アンデッド系のダンジョン?」
声が裏返っている『盗賊』ちゃんに、
「いや、こいつら、間違いなく生きてるぞ」
『スカウト』ちゃんが呆れ気味に呟く…
「確か、ここは廃墟のハズですよ?」
『マッパー』さんが上着を脱ぎ…脱ぐな‼
「え?脱いじゃ、だめなの?」
相変わらず、脱ぎ癖が治ってないんですか?
「いや、脱ぎ癖なんて…」
だから、スカートのホックを探らない‼
「あたしのスカートはボタン式なの‼」
どっちでも良いから、入りますよ‼
…村(?)に入っても、周囲は変わらずヒトの喧騒がある…
「どうします?いつものフォーメーションで進みますか?」
…『スカウト』ちゃんが、あたしに確認する。一応、この場のリーダーはあたしになっている。『マッパー』さんに任せたら、全員脱がす勢いで深部を目指すかもしれない…
…少し不安なので、『盗賊』ちゃんも。まぁ、いつもの並びだ。
ああ、ただ、得物を抜くのは控えて‼警邏の人に何を言われるか分からないから‼
「りょーか~い‼」
『スカウト』ちゃんが『盗賊』ちゃんの手を引いて、人ごみに紛れる…血の繋がりはないらしいけど、姉妹…いや、双子にも見えるな…
「我々も行きましょう‼」
…この状況で、『マッパー』さんを放置するのは危険と判断して、あたしは『マッパー』さんと並んで歩いた…
「相変わらず、マップの反応は廃墟ですか?」
一区画分を過ぎた所で、あたしは隣の『マッパー』さんに問う。
「そーだねぇ…」
…建造物は古いから、廃墟のままなのかな?
「年代物の住居なら、王都の王宮はちょー廃墟だよ」
…その判断は合ってるような、間違っている様な…
「…一応、あたしのマップ機能はヒトの位置も確認できるけど…」
やっぱり、ここの皆さんは生きてる人?
「それより、『盗賊』ちゃんが串焼き、四本盗んだ」
おい‼どこの屋台だ?
「…気付かれず盗むとは、やるなぁ…」
いや、『盗賊』のスキルとして窃盗があるけど、そのスキルは延ばさなくて良いから‼
「あ、串焼きどうぞ」
あ、ありがとね…『盗賊』ちゃん…って、待てやぁ‼ガキィ‼
「次は、お饅頭持ってきますね‼」
え?お饅頭あるの?甘味なんて滅多に味わえないから…じゃねぇ‼
「情報、分かった分だけ報告します‼」
『スカウト』ちゃん‼『盗賊』ちゃんから、目を離さないで‼
「一区画目東側三軒目の麺料理はスープに牛骨を使ってます」
別にそんな事報告しなくていいよ‼
「一区画目西側二軒目の服飾店は紐パンティが売れ筋です」
…際物、扱ってるなぁ…拠点の街では、かぼちゃパンツしかないのに…
「ちなみに、今食べている串焼きのお肉はネズミ肉です」
ああ。今更、ゲテモノとは思わないよ…ちょっと、味濃いなぁ…
「『マネージャー』さん‼お饅頭、持ってきました‼」
おおお‼これは日本三大饅頭の一つ。薄〇饅頭‼まさか、この異世界で出会えるとは‼
…一端、冷静になろう…とりあえず、薄〇饅頭を一口…う~ん…最近不足していた糖分が脳に染みる……………ここにいる人に話を聞くべきだな………
近くを歩いていたオバサンに聞くと、この村(?)は確かに数か月前までは廃村だったとの事…ただし、最近、近くに交易路ができ、大きい街の中間地点に位置していた事により、人が押し寄せ、現在の活気ある光景になったらしい…ただ、建物に関しては未だ廃墟の頃のままな上に、この地方の建材の高騰もあって、新築、建て替えも進んでいない状態…現在、建材価格の安い地域から建材を取り寄せているとの事。ちなみに、到着まで二か月掛かるらしい…
で、我々にとって肝心のダンジョン反応については「おばちゃんが知るわけないじゃない‼」と一蹴された。情報提供のお礼に食べかけのネズミ肉を渡す…だって、欲しそうに見てたんだもん…
「ダンジョンコアの反応は中心部だね」
『マッパー』さんの言葉に、あたし達の進路は決定した。
目指すは村の中心部‼…っと、危ない、危ない…我々はあくまで偵察部隊‼本攻略部隊の為に、道を示すのが我々の役割‼
「でも、もう攻略しちゃっても、良くないですか?」
…三区画目東側二件目のお茶屋さんで、一服する我々の中、『スカウト』ちゃんが意見を出す。手には三色団子を持ち、一番上の白は、既に彼女の口の中…
…ん~…今回の偵察は国にも報告しないといけないんだよ…
「あ~…前に話があった、国からの合同攻略部隊派遣の件ですか?」
ダンジョンの魔物対策を軍部で推し進めたいって言うのが建前だけど、本音はあたし達の引き抜きか、戦力低下だろうね…
「あたし達の戦力が低下しちゃったら、ダンジョンの魔物対策が後手になりませんか?」
むしろ、あたし達みたいな若造共にイイ顔されたくないんじゃないの?
「今更、その話、受けないってのは、ナシですか?」
第二王子の件を知られたら、強引にねじ込んでくるだろうけど…
…我々はこの世界で異世界人だからなぁ…
「………」
「………」
「………」
しんみりさせちゃってゴメン‼団子とお茶終わったら、帰ろっか‼
「お土産とかどうします?」
『盗賊』ちゃん。その前に、お金はちゃんと払う‼
こうして、偵察任務は無事終了…帰ってから、三日がかりで観察レポートを作成。
…軍の人に渡すと、あたし達を値踏みするような目で見渡している…
…色々な意味で、あれは『男』の目だ…
十日後、あたし達は、再び、あの村(?)に来ていた。いや、メンバーは以前のメンバーとは大幅に変更。あたしの他に『剣士』ちゃん、『騎士』ちゃん、『魔法使い』ちゃんの攻撃的布陣で、軍からは二個小隊二十人と指揮官、副指揮官が同行している。
ところで、我々『セーラーキャプチャー』は、元々は、ただの女学生。多少、武道の経験がある者がその方向の『名前』を持っているが、基本的に、運動神経的には一般女子の域は出ていない…と思う…そんな我々がダンジョン攻略を遂げられる理由は事前の準備の他に、あたし達が異世界人であることも理由の一つであったりする。
事前の通知を受けて、住人は避難済。攻略時、マナが急激に膨張する事によって、マナから直接生成される魔物が溢れる危険がある為である。
攻略に関しては、軍が五人ずつ四パーティで先行し、彼等の動きが見える位置にあたし達…指揮官、副指揮官とお付きの警護兵が後詰と言う陣形となった。
こういう場合、ダンジョンコアを刺激せずに、一思いに破壊する事が、あたし達の間のセオリー…と言うか、冒険者の常識なのだが、
「魔物が溢れるぞー‼」
何を思ったのか、軍の連中はダンジョンコアを剣で割ろうとしていた。基本ダンジョンコアは球形なので、芯を捉えれば真っ二つに割れるが、それは『剣士』ちゃんレベルの達人でなければ無理な話。しかも、支給されている一般鋼の剣では傷一つ付けられない超硬い物質で出来ている為、ダンジョン攻略パーティは業物の武器か、手持ちのハンマーを携行している場合が多い。
状況を見るに、明らかに劣勢。ヒト型の魔物一体に五人で抑え込んでいる。
今の所、魔物は四体しか発生していないが、五体目の腕らしき姿がダンジョンコアから見えてきている…
「あたしら、前に出ま~す‼」
…後方の指揮官に声を掛け、あたし達は、ダンジョンコアの破壊に向かった…
「良くやってくれた‼」
かなり包帯が取れた第二王子から、お褒めの言葉と報奨金を頂いた。
軍側に負傷者が十数人あったが、死者は出なかった。
聞けば、今回、派遣された軍の指揮官さんは、第二王子派と言うより第一王子派で、第二王子のお気に入りのあたし達が失態を犯す事を狙って、軍との合同討伐を画策したらしい…『忍者』さんからの情報である…ってか、あたし達、第二王子のお気に入りなの?
…あたし達が異世界の存在である事で優位性を保てる理由は、あたし達全員が、この世界の時間に干渉可能なこと…と言っても、意識的に干渉している訳ではなく、「高速移動したい‼」とか、「強い衝撃を与えたい‼」と言った意志に反応するらしい。これは魔法研究グループが発見した事で、時間干渉が上手く出来る者はすべて攻略組に配置されているのが現状である。ちなみに、あたしも時間干渉が上手くできる組で、今回のダンジョンコアを、手持ちのハンマーで破壊したMVPとして祭り上げられた…
…恥ずかしくて精神がボロボロになるよ…
同行者は『スカウト』ちゃん、『盗賊』ちゃん、『マッパー』さんの三人…今回の探索は先行調査である。
いや、いきなりダンジョンアタックなんてしませんよ?そんな危ない事する程、我々は無謀じゃありません‼ダンジョン内の状況をあらかじめ知っておくことは、基本中の基本なんですから‼いきなり飛び込んで、勢い任せに攻略したら、ボロボロになるんだから‼
「今回は廃墟ですか」
…簡素な門…その門を支えに、並べられた板壁は、右に三メートル、左に一メートル程の所で途切れていて、壁のあったであろう溝が村の周囲を巡っている…ただ、
「賑やかな廃墟だな」
人々が行き交い、露天商の売り文句と、飲食店・宿泊所の客引きと、警邏とならず者の怒号と…賑やかな喧騒が、門の内側で繰り広げられていた。
「え?アンデッド系のダンジョン?」
声が裏返っている『盗賊』ちゃんに、
「いや、こいつら、間違いなく生きてるぞ」
『スカウト』ちゃんが呆れ気味に呟く…
「確か、ここは廃墟のハズですよ?」
『マッパー』さんが上着を脱ぎ…脱ぐな‼
「え?脱いじゃ、だめなの?」
相変わらず、脱ぎ癖が治ってないんですか?
「いや、脱ぎ癖なんて…」
だから、スカートのホックを探らない‼
「あたしのスカートはボタン式なの‼」
どっちでも良いから、入りますよ‼
…村(?)に入っても、周囲は変わらずヒトの喧騒がある…
「どうします?いつものフォーメーションで進みますか?」
…『スカウト』ちゃんが、あたしに確認する。一応、この場のリーダーはあたしになっている。『マッパー』さんに任せたら、全員脱がす勢いで深部を目指すかもしれない…
…少し不安なので、『盗賊』ちゃんも。まぁ、いつもの並びだ。
ああ、ただ、得物を抜くのは控えて‼警邏の人に何を言われるか分からないから‼
「りょーか~い‼」
『スカウト』ちゃんが『盗賊』ちゃんの手を引いて、人ごみに紛れる…血の繋がりはないらしいけど、姉妹…いや、双子にも見えるな…
「我々も行きましょう‼」
…この状況で、『マッパー』さんを放置するのは危険と判断して、あたしは『マッパー』さんと並んで歩いた…
「相変わらず、マップの反応は廃墟ですか?」
一区画分を過ぎた所で、あたしは隣の『マッパー』さんに問う。
「そーだねぇ…」
…建造物は古いから、廃墟のままなのかな?
「年代物の住居なら、王都の王宮はちょー廃墟だよ」
…その判断は合ってるような、間違っている様な…
「…一応、あたしのマップ機能はヒトの位置も確認できるけど…」
やっぱり、ここの皆さんは生きてる人?
「それより、『盗賊』ちゃんが串焼き、四本盗んだ」
おい‼どこの屋台だ?
「…気付かれず盗むとは、やるなぁ…」
いや、『盗賊』のスキルとして窃盗があるけど、そのスキルは延ばさなくて良いから‼
「あ、串焼きどうぞ」
あ、ありがとね…『盗賊』ちゃん…って、待てやぁ‼ガキィ‼
「次は、お饅頭持ってきますね‼」
え?お饅頭あるの?甘味なんて滅多に味わえないから…じゃねぇ‼
「情報、分かった分だけ報告します‼」
『スカウト』ちゃん‼『盗賊』ちゃんから、目を離さないで‼
「一区画目東側三軒目の麺料理はスープに牛骨を使ってます」
別にそんな事報告しなくていいよ‼
「一区画目西側二軒目の服飾店は紐パンティが売れ筋です」
…際物、扱ってるなぁ…拠点の街では、かぼちゃパンツしかないのに…
「ちなみに、今食べている串焼きのお肉はネズミ肉です」
ああ。今更、ゲテモノとは思わないよ…ちょっと、味濃いなぁ…
「『マネージャー』さん‼お饅頭、持ってきました‼」
おおお‼これは日本三大饅頭の一つ。薄〇饅頭‼まさか、この異世界で出会えるとは‼
…一端、冷静になろう…とりあえず、薄〇饅頭を一口…う~ん…最近不足していた糖分が脳に染みる……………ここにいる人に話を聞くべきだな………
近くを歩いていたオバサンに聞くと、この村(?)は確かに数か月前までは廃村だったとの事…ただし、最近、近くに交易路ができ、大きい街の中間地点に位置していた事により、人が押し寄せ、現在の活気ある光景になったらしい…ただ、建物に関しては未だ廃墟の頃のままな上に、この地方の建材の高騰もあって、新築、建て替えも進んでいない状態…現在、建材価格の安い地域から建材を取り寄せているとの事。ちなみに、到着まで二か月掛かるらしい…
で、我々にとって肝心のダンジョン反応については「おばちゃんが知るわけないじゃない‼」と一蹴された。情報提供のお礼に食べかけのネズミ肉を渡す…だって、欲しそうに見てたんだもん…
「ダンジョンコアの反応は中心部だね」
『マッパー』さんの言葉に、あたし達の進路は決定した。
目指すは村の中心部‼…っと、危ない、危ない…我々はあくまで偵察部隊‼本攻略部隊の為に、道を示すのが我々の役割‼
「でも、もう攻略しちゃっても、良くないですか?」
…三区画目東側二件目のお茶屋さんで、一服する我々の中、『スカウト』ちゃんが意見を出す。手には三色団子を持ち、一番上の白は、既に彼女の口の中…
…ん~…今回の偵察は国にも報告しないといけないんだよ…
「あ~…前に話があった、国からの合同攻略部隊派遣の件ですか?」
ダンジョンの魔物対策を軍部で推し進めたいって言うのが建前だけど、本音はあたし達の引き抜きか、戦力低下だろうね…
「あたし達の戦力が低下しちゃったら、ダンジョンの魔物対策が後手になりませんか?」
むしろ、あたし達みたいな若造共にイイ顔されたくないんじゃないの?
「今更、その話、受けないってのは、ナシですか?」
第二王子の件を知られたら、強引にねじ込んでくるだろうけど…
…我々はこの世界で異世界人だからなぁ…
「………」
「………」
「………」
しんみりさせちゃってゴメン‼団子とお茶終わったら、帰ろっか‼
「お土産とかどうします?」
『盗賊』ちゃん。その前に、お金はちゃんと払う‼
こうして、偵察任務は無事終了…帰ってから、三日がかりで観察レポートを作成。
…軍の人に渡すと、あたし達を値踏みするような目で見渡している…
…色々な意味で、あれは『男』の目だ…
十日後、あたし達は、再び、あの村(?)に来ていた。いや、メンバーは以前のメンバーとは大幅に変更。あたしの他に『剣士』ちゃん、『騎士』ちゃん、『魔法使い』ちゃんの攻撃的布陣で、軍からは二個小隊二十人と指揮官、副指揮官が同行している。
ところで、我々『セーラーキャプチャー』は、元々は、ただの女学生。多少、武道の経験がある者がその方向の『名前』を持っているが、基本的に、運動神経的には一般女子の域は出ていない…と思う…そんな我々がダンジョン攻略を遂げられる理由は事前の準備の他に、あたし達が異世界人であることも理由の一つであったりする。
事前の通知を受けて、住人は避難済。攻略時、マナが急激に膨張する事によって、マナから直接生成される魔物が溢れる危険がある為である。
攻略に関しては、軍が五人ずつ四パーティで先行し、彼等の動きが見える位置にあたし達…指揮官、副指揮官とお付きの警護兵が後詰と言う陣形となった。
こういう場合、ダンジョンコアを刺激せずに、一思いに破壊する事が、あたし達の間のセオリー…と言うか、冒険者の常識なのだが、
「魔物が溢れるぞー‼」
何を思ったのか、軍の連中はダンジョンコアを剣で割ろうとしていた。基本ダンジョンコアは球形なので、芯を捉えれば真っ二つに割れるが、それは『剣士』ちゃんレベルの達人でなければ無理な話。しかも、支給されている一般鋼の剣では傷一つ付けられない超硬い物質で出来ている為、ダンジョン攻略パーティは業物の武器か、手持ちのハンマーを携行している場合が多い。
状況を見るに、明らかに劣勢。ヒト型の魔物一体に五人で抑え込んでいる。
今の所、魔物は四体しか発生していないが、五体目の腕らしき姿がダンジョンコアから見えてきている…
「あたしら、前に出ま~す‼」
…後方の指揮官に声を掛け、あたし達は、ダンジョンコアの破壊に向かった…
「良くやってくれた‼」
かなり包帯が取れた第二王子から、お褒めの言葉と報奨金を頂いた。
軍側に負傷者が十数人あったが、死者は出なかった。
聞けば、今回、派遣された軍の指揮官さんは、第二王子派と言うより第一王子派で、第二王子のお気に入りのあたし達が失態を犯す事を狙って、軍との合同討伐を画策したらしい…『忍者』さんからの情報である…ってか、あたし達、第二王子のお気に入りなの?
…あたし達が異世界の存在である事で優位性を保てる理由は、あたし達全員が、この世界の時間に干渉可能なこと…と言っても、意識的に干渉している訳ではなく、「高速移動したい‼」とか、「強い衝撃を与えたい‼」と言った意志に反応するらしい。これは魔法研究グループが発見した事で、時間干渉が上手く出来る者はすべて攻略組に配置されているのが現状である。ちなみに、あたしも時間干渉が上手くできる組で、今回のダンジョンコアを、手持ちのハンマーで破壊したMVPとして祭り上げられた…
…恥ずかしくて精神がボロボロになるよ…
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる