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後日談1
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「白戸さん…大事な話があるんだ」
強ばった表情で、小原田さんが切り出した。…どうしよう、別れ話!?私、嫌われる様なこと、しちゃったのかな。飽きられたのかな。聞くのが怖い。
「白戸さん、僕と一緒にビーフシチューを作って欲しいんだ。市販のルーを使わない、本格的なやつ。」
「は?」
「面倒なお願いだとわかってるんだ。でも、どうしても本格的なビーフシチューを食べたいんだ!お願いします!」
「もう!緊張して損した!別にいいわよ、それくらい!!!」
焦った。本気で別れを告げられるかと思った。安堵で力が抜けそうになる。
「よかったー!!明日の休みに僕の家で作ろう!材料はもう揃えてあるんだ!出来たら一緒に食べよう!」
こちらの気も知らずに、ほわほわと笑って彼は仕事へと戻っていった。
翌日。私は小原田さんの家で、野菜を刻んでいた。たくさん種類がある。
「助かったよー!ありがとう!」
隣で肉の準備をしながら、嬉しそうに小原田さんは笑った。
「このくらいなら、全然。私もビーフシチューって、食べるの久しぶりだし。」
「僕も!この間、テレビの『3分でクッキング』を見て、食べたくなったんだよ。」
「ああ、あの番組!たまに見てる。美味しそうよね。真似して作ったことあるわ。」
それから、3分でクッキングの話をしながら作業を進めて…
「よっし!後は煮込むだけ!ありがとう!後は大丈夫!明日の仕事帰り、空いてるよね?食べに来て!」
「うん。楽しみにしてる。」
そう言って、玄関から出ようとした。
「わ、待って白戸さん!」
振り向いた瞬間、柔らかなモノが唇に触れた。キ、スだ…。
「ありがとう。明日期待しててね。」
耳まで真っ赤に染った小原田さんが可愛い。
「うん。期待してる。…大好き。」
更に赤くなった小原田さん、可愛い。でも、なんだかすっごく恥ずかしくなり、ぱっと小原田さんの家を出た。
家に帰ってから、お風呂に入る。今日は柚の香りのバスボムにした。室内を薄暗くし、アロマキャンドルもつけてみた。
「明日か…まさか、ね。」
知ってるとは思えないが、明日は私の誕生日だ。嬉しい偶然に、にやける。最高の誕生日になりそうだ。私は明日着ていく服を考えながらベッドに潜り込んだ。
強ばった表情で、小原田さんが切り出した。…どうしよう、別れ話!?私、嫌われる様なこと、しちゃったのかな。飽きられたのかな。聞くのが怖い。
「白戸さん、僕と一緒にビーフシチューを作って欲しいんだ。市販のルーを使わない、本格的なやつ。」
「は?」
「面倒なお願いだとわかってるんだ。でも、どうしても本格的なビーフシチューを食べたいんだ!お願いします!」
「もう!緊張して損した!別にいいわよ、それくらい!!!」
焦った。本気で別れを告げられるかと思った。安堵で力が抜けそうになる。
「よかったー!!明日の休みに僕の家で作ろう!材料はもう揃えてあるんだ!出来たら一緒に食べよう!」
こちらの気も知らずに、ほわほわと笑って彼は仕事へと戻っていった。
翌日。私は小原田さんの家で、野菜を刻んでいた。たくさん種類がある。
「助かったよー!ありがとう!」
隣で肉の準備をしながら、嬉しそうに小原田さんは笑った。
「このくらいなら、全然。私もビーフシチューって、食べるの久しぶりだし。」
「僕も!この間、テレビの『3分でクッキング』を見て、食べたくなったんだよ。」
「ああ、あの番組!たまに見てる。美味しそうよね。真似して作ったことあるわ。」
それから、3分でクッキングの話をしながら作業を進めて…
「よっし!後は煮込むだけ!ありがとう!後は大丈夫!明日の仕事帰り、空いてるよね?食べに来て!」
「うん。楽しみにしてる。」
そう言って、玄関から出ようとした。
「わ、待って白戸さん!」
振り向いた瞬間、柔らかなモノが唇に触れた。キ、スだ…。
「ありがとう。明日期待しててね。」
耳まで真っ赤に染った小原田さんが可愛い。
「うん。期待してる。…大好き。」
更に赤くなった小原田さん、可愛い。でも、なんだかすっごく恥ずかしくなり、ぱっと小原田さんの家を出た。
家に帰ってから、お風呂に入る。今日は柚の香りのバスボムにした。室内を薄暗くし、アロマキャンドルもつけてみた。
「明日か…まさか、ね。」
知ってるとは思えないが、明日は私の誕生日だ。嬉しい偶然に、にやける。最高の誕生日になりそうだ。私は明日着ていく服を考えながらベッドに潜り込んだ。
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