【R18】オトメゲームの〈バグ〉令嬢は〈攻略対象外〉貴公子に花街で溺愛される

幽八花あかね・朧星ここね

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〈悪役王子〉と〈ヒロイン〉花街編

【19】四日目――魔法士様と、魔法で −3− ★

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(一昨日の晩は、ゆっくりと慣らしていただいて……やっと二本の指を受け容れられたのよね。一気に入れていただくのは、きっとまた違う感覚で。想像するだけで、とても気持ちよさそうだけれど……)

「……ふぃ、フィリップ様は。何本、お入れになりたいですか……?」
「うーん……――三本かな?」

 少年の顔で可愛らしく首を傾げる彼に、アリシアは「さ、三本……」とやや震えた声で返す。指三本。はたして入るのだろうか?
 彼は「そんなに思い詰めないで」とアリシアの頬を優しく撫で、花芽を撫で、額にちゅっとキスをした。触れてくる指の感触は、とても馴染みのある、彼女を安心させるものだった。

「無理はしなくていいよ。一本からくちゅくちゅしてもいいし……。本当に、僕はどっちでもいい。ただ、きみをもっと気持ちよくさせて、いっぱい可愛がりたいだけなんだ。嫌がることはしたくない。……さっきの魔法責めの後では、信じきれないかもしれないけれど」
「い、いえっ、私がフィリップ様を信じられないなんて、ことは……。ただ、ちょっと、ドキドキして……」

 アリシアは内腿をもじもじと擦り合わせ、いかにも恥ずかしそうに睫毛を伏せる。フィリップの頬が愛おしげに緩むのがわかった。演技を含んだ仕草だったのに。と一抹の罪悪感をおぼえつつ、彼女はそのまま甘えるように彼を見つめて告げる。

「あの、優しく入れてくださいますか? ……三本」
「ん。わかった。優しくする」
「はい……」

 花芽に触れていた彼の指が下へと進み、濡れそぼった蜜口をぬちゃりと擦り上げる。具合を見るようにくるくると優しく撫でた後――

「いくよ」
「んにゃぁ!」

 ずりゅんっ! という水音や衝撃とともに、アリシアの中は彼の指に満たされた。

「あぁっ、ああ、にゃあ……!」

 きゅうきゅうと蜜窟が締まる度に、ごつごつとした太い指の存在を、やわらかな内壁ではっきりと感じて。まだ大きくは動かされていないのに頭がふわふわした。

(大きい、太い……っ! やっぱり気持ちいい――あら? 太い……??)

 圧迫感の生み出す心地よさに酔いながら、ふと違和感をおぼえたアリシアは、わざと蜜壺を締めてみる。きゅうっと強く、力を入れて。

「ん? 痛かった? すごくきつく締まって――」
「いえ、すごく気持ちよくてっ、びっくりして……」

 今のは誤魔化し。やっぱり太い……と彼女は密かに思う。想像以上に太いものに、花心を貫かれている。
 フィリップは「動かすよ」と言って、その中をぐちゃぐちゃと掻き混ぜた。緩急のある刺激に、アリシアの身体はビクビクとまた震えてしまう。

「ああ、可愛いな……。ぎちぎちに詰まってて興奮する……けど、ちょっと苦しそう……? いっぱいいっぱいだよね。ごめんね。もっと細いと思ってた?」
「にゃやっ、ひゃ、はい……? やっ」
「変身してても、実は、中身の体積や重さや形は変わらないんだ。だから、きみの中を満たしているのは僕の指。この魔法士の華奢な指じゃない。騙すようなことしてごめんね?」
「にゃ!? うそ……うっ、嘘……!」

 壊れていないかしらと心配になり、アリシアは下半身へと目を向ける。が、今の体勢ではよく見えない。

「ああ、見せてあげよっか。場面絵スチルも必要だし、また魔法も使おうね」
「きゃあ……っ!」

 息を吹き返したかのように動き出した魔法の植物が、にゅるにゅるとアリシアの身体を縛る。操るように、開いた脚を持ち上げる。

「僕も体勢を変えて……っと。ほら、まる見えだね。えっちで可愛い。変身した見た目でもすごいねぇ」
「……っ!」

 色白の細指が三本も、アリシアの薔薇色の中に入っている――ように見える。しかし、その指は見かけ以外はフィリップのものと同じで。もっと長くて、太くて、節くれだっていて男らしい。
 変身していない本来の姿なら、この感覚に相応しく、もっと大きく割り拓かれているように見えるのだろう。
 彼はアリシアの淫芽を親指の腹で擦りながら、その裏で、中にある指たちをクイクイッと動かす。芽と内壁とを挟むように、四本の指で揉むように。

「あぁっ、にゃああ、ああぁ……!」
「ちょっとずつだけど、受け容れられるようになってきたね。無事に結婚したら、もっと大きなものを挿入することになるけど……。初めての時も痛くないように、優しく、優しく慣らしてあげる。大丈夫だよ」
「ふにゃ、にゃあん、あぁっ」
「魔法の準備をしている間にぐちゅぐちゅして、イってから次の場面を作ろうね――」

 彼はアリシアに甘く話しかけながら、彼女を絶頂まで導いた。ふたりがキスと愛の言葉を交わしあっている間に、彼の魔法はぐんぐんと育っていく。
 ランプには再び炎の花が咲き誇り、白雲はお天気雨をぱらぱらと降らし、植物はふたりを包むベッドになるように伸びていった。

「じゃあ――今夜も、ふたりで気持ちよくなろうか」
「ふぁあ……っ!」

 ちゅぽんっと指を引き抜かれる刺激にまた感じ、腰をふるりと震わせて。アリシアは彼に正面から抱きしめられた。その秘処には彼の雄茎が触れていて、ふたりのどちらかがちょっとでも望めば、もう中に挿入はいってしまいそうだった。

「最後までするのは、妃に迎えてから……だから。そうしたいから。あとちょっとだけ、ここまでで……」
「……はい。お待ちしております。いつまでも……」

 火の魔法に温められて、水の魔法に濡らされて。草の魔法に肌を撫でられながら、ふたりは、今の自分たちに許した最大限の触れ合いを始めた。ずちゅっ、ずちゅっ、という音がして、アリシアは彼に身体を揺すられる。
 フィリップは毎晩――転移魔法でこの青楼を訪れている。
 朝から夕方までは王都にいて、反対派の貴族と戦って、王弟側の人々とも戦って。アリシアの冤罪を晴らして無事に王太子妃にするために頑張ってくれている。そこからオトメゲームの呪いに抗うために魔法で変身し、アリシアを愛しにきてくれている。

(ご無理はなさってほしくないのに、私は、こうされるのが嬉しくて。このまま〝今〟が続くのなら、彼に愛してもらえるのなら、娼妓として買われ続ける人生もいい――なんて、ときどき……っ!)

「まるで、祭りの日に……っ、外でしている、みたいだね」
「んんっ、はい……っ! 灯籠が、きれいでっ、あ、とっても、気持ちいい、です。ふぁあん、あっ、好き……フィリップさま、大好き……あぁん」
「可愛いよ、アリシア。僕も大好き。絶対に、他の男になんて渡さない。誰にも渡さない。きみは……っ、ずっと、ずっと、僕の隣にいればいい……うぐっ、あぁ」
「んにゃ、フィリップさまぁ……どうぞ、貴方様の思うままに、なさって……っ」

 と。彼の動きが速くなり、水音が激しくなり、アリシアの感覚も高まっていく。彼女の胸は、彼への愛おしさでいっぱいになった。

「あぁっ、出る……!」
「はあぁん……あぁ、やあぁん――っ!」

 彼が腰を思いっきり打ち付けると、アリシアの臀部をめがけて、熱いものがほとばしった。どぴゅっ、どぴゅっ、と粘ついた熱さが触れてくる。

(あ……っ!)

 その時――あることにハッと気づき、アリシアは泣きそうになった。絶頂したばかりの彼の顔をじっと見つめ、その潤んだ目元に触れる。
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