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〈悪役王子〉と〈ヒロイン〉王都編
【41】ヒロインと悪役王子の告白 −1− ☆
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***
『――あんな魔女は、化け物は、さっさと死んだ方がいいんだ!』
そう叫んで、王弟は魔獣の陣へと堕ちていった。
離宮方面から妙な音がしたのは、その直後のことだ。
***
「アリシア。大丈夫か?」
「……はい。殿下……。ここは、どこでしょう?」
フィリップとアリシアは抱きあったままで目を覚まし、辺りを見回す。彼女があの黒魔術を発現させた時ほどではないものの、ふたりの周囲には暗い闇が広がっていた。
「僕らは処刑されたわけではないが、どうやら魔界へ連れてこられたらしい。きみの契約悪魔の仕業だろうな」
「私の契約悪魔?」
「僕の予想が正しければ、やつの狙いは命などではない。だが……用心するに越したことはないな。僕から離れないでくれ」
「はい、殿下」
こくこくと頷くアリシアと手を繋ぎ、フィリップは先へと歩いていく。どこを目指せばいいのかは、もう本能か何かでわかっているようだった。
やがて辿り着いた先には、ふたりがいる。
「私と、殿下……ですか」
「きみの心と、きみの悪魔だ。――おい、そうだろう」
『ああ、そうだね。契約王子。会えて嬉しいよ』
「僕は嬉しくない」
ばっさりと言い切ったフィリップに、そっくり同じフィリップの顔をした男は笑う。血のドレスを纏ったアリシアを、人間の形をした彼女の心を、そいつが――フィリップに変身した悪魔が抱きしめている。
『さて、契約王子よ。心積もりはしてきたかな? この機会を逃せば、そなたが愛したアリシアの心は私のものになる。そして彼女の心は陛下に、魔王様へと献上され、彼女は精神的に陛下の妃となる』
「ああ、わかっているさ。――アリシア。心を失くしている今のきみに言うのはどうかとは思うけれど、聞きたくなければ聞かなくていい。見たくなければ、見なくていい」
「いえ。しかと記憶しておきます。私は、未来の貴方様の妻であり、未来の王妃。アリシア・テリフィルアなのですから」
「……そうか。では、どうか、きみが〝今〟を見届けてくれ」
「御心のままに」
フィリップの隣にいるアリシアの口調は淡々としていたが、決して弱くはなかった。彼女はたとえ心を失ったとしても、フィリップの婚約者であり〝未来の王妃〟なのだ。そう彼に感じさせる声だった。
(ああ、そうだ。アリシアは、いつも、僕の隣を生きる〝未来の王妃〟らしくあろうとしていた。彼女が苦しんでいたのは、そこだ。僕は……彼女に伝えなければならないことが、たくさんあった。言葉が足りなかった)
王太子フィリップは、真っ直ぐに前を向く。悪魔に抱かれた、血色のドレスの彼女を見つめる。前に進む。
『――制限時間は、一時間』
まるで遊びの始まりを告げるかのように、悪魔は笑いを混ぜた声で言いのけた。それから魔法で砂時計を出現させ、ふわりと宙に浮かせた。
『それまでに、魔術を壊せ』
悪魔の腕から離れ、鳥や蝶のように浮いた心のアリシアが、フィリップの胸に飛び込む。目を開ける。
「フィリップ……さま」
「――ああ。やってやるさ」
砂時計がくるりとひっくり返り、黒い粒が落ちはじめた。
***
心だけになったアリシアは、何日も、何日も、ずっと――夢を見ているようだった。毒を盛られて眠ったままになった、十歳の頃に戻ってしまったのかしらとさえ感じた。ただ彼女の奥に宿った欲は大人の彼女らしいもので、アリシアはいつだってフィリップを求めていた。
(未来の王の子を生み育てることこそ、未来の王妃の最大の務め。赤ちゃんを生めないなら、私はそこに居られない。ずっと、はやく初潮がこないかしらと願っていた。十六歳の春には嬉しくて泣いた。でも……あの時から、私は、未来の王妃らしさを失いはじめたの。ただの淫らな女に堕ちはじめたの)
そして十九歳の春には、もう――
***
ミラフーユ王家の妃教育において、貞操については特に厳しく躾けられる。男であり王子であるフィリップも、そんな話は聞いている。王家の恥ずべき歴史だからと表には出されていないが、ただでさえ過酷な妃教育がさらに厳しくなったのは、数世代前のとある妃のせいだとも聞いている。
どうやら、かの妃は、オトメゲームの呪いに惑わされ――夫である国王以外の男と契り、孕み、その子を王の子として生んでしまったらしい。それも、ひとりではなく複数人。そこで生まれた子らは、皆、今の時代の言葉でいうところの〝攻略対象〟だったと見られている。
この大陸の人々は、この国の人々は、昔から、どこかのオトメゲームのシナリオに振り回されて生きているのだ。
「――おはよう、アリシア」
魔界の闇の中で再会した彼女に、フィリップは、離宮の寝室で交わすかのような挨拶をする。アリシアは、きょとんと可愛らしい顔をした。
黒魔術の闇の中にいた時とは違って、その肌の色は青くない。頬や唇には薔薇の色が差し、熟れた果物のように美味しそうに色づいている。
「おはよう、ございます……? フィリップ様。私……私ったら、また、寝坊してしまったのでしょうか。だらしない婚約者で、淫らな婚約者で、申し訳ございません……」
「きみが謝ることは、何もない。大丈夫だ。あのね――アリシア。僕は、きみと話したいことがあるんだ。……いいかな?」
「え、ええ。もちろん。婚約破棄のお話でも、貴方様からのお話なら、なんでもお聞きしますわ」
言いながら、アリシアは薄紅の睫毛を寂しそうに伏せる。自ら隣を離れて逃げたくせに、彼女は、いざフィリップと別れることを想像したら悲しくなってしまうらしい。フィリップは心の中で苦笑すると同時に、彼女を愛おしいと思った。
「僕がしたいのは、婚約破棄の話ではない。きみを諦める気はまったくない。何がなんでも、僕はきみを妃として迎えてみせる」
「……そのお言葉は、嬉しく思いますが。もう、私は、心を捨ててしまいました。王妃として生きる道の枷となる、この心を。あの悪魔に売り渡してしまいました」
「ああ、知っている。だからその契約を破棄させるために、僕はきみに会いにきたんだ」
アリシアは痛ましげな顔をして、首を横に振った。薄紅の長い髪が、春の花の上を飛ぶ妖精のようにふわふわと揺らいだ。
「この魔術を、壊すなど……たとえ貴方様でも、できませんわ。生半可な覚悟でしたんじゃありませんもの。私の全力をかけた最高の黒魔術です。数十分でどうにかできるわけありません」
「それでも、どうにかしてみせる。僕の諦めの悪さは、きみも知っているだろう」
「知って……おりますが……」
「アリシア」
フィリップの声の熱っぽさと切なげな色を感じたのか、彼女はひゅっと息を呑んだ。ぱちぱちと何度か瞬きをし、碧色の瞳をきらきらさせて彼を誘う。やがて恥ずかしそうな仕草と一緒に、ねだるように目を瞑る。
「――好きだよ」
「ん……っ」
フィリップはアリシアの顎を指先で掬い、その唇を食べるようなキスをした。今日こそは、手加減や遠慮をする気はない。彼のすべてをもって、彼女に愛を伝えると決めていた。
悪魔に〝今度のシナリオ外イベント〟でのことを仄めかされてから、どうやって彼女をこちら側に堕とそうか、彼は必死に考えを巡らせていた。
(アリシアは、今の自分を、もう〝堕ちた〟と思っているのかもしれないが……。こちらの方が、もっと深い。僕の方が底にいる。きみはまだ堕ちてきていない。まだ足りない。もっと、もっと、もっと深く――僕のいるところまで、堕ちてきて。この僕を愛して)
今のは〝悪役王子フィリップ〟っぽかった気がするな。と頭の片隅で考えながら、フィリップは彼女の唇から顔を離した。アリシアの碧色の瞳からは複雑な感情を湛えた涙があふれており、まるで宝石のようだった。彼はその雫さえ逃さないようにと彼女の目元に口づけ、真珠の涙を舌で掬う。
「ふゃ……にゃぁっ」
「誰が何と言おうと、きみは僕のものだ。絶対に逃がしはしない。きみが死んでも追いかける。何度だってやり直す。きみと生きる世界になるまで、僕は何度でも死んでやる」
「死……? んにゃ、あっ、やり直す……?」
(――ああ。どうやら気のせいではなく、本当に〝悪役王子〟らしくなっているらしいな。まだオトメゲームに惑わされるのか。僕らは、いつまで、こんなことを続けるんだ。僕は、彼らは、彼女らは、心をもった人間なのに……っ)
「アリシアは――僕と一緒に世界を変えようと言ったら、ついてきてくれるか」
「世界を……?」
「いや、この話はまた後にしよう」
(今は、僕らのすれ違いを正すのが先だ。きみの心は、僕の幸せに必要なのだと。きみに、わからせる)
フィリップは深呼吸をして、
「――思い出話をしようか」と笑ってみせた。
『――あんな魔女は、化け物は、さっさと死んだ方がいいんだ!』
そう叫んで、王弟は魔獣の陣へと堕ちていった。
離宮方面から妙な音がしたのは、その直後のことだ。
***
「アリシア。大丈夫か?」
「……はい。殿下……。ここは、どこでしょう?」
フィリップとアリシアは抱きあったままで目を覚まし、辺りを見回す。彼女があの黒魔術を発現させた時ほどではないものの、ふたりの周囲には暗い闇が広がっていた。
「僕らは処刑されたわけではないが、どうやら魔界へ連れてこられたらしい。きみの契約悪魔の仕業だろうな」
「私の契約悪魔?」
「僕の予想が正しければ、やつの狙いは命などではない。だが……用心するに越したことはないな。僕から離れないでくれ」
「はい、殿下」
こくこくと頷くアリシアと手を繋ぎ、フィリップは先へと歩いていく。どこを目指せばいいのかは、もう本能か何かでわかっているようだった。
やがて辿り着いた先には、ふたりがいる。
「私と、殿下……ですか」
「きみの心と、きみの悪魔だ。――おい、そうだろう」
『ああ、そうだね。契約王子。会えて嬉しいよ』
「僕は嬉しくない」
ばっさりと言い切ったフィリップに、そっくり同じフィリップの顔をした男は笑う。血のドレスを纏ったアリシアを、人間の形をした彼女の心を、そいつが――フィリップに変身した悪魔が抱きしめている。
『さて、契約王子よ。心積もりはしてきたかな? この機会を逃せば、そなたが愛したアリシアの心は私のものになる。そして彼女の心は陛下に、魔王様へと献上され、彼女は精神的に陛下の妃となる』
「ああ、わかっているさ。――アリシア。心を失くしている今のきみに言うのはどうかとは思うけれど、聞きたくなければ聞かなくていい。見たくなければ、見なくていい」
「いえ。しかと記憶しておきます。私は、未来の貴方様の妻であり、未来の王妃。アリシア・テリフィルアなのですから」
「……そうか。では、どうか、きみが〝今〟を見届けてくれ」
「御心のままに」
フィリップの隣にいるアリシアの口調は淡々としていたが、決して弱くはなかった。彼女はたとえ心を失ったとしても、フィリップの婚約者であり〝未来の王妃〟なのだ。そう彼に感じさせる声だった。
(ああ、そうだ。アリシアは、いつも、僕の隣を生きる〝未来の王妃〟らしくあろうとしていた。彼女が苦しんでいたのは、そこだ。僕は……彼女に伝えなければならないことが、たくさんあった。言葉が足りなかった)
王太子フィリップは、真っ直ぐに前を向く。悪魔に抱かれた、血色のドレスの彼女を見つめる。前に進む。
『――制限時間は、一時間』
まるで遊びの始まりを告げるかのように、悪魔は笑いを混ぜた声で言いのけた。それから魔法で砂時計を出現させ、ふわりと宙に浮かせた。
『それまでに、魔術を壊せ』
悪魔の腕から離れ、鳥や蝶のように浮いた心のアリシアが、フィリップの胸に飛び込む。目を開ける。
「フィリップ……さま」
「――ああ。やってやるさ」
砂時計がくるりとひっくり返り、黒い粒が落ちはじめた。
***
心だけになったアリシアは、何日も、何日も、ずっと――夢を見ているようだった。毒を盛られて眠ったままになった、十歳の頃に戻ってしまったのかしらとさえ感じた。ただ彼女の奥に宿った欲は大人の彼女らしいもので、アリシアはいつだってフィリップを求めていた。
(未来の王の子を生み育てることこそ、未来の王妃の最大の務め。赤ちゃんを生めないなら、私はそこに居られない。ずっと、はやく初潮がこないかしらと願っていた。十六歳の春には嬉しくて泣いた。でも……あの時から、私は、未来の王妃らしさを失いはじめたの。ただの淫らな女に堕ちはじめたの)
そして十九歳の春には、もう――
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ミラフーユ王家の妃教育において、貞操については特に厳しく躾けられる。男であり王子であるフィリップも、そんな話は聞いている。王家の恥ずべき歴史だからと表には出されていないが、ただでさえ過酷な妃教育がさらに厳しくなったのは、数世代前のとある妃のせいだとも聞いている。
どうやら、かの妃は、オトメゲームの呪いに惑わされ――夫である国王以外の男と契り、孕み、その子を王の子として生んでしまったらしい。それも、ひとりではなく複数人。そこで生まれた子らは、皆、今の時代の言葉でいうところの〝攻略対象〟だったと見られている。
この大陸の人々は、この国の人々は、昔から、どこかのオトメゲームのシナリオに振り回されて生きているのだ。
「――おはよう、アリシア」
魔界の闇の中で再会した彼女に、フィリップは、離宮の寝室で交わすかのような挨拶をする。アリシアは、きょとんと可愛らしい顔をした。
黒魔術の闇の中にいた時とは違って、その肌の色は青くない。頬や唇には薔薇の色が差し、熟れた果物のように美味しそうに色づいている。
「おはよう、ございます……? フィリップ様。私……私ったら、また、寝坊してしまったのでしょうか。だらしない婚約者で、淫らな婚約者で、申し訳ございません……」
「きみが謝ることは、何もない。大丈夫だ。あのね――アリシア。僕は、きみと話したいことがあるんだ。……いいかな?」
「え、ええ。もちろん。婚約破棄のお話でも、貴方様からのお話なら、なんでもお聞きしますわ」
言いながら、アリシアは薄紅の睫毛を寂しそうに伏せる。自ら隣を離れて逃げたくせに、彼女は、いざフィリップと別れることを想像したら悲しくなってしまうらしい。フィリップは心の中で苦笑すると同時に、彼女を愛おしいと思った。
「僕がしたいのは、婚約破棄の話ではない。きみを諦める気はまったくない。何がなんでも、僕はきみを妃として迎えてみせる」
「……そのお言葉は、嬉しく思いますが。もう、私は、心を捨ててしまいました。王妃として生きる道の枷となる、この心を。あの悪魔に売り渡してしまいました」
「ああ、知っている。だからその契約を破棄させるために、僕はきみに会いにきたんだ」
アリシアは痛ましげな顔をして、首を横に振った。薄紅の長い髪が、春の花の上を飛ぶ妖精のようにふわふわと揺らいだ。
「この魔術を、壊すなど……たとえ貴方様でも、できませんわ。生半可な覚悟でしたんじゃありませんもの。私の全力をかけた最高の黒魔術です。数十分でどうにかできるわけありません」
「それでも、どうにかしてみせる。僕の諦めの悪さは、きみも知っているだろう」
「知って……おりますが……」
「アリシア」
フィリップの声の熱っぽさと切なげな色を感じたのか、彼女はひゅっと息を呑んだ。ぱちぱちと何度か瞬きをし、碧色の瞳をきらきらさせて彼を誘う。やがて恥ずかしそうな仕草と一緒に、ねだるように目を瞑る。
「――好きだよ」
「ん……っ」
フィリップはアリシアの顎を指先で掬い、その唇を食べるようなキスをした。今日こそは、手加減や遠慮をする気はない。彼のすべてをもって、彼女に愛を伝えると決めていた。
悪魔に〝今度のシナリオ外イベント〟でのことを仄めかされてから、どうやって彼女をこちら側に堕とそうか、彼は必死に考えを巡らせていた。
(アリシアは、今の自分を、もう〝堕ちた〟と思っているのかもしれないが……。こちらの方が、もっと深い。僕の方が底にいる。きみはまだ堕ちてきていない。まだ足りない。もっと、もっと、もっと深く――僕のいるところまで、堕ちてきて。この僕を愛して)
今のは〝悪役王子フィリップ〟っぽかった気がするな。と頭の片隅で考えながら、フィリップは彼女の唇から顔を離した。アリシアの碧色の瞳からは複雑な感情を湛えた涙があふれており、まるで宝石のようだった。彼はその雫さえ逃さないようにと彼女の目元に口づけ、真珠の涙を舌で掬う。
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「誰が何と言おうと、きみは僕のものだ。絶対に逃がしはしない。きみが死んでも追いかける。何度だってやり直す。きみと生きる世界になるまで、僕は何度でも死んでやる」
「死……? んにゃ、あっ、やり直す……?」
(――ああ。どうやら気のせいではなく、本当に〝悪役王子〟らしくなっているらしいな。まだオトメゲームに惑わされるのか。僕らは、いつまで、こんなことを続けるんだ。僕は、彼らは、彼女らは、心をもった人間なのに……っ)
「アリシアは――僕と一緒に世界を変えようと言ったら、ついてきてくれるか」
「世界を……?」
「いや、この話はまた後にしよう」
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