続きは第一図書室で

蒼キるり

文字の大きさ
52 / 53

51.初めてのこと

しおりを挟む
 放課後の図書室はいつも少し肌寒い。
 それなのに、今は五月なのにも関わらず何故か体が火照っている。
 どうしてだろう、なんて考える必要もない。俺は今同級生の東原浩也にキスされている。
 ただの同級生でも、友達でもない。
 つい今しがたとはいえ、俺達は恋人になったのだ。
 だからこんな風にする事をもう不安がらなくて良いのだという事が嬉しかった。
 寒いから上は余り脱がずお互いボタンを外してネクタイを取るに収めた。
 キスで息が上がり、渋々お互い離れる。
 浩也に火照った素肌を優しく撫でられると体が震えた。
 本でもよくある、胸の尖りを掠められると小さく声が漏れた。

「こう、や……んっ」

 男がそんなとこで感じるはずもないと笑いながら読み飛ばしていたけど、好きな人に触られればどこもかしこも感じてしまうのだ。
 恐らく赤く尖ってしまったそこを唇で吸い上げられると、自分とは思えない甲高い声が漏れた。

「直斗、可愛い」

 そう囁かれるだけで感じすぎてくらくらする。

「浩也……」

 そう言うと辛そうに眉をひそめて、浩也の手が下へ下へと伸びてくる。
 いつかはとは思っていても、やはり恥ずかしくて顔を逸らしてしまう。
 ズボンを履いていても気づかれてしまうだろう反応しているそこを緩く撫でられる。
 びくりと震えるとやわりと揉み込まれて首を振る。

「浩也、は?」

「……待って」

 耳にキスを落とされ、浩也の熱い吐息が耳にかかる。
 ズボンを落とされ、浩也の手が直接それに触れる。
 声はもう我慢できなかった。
 ゆるゆると手を動かされて、指を滑らされるのが気持ち良いのに、何か物足りなくて浩也の名前を呼ぶ。

「浩也……こうやぁ、あっ」

「……っ、ごめんもう待てない」

 手を離されて息を整えていると、浩也もズボンを下ろして浩也のものが露わになる。
 抱き寄せられ、浩也のものが俺のものに触れる。

「……あっ」

「っ、直斗」

 緩く触れ合い、溢れる液体を手につけて浩也がまとめて擦り上げると頭が真っ白になる。
 ゆるりと触れ合うたびに気持ちが良くて、そのまま達してしまいたくなる。
 でもまだ終わりたくなくて、必死に耐える。
 声は先ほどから漏れ続けていて、それに羞恥心を感じる暇もない。
 先端の震えもお互いに伝わって、びくりびくりと体の震えが止まらない。

「こう、や。浩也……ごめ、イク……あっ、あぁ!」

「俺も、んっ」

 浩也の手が一層強く刺激を与え、ほとんど同時に果てた。
 どちらともなく、口づけをかわすと胸にじわりと幸福感が広がった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

告白ごっこ

みなみ ゆうき
BL
ある事情から極力目立たず地味にひっそりと学園生活を送っていた瑠衣(るい)。 ある日偶然に自分をターゲットに告白という名の罰ゲームが行われることを知ってしまう。それを実行することになったのは学園の人気者で同級生の昴流(すばる)。 更に1ヶ月以内に昴流が瑠衣を口説き落とし好きだと言わせることが出来るかということを新しい賭けにしようとしている事に憤りを覚えた瑠衣は一計を案じ、自分の方から先に告白をし、その直後に全てを知っていると種明かしをすることで、早々に馬鹿げたゲームに決着をつけてやろうと考える。しかし、この告白が原因で事態は瑠衣の想定とは違った方向に動きだし……。 テンプレの罰ゲーム告白ものです。 表紙イラストは、かさしま様より描いていただきました! ムーンライトノベルズでも同時公開。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

放課後教室

Kokonuca.
BL
ある放課後の教室で彼に起こった凶事からすべて始まる

寡黙な剣道部の幼馴染

Gemini
BL
【完結】恩師の訃報に八年ぶりに帰郷した智(さとし)は幼馴染の有馬(ありま)と再会する。相変わらず寡黙て静かな有馬が智の勤める大学の学生だと知り、だんだんとその距離は縮まっていき……

[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった

ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン モデル事務所で メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才 中学時代の初恋相手 高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が 突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。 昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき… 夏にピッタリな青春ラブストーリー💕

逃げるが勝ち

うりぼう
BL
美形強面×眼鏡地味 ひょんなことがきっかけで知り合った二人。 全力で追いかける強面春日と全力で逃げる地味眼鏡秋吉の攻防。

【完】君に届かない声

未希かずは(Miki)
BL
 内気で友達の少ない高校生・花森眞琴は、優しくて完璧な幼なじみの長谷川匠海に密かな恋心を抱いていた。  ある日、匠海が誰かを「そばで守りたい」と話すのを耳にした眞琴。匠海の幸せのために身を引こうと、クラスの人気者・和馬に偽の恋人役を頼むが…。 すれ違う高校生二人の不器用な恋のお話です。 執着囲い込み☓健気。ハピエンです。

【完結・BL】春樹の隣は、この先もずっと俺が良い【幼馴染】

彩華
BL
俺の名前は綾瀬葵。 高校デビューをすることもなく入学したと思えば、あっという間に高校最後の年になった。周囲にはカップル成立していく中、俺は変わらず彼女はいない。いわく、DTのまま。それにも理由がある。俺は、幼馴染の春樹が好きだから。だが同性相手に「好きだ」なんて言えるはずもなく、かといって気持ちを諦めることも出来ずにダラダラと片思いを続けること早数年なわけで……。 (これが最後のチャンスかもしれない) 流石に高校最後の年。進路によっては、もう春樹と一緒にいられる時間が少ないと思うと焦りが出る。だが、かといって長年幼馴染という一番近い距離でいた関係を壊したいかと問われれば、それは……と踏み込めない俺もいるわけで。 (できれば、春樹に彼女が出来ませんように) そんなことを、ずっと思ってしまう俺だが……────。 ********* 久しぶりに始めてみました お気軽にコメント頂けると嬉しいです ■表紙お借りしました

処理中です...