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始まり
11【改稿】
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目が覚めると朝になっていて、心配そうなルカに見守られて目覚めた。
『私…何をしてたのかしら……』
曖昧な記憶を手繰り寄せながら、私は小さな藁を編み込んだベッドから立ち上がる。
じわりじわりと意識を失う前の出来事を思い出した。とても心配してくれたから、きっと朝早くから私の様子を見にとルカが来てくれた事を痛感し、申し訳ない気持ちになる。
多分同じ場面になったら、同じ事をしてしまうだろう。けれど心配をかけたい訳じゃない。
目覚めたばかりとはいえ、体は重くない様だった。翼を広げ、ルカの肩へと飛び上がる。
『心配かけてごめんなさい…』
その気持ちを必至に伝えようと、私は小さくて温かい体を首元に擦りつける。
安心したのかな…。ふっと力が抜けたみたいに、微笑んだルカが小鳥のままの背中を優しく撫でてくれた。ルカとこうしている時間が私は大好きで仕方ない。
しばらく労る様に優しく撫でてもらった後に、ネックレスをつけてもらい、どれだけみんなに心配かけていたのかと怒られた。
すごく怒られているんだけど…。『もう見放されていたり、呆れられていたのなら』そんな面倒なお説教なんてしてくれない。心配してくれるから言ってくれるんだよね。
私はそう考えると優しいなぁ、ありがたいなぁと素直に思った。
ふとルカの足元には、心配そうに私を見上げるぬいぐるみのような、クロムがいた。
「私が倒れてる間に、魔力切れたりしなかったのですね! 本当に良かった!」
私が言うと、『この方が分けてくださいました』と、ルカを見上げた。
「ルカ、ありがとうございます! 大好きっ!」
「ッ……。また危険を侵されても困りますし…、せっかくの契約が1からやり直しになったら、また泣かれるのではないかと…」
困った様に、口ごもりながら、理由を教えてくれるルカ。
ずっと前に、クロムの様な存在を創り上げて、魔力の維持が必要だと知らずに、喪ってしまった。
その時にすごく泣いてしまったから、ルカは二の舞にならない様に、クロムに魔力を分けてくれたのだと、ルカの言葉で気がついた。
周りにはただの道具と思われても仕方ない。けれど、私にとっては一つの命を、私のせいで喪ってしまった。その事が辛くて…。どう償えばいいのかわからなくて、こっそり部屋で泣いた。
それをルカは気づかないふりしてくれてたけど、知っていてくれた。立ち直れるか見守ってくれた。
その上で、私の心を守ってくれた。なんだか嬉しくて仕方ないのに、なんだか温かくて擽ったい様な気がした。
『私…何をしてたのかしら……』
曖昧な記憶を手繰り寄せながら、私は小さな藁を編み込んだベッドから立ち上がる。
じわりじわりと意識を失う前の出来事を思い出した。とても心配してくれたから、きっと朝早くから私の様子を見にとルカが来てくれた事を痛感し、申し訳ない気持ちになる。
多分同じ場面になったら、同じ事をしてしまうだろう。けれど心配をかけたい訳じゃない。
目覚めたばかりとはいえ、体は重くない様だった。翼を広げ、ルカの肩へと飛び上がる。
『心配かけてごめんなさい…』
その気持ちを必至に伝えようと、私は小さくて温かい体を首元に擦りつける。
安心したのかな…。ふっと力が抜けたみたいに、微笑んだルカが小鳥のままの背中を優しく撫でてくれた。ルカとこうしている時間が私は大好きで仕方ない。
しばらく労る様に優しく撫でてもらった後に、ネックレスをつけてもらい、どれだけみんなに心配かけていたのかと怒られた。
すごく怒られているんだけど…。『もう見放されていたり、呆れられていたのなら』そんな面倒なお説教なんてしてくれない。心配してくれるから言ってくれるんだよね。
私はそう考えると優しいなぁ、ありがたいなぁと素直に思った。
ふとルカの足元には、心配そうに私を見上げるぬいぐるみのような、クロムがいた。
「私が倒れてる間に、魔力切れたりしなかったのですね! 本当に良かった!」
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「ルカ、ありがとうございます! 大好きっ!」
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困った様に、口ごもりながら、理由を教えてくれるルカ。
ずっと前に、クロムの様な存在を創り上げて、魔力の維持が必要だと知らずに、喪ってしまった。
その時にすごく泣いてしまったから、ルカは二の舞にならない様に、クロムに魔力を分けてくれたのだと、ルカの言葉で気がついた。
周りにはただの道具と思われても仕方ない。けれど、私にとっては一つの命を、私のせいで喪ってしまった。その事が辛くて…。どう償えばいいのかわからなくて、こっそり部屋で泣いた。
それをルカは気づかないふりしてくれてたけど、知っていてくれた。立ち直れるか見守ってくれた。
その上で、私の心を守ってくれた。なんだか嬉しくて仕方ないのに、なんだか温かくて擽ったい様な気がした。
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