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はがれた化けの皮
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【3】
いよいよ真相が明らかになってきたカップル連続猟奇殺人事件。時間は、その真相が初めて明かされたところまでさかのぼる。
「はぁ? 堀口が犯人? 徹夜続きで頭がおかしくなったんじゃねぇか?」
堀口の車――外国産のジープの助手席で、田之上は煙草に火を点けた。せっかく久し振りに家で思う存分寝てやろうと思っていたのに、駐車場で桂に呼び止められて現在にいたる。堪ったもんじゃない。
「別に頭はおかしくなってないよぉ。僕の考えが正しければ、まず彼が犯人で間違いないだろう。物的な証拠はまだ手に入っていないけど、彼以外には考えられない」
六課のメンバーの誰よりも、今回の事件を必死で追っているように見えた堀口。そんな彼が犯人だとは到底思えないが、彼の事件への入れ込みぶりは、犯人だからこそと考えられなくもなかった。
堀口は一課から六課へと異動になったことにより、自動的にカップル連続猟奇殺人事件から外されてしまった。だからこそ六課が捜査に乗り出した時、あれだけ熱心に捜査に加わろうとしたのではないだろうか。警察側の動きを掌握し、決して犯人が自分であると発覚しないようにも、堀口は刑事として事件を追っていたのではないか。
桂の推測に、ふとそんなことを考えた田之上であったが、決定的な証拠があるわけでもないため、それを紫煙と一緒に振り払った。
「物的な証拠がない割に、随分ときっぱり言い切るんだな」
さすがの田之上であっても、事件を先入観だけで決めつけたりはしない。今のところは、まだ中立の立場からの物言いに徹するべきだよう。
「まぁね――。なんせ、彼は犯人しか知り得ないだろうことを、僕達の前で堂々と口にしたんだよね。それこそ、警察の専門家達がこぞって調べても断定出来ないはずのことをね……」
桂はそこで一度言葉を切ると、田之上にこんなことを問うてきた。
「さっきの解剖結果の件――あれを踏まえて考えてみなよ。男は遺体を焼かれた後に、女の子宮を口に詰め込まれている。ちなみに、この子宮に関しては焼かれた跡がない。一方、女のほうは子宮を取り出された後に焼き殺されている。さて、ここで田之上に問題。この事件で先に殺されたのは――どっちだと思う?」
女は子宮を取り出された後に焼死。男のほうも焼死させられているが、その口には焼かれた形跡のない女の子宮が詰め込まれていた。つまり、犯人は男の遺体が完全に焼けてしまった後に、言い方は妙だが生の子宮を詰めたことになる。
いよいよ真相が明らかになってきたカップル連続猟奇殺人事件。時間は、その真相が初めて明かされたところまでさかのぼる。
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桂の推測に、ふとそんなことを考えた田之上であったが、決定的な証拠があるわけでもないため、それを紫煙と一緒に振り払った。
「物的な証拠がない割に、随分ときっぱり言い切るんだな」
さすがの田之上であっても、事件を先入観だけで決めつけたりはしない。今のところは、まだ中立の立場からの物言いに徹するべきだよう。
「まぁね――。なんせ、彼は犯人しか知り得ないだろうことを、僕達の前で堂々と口にしたんだよね。それこそ、警察の専門家達がこぞって調べても断定出来ないはずのことをね……」
桂はそこで一度言葉を切ると、田之上にこんなことを問うてきた。
「さっきの解剖結果の件――あれを踏まえて考えてみなよ。男は遺体を焼かれた後に、女の子宮を口に詰め込まれている。ちなみに、この子宮に関しては焼かれた跡がない。一方、女のほうは子宮を取り出された後に焼き殺されている。さて、ここで田之上に問題。この事件で先に殺されたのは――どっちだと思う?」
女は子宮を取り出された後に焼死。男のほうも焼死させられているが、その口には焼かれた形跡のない女の子宮が詰め込まれていた。つまり、犯人は男の遺体が完全に焼けてしまった後に、言い方は妙だが生の子宮を詰めたことになる。
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