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ユイ 自宅〜シグの部屋
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しおりを挟むそして今日も満員電車に揺られて学校に到着。
「おはようございます。ユイ、痴漢にはあってませんか?」
ひぃっ!いつの間に横に来たんだ??
冬崎先輩がこいつのこと暗部の長って言う意味が分かったよ。
「男が痴漢になんかあわねぇから!」
「いえ、私が満員電車に乗っていてユイが前にいれば、触ると思います。」
「変態!犯罪じゃねーか!!」
「それだけユイが魅力的って事ですよ?
この学校にはユイを狙ってる男がたくさんいますからね。早く私のモノにおなりなさい。ユイと私は体も性的嗜好の相性も良さそうですしね。」
「せっ、性的嗜好って・・・いやいやいや、俺お前と付き合う気なんかないから!お前だって俺の事別にすっ、好きなわけじゃねぇんだろ?兄の弟だからちょっかいかけてるだけだろ?」
「おや、これは色々と反論と訂正をしなければいけませんね。
まず、お前ではありません。私のことはシグと呼んでください。はい、どうぞ。」
「・・・シグ。」
「よろしい。今度お前って言ったらお仕置きしますからね。」
「次、私はユイが好きですよ?伝わってなかったようで心外です。そしてそれはキョウ様の弟様だからではありません。
もちろんそういう意味でユイを狙っている男は多いです。ですから早く付き合おうと言ってるんですが・・・」
「はっ?おまっ、シ、シグとは昨日が初対面だろ?どこに俺を好きになる要素があるってんだよ??」
「ユイがアスラ様にジュン様について語る姿に惚れました。
そしてその後の味見でユイは私の唯一だと確信いたしましたね。キス一つであんなになるなんて、相性良すぎでしょう?
そして私の言葉であれだけ硬くして・・・」
「わーわー、わっ、分かったからもうやめて!朝っぱらから何言ってんの??」
「おや、では放課後ならよろしいと?では、ホームルームが終わり次第教室に迎えに行きますよ。逃げないでくださいね?」
「えっ?ヤダ。」
「イヤでも行きますし、どこに居ても探し出しますからご心配なく。」
やっぱ暗部の長だわ!!!
そして放課後。
シグは本当にホームルームが終わる時間に、教室の前で待っていた。
なっ、何かめちゃくちゃ注目されてないか?視線が痛いんだけど?!
「お迎えにあがりました。ユイ、行きますよ。」
どこに行くのか知らないけど、とにかくこの視線のない所へ!!
そう思った俺がバカだったの?
何でシグの家なんかに来ちゃったの??
いや、そんな学校から徒歩五分の場所に家があるとか思わないよね?
近所のカフェとかに行くのかな?くらいの軽い気持ちでついていったらいきなりワンルームマンションの一室に到着。
不審に思う暇もなかったよ??!
「何突っ立ってるんですか?どうぞお上がりください。」
「いや、家に来るつもりは・・・」
「まぁ、まぁ、いいじゃないですか。ファーストフードに行くにしても、カフェに行くとしても、ウチの高校の生徒は必ずいますよ?人目につかない所の方がいいんでしょ?」
「まぁ、そうだけど・・・」
「はい、お茶でも淹れますから早く上がってください。」
「お、おじゃまします。」
何か俺チョロ過ぎない?
何で昨日あんな事されたヤツの家になんか来てんだよ??
シグの家はシンプルな造りだ。
ドアを開けるとすぐ部屋。キッチンも部屋に組み込まれている。玄関の横がユニットバスになっているみたいだ。
奥にベッドと勉強机。その上にパソコンとモニターが二枚ある。ゲームでもするのかな?
手前にはローテーブルが置いてあり、俺はその前に座った。
「・・一人暮らししてんの?」
「ここは歴代のキョウ様親衛隊長が住んでいる部屋なんです。キョウ様のご自宅にも学校にも近いですし、何かあった時にすぐに駆けつけられるように、と。」
はぁ?何かって何があるの??
「ま、まぁ、家が近いといいよな。俺は一時間ちょっとかかるからなぁ。」
「ふふふ。いつでも泊まってくださっていいですよ?」
「いや!ないから!!」
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