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第三章

客間が賑やかになってくる

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 「アンデッド扱いでいいのかな」

アルが口を挟む。

「良いと思う」

エリクがさっくり答える。

「なら、聖水を殺傷能力の低い武器に浸して使うのはどうだろう」

「あ、決め手にはならないけど止めるにはいいな」

エディもダンジョンの時を思い出して口を挟む、聖水の話をエリクとウージェーヌに促されアルはダンジョンの話をする。

「ルカも呼ぶか」

ウージェーヌが言う。

「そうすっとグランサニューのおっちゃんたちが手薄になるか」

ウージェーヌが悩むがエリクがさっくりと言う。

「義兄とその従兄達に動いてもらいます」

「聖騎士の一族か」



 翌朝までに帰るといい、ウージェーヌとエリクは魔導師団の一人と王都に移動した。アルの耳に守護者が囁く。

『あいつら玄関とか家周りをがちがちに封印していったぞ。……もしかするとマリアンヌが危ない、クロードにマリアンヌとフロラン、それ以外のアレンやアランに接触した人間を部屋に呼ばせろ、あ、フロランに言って連れてこさせる。この部屋の大きさならなんとか聖なる結界をはれる。ロゼって女とロクサーヌもいるしな』

アルは大人しくしていたがクロードに告げる。

「守護者が警戒を始めた。もうすぐフロランが妹御や使用人を連れて来ると思う。……一晩籠城すると思うので守護者が結界をはる前に一応ウジェ殿に連絡しておいてくれ」

クロードは頷き、蝶手紙を送る用意をしていたら魔導師団の人が

「団長に通信しますので、これ使ってください。まだ実験段階なので手紙の方も送っておいて下さい」

 それは遠隔通信出来る魔石で手に持った人間の魔力で通信できる距離が変わるという。クロードは少し考えてマドレーヌに石を持たせる。

「凄いですね……、魔力量が」

「実戦に使えないから役に立ちませんけどね」

マドレーヌは淡々と答える。

『定期連絡です。団長、今はどちらに?』

『ベルティエの屋敷だ。聖騎士が揃ったら其方に伺う。一応ベルティエ家の方は安全そうではある』

『判りました。こちらは王の守護者が警戒しております。これから王の守護者がこの部屋に結界をはるので通信が不可能になります』

『わかった。グランジエ家当主と変わる』

クロードとアルがいくつか報告してる間にフロランが部屋にアルノーの家の者に接触したことある人と食料品がたっぷり入ったマジックホックスを持ってくる。一緒に入って来た使用人達はたっぷりの毛布やブランケットを用意していた。フロランはマリアンヌに対しては無言だったが、ロクサーヌとロゼを呼ぶ。

「申し訳ないがマリアンヌをお二人と繋いでおきたい」

「意味があるのね?私とロゼさんが選ばれているって事は」

フロランが頷く。

「ちょっと説明は後になりますが、お願いします」

そうしてマドレーヌのウエストはロゼとロクサーヌのウエストに猶予を持たせて縛られた。

「もしマリアンヌが暴走したらアル殿下はロゼ嬢をマドレーヌはロクサーヌ嬢を助けてやってください。それとエディさん」

エディが俺?という表情をする。

「マリアンヌに抱き着いてそのまま移動できないように座り込んでください。貴方がこの中で一番ウエイトありそうだから。俺とクロードはマリアンヌを抑え込む役割だ。じーちゃんは聖銀の弾を詰めた銃を持っておいて欲しい」

マドレーヌの祖父はしっかりと頷く。

「やばくなるのは0時から2時だな。朝、太陽が顔を出せばこっちの勝ち」

そんな話をしているところへエリク、ルカ、ウージェーヌが帰ってきて客間に戻ってきた。
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