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本編
徐々に固まっていく
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「各家の宿舎は不便なさそうか?」
アランが宰相に訊ねる。
「今の所不満は出てません」
「保護したはいいものの、使いどころが難しいな」
「セシル妃のご要望ですし。……そうですね、あのメンバーは前陛下の側近や王太子、現陛下の元側近などいるので色々話は聞けそうですね。王弟殿下と陛下の義父上様の手も借りれますし。……元騎士団長はあちらに残られたとか。ランバート公爵がかくまっておいでです」
アランは愁いを帯びた眼差しで少し先の床を見ている。
「そうだな。……なかなかランバート公爵が信用しきれなくてな。今もローラン殿に近づきすぎてる気がしてな」
宰相はくすっと笑った。
「そりゃ自国の利益優先ですからね。今回の事も恩は恩として、自分の利は利として別計算くらいはしてますよ。それは我々も同じでしょう?牧場の事だって」
そう、今は馬の発情シーズンなので各家の名馬の血を引く馬を仔馬の状態で手に入れようとしているのだ。
宰相は静かに話を続ける。
「それに隣の国に阿呆が王座に座ってられるより、話の通じる、いくつかの扉があった上の普通の人間が玉座に座ってる方が安心できます」
「それもそうだな」
アランはふぅと息を吐いた。
「義父というものとは付き合いも浅いことですし、一朝一夕には信頼関係も生まれませんよ、アラン様」
side ローラン
ビロン男爵は侯爵まで爵位を上げた。が、領地は実情に見合わぬ広さなのでどうにかしてくれとエリカに訴えられた。最近は閨事もしてあげてないし、娼館に通っていてベッドも別々にしてる負い目があった。そこで元婚約者のソフィーの実家の領地をビロン男爵改めビオン侯爵を領主にすると、言い出した。ランバート公爵はしかつめらしくローランに告げる。
「あそこは……領主の館がありません」
「は?」
「館ごと、夫人の実家に移ったそうです」
ランバート公爵が笑わずに言えた自分を褒めた。
「それとあそこは我が国の穀物庫です。農業に詳しいものがいないと……」
ローランはソフィーの母親ってどこの出身だったっけ?と考えていたが判らなくなった。そしてするりと頭から抜ける。女として使いものにならないらしいソフィーになんぞ用はなかったのだ。
「ん、そのあたりは良きにはからえ」
ランバート公爵は無言で頭を下げた。
「ふむ、少し早いが残りは私的な時間とする。叔父上、公爵、あとは任せた」
ローランはいそいそと後宮の自室へ下がっていった。
「しかし、あの王太后、孫の娼館通いには何も言わないのかね」
エティエンヌが小さな声で呟く。
「もうお眼もお耳もかなり衰えてらっしゃるとか。今は食べるのが楽しみらしい」
ランバート公爵の言葉にエティエンヌは肩を竦めた。
「ただでさえ巨大なばーさんだったのに。いまどうなってんだろう?」
「きになるならみにいってくるかい?」
ランバート公爵の言葉にエティエンヌは苦笑いで答えた。
アランが宰相に訊ねる。
「今の所不満は出てません」
「保護したはいいものの、使いどころが難しいな」
「セシル妃のご要望ですし。……そうですね、あのメンバーは前陛下の側近や王太子、現陛下の元側近などいるので色々話は聞けそうですね。王弟殿下と陛下の義父上様の手も借りれますし。……元騎士団長はあちらに残られたとか。ランバート公爵がかくまっておいでです」
アランは愁いを帯びた眼差しで少し先の床を見ている。
「そうだな。……なかなかランバート公爵が信用しきれなくてな。今もローラン殿に近づきすぎてる気がしてな」
宰相はくすっと笑った。
「そりゃ自国の利益優先ですからね。今回の事も恩は恩として、自分の利は利として別計算くらいはしてますよ。それは我々も同じでしょう?牧場の事だって」
そう、今は馬の発情シーズンなので各家の名馬の血を引く馬を仔馬の状態で手に入れようとしているのだ。
宰相は静かに話を続ける。
「それに隣の国に阿呆が王座に座ってられるより、話の通じる、いくつかの扉があった上の普通の人間が玉座に座ってる方が安心できます」
「それもそうだな」
アランはふぅと息を吐いた。
「義父というものとは付き合いも浅いことですし、一朝一夕には信頼関係も生まれませんよ、アラン様」
side ローラン
ビロン男爵は侯爵まで爵位を上げた。が、領地は実情に見合わぬ広さなのでどうにかしてくれとエリカに訴えられた。最近は閨事もしてあげてないし、娼館に通っていてベッドも別々にしてる負い目があった。そこで元婚約者のソフィーの実家の領地をビロン男爵改めビオン侯爵を領主にすると、言い出した。ランバート公爵はしかつめらしくローランに告げる。
「あそこは……領主の館がありません」
「は?」
「館ごと、夫人の実家に移ったそうです」
ランバート公爵が笑わずに言えた自分を褒めた。
「それとあそこは我が国の穀物庫です。農業に詳しいものがいないと……」
ローランはソフィーの母親ってどこの出身だったっけ?と考えていたが判らなくなった。そしてするりと頭から抜ける。女として使いものにならないらしいソフィーになんぞ用はなかったのだ。
「ん、そのあたりは良きにはからえ」
ランバート公爵は無言で頭を下げた。
「ふむ、少し早いが残りは私的な時間とする。叔父上、公爵、あとは任せた」
ローランはいそいそと後宮の自室へ下がっていった。
「しかし、あの王太后、孫の娼館通いには何も言わないのかね」
エティエンヌが小さな声で呟く。
「もうお眼もお耳もかなり衰えてらっしゃるとか。今は食べるのが楽しみらしい」
ランバート公爵の言葉にエティエンヌは肩を竦めた。
「ただでさえ巨大なばーさんだったのに。いまどうなってんだろう?」
「きになるならみにいってくるかい?」
ランバート公爵の言葉にエティエンヌは苦笑いで答えた。
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