タンクなのに、パーティ追放されました。~パーティ追放からのレイド、ワールドファーストクリアへの道~

ぽいづん

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2章 初めてのレイド編

運命の門 開錠編2層 ジレンマ

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フウジンの吹き飛ばしギミックは、かわすことはできない。対処の方法としては、フウジンの前に立ち、吹き飛ばしくらい、数人にうけとめてもらう方法しかない。
 運営の鬼渡しフォーメーション潰しといったわけだ。
 ただ、吹き飛ばしがつくのは鬼抗体がついたものにしかつかないので、鬼をもっているものが吹き飛ばされたりすることはない。

「むむ、これはフォーメーションの維持が難しいですね…」
「運営も易々とクリアされるわけにはいかないしな」

 ◇

「むむ、私足引っ張ってます?」
「ノーとは言えない」
 レイド初体験のニコとクロスさんのミスが目立つ。吹き飛ばしギミックまではこなせるようになってきたが…何度かミスが続くと、クリアしているものもミスが目立ち始める。悪循環が支配してくる。

「今日はもう最後にしよう」
 どこかでだれかが、これを言わないと泥沼にはまったままになってしまう。
「あーごめん俺、明日参加できないや」
 コハダさんが明日の練習に参加できないことをつげる
「明日、友達と飲み会でさ」
「コハダさんリアルの友達いたんだ…」
 俺は衝撃を受ける
「いるに決まってるだろ!」
「じゃあ明日は休みですね」
 ニコが仕切る
「じゃあ、次ラストで」
 次ラストというと大抵、上手くいくという罠

 ◇

 3回目の吹き飛ばしまで体験することができた。
「おお、新記録です」
「大抵、次ラストっていうといい感じになるんだよなぁ、そして最後にミスったら人は悔しくてな泣き1回を申し込むまでがデフォルト」
「もう1回やりたいなぁ」
 ガヤさんがつぶやく
「ガヤさんのミスだったけど、まあ仕方ないよ、今日はもう止め」
「ちぇっ」
 そうしてパーティを解散する。

 ニコは俺の家でテーブルにうつ伏せになりながら、つぶやく
「2層難しいです。」
「鬼を渡しながら、吹き飛ばし攻撃の処理をしなきゃだめだからね」
「吹き飛ばしを5人でうけとめて、その後のフォーメーションが難しいです」
「あんまり難しく考えないで、いいとおもうけど、ニコの場合はとにかくふきとばされたあとフウジンの前に行けばいいと単純に考えればいいんだよ」
「そうなんですけど、実際にやるとテンパちゃって」
「まあ、慣れだね」
「うーん、練習してきます」
「どうやって練習するの?」
「明日一緒に来て下さい」

 ◇

 次の日、木人練習場

 クロスさんと、ニコが待っていた。

「タナカさんは私が合図をしたら、このボールを投げて下さい」
 ニコからボールを渡され、クロスさんとニコが横に並んでいる
 ニコがクロスさんにタッチし、合図をだす

「どっちになげてもいいです、どのタイミングでも」
 クロスさんは?といったような顔をしている。

 10秒ほどクロスさんからニコにタッチをする
 ああなるほど、鬼渡しということか、でこのボールが吹き飛ばしというわけね

 ニコにめがけてボールを投げる、
 それをみてクロスさんがニコの後ろにつける。

 またすこし時間を空けて今度はクロスさんにボールを投げる
 するとニコがクロスさんの後ろにつける

 そして元の位置にもどる

 その動きを2時間つづける

「まだやるの?」
「まだです!」
「えーもう疲れた」
「まだです!」
 2人で声を揃える

 …忘れてたこの2人練習の虫だったわ…

  ◇

 次の日

 結局4時間練習したわ

「ニコちゃん、昨日タナカ捕まえて練習してたんでしょ」
「はい、クロスさんと2人もう完璧です」
 ガヤさんがニコと話をしている

「タナカがげっそりしてるからな」
「4時間やりました」
「…うん4時間やったねー」
 俺は遠い目でみた

 8人そろったところで、申請をだす

 フウジンとライジンが目の前に鎮座している

「じゃあ、はじめるよ 」
 盾を投げ、戦いがはじめる

 一昨日のフォーメーションを取り、鬼渡しをスムーズに行えている。
 そうして、吹き飛ばしフェーズに突入する。

「アリシャさん」
 ニコがターゲットになった人の声を出す
「受け止めてね」
 アリシャさんがフウジンの前に立ち、後ろに鬼をもってない人が4人ならぶ

 シュラさんが受け止めにいきたそうな目でみている。

 1回目の吹き飛ばし、成功、即座に元のフォーメーションに戻る
 攻撃を加えつづけ、2回目の吹き飛ばしになる

 今度はニコがターゲットだ
「ハイ、ハイ私ターゲットです」
 ニコが手を挙げて知らせている

 ニコの後ろに4人がならび、ニコを受け止める

 即座にフォーメーションに戻る

 数回それを繰り返していく。

 しかし徐々に円の外周が狭まっていく

 そのまま外周に取り込まれて、全員お亡くなりなってしまった。

「時間切れですか」
「そうだね、ギミックはこなせたから、次は火力を出すことに力をいれないとな」
「…ですね」

 火力を出そうとすると、ギミックが疎かになり、ギミックミスが増える
 ギミックに気を取られると、火力が出せなくなる。

 それがこのゲームのレイド、最大のジレンマなのである。

 それを一丸になってのりこえるのがレイドの醍醐味でもある。
 ニコとクロスさんはそのジレンマにはまっている。

 経験者達は、それが分かっているから、攻めたりすることもなく平然としている。
「いいパーティじゃないか」
 ガヤさんが話しかけてくる
「そうだね、ここで二人を責める人がいるようなら先はないからな」
「そうだな」
 何度かミスを繰り返していく

 ニコやクロスさんは悔しそうな顔をし、地面を叩く

「あんだけ、練習したのに」
 悔しそうなニコに俺が声を掛ける
「練習したことは無駄になってはないよ、一昨日よりは遙かに動けてる」
「でも…クリア難しいです…」
「大丈夫、俺達もこの壁に当たりながらクリアしてきたんだ」

「はい!」
 ニコとクロスさん2人同時返事をする

「もう一度いくよ」

 カウントが0になり戦いが始まる

 いい感じでフウジン、ライジンのHPが減って行っている。
 吹き飛ばしフェーズに突入する

 ニコとクロスさんの動きは硬さはあるが、問題なく動けている。
 4回目の吹き飛ばしフェーズが終了する。
 もう外周がそこまできている。
 フウジン、ライジンのHPは残り2%程度に減っている
「クロスさん!究極奥義!」
 ニコが叫ぶ

 長い詠唱を終え、黒魔道士の究極奥義である『ディープインパクト』とよばれる大きな隕石が落ちてくる、魔法が炸裂する。

 魔法の影響で当たりが真っ白になる。

 COMPLETE!と目の前に表示され2層をクリアできたことがわかった。
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