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第1章
迎え3
固まって動けない私達。
部屋を出る気にもならないけれど、そう言うわけにも行かない。対策を立てる前にこの時が来てしまうとは…
(どうしたら…)
フェリミアに視線をやると、顔面蒼白になりガクガクと震えている。
戸の外で、返事がない事に使用人は疑問に思い、もう一度声をかける。
「お嬢様、如何されましたか?」
「直ぐ行くわ、だけどフェリミアが体調が悪いみたいなの。
お客様のお相手は私1人で良いか、先に行ってお父様に確認してきてくれない?」
「!それは、失礼致しました。
急いで確認して参ります。」
(いやなるべく急がないで欲しい…)
遠ざかる足音を聞いても、この場の緊張は無くならない。
「このままフェリミアは体調不良にして使者と会わせないようにしましょう。」
「…ねぇさま。」
可哀想に。こんなに震えている。
無理もない。フェリミアからしたら、今日の使者は地獄の日々へと続くお出迎えなのだから。まだ17歳になったばかりの少女が、処刑台に立たされた恐怖は計り知れないだろう。
震えているフェリミアの両手の上に、自分の手を重ねた。
「大丈夫、フェリミアはここにいて。私が今日のところは上手くかわすわ。」
「…姉様……。」
ふるふる顔を横にふっている。
私が頼りないと思っているのね…そうだよね、ずっと、間抜けで馬鹿な姉だった。
貴方が皇妃になったと聞いた時も、貴方がどんな気持ちでいるかも知らないで心から喜んで嬉し涙を流しながら「おめでとう」なんて言ってた。
ただ、貴方の幸せを信じて疑わなかった。
でも、大丈夫、私は前世の教訓を得たのよ。貴方をここで奴らに関わらせてはいけないと。
でもただ首を横にふって、私だけでは行かせないと言う。それどころか、私が立ち上がって客間へと勇足で行こうとすると、私の服を掴んで離さない。
(どうしてなの、大丈夫よ。貴方をやつらから絶対守る。私は貴方の敵ではないのよ。また貴方を笑顔で送り出すと思ってるのかしら?)
それを見兼ねたように、アレンが口を開いた。
「テリアお嬢様、フェリミアお嬢様はー…」
ーコンコン
「フェリミアが、具合悪いようだね。」
戸の外からは、父の声が聞こえてきた。
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