【完結】年下王子のお嫁様 

マロン株式

文字の大きさ
19 / 56

王子はお嫁様にぞっこんです2

しおりを挟む
 

「っ…、マーガレットの卑猥な姿が良く見えて嬉しいよ。

 ねぇ、舌を出して。」
  
 湯気の出そうなトロンとした表情で、言われるがままに出した舌は、王子の口で絡めとられ、擦られ痺れさせる。


 突き上げられながら、ただ夢中で何度も角度をかえてキスをした。


(殿下、クリス殿下、好きです。大好きです。貴方の事がとても愛しい。)

 腰が勝手に動くのを抑えられず、ただそれだけしか考えられない程に、身体も思考も全て犯されてるようだった。

 マーガレットの乱れる姿に、余計大きくなった王子の熱い楔が、我慢出来ずに精子を放った。
 腰を押さえつけられて最奥で放たれたマーガレットは中で放たれた熱い液体にビクビクと身体を揺らす。


 王子はくったりしたマーガレットをベッドに寝かせて覆いかぶさり、惚けた顔で上気するマーガレットの首筋に舌を這わせて胸を揉みしだく。

「も…だめです。…ぁんっ」

  「ここをカリッと引っ掻かれるの好きだよね。」

「んっあっぁぁッ」

「こうやってコネられるのも好きだ。」

「あんンッ」



「ンめ、ダメです。クリス殿下、今日は、大事なお話があるのでしょう?」

 ボンヤリしていた思考を無理矢理奮い立たせて、両手で胸を隠しながら抵抗する。

 クリスは落ち着きを取り戻していたはずの心が再び漣だった。


(君の事は誰よりも僕は知っている。

だけど。)


「…話は、もう終わったよ。
付け加えるとすれば、辺境伯には僕からお礼を伝えておくからマーガレットは何もしなくて良いよ。」


(あの男は僕の知らないマーガレットの何かだ。)


 
「え?もう終わったって、何か重要な事言ってましたか?」
 
 
「……、今日のマーガレットはとても意地悪だから。僕も意地悪をしていいよね?」

「え?」


 

 
 王子は再び反り返った楔を、勢いづけてマーガレットの中へズブリと一気にいれた。

 王子の成長したそれは、小さな穴を一瞬で犯すように押し広げて、ミシリと膣を圧迫しながらも、次から次へと溢れて止まないマーガレットの愛液により奥まで入りこむ。

 一気に突き上げられたそれに、急な圧迫感と快楽と苦痛がおそい、声にならない声をあげて、口をはくはくさせるマーガレット。

 王子は初めて抱いた時の記憶が蘇った。
 
 あの時は背が届かなかったけれど今では背が伸びて、その口に届く。マーガレットの口内を嬲りながら、いつもより乱暴に、激しく腰を動かし続けた。

 動きに合わせてギシギシと軋み跳ねるベッドの上で、マーガレットは抵抗しようとしている。

 「……っ!……っ!やあぁぁっ…ンンっ」

 
 「ふっ…はぁっ…出すから、またちゃんと受け止めてね。」

 王子がイク瞬間、同時に胸の頂に歯を立てられてマーガレットの身体は弓なりにそりかえり、3度めの絶頂を迎えた。キュンキュンとクリスの精子を吸い取るようにマーガレットのあそこがうねる。

 

(まだ足りない。でも、マーガレットの体力的には、今日はもう限界かな?)

 王子は荒い息を整え、いつものように手を伸ばした。トロけた表情を浮かべている愛しい人の頬に片手を添える。

(マーガレット、マーガレットの全てが欲しい。)



「愛しているよ、マーガレット。」
 


  僕がそう言ったら、いつも幸せそうに笑うのに。




 この日マーガレットは、戸惑い、困っているような、苦しそうで悲しそうな顔をしていた。
 

 その時、柄にもなく、先程の医師の言葉が、脳裏にチラついた。

ー『妻の心に別の男が居たとしても、許すのが男ですよ。』ー


 


 その晩、王宮中の者が寝静まった頃
、王子は寝室のベットの上で身を起こしていた。

 隣で眠るマーガレットの横顔を見つめながら、その柔らかな髪にそっと触れた。

 「もしも仮に、なんだとしても

 僕は君を手離せないよ。」


 静寂のただよう中、王子の小さな呟きは、明かりの無い、暗闇の中にただ、溶けていった。



「…仮に、ね。」
しおりを挟む
感想 190

あなたにおすすめの小説

借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる

しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。 いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに…… しかしそこに現れたのは幼馴染で……?

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

辺境伯と幼妻の秘め事

睡眠不足
恋愛
 父に虐げられていた23歳下のジュリアを守るため、形だけ娶った辺境伯のニコラス。それから5年近くが経過し、ジュリアは美しい女性に成長した。そんなある日、ニコラスはジュリアから本当の妻にしてほしいと迫られる。  途中まで書いていた話のストックが無くなったので、本来書きたかったヒロインが成長した後の話であるこちらを上げさせてもらいます。 *元の話を読まなくても全く問題ありません。 *15歳で成人となる世界です。 *異世界な上にヒーローは人外の血を引いています。 *なかなか本番にいきません

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

コワモテ軍人な旦那様は彼女にゾッコンなのです~新婚若奥様はいきなり大ピンチ~

二階堂まや♡電書「騎士団長との~」発売中
恋愛
政治家の令嬢イリーナは社交界の《白薔薇》と称される程の美貌を持ち、不自由無く華やかな生活を送っていた。 彼女は王立陸軍大尉ディートハルトに一目惚れするものの、国内で政治家と軍人は長年対立していた。加えて軍人は質実剛健を良しとしており、彼女の趣味嗜好とはまるで正反対であった。 そのためイリーナは華やかな生活を手放すことを決め、ディートハルトと無事に夫婦として結ばれる。 幸せな結婚生活を謳歌していたものの、ある日彼女は兄と弟から夜会に参加して欲しいと頼まれる。 そして夜会終了後、ディートハルトに華美な装いをしているところを見られてしまって……?

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

魔性の大公の甘く淫らな執愛の檻に囚われて

アマイ
恋愛
優れた癒しの力を持つ家系に生まれながら、伯爵家当主であるクロエにはその力が発現しなかった。しかし血筋を絶やしたくない皇帝の意向により、クロエは早急に後継を作らねばならなくなった。相手を求め渋々参加した夜会で、クロエは謎めいた美貌の男・ルアと出会う。 二人は契約を交わし、割り切った体の関係を結ぶのだが――

処理中です...