【完結】年下王子のお嫁様 

マロン株式

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番外編 IF クリス陛下少し理性を失うと1

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※閲覧注意。媚薬とかヤンデレ嫌な人はバック
ifの世界、クリスが本能のままに行動すると…⭐︎

ーーーーーーーーーーーーーーー
 第2子出産後数ヶ月が経ち、産後の体調も落ち着いた頃。

 ある日王子…いえ、先日王となられたクリス陛下と  マーガレットが就寝前に、久々にゆっくり語らっていた時の事。

「これ、隣国からの出産祝いだって。ロイが持ってきたんだ。」

「出産祝いは沢山いただいたのに…。ですか?」

「ふふっ。僕が王になっていよいよ権限が拡大するから、ご機嫌とりだね。」

 ※避妊薬を渡した国。あの後何が起こっていたかは想像にお任せ。

 マーガレットが小首を傾げるも、隣国特産の飲み物を差し出されたコップを受け取り、口に含む。

 わざわざ用意されただけあって、甘酸っぱくて美味しい味が口に広がった。


「美味しいです。クリス陛下も飲んでみてください。」

「…うん、そうだね。僕は後にするよ。
今日はそれよりもマーガレットに質問があるんだ。」

「どうしましたか?」

「いつの間に辺境伯を名前で呼ぶようになったんだい?」

「ヴォーレン様ですか、実は数年前の華園巡りの際に騎士の誓いを立ててくださって。
その時に主従になるので名前でと言う話…に…。」

 話の途中で、言葉に詰まったのは、笑顔で話を聞いてくれている筈のクリス陛下の表情が一瞬影を帯びたように見えたからだ。

「ふぅん…。」

 一言、相槌をうった時にはいつもの表情で、マーガレットは気のせいかと胸を撫で下ろした。

(…そう言えば、クリス陛下はヴォーレン様の事を昔は嫌がっている気配もありましたよね。…でも最近はそのような事は無いと思ったのだけれど…)


「……っ。」

  (あれ、何だか身体が…?熱っぽいかも…)


「すみません、クリス陛下。少し身体が熱っぽいみたいで。今日は早めに…。」

(何かしら、変な感じがするわ…心臓の鼓動が早いような。)

「大丈夫?僕がベッドまで運んであげるよ。」

   そう言って肩に触れられた部分が、熱い。そこから熱が伝わって、息が荒くなってきた気がする。

「はぁっ……あの、大丈夫。です。自分で…。」

「……無茶はいけないね。僕に任せて。」

  既に大人の体格へと成長したクリス陛下は、難なくマーガレットを横抱きにする。その腕の中で、胸がきゅんきゅんするほどにマーガレットの中の疼きが、酷くなってくる。

「……っ。クリス…へいか、私何か、変なんです。」

  ベッドに下ろされたマーガレットは、隣で怪しい光を目に宿したクリス陛下の腕を掴んだ。

「変って?何が?」

「…ぁ…なん…でも。」

(私ったら今、何を…?)

      顔に熱が集まってくる。
 どうしてこの様な状態になるのか分からないけれど、身体が苦しい。
 自然と手が、自分の身体に触れようとしたその時ー…。
 
 クリス陛下が布地でマーガレットの手をキュッと結んでベッドの上部にある輪っかに括り付けた。※この為に設置されました。


「…?クリ…ス陛下?」

 (身体が火照っている。触りたい。全身が刺激を求めているのに。こんな不純な事が頭を締めている自分をバレたくないのに。ダメ、まともに考えられなくなって…手を…外して。)


 悩ましげに眉を寄せているマーガレットの薄いネグリジェの上から、クリス陛下はつぅっと指を沿わせて、お臍の辺りで指をクルクル回されている刺激にも、火照ったマーガレットの身体はピクンと反応する。

「はっ…ん」

「ふふっ凄い効き目だね。やはり隣国は妙薬に長けているね。
余計な事もあるけれど、こういうのは悪くないよ。」

「みょ…やく?」
「マーガレットはそういうお薬が好きでしょう?
良いね。溢れ出る蜜の香りと、悶えている  マーガレットの姿を見ていると、こちらも興奮してしまうよ。」

   あっという間に前開きのネグリジェを開かれて、火照りに身を焦がしている姿をじっと見下ろされている。

 その視線だけで、また、中で熱いものが込み上げてくる。

 クリス陛下の顔を見ていると、一年程前に妊娠前まで行われていた行為や、普段の戯ればかりが脳裏を過った。

「触って欲しい?」

 ペロリと舌舐めずりをして、妖艶に微笑んだ金髪の天使(?)に、朦朧とする中でコクコクと頷く事しか出来ない。

「触って欲しいところ、僕に示してよ。」

「手を外して…。」

「手を使わずにさ。あと声も。」

(手と声…を…使わずに?それって…)


 暗に、この電気のがっつりついた、しかも下着1枚の姿で、自分で足を開けと言われている。
 いつもなら、そんな事は出来ないと拒む所だけれど、理性を押し流すかのように、意識したそこがジンと疼いた。

 惑う姿を援護するように、クリス陛下はマーガレットの足を撫でる。


「ぁっ…」

 触れられただけで、身体がびくんとはね、中の穴がヒクついていたのがわかった。

(こんな…の。直に触られたらどうなってしまうの?)


 想像しただけで、ゾクりとしたマーガレットは、これはいけないと、口を固く閉じた。

「……。怖いの?壊れちゃうかもって?
僕はマーガレットに壊れて欲しいけど…」

「なんで…。」

「だって、僕の身体に溺れて、その快楽を忘れられずに、僕を想像して一日中身体が疼いているマーガレットなんて。
僕の理想的最終形態だよ?」

       《つづくかもしれない》
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