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5章 帰郷!エルフの里へ ~記憶喪失編~
港町を満喫しよう ~海水浴を楽しもう~
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◇
到着しました、メラニウム王国の港町ゼノ!
シュルテンと同じように港町ということで交易が盛んみたいだ。
でもさすが国が違うと文化や生活様式も違うんだろうね、建物や気候なんかも全く違う。
「あ、暑い・・・」
「あちゅいの・・・」
「そうだな、メラニウム王国は海底火山が近くにある影響からなのか、国土全体の気温が高い」
「そうなんだ・・・」
地元の人と思われる人は、日に焼けて褐色の人も多く女性は露出も多い。
ガルドニアでは露出なんてふしだらだって言われかねない恰好も、この国では普通に受け入れられそう。
「とりあえず宿を取ってくるので、サーヤ達はどこかの店で涼んでいてくれ」
「はぁ~い」
「ねぇ、この国って海であんな格好して泳いだりする文化があるんだね☆おもしろそう♪」
「ん?」
セイルが指さした方向を見てみると、砂浜でいろんな人が海水浴を楽しんでいるようだ。
しかも、ちゃんと水着らしきものも着てる。この世界にもあったんだね。
「へ~、さすがにこんな暑いと海水浴をする文化があるんだね」
「かいちゅい、よく?」
「あれを知っているのか、サーヤ」
「あたしがいた世界にはあった文化だよ。暑い日に海で水着を着て泳いだり、サンオイル塗って日焼けしたり、砂浜でのんびりしたりするの」
「なんか面白そうだね☆行ってみる?」
「でもサーヤ、砂浜にいる人達って変わった服みたいなの着てるよ。まずは買わないとダメじゃない?」
ここに残っているのは、あたしとエル、ミナトちゃんにセイルとリンダの5人。
ベルナートさんはミリーさんに魔法をかけ続ける関係で、宿を手配したらそのまま部屋で休む予定なのでカルステッドさんと一緒に行動しているため不在である。
「ふっふっふ~♪実はね、水着はキャロさんに作ってもらったモノを持ってるのです!リンダはあたしの予備から選べばいいし、ミナトちゃんの分もエルの分もあるよ。セイルもエルの予備の分から選んでね☆」
「え?キャロさんに作ってもらったもの??そんなの作ってもらってたの?」
「森の中で水魔法の練習することもあるから、濡れても良いように作ってもらったんだ」
「あ~、なるほど」
「じゃあ早速砂浜に行こうか☆」
「うんっ」
「あいっ」
そんなわけで、暑いときは暑い場所ならではの楽しみ方を皆でしようということになりました。
涼むわけじゃないけどこれはこれで良いよね。
◇
「サーヤ、着替え終わった?」
「うん、ミナトちゃんも着替え終わったから今出るね」
「おわったの~」
今あたしとリンダとミナトちゃんの3人は、水着に着替えるため女性用の更衣室です。
「うわぁ~・・・リンダって思ってた通りスタイルいいね~」
「なんか、サーヤに言われると嫌味に感じるんだけど・・・」
「むぅ、なんでよ」
リンダに貸した水着は、黒のシンプルなビキニで下はデニムのショートパンツをゆるく着用している。
騎士として身体を鍛えているリンダは、腹筋が綺麗に割れていて、足もすらっと長いのでとてもカッコいい!
「サーヤの水着姿、ヤバいんじゃない?」
「え?どうして??」
あたしの水着は白いフリルのついた紐で結ぶタイプのビキニで、下にはパレオを着用している。
ミナトちゃんはあたしとお揃いで、薄いピンクのフリル付きのワンピースの水着だ。
「だって、大きすぎでしょ・・・その胸」
「え、えぇ??!!」
「エリュシオン様に大きくしてもらったの?」
「確かにエルに大きく・・・ってバカっ、何言わせるのよっ!!」
「あはっ、やっぱり~♪」
「サーヤまま、あたしも、ぱぱに、もみもみしてもらったら、ままみたいに、おっきくなりゅ?」
「「!!!」」
ダメだ、こういう会話はミナトちゃんの教育的によろしくないのでやめよう、そうしよう。
無言でリンダと見つめ合い頷き合った。うん、わかってくれたみたいだ。
「ね、サーヤ。戻るついでに何か食べ物買って行かない?お腹すいちゃった」
「あ、いいね!買って行こう」
「いこ~♪」
着替え終わって、3人で通り道にあった食べ物屋さんに立ち寄る。
ここは異世界だから名前は違うんだけど、日本にあったようなイカ焼きとか焼きそばがあって、あたしのテンションはさらに上がってしまった。
「イカ焼き食べたいっ!」
「いかやき?・・・テイン焼きって書いてるけど」
「それで!!」
ラスト1本だったイカ焼き・・・もといテイン焼きは、匂いから察するに焦がし醤油のような香ばしい匂いがした。この国にはまさか醤油があるんだろうか??ぜひとも入手したい!!
リンダとミナトちゃんがまだ食べ物を選んでいたので、テイン焼きを食べずに持って待っていたら、ものすごく視線を感じたので、その視線のする方に振り返ってみた。
近場の建物の影になった場所に、白髪の10歳位の男の子だろうか・・・こっちをじぃ~っと見ている。
なんとなく気になってしまい、気が付いたら声までかけていた。
「あの、キミ・・・こっち見てた?」
「・・・おねーさん、僕が見えるの?」
「え?」
(ぐぎゅ~~~きゅるるるるるるるる~~~~~~~)
盛大にお腹の音が鳴った。いや、お腹はすいたけど、今のはあたしじゃないよっ!!
良く見ると、白髪の少年がお腹を押さえていた。どうやら彼のお腹が鳴ったらしい。
「これ・・・食べる?」
「でも、これはおねーさんの・・・」
「いいよ、あたしはまた買って何か食べるから。それ、キミが食べて」
「・・・ありがとう」
「ふふ、どういたしまして」
少年の食べる姿が可愛いなぁと見ていたら、「サーヤ、サーヤ!どこ~~~~」とあたしを呼ぶリンダの声と、「まま~~~~」と呼ぶミナトちゃんの声が聞こえた。
やめてっ!あたしが迷子みたいでちょっと恥ずかしいっ!!
「ごめんね、連れが探してるからあたしは行くから!じゃあね~」
あたしはその少年を置いて、急いで2人の所へ戻った。
「・・・あれは、次の水の精霊王のミナト?じゃあ、今の人間は・・・――――――」
到着しました、メラニウム王国の港町ゼノ!
シュルテンと同じように港町ということで交易が盛んみたいだ。
でもさすが国が違うと文化や生活様式も違うんだろうね、建物や気候なんかも全く違う。
「あ、暑い・・・」
「あちゅいの・・・」
「そうだな、メラニウム王国は海底火山が近くにある影響からなのか、国土全体の気温が高い」
「そうなんだ・・・」
地元の人と思われる人は、日に焼けて褐色の人も多く女性は露出も多い。
ガルドニアでは露出なんてふしだらだって言われかねない恰好も、この国では普通に受け入れられそう。
「とりあえず宿を取ってくるので、サーヤ達はどこかの店で涼んでいてくれ」
「はぁ~い」
「ねぇ、この国って海であんな格好して泳いだりする文化があるんだね☆おもしろそう♪」
「ん?」
セイルが指さした方向を見てみると、砂浜でいろんな人が海水浴を楽しんでいるようだ。
しかも、ちゃんと水着らしきものも着てる。この世界にもあったんだね。
「へ~、さすがにこんな暑いと海水浴をする文化があるんだね」
「かいちゅい、よく?」
「あれを知っているのか、サーヤ」
「あたしがいた世界にはあった文化だよ。暑い日に海で水着を着て泳いだり、サンオイル塗って日焼けしたり、砂浜でのんびりしたりするの」
「なんか面白そうだね☆行ってみる?」
「でもサーヤ、砂浜にいる人達って変わった服みたいなの着てるよ。まずは買わないとダメじゃない?」
ここに残っているのは、あたしとエル、ミナトちゃんにセイルとリンダの5人。
ベルナートさんはミリーさんに魔法をかけ続ける関係で、宿を手配したらそのまま部屋で休む予定なのでカルステッドさんと一緒に行動しているため不在である。
「ふっふっふ~♪実はね、水着はキャロさんに作ってもらったモノを持ってるのです!リンダはあたしの予備から選べばいいし、ミナトちゃんの分もエルの分もあるよ。セイルもエルの予備の分から選んでね☆」
「え?キャロさんに作ってもらったもの??そんなの作ってもらってたの?」
「森の中で水魔法の練習することもあるから、濡れても良いように作ってもらったんだ」
「あ~、なるほど」
「じゃあ早速砂浜に行こうか☆」
「うんっ」
「あいっ」
そんなわけで、暑いときは暑い場所ならではの楽しみ方を皆でしようということになりました。
涼むわけじゃないけどこれはこれで良いよね。
◇
「サーヤ、着替え終わった?」
「うん、ミナトちゃんも着替え終わったから今出るね」
「おわったの~」
今あたしとリンダとミナトちゃんの3人は、水着に着替えるため女性用の更衣室です。
「うわぁ~・・・リンダって思ってた通りスタイルいいね~」
「なんか、サーヤに言われると嫌味に感じるんだけど・・・」
「むぅ、なんでよ」
リンダに貸した水着は、黒のシンプルなビキニで下はデニムのショートパンツをゆるく着用している。
騎士として身体を鍛えているリンダは、腹筋が綺麗に割れていて、足もすらっと長いのでとてもカッコいい!
「サーヤの水着姿、ヤバいんじゃない?」
「え?どうして??」
あたしの水着は白いフリルのついた紐で結ぶタイプのビキニで、下にはパレオを着用している。
ミナトちゃんはあたしとお揃いで、薄いピンクのフリル付きのワンピースの水着だ。
「だって、大きすぎでしょ・・・その胸」
「え、えぇ??!!」
「エリュシオン様に大きくしてもらったの?」
「確かにエルに大きく・・・ってバカっ、何言わせるのよっ!!」
「あはっ、やっぱり~♪」
「サーヤまま、あたしも、ぱぱに、もみもみしてもらったら、ままみたいに、おっきくなりゅ?」
「「!!!」」
ダメだ、こういう会話はミナトちゃんの教育的によろしくないのでやめよう、そうしよう。
無言でリンダと見つめ合い頷き合った。うん、わかってくれたみたいだ。
「ね、サーヤ。戻るついでに何か食べ物買って行かない?お腹すいちゃった」
「あ、いいね!買って行こう」
「いこ~♪」
着替え終わって、3人で通り道にあった食べ物屋さんに立ち寄る。
ここは異世界だから名前は違うんだけど、日本にあったようなイカ焼きとか焼きそばがあって、あたしのテンションはさらに上がってしまった。
「イカ焼き食べたいっ!」
「いかやき?・・・テイン焼きって書いてるけど」
「それで!!」
ラスト1本だったイカ焼き・・・もといテイン焼きは、匂いから察するに焦がし醤油のような香ばしい匂いがした。この国にはまさか醤油があるんだろうか??ぜひとも入手したい!!
リンダとミナトちゃんがまだ食べ物を選んでいたので、テイン焼きを食べずに持って待っていたら、ものすごく視線を感じたので、その視線のする方に振り返ってみた。
近場の建物の影になった場所に、白髪の10歳位の男の子だろうか・・・こっちをじぃ~っと見ている。
なんとなく気になってしまい、気が付いたら声までかけていた。
「あの、キミ・・・こっち見てた?」
「・・・おねーさん、僕が見えるの?」
「え?」
(ぐぎゅ~~~きゅるるるるるるるる~~~~~~~)
盛大にお腹の音が鳴った。いや、お腹はすいたけど、今のはあたしじゃないよっ!!
良く見ると、白髪の少年がお腹を押さえていた。どうやら彼のお腹が鳴ったらしい。
「これ・・・食べる?」
「でも、これはおねーさんの・・・」
「いいよ、あたしはまた買って何か食べるから。それ、キミが食べて」
「・・・ありがとう」
「ふふ、どういたしまして」
少年の食べる姿が可愛いなぁと見ていたら、「サーヤ、サーヤ!どこ~~~~」とあたしを呼ぶリンダの声と、「まま~~~~」と呼ぶミナトちゃんの声が聞こえた。
やめてっ!あたしが迷子みたいでちょっと恥ずかしいっ!!
「ごめんね、連れが探してるからあたしは行くから!じゃあね~」
あたしはその少年を置いて、急いで2人の所へ戻った。
「・・・あれは、次の水の精霊王のミナト?じゃあ、今の人間は・・・――――――」
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