【本編完結済】【R18】異世界でセカンドライフ~俺様エルフに拾われました~

暁月

文字の大きさ
205 / 512
5章 帰郷!エルフの里へ ~記憶喪失編~

トルク村で過ごそう ~飼い猫の捜索 inカルステッドside~

しおりを挟む


今現在、サーヤとエリュシオン様の部屋でアルマ捜索会議を開いている。


・・・はずだ。


そのはずなんだけど・・・





「エリュシオン、サーヤの様子はどう?」
「・・・まだ、俺が記憶がないときのことを引きずっているようだな」
「やっぱりねぇ・・・」

サーヤはまだ寝室で寝ているらしい。
カイト殿の加護を得たばかりでまだ体調が優れないとエリュシオン様が言っていたが、心なしか目を背けていたのは気のせいだろうか・・・?

移動中も野営のテントで丁寧に結界まで張ってましたけど、まさか、昨日や今朝もまたサーヤに無茶させたんじゃないですよね?!エリュシオン様っ!!

確かに旅行に出発してからもいろいろ疲れてるだろうし、今回は内容的にサーヤに関わって欲しくないから良いんだけど、別の意味でお父さんは心配でたまらない・・・

「はぁ・・・次から次へと面倒になってきたな」
「ねぇ、奴隷商なんて潰しちゃえば良いんじゃない☆」
「そうだな、とりあえず潰しておくか」
「なっ、ちょっと、ダメですって!!アルマがいたらどうするんですか??!!」

ちょっと待って!気持ちはわからなくはないけど、めんどくさいから潰しちゃうって本当にできちゃうあなた達が言うと冗談に聞こえないから!!
もしかして本気じゃないよね?違うよね?!
最初はあんなにアルマのこと心配してる感じだったのに、気持ちが変わっちゃったんですかエリュシオン様ぁぁ??!!

「アルマって本当に奴隷商にいるんですかね?あいつのことだから、お腹すいて食べ物探してるうちに落とし穴に落ちたとかありませんか?」

リンダ、真面目な顔していったい何を言ってるんだ、キミは・・・
確かにアルマは食べ物には目がなくて、空腹のときは他のこと考えられなくなるかもしれないけど、さすがにそれはないと思うよ!!もっと同僚の心配してあげて!!!

「あたしと一緒に稽古してるとき、空腹でいなくなったり、美味しい食べ物の匂いに釣られていなくなったりって普通でしたよ?数日音信不通も初めてじゃないですし・・・」
「ふむ、そうか。てっきり“アルマが奴隷商にいる”と思い込んでしまったが、そうじゃない可能性もあるわけか・・・」

真面目なアレックスまで影響されてなんか変なこと言い始めちゃったよ!

これってアルマ捜索会議なんだよね?
奴隷商にいるかもって目星つけてたよね?!
皆好き放題言っちゃってるけど、ちゃんと探す気あるのかな??仲間だよ?家族みたいな仲間だよ?!

「アレックス、昔の知り合いに会ったって言ってたときのアルマはどんな感じだった?」
「そうですね・・・顔色が少々悪かったように思います。なので、本来会いたくなかった人にでも遭遇したのかと・・・」
「まぁ奴隷商絡みなら、アルマも確かに会いたくないですよね・・・」

今回話の流れ上、アルマには悪いがリンダにアルマが元奴隷であることはすでに話した。
多少驚きはしていたものの、動じることはなく“元奴隷だろうがアルマはアルマです”とリンダは言っていた。
リンダはその辺肝が据わっているというか、ちょっと変わった子と言うか・・・好きなこと以外興味がないというか・・・

「とりあえず明日は奴隷商に殴り込み・・・いや、行ってアルマがいるか確認して、いなければ潰せば良いだろう。アルマがいたら助ければ良い」
「・・・奴隷達はどうしますか?」
「知らん。逃げるなら勝手に逃げれば良い」

超適当!アルマがいたらちゃんと助けてくれるだけでもまだ良いのかもしれないっ!!

「・・・そういえば、今回の注目されている奴隷なんですが・・・」
「別に奴隷の情報はいらなくない?」
「興味はないな」
「一応報告だけ。・・・今回注目されてる奴隷は、エルフのようです」
「「「!!」」」
「詳細は不明ですが、年齢は120歳位のようですね」

“エルフ”という言葉を聞いて、さすがにエリュシオン様達が反応した。
120歳がどれくらいの見た目なのか想像はできないが、随分前にエルフの里を出ているエリュシオン様と直接の知り合いではないんじゃないだろうか・・・

「エルフが奴隷なんて珍しいんじゃない?」
「いくら金に困っても子を売るような同族がいるとは思えぬ」
「では、誘拐されたんでしょうか・・・」
「ありえるでしょうな」

エルフで女性ともなれば見目は美しいんだろう。
愛玩用に売れると判断した奴隷商に捕まったと考えるのが妥当だな。

まったく、奴隷制度など我が国のように廃止になれば良いのに・・・

(ぐぅ~~きゅるる・・・)

「あは、すみません。お腹空いてきちゃいました。お昼ご飯買ってきましょうか?」
「そうだな。買って戻ってくる頃にはちょうど昼飯の時間だろう」
「サーヤ達もそろそろ起きてくるだろうしね☆」

リンダのお腹が空腹をアピールしたことで、話し合いはとりあえず終わり、リンダとアレックスで昼ご飯の買い出しに行った。
今日の話し合いで決まったことが、明日奴隷商に殴り込みって・・・


ま、今日の午後時間があるからアルマがいるかどうか調べることはできるだろうけど、本当にサーヤが関わるかそうじゃないかで行動がものすごく変わる方々だ・・・

・・・今夜は久々に酒場に行って飲もうかな。
うん、今日はそんな気分だ。


(カチャ)
「んにゅ・・・エルぱぱ、おなかすいたの」
「お腹空いちゃって、僕達おねーさんより早く目が覚めちゃった」

寝室から寝起きで目をこすりながら歩いているミナト殿の手を引いて、カイト殿が出てきた。
自分の元へ歩いてきたミナト殿を、エリュシオン様は抱き上げて膝に乗せる。

・・・もう完全にぱぱそのものですね!だいぶ見慣れましたけどっ!!

「ミナト、カイト、飯は今用意するからもう少し待て。・・・ところで、駄犬は?」
「ベルならまだおねーさんの横で寝てるよ?」
「・・・ほぅ。セイル、ミナトを頼む」
「はいはい☆ミナト~まだ眠いならこっちで寝てて良いよ♪」
「ん~、あぃ、なの・・・」

・・・なんだろう、エリュシオン様の後姿しか見えないけど、なんかゾワゾワするぞ・・・
最近よくベルナート殿が“駄犬”扱いされてて、本当に大きな犬みたいに変身してるけど、あの方って闇の精霊王様だよね??精霊の王様なんだよね????我が主はなんて方を犬扱いしちゃってるのっ??!!






サーヤとベルナート殿がいる寝室にエリュシオン様が入って行って間もなく、寝室からベルナート殿のものすごい叫び声とサーヤの悲鳴が聞こえた。

精霊の王様であっても誰であっても臆することがない我が主は、本当に最強だなぁとつくづく思いました。
しおりを挟む
感想 51

あなたにおすすめの小説

借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる

しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。 いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに…… しかしそこに現れたのは幼馴染で……?

兄様達の愛が止まりません!

恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。 そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。 屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。 やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。 無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。 叔父の家には二人の兄がいた。 そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…

バッドエンド回避のために結婚相手を探していたら、断罪した本人(お兄様)が求婚してきました

りつ
恋愛
~悪役令嬢のお兄様はヤンデレ溺愛キャラでした~ 自分が乙女ゲームの悪役キャラであることを思い出したイザベル。しかも最期は兄のフェリクスに殺されて終わることを知り、絶対に回避したいと攻略キャラの出る学院へ行かず家に引き籠ったり、神頼みに教会へ足を運んだりする。そこで魂の色が見えるという聖職者のシャルルから性行為すればゲームの人格にならずに済むと言われて、イザベルは結婚相手を探して家を出ることを決意する。妹の婚活を知ったフェリクスは自分より強くて金持ちでかっこいい者でなければ認めないと注文をつけてきて、しまいには自分がイザベルの結婚相手になると言い出した。 ※兄妹に血の繋がりはありません ※ゲームヒロインは名前のみ登場です

私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】

Lynx🐈‍⬛
恋愛
 ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。  それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。  14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。 皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。 この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。 ※Hシーンは終盤しかありません。 ※この話は4部作で予定しています。 【私が欲しいのはこの皇子】 【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】 【放浪の花嫁】 本編は99話迄です。 番外編1話アリ。 ※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。

愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました

Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。 そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。 相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。 トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。 あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。 ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。 そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが… 追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。 今更ですが、閲覧の際はご注意ください。

歳の差を気にして去ろうとした私は夫の本気を思い知らされる

紬あおい
恋愛
政略結婚の私達は、白い結婚から離縁に至ると思っていた。 しかし、そんな私にお怒りモードの歳下の夫は、本気で私を籠絡する。

婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜

紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。 連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。

義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話

よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。ユリウスに一目で恋に落ちたマリナは彼の幸せを願い、ゲームとは全く違う行動をとることにした。するとマリナが思っていたのとは違う展開になってしまった。

処理中です...