イフライン・レコード ファンタジー地球に転移した俺は恩寵(ギフト)というぶっ壊れ能力で成り上がっていく!

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第三章

093「探索者世界会議《シーカー・ワールド・フォーラム》開幕!」

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——探索者世界会議シーカー・ワールド・フォーラム/開幕

『はいは~い! こちら現場の渡部わたべです! ただいま上空より『探索者世界会議シーカー・ワールド・フォーラム』会場の中継を行なっております! それにしても見てください、この人の数! 今回、日本では初開催となる『探索者世界会議シーカー・ワールド・フォーラム』は世界からも高い関心と注目が集まっているようでございますっ!!』

 現在、テレビでは各局とも『探索者世界会議シーカー・ワールド・フォーラム』の報道ばかりが流れている。さも電波ジャックのように。それほど、世界の人々の関心を集めているのは言うまでもなかった。

 もちろん、ネット上でも実況チャンネルがいくつも立ち上がっており、しかも探索者シーカーギルド側から『ネット配信完全OK』という配慮もされていることもあり、テレビ局以上にネットではかなりの広がりを見せていた。

 そんな中、世界会議だけでなく、去年の年末に『魔物暴走スタンピード鎮圧』を単独で成功させたソラや、デビューして3ヶ月足らずでC級ランカーへとスピード昇格した唐沢や胡桃沢、そして、その3人が結成した探索者集団シーカー・クラン新進気鋭アップスタート』が、今回の世界会議にて紹介されるという『リーク情報』が関係者からマスコミに流れ世間にも知られることとなった。

 そのため、3人が「この会議で世界デビューする!」とまで言われており、世間では大注目されていた。


********************


「これより⋯⋯『探索者世界会議シーカー・ワールド・フォーラムイン・ジャパン』を開催いたします!」

 ワァァァァァァァァァァァ!!!!

 パチパチパチパチパチパチパチパチパチ!!!!

 会場内では、ホスト国日本による開会の宣言がなされると参加者の拍手と歓声が響き渡る。

 その後、いろいろと会議の運営側や主要関係者が挨拶をしていく。そんな中、壇上に上がったのは、

「ごきげんよう。本日は急な開催にも関わらず、こんなにもたくさんご参加いただきまして誠にありがとうございます。インフィニティイギリス総本部ギルドマスター、レヴィアス・アークシュルトより、改めて感謝の意を述べたいと思う」

 ワァァァァァァァァァァァ!!!!

 パチパチパチパチパチパチパチパチパチ!!!!

「さて、今回の世界会議の開催にあたって、議題テーマは先日この日本でもあった『魔物暴走スタンピード』についてだ」

 ざわ⋯⋯。

 参加者が『魔物暴走スタンピード』と聞いて、少しざわつく。

「皆も知っての通り、昨年末にトーキョーの関東B6にて『魔物暴走スタンピード』があった。そして、その前には米国でも⋯⋯。去年だけですでに2件発生しているなど徐々に『魔物暴走スタンピード』の発生間隔が短くなってきている」

 レヴィアスの言葉に皆が頷きながら聞いている。

「今後、この『魔物暴走スタンピード』の発生間隔が短くなることを懸念して、今回このタイミングで『探索者世界会議シーカー・ワールド・フォーラム』を開催し、各国で今後に向けた協力体制などを取り決めようと思った次第だ。なので、皆、よろしく頼む⋯⋯⋯⋯以上だっ!!」

 ワァァァァァァァァァァァ!!!!

 パチパチパチパチパチパチパチパチパチ!!!!

 レヴィアスの挨拶に皆が拍手と歓声で応える。これでレヴィアスの挨拶は終わりかと思いきや、

「さて、表向き・・・の会議の話はこの辺にして⋯⋯⋯⋯」

 ざわっ⋯⋯。

 参加者がレヴィアスの言葉を聞いて、ニヤリと口角を上げると同時に再び会場がざわつき始める。

「今回、みんなの来日はこのため・・・・にあるのだろう? ハッハッハ! 私はちゃんと理解しているぞ! では、ご登壇していただこう! インフィニティ日本本部所属! 探索者集団シーカー・クラン新進気鋭アップスタート』っ!!」

 と、レヴィアスのテンションが突然変わると、いきなりソラたちに舞台に上がるよう指名した。

「おいおいおい⋯⋯段取りと全然違うじゃねーかっ!!」
「ちょ、ちょっと!? どうすればいいのよっ!!」

 ソラたちは一応舞台の袖で登壇のため待機してはいたのだが、しかし炎呪から聞いていた段取りでは、ここではなく、この後のインフィニティ日本本部ギルドマスターである炎呪の挨拶の後⋯⋯という手筈だったのだ。

「⋯⋯行くしかないだろ?」

 ソラは二人に「覚悟を決めるぞ!」と言い聞かせる。すると、二人も『コクリ』と目を泳がせながらも了承してくれた。


「レヴィアス・アークシュルト⋯⋯⋯⋯こいつも食えない奴ってわけね」


 そう言って、ソラはレヴィアス・アークシュルトに最大限の警戒をしながら舞台へと歩いていった。
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