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女神(割とアッサリと)降臨(3)
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「どうした!?」
少女の涙に一瞬狼狽えたエリアスだったが、すぐに優しい声音で彼女へ謝罪をした。
「すまない。身体の大きい私が接近したせいで怖がらせてしまったんだな」
そして右手を左胸に添え、左腕を折り曲げて背中に回す騎士の一礼をしてから一歩下がった。紳士だ。こういう所が魔王とは違う。
その魔王が苛ついた口調で言った。
「ソイツを甘やかすなエリー。ソイツが神として不甲斐ないから世界が大変なことになっているんだぞ」
いや責任の大半は強引にループを破った私達に有るだろう。自我に目覚めて自立したことについては後悔してないけどね。
「アル、神だからといって万能を求めてはいけない。賢者のおまえにだって世界の全ては解明できないだろう?」
女神とはいえ見た目が完全な少女である岩見鈴音。心優しい勇者は彼女を保護対象として捉えていた。
「あ、あの……、魔王の言う通りです。私の力が弱いのがいけないんです……。霧を消せなくてごめんなさい。生まれてきてすみません」
岩見鈴音の自己評価が地の底レベルまで低くなっていた。魔王が責めたせいか勇者が優しくしたせいか。まるで童話の北風と太陽だな。
太陽のエリアスはニッコリと笑った。
「イワミちゃん、自分独りで全てを解決しようと気負わなくていい。世界の危機に私達ができることが有ったら教えてくれ」
岩見鈴音の涙腺がまたもや決壊した。そんな彼女にエリアスが白地に青く縁どりされたハンカチを差し出した。返り血を拭き取る布とは別にハンカチも所持していたのですね。完璧な貴公子です。
ハンカチを受け取った岩見鈴音はくんかくんか匂いを嗅いでいた。大好きな人のアイテムをゲットできて嬉しいよね。でも気持ちは解るけど嗅ぐのはやめておきなさい。
「あ、あのエリアスさん……。私のことは鈴音と呼んで頂けませんか? ちゃんとかも付けないでそのままで」
「ん?」
「岩見の名前は……ロックウィーナにあげたので……」
ああ、やっぱり私の名前のロックは岩石由来だったんだ。いいけどさ。
「スズネか……。綺麗な響きだな。スズネ、これでいいかい?」
「ほふぅっ!!!!」
下の名前を憧れの存在に呼ばれた鈴音は、口と鼻から大量の息を吐き出して悶絶した。
☆☆☆
19時。鈴音を伴って食堂へ現れた私達を、既にテーブルに着いていた他のギルドメンバー達が驚愕の眼差しで迎えた。まぁそうなるわな。
「おい……そのコは……」
「俺見たこと有るような気がするんですけど?」
「いや、まさかね」
「他人の空似か?」
夢で鈴音の姿を一度見ていた皆は眉を顰めた。女神がこんな所にホイホイ出現している事実を受け止められず、遠巻きにヒソヒソしていた。
唯一夢を見ていないユーリが直接聞いてきた。
「その娘の容貌には俺やエンと同じ特徴が有るな。東国出身者か? 着ている服は東国に無いタイプだが」
「ああうん、ええとね……」
どう説明したものか私が迷っていると、
「彼女は始祖神ベラルこと、イワミスズネ嬢だ」
脇に立っていたエリアスが簡潔に紹介を済ませた。
「はいっ?」
当然みんな困惑した。
「神様……?」
「今エリアスさん、ベラルって言った?」
「言ったぞ。ただし本人はスズネと呼ばれることを希望している。敬称無しで呼んでやってくれ」
「いや聞きたいのは呼び方じゃなくてさ……」
みんな頭にハテナマークを浮かべている。ここでも魔王が仕切った。
「取り敢えずロックウィーナとスズネは席に着いていろ。俺とエリーとで食事を取ってくる。話はそれからだ」
魔王の言葉に甘えることにした。私はオドオドしている鈴音にイスを勧めてから、彼女の隣の席に腰を下ろした。
「どう見ても……夢で見た少女だな」
鈴音の右斜め前に座るエンが彼女を凝視していた。鈴音は顔を伏せたが、怖がったのではなく照れている感じだ。エンの顔は鈴音が好きな衛藤先輩によく似ているからなぁ。
日本人の衛藤先輩と白人顔のエリアスでは容姿が多少異なるのだ。全体的な雰囲気では一致しているんだけどね。
「お待たせした。スズネにロックウィーナ、苦手な食材は有るかい?」
料理が乗った大皿をエリアスがテーブルへ置いた。
「……レバー以外なら食べられます」
「あ、私もレバーだけ苦手です」
私の食べ物の好みは鈴音から受け継いでいるっぽいな。
エリアスが取り皿に料理を盛って私達へ渡してくれた。ついでに飲み物を運んできたアルクナイトの分も取り分けていた。普通に仲がいい。もう辺境伯のお父さんに、魔王と親友になったってカミングアウトしちゃえばいいのに。
全員が席に着いたところで、マキアが話を戻した。
「それで魔王様、どうして神様がここに居るんですか?」
「俺が全てを知っていると思うなよワンコ。さっき部屋へ戻ったら俺様のベッドにコイツが居て、高いびきを掻いて寝ていたんだ」
「いびきっ!? ええっ? 私いびきを掻いてたの!?」
鈴音は意識しているエリアスとエンの前であわあわした。
「大丈夫だよスズネ、いびきなんて掻いてなかったから。こらアルクナイト、噓を吐いていたいけなコに意地悪しないの!」
私に怒られた魔王はそっぽを向いた。えっちしようとして邪魔されたこと、さてはまだ根に持っているな。
少女の涙に一瞬狼狽えたエリアスだったが、すぐに優しい声音で彼女へ謝罪をした。
「すまない。身体の大きい私が接近したせいで怖がらせてしまったんだな」
そして右手を左胸に添え、左腕を折り曲げて背中に回す騎士の一礼をしてから一歩下がった。紳士だ。こういう所が魔王とは違う。
その魔王が苛ついた口調で言った。
「ソイツを甘やかすなエリー。ソイツが神として不甲斐ないから世界が大変なことになっているんだぞ」
いや責任の大半は強引にループを破った私達に有るだろう。自我に目覚めて自立したことについては後悔してないけどね。
「アル、神だからといって万能を求めてはいけない。賢者のおまえにだって世界の全ては解明できないだろう?」
女神とはいえ見た目が完全な少女である岩見鈴音。心優しい勇者は彼女を保護対象として捉えていた。
「あ、あの……、魔王の言う通りです。私の力が弱いのがいけないんです……。霧を消せなくてごめんなさい。生まれてきてすみません」
岩見鈴音の自己評価が地の底レベルまで低くなっていた。魔王が責めたせいか勇者が優しくしたせいか。まるで童話の北風と太陽だな。
太陽のエリアスはニッコリと笑った。
「イワミちゃん、自分独りで全てを解決しようと気負わなくていい。世界の危機に私達ができることが有ったら教えてくれ」
岩見鈴音の涙腺がまたもや決壊した。そんな彼女にエリアスが白地に青く縁どりされたハンカチを差し出した。返り血を拭き取る布とは別にハンカチも所持していたのですね。完璧な貴公子です。
ハンカチを受け取った岩見鈴音はくんかくんか匂いを嗅いでいた。大好きな人のアイテムをゲットできて嬉しいよね。でも気持ちは解るけど嗅ぐのはやめておきなさい。
「あ、あのエリアスさん……。私のことは鈴音と呼んで頂けませんか? ちゃんとかも付けないでそのままで」
「ん?」
「岩見の名前は……ロックウィーナにあげたので……」
ああ、やっぱり私の名前のロックは岩石由来だったんだ。いいけどさ。
「スズネか……。綺麗な響きだな。スズネ、これでいいかい?」
「ほふぅっ!!!!」
下の名前を憧れの存在に呼ばれた鈴音は、口と鼻から大量の息を吐き出して悶絶した。
☆☆☆
19時。鈴音を伴って食堂へ現れた私達を、既にテーブルに着いていた他のギルドメンバー達が驚愕の眼差しで迎えた。まぁそうなるわな。
「おい……そのコは……」
「俺見たこと有るような気がするんですけど?」
「いや、まさかね」
「他人の空似か?」
夢で鈴音の姿を一度見ていた皆は眉を顰めた。女神がこんな所にホイホイ出現している事実を受け止められず、遠巻きにヒソヒソしていた。
唯一夢を見ていないユーリが直接聞いてきた。
「その娘の容貌には俺やエンと同じ特徴が有るな。東国出身者か? 着ている服は東国に無いタイプだが」
「ああうん、ええとね……」
どう説明したものか私が迷っていると、
「彼女は始祖神ベラルこと、イワミスズネ嬢だ」
脇に立っていたエリアスが簡潔に紹介を済ませた。
「はいっ?」
当然みんな困惑した。
「神様……?」
「今エリアスさん、ベラルって言った?」
「言ったぞ。ただし本人はスズネと呼ばれることを希望している。敬称無しで呼んでやってくれ」
「いや聞きたいのは呼び方じゃなくてさ……」
みんな頭にハテナマークを浮かべている。ここでも魔王が仕切った。
「取り敢えずロックウィーナとスズネは席に着いていろ。俺とエリーとで食事を取ってくる。話はそれからだ」
魔王の言葉に甘えることにした。私はオドオドしている鈴音にイスを勧めてから、彼女の隣の席に腰を下ろした。
「どう見ても……夢で見た少女だな」
鈴音の右斜め前に座るエンが彼女を凝視していた。鈴音は顔を伏せたが、怖がったのではなく照れている感じだ。エンの顔は鈴音が好きな衛藤先輩によく似ているからなぁ。
日本人の衛藤先輩と白人顔のエリアスでは容姿が多少異なるのだ。全体的な雰囲気では一致しているんだけどね。
「お待たせした。スズネにロックウィーナ、苦手な食材は有るかい?」
料理が乗った大皿をエリアスがテーブルへ置いた。
「……レバー以外なら食べられます」
「あ、私もレバーだけ苦手です」
私の食べ物の好みは鈴音から受け継いでいるっぽいな。
エリアスが取り皿に料理を盛って私達へ渡してくれた。ついでに飲み物を運んできたアルクナイトの分も取り分けていた。普通に仲がいい。もう辺境伯のお父さんに、魔王と親友になったってカミングアウトしちゃえばいいのに。
全員が席に着いたところで、マキアが話を戻した。
「それで魔王様、どうして神様がここに居るんですか?」
「俺が全てを知っていると思うなよワンコ。さっき部屋へ戻ったら俺様のベッドにコイツが居て、高いびきを掻いて寝ていたんだ」
「いびきっ!? ええっ? 私いびきを掻いてたの!?」
鈴音は意識しているエリアスとエンの前であわあわした。
「大丈夫だよスズネ、いびきなんて掻いてなかったから。こらアルクナイト、噓を吐いていたいけなコに意地悪しないの!」
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