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おれたちの すりあわせ
しおりを挟むきみ。
たにん と 生きると
過ごすと いうことは だね。
やはり
や は り
多少なりとも 譲り合う とか
気遣う とか
お互いに 言いたい事を いう
とか
俺の人生に いままで 存在しなかった
大変な
さ ぎょ う を
しなければならんのだよ。ちみ。
そういやさぁ、俺思い出したんだけど。
やっぱ、やっぱさぁ。
この問題、解決しないと、結局おれちゃんこの
森から
きっと
ポイ
されるんだよね。
最終的には。 多分。
自分で思ったじゃん。
「すり合わせが必要」だって。
もし 俺達 おれたち♡が
ここで このまま いっしょに
いるのなら、いたいのなら、な。
そうして俺は 決心した筈の 俺は
いま
まさに
まだ扉の前だ。
あそこね、いつもの所ね。うん。
分かってる。
分かってるけどさぁ、人間さぁそうそう簡単にホホイノホイみたく変わらないワケよ。
なぁ
俺の きみよ。
俺の 問いに きみは
答えてくれるだろうか。
………………………………
「いくよ」
「おお、頼む。」
「いっテェ!!」
「あ ごめん」
情けのない 俺は
そう、例の如く 影にお願いして
ケツに ケリを
入れてもらった。
うん、そう、前回のアレね。
やっぱ、勢い、だいじ だよね。うん。
そうしてやってきた いつもの
暖炉の火が 爆ぜる 暖かいダイニング
今日も朝食の支度が されている
俺達 俺達♡のくうかん
俺の あの子は いつもの隙間。
可愛 可愛いく 可愛可愛で
はさまっとる。
ねぇ?
なんであんなに可愛いの? アレ。
アレに 俺
き く の?
「俺のナニかをナニしてるのか、キミは。」
とか????
なんかさぁ、それってさぁ
ちょ ちょ ちょっと
ア レ だよね♡
いかんいかん、甘いのの甘さにやられてる
ばあいじゃ ねぇのよ
ダメダメ 俺は ちゃんと ちゃんとちゃんと
聞くために
来たのよ。
いや、飯も食いに来たんだけどさ。うん。
今日も外は まだ 雪景色
吹雪いちゃいないが 甘いのは
もしかしたら
俺の様子がおかしい事に 気が付いているのかも知れない。
だって ご機嫌な日は
最近 晴れて「もうすぐ春ですね♡」的な
お天気な事が多い、森の景色。
今日は 少し 淀んだ晴れ 曇りとも言う
そうしてやはり 俺を見ていない
彼女
もしかして もしかしたら
後ろめたい事が
あるのかも知れないと
思ってしまう 俺
メンタル 弱 弱
頑張れ 俺 負けるな 俺よ
ここまできたら 訊かなきゃ 逆に
不 自 然
しかし しかし
しかしのしかし
こんな こん な マジ 真面目な
はなし
どうやって 切り出す?
とりあえず 影の気配は 消えた
きっと俺が悩んでいるのを気遣って何処かへ行った
いや そこまで考えてねぇな うん
今日も パチパチ 爆ぜる 暖炉
食卓のスープからは ほんのり 湯気
いつも 温かく 保たれているスープ
これは これって やっぱ
あ い だよね?
どーゆー種類か 分かんないけど
母さんはいつも「温かいうちにおあがり」と
言ってた
ん?俺、息子? いやそれはちょっと………
まぁいい
しかし俺は この この温かいスープを
毎日二人で 毎日二人で
飲む
一緒に 食事をする
この 幸せ を
手放せるのか
という事ですよね。 はい。
微かに動く 栗色の髪
今日も 俺の 一等好きな きっと若草の瞳
それが
それがきみの 思いならば
俺のための 若草ならば
俺も 訊かねば ならんだろうよ
「俺の 」
名前も知らない 彼女
どう 呼べば?
困った俺は いつも通り 壁際へ
手を出し 彼女の視界に入る
彼女の 視界に入ること
それだけで
彼女が 俺を映すこと
それだけでも
充分 幸せな 俺
しかしな しかし
おれは 人間とは こうも 欲深く
なるもの なのだな
死ににきた 俺
しかし
俺は
ナニを 利用されても ナニを アレされても
なんでもいいんだ なんでもいい
でも 願わくば きみに
きみに
俺を
欲しがって 欲しいんだ
俺の ナニでも アレでも なんでもいいけど
欲して くれるかい
俺の、 きみよ。
……………………………
差し出した手を じっと見つめ
言葉を考えているうちに
何となく 言いたい事が 見えてきた俺
そうか
彼女の目的は どうでもいい
ただ俺は
彼女に 欲してほしかったのか
俺を 必要だと
おれが いいのだと
もっと言えば
俺じゃなくちゃ 駄目なのだと
言って欲しいのか
なんと
なんとの
大きな 欲望
さて どう 伝えようか
伝えられるのか
いや
頑張れ 俺
負けるな 俺よ
そうして 俺は
もう 一歩
隙間に近づいた。
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