男子校に入学しても絶対そっち側には行かないって思っていたのに、助けてくれた先輩が気になってます

天冨 七緒

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ここが先輩の

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先輩が住むマンションに着いてしまった。
表札で初めて先輩の名字が永瀬だと言うことを知った。
そう言えば、俺達はまだ自己紹介していなかった。
鍵を使う所を見ると、今家には誰もいないようだ。
ヤバい凄く緊張してきた。
一歩入る度、心臓の音が大きくなる。

「おい」

「ひゃいっ」

緊張しすぎて声は裏返るし噛むしもうヤダ
先輩も少し笑っているように見えた

「やめるか?」

「やめません」

ここまで来てやめるわけない。
先輩が部屋の扉を開けてくれた。
そういうことを考えているからかベットが目に入る。
先輩がいつも寝ているベット。

「いつまでここにいるんだ?部屋に入らないのか?」

摺り足で先輩の部屋に入る。
入った瞬間、先輩の香りに包まれた感覚になった。

ゆっくり先輩のベットの前まで移動した。

後ろから抱き締められた。
く、首に先輩の唇が。
くすぐったいのかゾクゾクしてるのかわからない。
心臓壊れそう。
動いて良いのかな?
先輩の顔見たいよ。
あっ、ブレザーのボタン外されてた。
ストンとブレザーが床に落ちた。

「せ、先輩」

「ん」

首筋で喋るの反則。

「顔見たいです」

先輩の唇が離れたと同時に向きを変えられベットに座らされた。
向き合う形になり、顎を捕らえられ上向きにし先輩の唇が近づく。
瞼を閉じ受け入れる準備をした。
先輩と唇が重なる。
二回目のキス。
ゆっくり先輩に掴まった。
触れ合うだけのキスから形を変えていく。
唇同士を堪能したら、舌が口の中に入ってくる。

「はっ、はぁんんん」

呼吸が。
上手く息できない。
先輩の舌が口の中で俺の舌を追いかけてくる。
逃げようと引っ込めるも直ぐに掴まってしまった。

「ん、んん、んあはっ」

先輩の舌が離れてくが唇はくっついたまま。唇を食べられている。

「キスの時はちゃんと鼻で呼吸しろ」

ぎゅっと瞑っていた瞼を開け先輩を見た。
当然だが、近い。
先輩の瞳には俺しか映ってない事に安心する。

「うん」

「今からこんなんで続き出来んの」

やだ、辞めたくない。

「出来ます」

「…そっ」

シャツのボタンが全て外され脱がされた。
男同士で恥ずかしがることなんて無いのに、先輩に見られてると思うと心臓が爆発しそう。
先輩の唇が唇から首、胸へと移動してく。
俺の心臓の音、先輩にバレちゃう。
先輩の頭が目の前にあって抱き締めていた。

「あっ」

俺の胸の尖りを口に含まれ刺激される。
そんなとこそんな風に触ったこと無い。
腰に来る刺激が耐えられない。
ビクビクと身体が勝手に反応する。
俺の身体なのにこんなの知らない。
余りの激しさに逃れようと後ろに下がろうとするも、先輩に抱き締められゆっくり寝かされる。
俺がいっぱいいっぱいになっている間にカチャカチャとズボンのベルトを外されていく。

「腰、上げて」

ダメ先輩耳元で喋るの禁止。
素直に先輩の指示にしたがってしまう。

「あっ」

裸にされた事に気付き、ついアレを隠してしまった。

「おい、隠してたら先に進めないだろ」

「なら、先輩も脱いで。俺だけなんてヤダよ」

俺だけ裸で、先輩はちゃんと制服を着たまま。
少しでも先輩と同じがいい。

「わかった」

先輩は制服を脱いでいく。
一つしか違わないのに先輩の身体は大きくて逞しい。
上半身が露になると筋肉がしっかりついている事が分かる。
先輩の身体は既に男の身体だ。
帰宅部なのにズルい。
先輩の脱ぐ姿は色っぽい。
ずっと観ていられる。
裸になった先輩から視線を反らすことが出来ない。

「裸になったぞ」

先輩は覆い被さるように全身にキスの雨が降らせると同時に自信を隠している俺の手を外し俺のを刺激し始める。
何処を見ていいのか分からず顔を背けて両手はシーツを握りしめていた。
二つの快楽に頭が追い付かず抵抗すること無く感じることしか出来なくなり始めた。
他人にアレを触られた事なんて無かった。
俺とは違う手の大きさ触り方に今まで感じたことのない刺激を味わった。
先輩の大きな手で包まれたりキュッと握られたり爪で引っ掻かれたり様々な刺激を与えられ、もうダメ我慢出来なくなっちゃう。
出ちゃうよ。
手が一瞬離れたと思ったら手の温もりとは違う暖かさに包まれた。
なに?と先輩を見ると先輩が俺のを口に。

「あ、あ、先輩、ダメだよそんなの」

感じるというより焦っている声で先輩に静止を求めるも、先輩は一切辞めること無く俺のを刺激し続ける。
先輩をどうにかしようとシーツから手を離し先輩の頭を軽く押す。

「せぁあん…んっ」

先輩と呼ぼうとするも始めての刺激に負けてしまう。
先輩の舌技凄すぎる、口に含んだり舐めたり吸ったりたまに歯が掠めるとそれすらも快楽となり我慢も限界に。
もう本当に無理。

「…んん………んっん…はぁはぁ」
 
イッちゃった。
こんなに気持ちいいの初めて。
全身が脱力していく。
長距離を走った後のように呼吸が乱れる。
余韻に浸りつつ、快感に堕ちていった思考が浮上してくる。

あれ?もしかして先輩、俺のを……
視線を先輩の口元に移す。
先輩の唇の端には白っぽいナニかが。

「あっ、あっ」

体勢を起こし先輩の口元にてを伸ばす。

「フッ、お前の結構濃いな」

…あ、やっぱり。

「ご、ごめんなさい。お、俺」

先輩はベット脇の棚からクリームを手にする。
適量を手に取りクチュクチュと練る。

「ほら寝ろ、足開け」

強めに肩を押されベットに倒れ混む。
足を広げられ奥にある場所にクリームが塗り込められる。

「ひゃっ」

先輩の手に温められたとは言え、クリームの温度に驚いた。
俺の声に動じること無く先輩は続ける。
周りを丹念に塗られジワジワと指先が入りそうになる。
焦らされてるのか丁寧にされてるのか判断出来ないが、指が少し入っては直ぐ抜かれてしまう。
その繰り返しでもどかしい。
初めてなのにこんな風に思うのは俺ってエッチなのかな。
先輩の長い指が俺の中に納められてく。
時間をかけて二本三本と増えていく。
痛いという感覚は無かった。

「んぁあっ」

なんかビリビリって腰に。
なに今の。

「そこダメです」

そんなとこ刺激されたらおかしくなる。
ダメダメダメ。
先輩ダメ、それ以上は。

先輩の指が抜かれた。
良かった。
安心するも、両足を抱えられ先輩のが押し付けられる。

「あっ」

ググっと先輩のが入ってくる。
い、息が出来ない。

「おい、まだ先端しか入ってない。ゆっくり息しろ。締め付けるな」

「そんな、できなっ」

先輩の顔が近づいて唇が重なる。
貪るような深い口づけに夢中になる。
先輩の首に腕を回し唇を堪能する。
先輩の腰がグググっと進められ、俺の中に潜ってくる。

「あ、ぁああ」

余りの衝撃に唇を離し叫び声のような喘ぎ声をあげてしまう。
先輩に抱きついたまま先輩のを受け入れる。
何が何だかんだ分からないが幸せだと言うことはわかった。
嬉しい、離れたくない。

「泣く程痛いのか」

自分が泣いてることに全く気付かなかった。
全然痛くないという思いで首を振った。

「動くぞ」

確認する先輩に頷いた。

「…んん………ん…んん…」

先輩の動きに勝手に声が漏れる。
汗ばんでいく先輩が色っぽすぎる。
次第に先輩の動きが激しくなる

「あっあっぁああ、ああ」

もう声を押さえることができなくなり、口を手で塞ごうとするも先輩に手を奪われてしまう。

「んあっ…」

先輩の唇で唇を塞がれ俺はまたイッた。
同時に先輩もイッたようだ。

荒い呼吸が整うまで繋がったまま抱き締めあっていた。

先輩が自身を引き抜きベットに腰掛けている時に気付いた。
先輩ゴム着けててくれてたんだ。
気付かなかった。

「少し休んでろ」

下敷きにしている掛け布団の半分を俺にかけ先輩は部屋を出ていってしまった。

エッチってこんなに体力消耗するものなんだ。
バスケやサッカーと全然違う。
幸せ過ぎてこのまま寝てしまいたい。
ゆっくり微睡みの中に落ちていく。

ギシっとベットの沈みで目が覚める。

「シャワー浴びれるか」

ラフな格好の先輩がいる。
髪が少し濡れてるのはシャワー浴びたからかな?
格好いい。

「はい、お借りします」

起き上がり自分が未だに裸だということに気付く。
恥ずかしくて布団を手繰り寄せる。

頭をポンと撫でられる

「着替えは置いてあるから、ゆっくり浴びてこい。風呂場は斜め左の扉」

俺を残し先輩は出ていった。
布団から出てシャツだけ羽織、足早に風呂場に向かった。
人の家で長風呂は迷惑かな?と思いつつも身体がダルく普段通りの行動が出来ない。

漸く上がる頃にはとてもいいにおいがした。
お腹すいた。
先輩から借りた服は当たり前だが大きく両手両足の裾を折った。
先輩との身長差は15cm程。一般的な恋人たちならちょうど良い身長差なのかな。

「先輩?」

他の部屋に入って良いのか分からず一応扉の前で声をかけた。

「おお、上がったのか。飯用意したから来いよ」

扉を開けリビングに入るとテーブルの上に美味しそうな料理が並んでる。

「先輩が作ったの?」

「ああ」

「すごい」

先輩って何気にハイスペック?
顔も良くてスタイルも良くて料理も出きる。
こんな人ズルい。

「んーおいしー先輩料理上手なんですね」

「ん、これからどうすんだ?帰るのか、それとも泊まってくか?」

んん、泊まる?

「泊まって良いの?」

「俺は別に、家のやつは?」

「あっ、連絡してみます」

急いで親に連絡して許可を取る。

「大丈夫でした」

「ふーん」


その後をゆっくり食事の続きをして何気ない話をして先輩の部屋のベットで二人で寝た。
緊張して眠れないかと思ったが、先程の運動のお陰かすぐに眠りに着いた。




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