男子校に入学しても絶対そっち側には行かないって思っていたのに、助けてくれた先輩が気になってます

天冨 七緒

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兄のいない部屋では(永瀬叡視点)

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「先輩は恋人居るの?」

「ぁん?」

芯が居なくなっての突然の質問。

「兄ちゃんはね多分居ると思うの、ウフフ」

楽しそうに兄の話をするが、その恋人が目の前の人間だとは全く気付いてない様子。

「なんでそう思うんだよ」

それとなく探り居れても全く俺を疑う様子がない。
察しが良いのか鈍いのか。

「兄ちゃんねぇ、高校に入ってから変わったの。なんか…うーん、なんて言えばいいか分かんないけど俺の勘がそう告げてる」

力強く告げる凛の横顔は自信に満ち溢れている。
ポヤッとしてるのか鋭いのか、わからんな。
今のところ兄貴が男にはしってるとは思ってなさそうだ。

「凛はどうなんだよ?」

「どう?」

「恋人?いねぇの?」

「いねぇの」

俺の口真似するこいつはマジて男子校なんか行ったら格好の餌食だろうな。
芯が心配するのも頷ける。

「ふーん、なら男子校じゃなく共学に行った方が確率上がるんじゃねぇの?」

「兄ちゃんと同じ学校が良いの」

芯と違う学校は選択肢に無いわけね。
こりゃ大変だわ。
弟を可愛がりすぎる兄貴に、兄ちゃん大好きすぎる弟。
この兄弟が一緒に登校なんてしたら、一瞬で取り囲まれて喰われるな。

「そんなに魅力的かぁ?うちの学校は」

自分が通っているとは言え、これといって特徴が有るわけでも…。
小学生からエスカレーター式で大学まであるってだけだろう。
そんなに行きたいと思うものか?

「兄ちゃんが居る」

「兄ちゃんが全てか?」

「うん、兄ちゃん大好きっ。先輩も兄ちゃんの事好きでしょ?」

…純粋に聞いているんだよな?

「あー、まぁ」

「フフフ」

ヤベェな、鋭い方かもコイツ。

「んでんで先輩には恋人居るの?」

「あぁ、まぁいるな」

「ひゃーそうなんだ。どんな子っどんな子」

どんなって俺より知ってんだろとは思った。

「んー、誘いエロ」

「エロっ」

その一言で一瞬で顔が朱に染まる。
芯より顔に出るなぁ。
流石兄弟。

「そう、すんげぇエロい」

「エロいの?」

口元を手で隠しながら、急に凛の声が小声になった。
誰も聞いてないのに聞かれたら不味いと思っているのか。

「そう、誘い方がエロ過ぎて我慢が効かなくなる」

「キャー、それでそれで」

いつも弟を天使と表現しているが、実際は思春期の男。
エロには興味津々。
きっと凛の前では一切そう言うのを隠していたんだろうな。
コイツ、オナニーとかしてんのか?
そう言う知識全く無さそうだな。
俺が教えたら芯は怒り狂うんだろうな。
アイツもしてんのか?
弟がいつ来るか分からないって家で一人オナニーしてる姿、見てみたいなぁ。
今度俺の前でって、言ったらやってくれっかな?
アイツ裏筋を爪で刺激して先端を引っ掻き、さらに強めに押すの弱いんだよな。
そうすると身体を丸めて防御姿勢にはいるが、そこで追い詰めるように刺激すると訳が分からなくなり腰を擦り付け始める。
焦らすように手を止めればエロい顔で誘い始める。
キスをねだり身体を擦り付け俺の手を欲しいところへ導く。
俺の手を使ってオナニーする姿は悩殺的で壊したくなる程犯したい。
俺を煽るだけ煽ってすぐ逃げようとする。
俺が罠にかかるのを待つ女郎蜘蛛の様なやつだ。
もうアイツの罠から逃れられない程だ、今なんて巣穴に引きずり込まれ搦め捕る。
自分から上に乗って俺がその気になればすぐに離れ、平静を保つ。
たまに、芯が憎らしくなる。
芯を監禁して拘束し一日中犯しまくりたい。
誰の目にも触れないよう俺だけの世界で俺だけを受け入れていれば良いんだ。

「先輩?どうしたの?」

「ん、ああ。なんだっけ?」

「もぉ、恋人がエロすぎるって話」

あぁそうだ、エロい芯を思い出してたら芯を犯したいって逸れたのか。

「凛がエロい恋人を思い出させるからアイツのエロい姿が頭から離れなくなっただろう」

「そ、そんなにエロいの?」

「あぁ、今まで会ったどの奴よりもエロい。エロすぎて毎日セックスしたくなる」

「せ、せ、せ、セッ……」

顔を真っ赤にして俯く。
セックスと言う言葉を口にすることもできないのは純粋過ぎる。
こんなの芯にバレたらアイツまじで怒るな。

ガチャっ

「上がったよぉ?どうしたの?」

「あ゛ー」

タイミング悪ぃな。
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