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第6話 リアムさんとタマちゃん
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「リアムさん! 違うのっ! タマちゃんは魔物じゃないのっ!」
今にも突っ込んで来そうなリアムさんに声を掛けると、先にタマちゃんが反応する。
「アリス。この剣を構えている人は、君の知り合い?」
「えぇ、そうなの。ただ、ちょっと勘違いしているみたいで……」
「あぁ、ボクに剣を向けているのなら構わないよ。アリスに酷い事をしようとしているのかと思っちゃった」
そう言って、タマちゃんが小さな手のひらサイズになり、私の肩に飛び乗ってきた。
どうやらタマちゃんはタマちゃんで、私を守ろうとして大きくなってくれていたみたい。
「え……喋った!? しかも、大きさが変わった!?」
「うん。この子は、さっきの人たちに捕まっていたの。魔物とかじゃないから」
タマちゃんが小さくなった事で危害がないと分かってくれたのか、リアムさんが剣を鞘に納めてくれたので、これまでの事を説明する。
三人の男性が故郷へ帰った後、お腹を空かせていたタマちゃんと仲良くなったので、植物について教えてもらうんだー……と話したところで、リアムさんが跪く。
「失礼致しました。今のアリスお嬢様のお話と容姿から察するに、もしや貴方は白澤様ではございませんか!?」
「ううん、違うよー。白澤はボクのお爺ちゃん。ボクはタマだよー」
「は、白澤様のお孫さんっ!? な、なるほど……こちらの小屋でアリスお嬢様をお守りいただいたのですね? ありがとうございます」
「いやあの、ボクが助けてもらった側なんだけど……」
何だろう。リアムさんとタマちゃんがいろいろ話しているけど、一体何の話なのっ!?
「あの、リアムさん。白澤さんって? タマちゃんのお爺さんっていう話だけど、有名なの?」
「アリスお嬢様。白澤様は、古来よりこの国を守っている聖獣です。建国史の授業で必ず習うと思うのですが……」
「えっ!? ……あー、うん。白澤様ね、白澤様。た、確かにいたわね。いやー、タマちゃんは凄いんだねー!」
危ない、危ない。
この国の人だと、白澤様っていう聖獣を絶対に知っているらしいから、知らないと変に思われてしまいそうだ。
ただ、私には白澤様っていうのも、聖獣っていうのも分からないから、後でこっそりタマちゃんに教えてもらおうっと。
だけど、タマちゃんが察してくれたようで、何も言っていないのに白澤の事を教えてくれた。
「えっと、お爺ちゃんはねー、いろんな事を沢山知っていて、光魔法が使えるんだー」
「光魔法って言うと……使える人が凄く少ない魔法よね? バリア……じゃなくて、結界とかが張れるんだっけ?」
「そうそう。光魔法で結界を張って、この国をいろいんな災いから守ってあげたんだってー」
そうなんだ。
この国を守ってくれたから、聖獣って呼ばれているのかな?
「あと、お爺ちゃんが人間の言葉とか、植物の知識をボクに教えてくれたんだよー」
「なるほど。タマ様と会話が出来るのは、白澤様の知識を授かっているからなのですね」
「そうだよー! でも、お爺ちゃんはこの国にいろいろしたけど、ボクは何もしていないから、そんなに畏まられても困っちゃうよー。もっと普通に接して欲しいなー」
リアムさんがタマちゃんから、もっと親し気に話し掛けてね……と言われ、物凄く困っている。
良い機会だから、私も便乗させてもらおうかな。
「リアムさん。私も、今は貴族令嬢ではないので、お嬢様と呼ぶのは止めて欲しいかも」
「えぇっ!? アリスお嬢様までっ!? で、では……アリスさんと、タマさん……で、如何でしょうか」
リアムさんの言葉を聞き、及第点かなーとタマちゃんと話したところで、そろそろ出発する事に。
「じゃあ、お馬さんも無事だし、街道へ戻りましょうか」
「お待ちください。アリスさんを攫った悪漢は、どちらへ向かったのでしょうか。これまでの前科もあるでしょうし、罪は償わせないと」
「えっとー、気持ちはわかるけど……あの人たちは初犯だから見逃してあげられないかなー?」
リアムさんがあの三人組を捕まえるという話をしたところで、タマちゃんから待ったが掛かる。
「あの三人の話を聞いていたんだけど……ボクを売って、貧しい故郷の村に寄付するつもりだったらしいんだー」
「……ですが、無関係のアリスさんを攫ったのは事実です」
「そうだけどー、他に前科とかも無さそうなんだよー」
「しかしですね……」
タマちゃんの言葉でリアムさんが悩んでいるけど、タマちゃんの言う通りなのだとしたら、情状酌量の余地があると思いたい。
「んーとね、一応攫われてすぐに、明日になったら解放するとは言われていたんだけど……ダメかな?」
「……本当ですか? 武器などで脅されたりはしていませんか?」
「う、うん。されてない……よ?」
あの人たちを庇う義理は無いんだけど、本当に改心したみたいだった。
だから、私としてはあの人たちを信じたい。
リアムさんが何と言うか、答えをジッと待っていると……小さく溜息を吐く。
「仕方ありませんね。お二人がそこまで言うなら、今回は不問としましょう。ただし、何処かの街で騎士の詰所があったら、奴らの情報共有だけはさせてもらいますね」
良かった。せっかく改心して故郷へ戻ったのに、手配書が回るような事にはならないみたいだ。
「じゃあ、もう大丈夫かな? 改めて……出発しましょう!」
リアムさんにタマちゃんごと馬へ乗せてもらい、再び街道へ。
思わぬ寄り道になってしまったけど、暫く馬を走らせ……ようやく小さな農村に到着した。
今にも突っ込んで来そうなリアムさんに声を掛けると、先にタマちゃんが反応する。
「アリス。この剣を構えている人は、君の知り合い?」
「えぇ、そうなの。ただ、ちょっと勘違いしているみたいで……」
「あぁ、ボクに剣を向けているのなら構わないよ。アリスに酷い事をしようとしているのかと思っちゃった」
そう言って、タマちゃんが小さな手のひらサイズになり、私の肩に飛び乗ってきた。
どうやらタマちゃんはタマちゃんで、私を守ろうとして大きくなってくれていたみたい。
「え……喋った!? しかも、大きさが変わった!?」
「うん。この子は、さっきの人たちに捕まっていたの。魔物とかじゃないから」
タマちゃんが小さくなった事で危害がないと分かってくれたのか、リアムさんが剣を鞘に納めてくれたので、これまでの事を説明する。
三人の男性が故郷へ帰った後、お腹を空かせていたタマちゃんと仲良くなったので、植物について教えてもらうんだー……と話したところで、リアムさんが跪く。
「失礼致しました。今のアリスお嬢様のお話と容姿から察するに、もしや貴方は白澤様ではございませんか!?」
「ううん、違うよー。白澤はボクのお爺ちゃん。ボクはタマだよー」
「は、白澤様のお孫さんっ!? な、なるほど……こちらの小屋でアリスお嬢様をお守りいただいたのですね? ありがとうございます」
「いやあの、ボクが助けてもらった側なんだけど……」
何だろう。リアムさんとタマちゃんがいろいろ話しているけど、一体何の話なのっ!?
「あの、リアムさん。白澤さんって? タマちゃんのお爺さんっていう話だけど、有名なの?」
「アリスお嬢様。白澤様は、古来よりこの国を守っている聖獣です。建国史の授業で必ず習うと思うのですが……」
「えっ!? ……あー、うん。白澤様ね、白澤様。た、確かにいたわね。いやー、タマちゃんは凄いんだねー!」
危ない、危ない。
この国の人だと、白澤様っていう聖獣を絶対に知っているらしいから、知らないと変に思われてしまいそうだ。
ただ、私には白澤様っていうのも、聖獣っていうのも分からないから、後でこっそりタマちゃんに教えてもらおうっと。
だけど、タマちゃんが察してくれたようで、何も言っていないのに白澤の事を教えてくれた。
「えっと、お爺ちゃんはねー、いろんな事を沢山知っていて、光魔法が使えるんだー」
「光魔法って言うと……使える人が凄く少ない魔法よね? バリア……じゃなくて、結界とかが張れるんだっけ?」
「そうそう。光魔法で結界を張って、この国をいろいんな災いから守ってあげたんだってー」
そうなんだ。
この国を守ってくれたから、聖獣って呼ばれているのかな?
「あと、お爺ちゃんが人間の言葉とか、植物の知識をボクに教えてくれたんだよー」
「なるほど。タマ様と会話が出来るのは、白澤様の知識を授かっているからなのですね」
「そうだよー! でも、お爺ちゃんはこの国にいろいろしたけど、ボクは何もしていないから、そんなに畏まられても困っちゃうよー。もっと普通に接して欲しいなー」
リアムさんがタマちゃんから、もっと親し気に話し掛けてね……と言われ、物凄く困っている。
良い機会だから、私も便乗させてもらおうかな。
「リアムさん。私も、今は貴族令嬢ではないので、お嬢様と呼ぶのは止めて欲しいかも」
「えぇっ!? アリスお嬢様までっ!? で、では……アリスさんと、タマさん……で、如何でしょうか」
リアムさんの言葉を聞き、及第点かなーとタマちゃんと話したところで、そろそろ出発する事に。
「じゃあ、お馬さんも無事だし、街道へ戻りましょうか」
「お待ちください。アリスさんを攫った悪漢は、どちらへ向かったのでしょうか。これまでの前科もあるでしょうし、罪は償わせないと」
「えっとー、気持ちはわかるけど……あの人たちは初犯だから見逃してあげられないかなー?」
リアムさんがあの三人組を捕まえるという話をしたところで、タマちゃんから待ったが掛かる。
「あの三人の話を聞いていたんだけど……ボクを売って、貧しい故郷の村に寄付するつもりだったらしいんだー」
「……ですが、無関係のアリスさんを攫ったのは事実です」
「そうだけどー、他に前科とかも無さそうなんだよー」
「しかしですね……」
タマちゃんの言葉でリアムさんが悩んでいるけど、タマちゃんの言う通りなのだとしたら、情状酌量の余地があると思いたい。
「んーとね、一応攫われてすぐに、明日になったら解放するとは言われていたんだけど……ダメかな?」
「……本当ですか? 武器などで脅されたりはしていませんか?」
「う、うん。されてない……よ?」
あの人たちを庇う義理は無いんだけど、本当に改心したみたいだった。
だから、私としてはあの人たちを信じたい。
リアムさんが何と言うか、答えをジッと待っていると……小さく溜息を吐く。
「仕方ありませんね。お二人がそこまで言うなら、今回は不問としましょう。ただし、何処かの街で騎士の詰所があったら、奴らの情報共有だけはさせてもらいますね」
良かった。せっかく改心して故郷へ戻ったのに、手配書が回るような事にはならないみたいだ。
「じゃあ、もう大丈夫かな? 改めて……出発しましょう!」
リアムさんにタマちゃんごと馬へ乗せてもらい、再び街道へ。
思わぬ寄り道になってしまったけど、暫く馬を走らせ……ようやく小さな農村に到着した。
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