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第8話 異世界で咎められる事なく、久々に料理
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「えっと、ウチのカマドは家の外――軒下にあるんだけど、構わないのかね?」
「はい、大丈夫です! 貸していただいて、本当にありがとうございます!」
「いや、気にしないでおくれ。お湯を沸かすくらいにしか使っていないからさ」
リアムさんが探してくれた家でカマドを使わせてもらえる事になったんだけど……こんなに立派なのに、お湯を沸かすだけにしか使っていないなんて勿体ない。
……まぁそれはさておき、料理の準備をする為に、奥さんに声を掛ける。
「ちょっと食材を買いに行ってきます。すぐに戻りますので」
「ん? どんな材料が欲しいんだい? この村で採れるものなら、大抵のものはウチにあるよ」
「そうなんですね! では、あそこにあるお店で使っているのと同じ、緑色の豆を使いたいのですが」
「あぁ、ウォルトのところだね。あの家は……スカイ・ビーンズを育てていたね。ちょっと待ってな。納屋から取ってくるよ」
「ありがとうございます! えっと、もしも小麦粉があれば、お代を支払いますので、使わせていただければと」
奥さんが小麦粉も調理器具も好きに使って良いと言って、探しに行ってくれたので、作るメニューは決まった。
ちなみにあえて同じ食材を使うのは、一手間加えただけで味が格段に変わるという事を知ってもらいたい為だ。
奥さんを待っている間に、水魔法で鍋に水を注ぎ、火魔法でカマドに火を点ける。
底の深い鉄鍋でお湯を沸かしていると、奥さんが戻ってきた。
「スカイ・ビーンズと小麦を粉にしたものだよ。売る程あるから、気にせず使っておくれ」
「ありがとうございます」
流石は農家さんと言うべきか、十キロくらいのお米が入っていそうな袋で豆が出てきた。
こんなには使わないけど……でも、いろいろ作ってみようかな。
そら豆みたいな親指大の豆をサヤから取り出し、まずは水で洗ったら、借りたナイフでつ一つ小さな切り込みを入れていく。
「わぁ……アリスは、細かい作業も丁寧にするんだねー」
「細かいっていっても、そんなに大した事はしていないよ?」
「そ、そうかなー?」
いや、私も大豆やグリンピースみたいな小さい豆にはしないけど、この大きさだしね。
「アリスさん。お湯が沸きそうです」
「ありがとうございます」
リアムさんに呼ばれ、鍋に塩代わりのアース・プラントを入れたら、さっきの豆を投入っ!
三分くらい待って……もう良いかな。
お湯を捨て、湯がいた豆を取り出したら、薄皮を取っていくんだけど、ここでさっきの切り込みが活きてくる。
「へぇ。さっきの切れ目から、簡単に薄皮が剥けるもんなんだねぇ」
「はい。そして、まずは一品目……スカイ・ビーンズの塩茹でです。よろしければ、どうぞ」
「ん? ……へぇ! 薄皮が無いだけで、随分と感じが変わるもんだ! それに、味が違うような……鍋に入れていた草の味かい?」
「えぇ。よく見ると、草がたくさん生えている場所に生えているので、よく洗って使ってください」
奥さんが料理に興味を持ってくれたのか、それともカマドで何をするのかが気になるのか。
奥さんが調理の様子を見ているので、是非とも覚えてもらえると、私も嬉しい。
ただ豆を茹でただけだけど、ほんの少しの手間で味は変わるからね。
「俺も良いですか? ……旨いっ! さっきのと同じ豆とは到底思えませんね!」
「うん! 食べ易くて良いねー!」
「だよねー。次は少し違うのを作るからねー」
リアムさんやタマちゃんも味をみてくれたので、お次は塩茹でした豆の残りを半分に分け、一方を水で溶いた小麦粉の中へ。
スプーンですくって形を整え、お湯を捨てた鉄鍋で焼いていく。
本当は油で揚げたかったんだけど、無いものねだりをしても仕方が無いので、焦げ付かないように気を付けて、両面焼いていく。
焼き上がったらお皿に移し、細かく切ったアース・プラントを散らして……出来上がりっ!
「次は、小麦粉と一緒に焼いてみたの。特に料理名は無いんだけど、冷めない内にどうぞ」
かき揚げにしたかったけど、キャベツの代わりに豆を使ったお好み焼きと言えば良いのだろうか。
一つ一つを小さく、薄く作っているので、一口で食べられるけど……熱いので気を付けて。
「これは……凄いね! 小麦の粉をパン以外で食べたのは初めてだよ!」
「これですっ! このお腹に溜まる感じ……食事って感じがします! あの初めて作っていただいたサンドイッチを思い出しますね!」
「うん! これも美味しいっ! けど、リアムが言ったサンドイッチって!? そっちも気になるよー!」
奥さんたちが美味しそうに食べてくれたので、最後の一品。
半分残しておいた豆と、料理前にタマちゃんと採ってきた大葉みたいな葉っぱをみじん切りにしていく。
これを水と混ぜれば良いんだけど、この奥さんならアレがあるかも!
「あの、牛乳かクリームってありますか?」
「ん? クリームっていうのは知らないけど、牛のミルクなら……ちょっと待ってておくれ。お嬢ちゃんの事だ。きっと何か美味しいものにしてくれるんだろ?」
「はい。任せてください」
奥さんが家の中から牛乳を持って来てくれたので、潰した豆と葉を混ぜ合わせ、よーくかき混ぜる。
「出来ましたっ! 冷製スープですっ!」
「これは……爽やかな香りがするね。さっきの葉っぱだね?」
「はい。実は、あの葉っぱは薬草の一種で、お腹を治してくれたり、熱冷ましの効能もあるんですよ」
「えっ!? 普通、薬草って苦かったりして食べられるようなものではないのに……こんなに美味しく飲めるのかい!?」
「そうなんです! 医食同源っていう言葉がありまして、日々の食事から健康を……」
「ま、待っておくれ! これ……もう一度作ってくれないかい! どうしても食べさせてあげたい子供がいるんだっ!」
元は、私が料理を作りたいっていうのと、同じ食材でも調理方法で味が大きく変わる……という事を示したかっただけなのに、奥さんが突然慌てだした。
「はい、大丈夫です! 貸していただいて、本当にありがとうございます!」
「いや、気にしないでおくれ。お湯を沸かすくらいにしか使っていないからさ」
リアムさんが探してくれた家でカマドを使わせてもらえる事になったんだけど……こんなに立派なのに、お湯を沸かすだけにしか使っていないなんて勿体ない。
……まぁそれはさておき、料理の準備をする為に、奥さんに声を掛ける。
「ちょっと食材を買いに行ってきます。すぐに戻りますので」
「ん? どんな材料が欲しいんだい? この村で採れるものなら、大抵のものはウチにあるよ」
「そうなんですね! では、あそこにあるお店で使っているのと同じ、緑色の豆を使いたいのですが」
「あぁ、ウォルトのところだね。あの家は……スカイ・ビーンズを育てていたね。ちょっと待ってな。納屋から取ってくるよ」
「ありがとうございます! えっと、もしも小麦粉があれば、お代を支払いますので、使わせていただければと」
奥さんが小麦粉も調理器具も好きに使って良いと言って、探しに行ってくれたので、作るメニューは決まった。
ちなみにあえて同じ食材を使うのは、一手間加えただけで味が格段に変わるという事を知ってもらいたい為だ。
奥さんを待っている間に、水魔法で鍋に水を注ぎ、火魔法でカマドに火を点ける。
底の深い鉄鍋でお湯を沸かしていると、奥さんが戻ってきた。
「スカイ・ビーンズと小麦を粉にしたものだよ。売る程あるから、気にせず使っておくれ」
「ありがとうございます」
流石は農家さんと言うべきか、十キロくらいのお米が入っていそうな袋で豆が出てきた。
こんなには使わないけど……でも、いろいろ作ってみようかな。
そら豆みたいな親指大の豆をサヤから取り出し、まずは水で洗ったら、借りたナイフでつ一つ小さな切り込みを入れていく。
「わぁ……アリスは、細かい作業も丁寧にするんだねー」
「細かいっていっても、そんなに大した事はしていないよ?」
「そ、そうかなー?」
いや、私も大豆やグリンピースみたいな小さい豆にはしないけど、この大きさだしね。
「アリスさん。お湯が沸きそうです」
「ありがとうございます」
リアムさんに呼ばれ、鍋に塩代わりのアース・プラントを入れたら、さっきの豆を投入っ!
三分くらい待って……もう良いかな。
お湯を捨て、湯がいた豆を取り出したら、薄皮を取っていくんだけど、ここでさっきの切り込みが活きてくる。
「へぇ。さっきの切れ目から、簡単に薄皮が剥けるもんなんだねぇ」
「はい。そして、まずは一品目……スカイ・ビーンズの塩茹でです。よろしければ、どうぞ」
「ん? ……へぇ! 薄皮が無いだけで、随分と感じが変わるもんだ! それに、味が違うような……鍋に入れていた草の味かい?」
「えぇ。よく見ると、草がたくさん生えている場所に生えているので、よく洗って使ってください」
奥さんが料理に興味を持ってくれたのか、それともカマドで何をするのかが気になるのか。
奥さんが調理の様子を見ているので、是非とも覚えてもらえると、私も嬉しい。
ただ豆を茹でただけだけど、ほんの少しの手間で味は変わるからね。
「俺も良いですか? ……旨いっ! さっきのと同じ豆とは到底思えませんね!」
「うん! 食べ易くて良いねー!」
「だよねー。次は少し違うのを作るからねー」
リアムさんやタマちゃんも味をみてくれたので、お次は塩茹でした豆の残りを半分に分け、一方を水で溶いた小麦粉の中へ。
スプーンですくって形を整え、お湯を捨てた鉄鍋で焼いていく。
本当は油で揚げたかったんだけど、無いものねだりをしても仕方が無いので、焦げ付かないように気を付けて、両面焼いていく。
焼き上がったらお皿に移し、細かく切ったアース・プラントを散らして……出来上がりっ!
「次は、小麦粉と一緒に焼いてみたの。特に料理名は無いんだけど、冷めない内にどうぞ」
かき揚げにしたかったけど、キャベツの代わりに豆を使ったお好み焼きと言えば良いのだろうか。
一つ一つを小さく、薄く作っているので、一口で食べられるけど……熱いので気を付けて。
「これは……凄いね! 小麦の粉をパン以外で食べたのは初めてだよ!」
「これですっ! このお腹に溜まる感じ……食事って感じがします! あの初めて作っていただいたサンドイッチを思い出しますね!」
「うん! これも美味しいっ! けど、リアムが言ったサンドイッチって!? そっちも気になるよー!」
奥さんたちが美味しそうに食べてくれたので、最後の一品。
半分残しておいた豆と、料理前にタマちゃんと採ってきた大葉みたいな葉っぱをみじん切りにしていく。
これを水と混ぜれば良いんだけど、この奥さんならアレがあるかも!
「あの、牛乳かクリームってありますか?」
「ん? クリームっていうのは知らないけど、牛のミルクなら……ちょっと待ってておくれ。お嬢ちゃんの事だ。きっと何か美味しいものにしてくれるんだろ?」
「はい。任せてください」
奥さんが家の中から牛乳を持って来てくれたので、潰した豆と葉を混ぜ合わせ、よーくかき混ぜる。
「出来ましたっ! 冷製スープですっ!」
「これは……爽やかな香りがするね。さっきの葉っぱだね?」
「はい。実は、あの葉っぱは薬草の一種で、お腹を治してくれたり、熱冷ましの効能もあるんですよ」
「えっ!? 普通、薬草って苦かったりして食べられるようなものではないのに……こんなに美味しく飲めるのかい!?」
「そうなんです! 医食同源っていう言葉がありまして、日々の食事から健康を……」
「ま、待っておくれ! これ……もう一度作ってくれないかい! どうしても食べさせてあげたい子供がいるんだっ!」
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