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第1章 神聖魔法を極めた聖女。魔法学校へ入学する
第44話 総合部門の準決勝
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「ふはははっ! ソフィアも決勝へ進出したか。ならば、この俺様も華麗に決勝へ進出し、Sクラスのリーダーとしての責務を全うしてみせようではないか」
Sクラスのリーダー?
マルクがよく分からない事を言っているけれど……考えてみると、いつもと同じだったのでスルーする事にした。
「ではマルク様、参りましょう。会場はこちらです」
ヴィクトール先生が第二試合に出るというマルクを連れて行くけれど、私の時と向かっている方向が少し違う気がする。
一体どこへ行くんだろうかと思っていると、
「応用部門準決勝の第四試合終了です! それでは、いよいよ総合部門の準決勝、第一試合を始めます! 尚、総合部門は別会場の為、試合の様子をステージ上の空中に映し出しますので、そちらをご覧下さい」
そう言って、先生が何かのマジックアイテムを起動させた。
すると、説明通り、宙にどこかの映像が浮かぶ。
「凄っ! こんなマジックアイテムがあるんだ」
「流石は魔法学校だな。こんなマジックアイテムが存在する事すら知らなかったな」
アルフレッドと……いや、周囲の一年生のクラスが騒ついている中、ふとリュカに目をやると、特に何のリアクションも無く、宙を眺めている。
リュカは、元々こういうマジックアイテムがあるって知っていたのかな? それとも反応が薄いだけ?
そんな事を考えていると、第一試合に出る八人の出場者が順に映し出され、
「いぇーい! 一年生でSクラスのソフィア君、見てるー? 学校代表として頑張ろうねー!」
「――ぶっ!」
何故か突然、別会場から名前を呼ばれてしまった。
……スタート地点で、大型犬に頭を噛まれている人に。
「ソフィア……あれ、知り合いなのか?」
「……知り合いというか、一度だけ話した事があるというか。あの人、この学校の生徒会長なんですって」
「…………この学校って、変な奴が多いよな」
「うん。私もそう思う」
生徒会長のケヴィンさんが、学年とクラスまで言うから、周囲から物凄く見られているじゃないっ!
やめてっ! 別に私は目立ちたい訳じゃ無いんだからっ!
とりあえず、心を無にして……周囲からの視線を無視して試合の様子を見る。
どうやら総合部門とは、妨害ありの障害物競走みたいな感じらしい。ただ、場所がどこかの森で、所々にトラップもあるみたいだけど。
時々視点が変わりながら、選手八人の様子が映し出されているんだけど、
「……あの変な生徒会長、やるな」
「うん。動きが速いし、必要最小限の魔法で、凄い効果を出しているわよね」
ケヴィンさんは魔法で邪魔な障害物を壊して道を作り、他の生徒が放った攻撃魔法を、後ろに目がついているの? といった様子で避ける。
他の生徒に妨害はせず、圧倒的スピードで……あ、ゴールっぽいところへ着いた。
どうやら、総合部門は第二試合までしかないらしく、上位四名までが、決勝に進めるようだ。
「それでは、総合部門第二試合に出場する選手を紹介します」
第一試合と同様に、第二試合でも選手八人が順に映し出され、
「ふはははっ! この試合……俺様が勝たせてもらうぞ」
マルクが余計な事を言っていた。
わざわざ敵を作るような事を言うから、
「うるせぇ、卑怯者!」
「家名だけで実力もないんだから、引っ込んでろ!」
「マジで辞退しろって。てゆーか、この学校から消えろ!」
こっちの会場でブーイングの嵐なんだけど!
第一試合とは打って変わって、非常に険悪な空気の中、第二試合が始まった。
Sクラスのリーダー?
マルクがよく分からない事を言っているけれど……考えてみると、いつもと同じだったのでスルーする事にした。
「ではマルク様、参りましょう。会場はこちらです」
ヴィクトール先生が第二試合に出るというマルクを連れて行くけれど、私の時と向かっている方向が少し違う気がする。
一体どこへ行くんだろうかと思っていると、
「応用部門準決勝の第四試合終了です! それでは、いよいよ総合部門の準決勝、第一試合を始めます! 尚、総合部門は別会場の為、試合の様子をステージ上の空中に映し出しますので、そちらをご覧下さい」
そう言って、先生が何かのマジックアイテムを起動させた。
すると、説明通り、宙にどこかの映像が浮かぶ。
「凄っ! こんなマジックアイテムがあるんだ」
「流石は魔法学校だな。こんなマジックアイテムが存在する事すら知らなかったな」
アルフレッドと……いや、周囲の一年生のクラスが騒ついている中、ふとリュカに目をやると、特に何のリアクションも無く、宙を眺めている。
リュカは、元々こういうマジックアイテムがあるって知っていたのかな? それとも反応が薄いだけ?
そんな事を考えていると、第一試合に出る八人の出場者が順に映し出され、
「いぇーい! 一年生でSクラスのソフィア君、見てるー? 学校代表として頑張ろうねー!」
「――ぶっ!」
何故か突然、別会場から名前を呼ばれてしまった。
……スタート地点で、大型犬に頭を噛まれている人に。
「ソフィア……あれ、知り合いなのか?」
「……知り合いというか、一度だけ話した事があるというか。あの人、この学校の生徒会長なんですって」
「…………この学校って、変な奴が多いよな」
「うん。私もそう思う」
生徒会長のケヴィンさんが、学年とクラスまで言うから、周囲から物凄く見られているじゃないっ!
やめてっ! 別に私は目立ちたい訳じゃ無いんだからっ!
とりあえず、心を無にして……周囲からの視線を無視して試合の様子を見る。
どうやら総合部門とは、妨害ありの障害物競走みたいな感じらしい。ただ、場所がどこかの森で、所々にトラップもあるみたいだけど。
時々視点が変わりながら、選手八人の様子が映し出されているんだけど、
「……あの変な生徒会長、やるな」
「うん。動きが速いし、必要最小限の魔法で、凄い効果を出しているわよね」
ケヴィンさんは魔法で邪魔な障害物を壊して道を作り、他の生徒が放った攻撃魔法を、後ろに目がついているの? といった様子で避ける。
他の生徒に妨害はせず、圧倒的スピードで……あ、ゴールっぽいところへ着いた。
どうやら、総合部門は第二試合までしかないらしく、上位四名までが、決勝に進めるようだ。
「それでは、総合部門第二試合に出場する選手を紹介します」
第一試合と同様に、第二試合でも選手八人が順に映し出され、
「ふはははっ! この試合……俺様が勝たせてもらうぞ」
マルクが余計な事を言っていた。
わざわざ敵を作るような事を言うから、
「うるせぇ、卑怯者!」
「家名だけで実力もないんだから、引っ込んでろ!」
「マジで辞退しろって。てゆーか、この学校から消えろ!」
こっちの会場でブーイングの嵐なんだけど!
第一試合とは打って変わって、非常に険悪な空気の中、第二試合が始まった。
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