めでたく婚約破棄で教会を追放されたので、神聖魔法に続いて魔法学校で錬金魔法も極めます。……やっぱりバカ王子は要らない? 返品はお断りします!

向原 行人

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第1章 神聖魔法を極めた聖女。魔法学校へ入学する

第45話 準決勝に挑むマルク

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「それでは、総合部門第二試合、開始っ!」

 宙に映し出された映像の中で、先生の言葉と共にマルクが走りだす。
 ……けど、どういう訳か、八人の選手の内、三人は手を抜いて走っているように見える。
 そんな事を思っていると、その三人は映像に映し出されなくなってしまった。
 まぁ、先頭の方に居る人を映し出す仕組みなのかもしれないけど、それにしてもマルクばっかり映ってない?

「なぁ、ソフィア。さっきから、ちょいちょいメイド服の女が映っているんだが……アレは何だろうな?」
「メイドさん? アルフレッド……いくら貴方がメイド好きだからって、大会の会場にメイドさんが居る訳ないじゃない」
「えっ!? ち、違うぞっ! ほらっ! 今も映像の隅に映っただろ?」

 アルフレッドが宙を指して話すけど、当然メイドさんなんて映っていない。
 森の中を走るマルクの姿が中心に映っているだけだ。

「アルフレッド、貴方……」
「いや、本当だって。そのジト目を向けるのをやめてくれよ。あ、今! 映像の右下から、左上に向かって走っていただろ」
「一体何を言って……ん? 何か、微かに白い物が映ったような……」
「そう、それだって。白いエプロンで、白いカチューシャを着けた、正統派のメイド服だ」
「いや、正統派のメイド服かま何なのかは知らないし、知りたくも無いけど……ちょっと待って。……アビリティ・ブースト」

 何かがチラッと見えた気がしたのと、アルフレッドがメイドさんが居ると言い張るので、動体視力などを含めた敏捷性を向上させる神聖魔法を使用する。
 その状態で改めて映像を見てみると、

「あ、ホントに居た。しかも、四人くらい居るわね」
「だろ? だから、俺が変な事を言っている訳じゃないんだ」

 アルフレッドの言う、正統派? のメイド服に身を包んだ、金髪のお姉さんたちが凄い速さで走り回って居た。
 何をしているのかと思ってみていると、

「あ! 選手の足元に棒を……って、顔から転倒したっ! 痛そう……」
「右側では、選手の目の前に小さな穴を……あー、足がグネってなったぞ!? 大丈夫か!?」

 何やら謎のメイドさんたちが、選手に妨害をしているようだ。

「総合部門って、こういう試合なの?」
「いや、違うだろ。さっきの第一試合にはこんなメイドさん達は居なかったからな」
「という事は、誰かの差し金って事? でも誰がそんな事を……って、一人だけ妨害されてない選手が居るわね」
「あぁ、そうだな。もしかして、これまでもずっと、アイツはこんな調子で勝ち上がってきたのか? マルクは」

 呆れるアルフレッドと共に映像を見ていると、

「第二試合、マルク選手ゴールっ!」
「ふはははっ! なんだ。準決勝と言っても、このレベルか。ハッキリ言って、俺様は走っただけだぞ!?」

 所々で魔法の応酬があった第一試合とは異なり、本当にただ走っただけで、マルクが一着でゴールしてしまった。

「ふざけんなっ! どうせ買収だとか、卑怯な手を使ったんだろっ!」
「どうして、誰一人アイツに魔法を放たなかったんだよっ! おかしいだろっ!」
「学園の汚名になる! 奴は反則負けにするべきだっ!」

 うわぁ……会場が一体になった、物凄いブーイングの嵐だよ。
 これで、この後ここに戻ってくるの?
 だ、大丈夫かな?

「アルフレッド。実践部門の決勝戦だ。行こうか」

 そんな事を思っているうちに、アルフレッドが決勝戦に呼ばれる。

「そ、ソフィア。行ってくる」
「うん……って、しまったーっ! シェムハザ呼んでないっ!」
「どうして、奴の名が出てくるんだよっ! 呼ばなくて良いよっ!」

 アルフレッドは照れているみたいだけど、二人の為にも何とか呼んであげなきゃ!
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