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第3章 人間超越編

第53話 第100層ボス攻略……ドロップアイテムはとんでもない物でした

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   何事にもケジメは肝心である。
   ハッキリ言って必要か?   とは思ったが、残しておくと何と無くスッキリしないと思い立ち、ガウレッドさんの所為で達成出来てなかった第百層のボス攻略に乗り出したのだがーー

「へー、昨日ガウレッドさんに細切れにされてたのにもう復活してるんだー」

   第九十層から立ちはだかる魔物を轢き殺す勢いで(実際やってた様な気もするが)爆進し、第百層まで数時間で走破した俺とティアは、その勢いのままボス部屋の扉を蹴破り昨日はバラバラだったジャイアントヒューマンと対峙していた。

[ダンジョンの魔物は自然なそれとは違い、随時補充されていきますから、別段不思議ではありません]
「ふーん」

   ボフゥッ!

   アユムと世間話の様な緊張感の無い話をしながら、ジャイアントヒューマンの振るう特大のバトルアックスを躱す。

   ドゴッ!

   バトルアックスを振るった隙を突き、ティアが時空間移動を使い、六メートル以上の高さがあるジャイアントヒューマンの頭上の更に上にワープ。そのまま斜めに落下していき、ジャイアントヒューマンの後頭部に蹴りを入れた。

「おー、ラ○ダーキック」
〈何ですかそのネーミングは〉

   俺の呟きはトモに突っ込まれるが、細かく説明すると色々と厄介そうなのでスルーする。
   ティアの蹴りを受けたジャイアントヒューマンはその巨体をゆっくりと前に倒れていく。

「どれ、俺も参戦するか。【中級蹴り技】半月蹴り!」

   此方に向かって倒れて来るジャイアントヒューマンの顎を狙い、後方宙返りをしながら蹴りを入れる。俗に言うサマーソルトキックだ。

   ゴガッ!

   俺の蹴りを喰らったジャイアントヒューマンは一瞬宙に浮いた後、今度は後方に倒れていく。

「ん!   とどめ。風刃!」

   ジャイアントヒューマンの後ろに控えていたティアが飛び上がる。その手に持つのは、【超級風術】と【超級短剣術】の複合技である風刃で一メートル程の風の刃を纏わせた陽炎。ティアはその刃を一閃し、倒れてきていたジャイアントヒューマンの首を斬りつけた。
   首を切り離されたジャイアントヒューマンはそのまま後方に倒れ、動かなくなる。
   まぁ、首を落とされてまだ動いたら、それはもうアンデットだからな。

〔第百層のフロアボスの討伐を確認しました。第百層のボス討伐ボーナスーースキルポイントを100獲得しましたーー巨人の籠手を獲得しましたーー第百層の魔方陣を解放します〕
〔レベルが上がりました〕

「おっとレベルが上がったか」

   何か緊張感の無い戦いだったが、レベルが上がったのは収穫だったな。

「早速【空間掌握】を取得しとこうか」
[そうですね。レベル10で半径百メートルまで対応出来き、死角も目で見ているかの様に感じる事が出来るスキルの様ですから、かなり応用が効きそうなスキルです]

   アユムからも太鼓判を押され【空間掌握】を取得後、ステータスを確認する。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

   名前   桂木   博貴      Lv   120
   人間種      超越者
   状態   正常

   HP   79065/79065
   MP   94735/94735

   体力      15813
   筋力      17314
   知力      17228
   器用度   16750
   敏捷度   17809
   精神力   18377
   魔力      18947

〈ノーマルスキル〉

   解体術Lv10(1)
   収穫Lv10(1)
   採掘Lv10(1)
   採取Lv10(1)
   理容Lv10(1)
   手加減Lv10(1)
   威圧Lv10(2)
   世界共通語Lv10(1)
   エルフ語Lv10(1)

〈エクストラスキル〉

   物理攻撃耐性Lv10(10)
   魔術耐性Lv10(15)
   温度変動耐性Lv10(7)
   神の手Lv10(10)
   HP自然回復Lv10(15)
   MP自然回復Lv10(15)

〈ユニークスキル〉

   超級炎術Lv10(20)
   超級風術Lv10(20)
   超級水術Lv10(20)
   超級地術Lv10(20)
   超級聖神術Lv10(35)
   超級闇黒術Lv10(35)
   超級時空間魔術Lv10(ーー)
   超級短剣術Lv10(20)
   超級槍術Lv10(20)
   超級斧術Lv10(20)
   超級格闘術Lv10(35)
   身体異常耐性Lv10(20)
   精神異常耐性Lv10(20)
   至高の鍛冶屋Lv10(17)
   至高の木工職人Lv10(17)
   至高の裁縫職人Lv10(17)
   至高の料理人Lv10(17)
   至高の薬剤師Lv10(17)
   至高の農夫Lv10(17)
   至高の錬金術師Lv10(17)
   至高の魔道具技師Lv10(17)
   忍ぶ者Lv10(25)
   魔導を極めし者Lv10(30)
   武を極めし者Lv10(25)
   全能力値強化Lv10(20)
   幸運Lv10(30)
   空間掌握Lv10(20)
   共に歩む者Lv10(50)
   超越者Lv10(1000)

〈オリジナルスキル〉

   スキルポイントアップLv10(30)

   SP   890

   パーティメンバー   ティアLv119

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「強くなったなぁ。もう外に出ても大概の事には対応出来るだろ」
[そうですね。長い様で短いダンジョン攻略でした]

   アユムと感慨に浸っていると、トモとニアが興奮した様子で念話してきた。

〈マスター!   大変です!〉
《これ凄いよ!》

   何をそんなに興奮してるのかと聞こうとしたら、ティアがドロップアイテムの巨人の籠手を引きずって持ってきた。

「改めて見ると凄いなこれ」

   ティアから巨人の籠手を受け取り繁々と見つめる。
   無骨な作りの約一メートル程の一対の籠手。こんなの一体誰が装備出来るというのか。
   こんな物をドロップアイテムにした奴の正気を疑っていると、トモからとんでもない報告が入ってくる。

〈この籠手……全部ミスリルで出来てます〉
「はぁ?   これ全部か?」
〈はい。【森羅万象の理】の鑑定結果なので間違いありません〉

   総重量五百キロは超えるミスリル……確かに凄い。

「しかし、最後の最後で随分と破格なアイテムを出してくるな」
[いえ、幾ら何でも破格過ぎます。おそらくマスターが趣味で取得したあのスキルの影響だと思われます]
「あのスキル?   ……【幸運】か!」

   流石取得スキルポイント30。スゲェ効果だな。


ーーーーーーーーーーーー

   今回でダンジョン攻略が完了し、次回から新章に入ります。
   この章は随分と長い間書いていた気がしてましたが、4週間位なんですね。
   話は変わりまして、この作品とは関係無い話なのですが、この話を書いていて行き詰まったり、単語が出てこないなんて事があった時に、気分転換に何も考えずに好き勝手に書いていた話が、ちょっとした数になったので勿体無いからと投稿してみたら、先程この作品の順位をぶち抜いて行きました。
   私的には「あれー?」って気持ちです。だってプロローグしか投稿してないんですよ。
   私の考えでは300位から400位ぐらいに行ってくれれば、週1、2回の更新でその辺を維持出来るかな的な考えだったのですが……
   流石に2本毎日更新は無理だー!と頭を悩ませています。
   神尾優でした。
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