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第4章 超越者の門出編
第106話 そして1ヶ月……ティアさんそれは食べ物ではありません
しおりを挟む「んっ!」
ティアの放った矢が、レッサードラゴンの額に突き刺さる。体長三メートル程のレッサードラゴンはそれでも声一つ上げず、逆にブレスを吐こうと息を大きく吸い込んだ。
「させねぇよ」
攻撃を加えたティアに意識がいってる間に、俺は素早くレッサードラゴンの横に回り込み、愛刀の疾風を一閃しその首を刎ねる。
首を失ったレッサードラゴンが、その大きな身体を地響きを立てながら倒れ込ませ動かなくなったのを確認して、俺は一息ついた。
「ふぅ~、流石ガウレッドさん家のお膝元。根性の入った魔物が多いや」
ここは『風の国』と『火の国』の国境付近で、火竜山の山裾に広がる荒野である。ここにはドラゴンこそ出てこないが、高レベルのドラゴン亜種の魔物が多く生息しており、俺とティアはここ一ヶ月ずっとここでレベリングしていた。
なんでそんな事をしているかというと、宰相の竜騎士団補強計画を利用して、まんまと宰相の信用を無くすことに成功したのだが、信用を失った宰相は信用回復の為に駆けずり回っていて、健一達が全く動かないという状況に陥ってしまった。お陰で、健一達が動かなければ、健一達との合流の策も立てられない俺達は、何も出来ないならレベル上げでもしようという事になり、一番効率が良さそうなこの場所に毎日来ていたのだ。
お陰でまぁ、レベルの上がる事上がる事。今、俺のレベルはーー
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
名前 桂木 博貴 Lv 133
人間種 超越者
状態 正常
HP 107210/107210
MP 129770/129770
体力 21442
筋力 23541
知力 23195
器用度 22756
敏捷度 24010
精神力 25254
魔力 25954
〈ノーマルスキル〉
解体術Lv10(1)
収穫Lv10(1)
採掘Lv10(1)
採取Lv10(1)
理容Lv10(1)
手加減Lv10(1)
威圧Lv10(2)
世界共通語Lv10(1)
エルフ語Lv10(1)
〈エクストラスキル〉
物理攻撃耐性Lv10(10)
魔術耐性Lv10(15)
温度変動耐性Lv10(7)
神の手Lv10(10)
HP自然回復Lv10(15)
MP自然回復Lv10(15)
〈ユニークスキル〉
神級炎術Lv10(35)
神級風術Lv10(35)
神級水術Lv10(35)
神級地術Lv10(35)
神級聖神術Lv10(50)
神級闇黒術Lv10(50)
超級時空間魔術Lv10(ーー)
神級短剣術Lv10(35)
神級槍術Lv10(35)
神級斧術Lv10(35)
神級投擲術Lv10(35)
神級格闘術Lv10(50)
身体異常耐性Lv10(20)
精神異常耐性Lv10(20)
至高の鍛冶屋Lv10(17)
至高の木工職人Lv10(17)
至高の裁縫職人Lv10(17)
至高の料理人Lv10(17)
至高の薬剤師Lv10(17)
至高の農夫Lv10(17)
至高の錬金術師Lv10(17)
至高の魔道具技師Lv10(17)
忍ぶ者Lv10(25)
魔導を極めし者Lv10(30)
武を極めし者Lv10(25)
全能力値強化Lv10(20)
幸運Lv10(30)
空間掌握Lv10(20)
共に歩む者Lv10(50)
超越者Lv10(1000)
〈オリジナルスキル〉
スキルポイントアップLv10(30)
SP 3260
パーティメンバー ティアLv133
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
と、こんな感じになっている。
能力値が2万を超えたところで待ちに待った神級が解禁され、アユムの指示通りスキルポイントを貯めていた俺は喜び勇んで魔術系と武術系を全部神級にしたのだが、時空間魔術だけはどうしても神級に出来なかった。まあ、元々人間種が取得出来ないスキルだという話だし、必要スキルポイントも表示されてなかったから、そうではないかと思ってはいたんだけど……
ガウレッドさんの話では、神級の時空間魔術は頭に思い描いた人の所へ転移出来るって話だったんだよな……便利そうだったんだけどなぁ……
と、残念がっていても仕方がないので、思いの外残ったスキルポイントを活用し、物理遠距離攻撃を可能にする投擲術を取得。残りのスキルポイントは緊急時に欲しいスキルが出てくるかもしれないから、念の為にとっておくことにした。
で、いつもの如くティアにラーニングさせる為に神級の魔術や技を乱射していたら、ガウレッドさんに見つかり、『おっ、ちょっと見ないうちに強くなってるじゃねぇか』などと言われ、特訓と言う名の拷問を受けたりもしたのだが、それはまた別の話……
「ん、戦利品」
ティアがレッサードラゴンを指差し催促してくる。ティアは最近、ドラゴン肉にご執心だ。ワイバーン肉の旨味を更に凝縮させた様なドラゴン肉は、食材の中でもトップクラスの高級食材らしい。まあ、レッサーだから、本物のドラゴン肉より数段味が落ちるらしいのだが、ガウレッドさん来た時、ティアのガウレッドさんを見る目が肉を見るそれに近いと感じたのは、俺の勘違いと思いたい……
「【解体】」
ティアに急かされるままにレッサードラゴンに【解体】をかける。ティアも【解体】は使えるのだが、二人で狩った魔物は俺が【解体】をするようにティアには言い聞かせている。理由はーー
「ん? 何だこれは」
核とドラゴン肉の他に鱗や爪、牙などといったいつものラインナップの中に、赤い石が混じってるのを見つけて俺はそれを拾い上げた。
ブリリアントカットの真っ赤な石の中に、黒い筋が入った宝石の様な物で中々に綺麗だ。
[ドラゴンアイですね]
繁々と宝石を見つめていると、アユムが直ぐにその正体を教えてくれる。
「ドラゴンアイ?」
[はい。黒い筋が爬虫類の目を連想させるのでその名で呼ばれています。ドラゴンアイはドラゴンの体内でごく稀に生成される宝石なのですが、レッサードラゴンが生成するなどという話は聞いた事がありません]
「【幸運】の御利益かな」
[それ以外は考えられませんね]
アユムの返答を聞き、ドラゴンアイを見ながらほくそ笑む。これだから【解体】と【幸運】のコンボはやめられない。
「で、これってどんなアイテムなの」
[ドラゴンアイはドラゴンの魔力が凝縮されて出来ると言われています。その由来の通り大きな魔力を秘めており、魔道具の動力源として使われる他に、その希少性から宝石としてもかなりの高額で取引されています]
「ほほう……じゃあ、緊急時の為に取っておきますか」
ホクホクしながらドラゴンアイを時空間収納にしまい込み、残りの素材に目を向けると、ティアもホクホクとした表情でドラゴン肉をしまい込んでいた。俺はそれを苦笑しながら見届け、残りの素材もしまい込んだ後で立ち上がり空を見上げると、西の空が赤く染まっていた。
「もう、こんな時間か……今日はそろそろ帰るか」
「ん! 早く帰って新しいドラゴン肉のメニューに挑戦する!」
今日もドラゴン肉を大量に仕入れられて、ニコニコしているティアを微笑ましく見つめながら、その頭に手を置き時空間転移を使用。『風の国』の首都ファルテイムの外壁側の茂みへと転移する。
すっかり顔馴染みになった門番のおじさんに、軽く挨拶をしながらギルドカードを提示して、街の中へ入り冒険者ギルドを目指す。
今現在、時空間収納の中には火竜山の麓で取れたドラゴン亜種の素材が沢山あるんだが、流石に徒歩二日はかかる火竜山の麓の魔物を毎日換金する訳にはいかず、時空間収納の肥しになってしまっている。
ああ、ドラゴン亜種の素材を使って武防具を作ってみたい。いっその事、鍛冶屋に行って炉を借りようかなぁ……でも、作ってるところを見られたら大騒ぎになりそうだし……
最近、こっちに来てから趣味になっていた物作りが出来ずに悶々としていると、いつの間にかギルドに着いていた。
「はあ……いっそのこと一度ログハウスに戻って武防具でも作ろうかな」
そんな事を呟きながらギルドに入り、カウンター裏の階段を上がっていると、二階の廊下でかなねぇが待ち伏せしていた。
「ひろちゃん! やっと帰って来たわね」
「かなねぇどうしたの?」
慌てた様子でありながら、小声で話すかなねぇに返事を返すと、彼女はガバッと俺の両肩を凄い勢いで掴んできた。その様子でただ事では無い事態が起きている事が分かる。
「どうしたのじゃないわよ! けんちゃん達が動いたのよ!」
かなねぇの緊迫したセリフを聞き、俺の緩んでいた気が一気に引き締まった。
ーーーーーーーーーーーーーー
お気に入りが1900を超えました。入れてくださった方々有難うございます。
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